作成日: 2025/2/05 更新日:2025/2/05
大学の総合型選抜入試(AO入試)対策で何する?やるべきことを解説

「総合型選抜入試の対策を今から始めて間に合うのか?」
「学年ごとの総合型選抜入試の対策の違いや何をどう準備すればいいかがわからない」
といった悩みを抱えていませんか?
このページでは、総合型選抜入試で合格するための対策について、次の観点などから解説していきます。
- 適切な開始時期と「いつまでに何を終えるべきか」という目安
- 今の学年や時期に合わせたポイント
- 効率的に無駄なく準備を進めるために重点的に強化するべき分野
- 対策手法の具体例
- 塾に通うメリットとデメリット
最後まで読み進めることで、総合型選抜入試で合格するために必要な対策を知り、志望校合格を勝ち取りましょう!
この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部
年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。
目次
- 1 総合型選抜入試(AO入試)とはどのような入試か
- 2 総合型選抜入試(AO入試)で必要とされる書類と準備について
- 3 合格の可能性を高めるためのスケジュール
- 4 合格するために必要な対策とは?
- 5 高校生が総合型選抜(AO入試)の対策で注意すべきこと
- 6 受かる見込みが高い人と落ちる可能性が高い人の特徴
- 7 よくある質問
- 7-1 いつから対策を始めればいいの?
- 7-2 高校3年生から総合型選抜の対策を始めて間に合わせる方法はある?
- 7-3 総合型選抜入試の対策は独学と塾に通うのとではどちらが良いの?
- 7-4 総合型選抜入試対策のオンライン授業があるおすすめの塾はどこ?
- 7-5 総合型選抜入試のおすすめの対策本はどれ?
- 8 今回の内容のまとめ:総合型選抜入試対策のポイント
総合型選抜入試(AO入試)とはどのような入試か

総合型選抜(旧AO入試)は、従来の学力試験だけではなく、応募者の個性や学外活動など多面的な視点で選考を行う入試方法です。この入試の最大の特徴は、学力試験の成績以外に、自己推薦書や面接などを通じて、応募者の意欲や個性、学問への熱意を評価する点です。これにより、学力だけでなく、課外活動や社会経験、将来のビジョンを持つ学生が入学できる可能性が広がります。
総合型選抜の特徴と評価ポイント
総合型選抜では、評価される要素は学力試験の結果だけではなく、以下のポイントが重要です。
- 自己推薦書・志望理由書:自分の強み、成長過程、志望する学部で学びたいことなどを具体的に記述します。特に、なぜその大学で学びたいのか、その学問を通じて何を実現したいのかを明確に表現することが求められます。
- 面接:面接では、自分がどのような人物か、どのように大学で学びたいか、将来どのようなキャリアを築きたいかを話す機会です。面接官が応募者に対して「なぜこの大学なのか」「どんな価値を大学にもたらせるか」などを確認します。
- 活動実績:部活動、ボランティア、インターンシップ、学外活動などが評価されます。自分がどれだけ積極的に社会と関わり、成長してきたのかを具体的なエピソードを交えて伝えることが大切です。
出願条件と選考基準
総合型選抜の出願条件は大学や学部によって異なりますが、一般的には次のような基準があります。
- 学力基準:一部の大学では、一定の成績や試験結果を求める場合がありますが、学力が一番重要というわけではありません。むしろ、過去の学力をベースにしている場合もありますが、それ以上に活動や意欲が重要視されます。
- 課外活動・実績:多くの大学では、学外活動やボランティア、アルバイト経験を評価します。例えば、特定のプロジェクトやリーダーシップを発揮した活動が評価されることもあります。
- 自己表現:志望理由書や自己推薦書、面接でどれだけ自分を具体的に表現できるかがカギとなります。特に、「なぜその大学・学部を選んだのか」「大学でどのような学びをしたいか」という部分が重視されます。
総合型選抜入試(AO入試)で必要とされる書類と準備について

ここでは総合型選抜で必要とされる書類とその準備について紹介します。
書類・準備項目 | 主な内容 | 準備方法 |
自己推薦書(志望理由書) | 志望理由:大学・学部で学びたい理由を明確に記述 自己PR:自分の強みや経験を具体的に述べる 将来のビジョン:大学で学んだことを将来どう活かすかを示す | オリジナルで具体的なエピソードを交え、深く短くまとめる 他人に読んでもらい、フィードバックを得る |
調査書 | 高校での成績や評定平均 部活、ボランティア、学校行事、探究活動など、学業以外の活動実績 | 成績の安定を意識する 積極的な課外活動の参加 |
活動実績証明書 | 部活動:活動内容、役職、達成したこと ボランティア活動:参加内容や学び 探究活動:得たスキルや成果 | 部活動証明書やボランティア証明書を準備 上司や指導教員から推薦状をもらう |
推薦状 | 志望者の性格や強み、活動実績の評価 大学進学に必要な素養があるかの証明 | 推薦者と早めに相談し、必要なポイントを伝える 事前に自分の活動内容や強みを整理して伝える |
その他の提出書類 | 健康診断書:健康状態の証明(大学による) 写真:履歴書や推薦書に添付するため 証明書:資格やTOEICスコア等が必要な場合も | 健康診断書を早めに取得 写真を規定に合わせて準備 資格証明書やスコア証明書を整備 |
総合型選抜で必要とされる出願書類については以下の記事もおすすめです。
総合型選抜(旧AO入試)の出願書類とは?必要書類の一覧や書類選考で落ちる原因を解説
また、志望理由や自己PRについては以下の記事で詳しく解説しています。
総合型選抜(旧AO入試)の志望理由書の書き方とは?構成や例文、書き出し方も解説
総合型選抜(旧AO入試)は自己PRの質が鍵?効果的な伝え方や良い例文と共に解説
合格の可能性を高めるためのスケジュール

ここでは総合型選抜の合格の可能性を高めるために高校1年生の段階からやっておきたいスケジュールについて紹介します。ただ総合型選抜の対策は個人個人の状況によって変わるためあくまで参考程度にしてください。
時期 | 目標・準備内容 | 詳細 |
高校1年生 | 基盤作りと自己分析 | 自己分析を始め、将来の進路や興味を見つける。自己PRのポイントを考える。 |
4月~6月 | 自己分析と学校活動に積極的に参加 1学期中間試験 | 部活動や学校行事、ボランティア活動に参加し、実績を積む。興味のある分野の学びを深める。 これ以降、定期テストごとに対策を行って高い評定平均をキープする。 |
7月~9月 | 自己推薦書に必要なエピソードを考える CBTで英検に挑戦 | 自分の強みやエピソードを整理し、自己PRの要素を考え始める。 繰り返し受験をしてスコアを上げる |
10月~12月 | 学校や地域の活動に積極的に参加 | 定期的な活動で実績を作り、志望理由の根拠を強化する。 |
高校2年生 | 自己PRと志望理由を深堀り | 志望する大学の学部やカリキュラムを調べ、進路について明確にする。 |
1月~3月 | 志望大学の情報収集と自己PRの練習 | 志望する大学の特色、学びたい分野を徹底的に調査。自己推薦書の内容を具体化。 |
4月~6月 | 大学のオープンキャンパス参加、アドバイザーや先生との相談 | オープンキャンパスで大学の雰囲気を確認。志望動機や将来像について明確にする。 |
10月~11月 | 志望理由書、自己推薦書の下書き作成 | 具体的なエピソードを交えて、志望理由書を作成。書き上げたら、先生に確認してもらう。 |
高校3年生 | 本番に向けて最終調整と面接対策 | 面接の練習、自己推薦書や志望理由書の最終チェック。 |
4月~6月 | 面接練習と自己推薦書・志望理由書のブラッシュアップ | 模擬面接を受け、自己紹介や質問に対する回答を練習。推薦状や実績証明書の準備。 |
6月~7月 | 最新年度(受験する年度)の募集要項をチェックする | 募集要項などの重要情報をチェックする。 |
7月~8月 | 活動実績を集め、実績証明書を準備 最終準備と本番前の心構え | 学外活動や部活動の成果を証明できる書類や推薦状を準備。 緊張しないように、リラックスしながら最終確認を行う。過去の活動を振り返り、自信を持つ。 |
9月 | 提出書類の最終確認と提出 | 必要な書類(自己推薦書、成績証明書、活動実績証明書など)を確認し、提出準備。 |
10月~11月 | 面接本番、最終選考 | 面接では自己PRや志望動機をしっかり伝える。緊張せず、自分の言葉で話すことを心掛ける。 |
12月 | 結果発表・合格通知を受け取る | 合格後は、大学の入学手続きや準備を進める。 |
以下の見出しでそれぞれの学年で対策すべきことを詳しく解説します。
合格するために必要な対策とは?

高校1年生の時に対策すること
総合型選抜入試に向けて高校1年生の時に取り組むべき対策としては次のことが重要です。
対策 | 詳細 |
自己分析を深める | 自分の強みや興味を理解し、自分の強みや興味を基にした進路選択を行いましょう。 |
学校の評定平均を高く保つ | 授業を通じて学力をしっかりと身につけ、定期テストで高得点を取ることで、評定平均を向上させましょう。 |
英検などの検定試験で高成績を目指す | 資格を取得することで、総合型選抜入試における評価が高まります。 |
探究学習や課外活動に積極的に参加し、実績を作る | 探究学習や課外活動を通じて得た経験やスキルは、総合型選抜入試でのアピールポイントとなります。 |
自己分析を深めて総合型選抜入試対策の方針を決める
総合型選抜入試で合格するためには、まず自己分析を深めて自分自身を深く理解することが重要です。自己分析とは、自分の強みや弱み、興味や関心、価値観を理解するプロセスです。
自己分析を通じて、自分が何を成し遂げたいのか、どのようなキャリアを描いているのかを明確にすることができます。
また、自己分析の結果を元に、どのような大学や学部・学科が自分に合っているのかを考えることができます。自己分析の際には、自分の過去の経験を振り返り、達成したことや苦労したことを書き出してみましょう。
他者からの意見を求めることにより、自分の新たな一面を発見することができるかもしれません。
自己分析を通じて自分の強みや弱みなどを理解した上で総合型選抜入試の方針を固めることで、効果的な学習計画を立てることができます。
総合型選抜入試対策として学校の評定平均を高く保つ
学校の評定平均を高く保つことは、総合型選抜入試において非常に重要です。なぜなら、評定平均はあなたの学習意欲や学業成績を示す指標であり、大学側が評価する基準の1つだからです。
評定平均を高く保つには、次の努力が求められます。
- 普段から授業に集中し、出された課題にはしっかりと取り組む
- 苦手科目は早めに克服しておき、全体の成績を向上させる
- 授業以外でも自主的に学ぶ姿勢を持ち、必要であれば教師に相談しサポートを受ける
- 普段から授業の復習を怠らず、小テストや定期テストで常に高成績を収める
なお、一部の大学の総合型選抜入試では、出願時に一定の評定平均が求められます。そのため、評定平均を高く保つことは、単に入試で有利になるだけではなく、出願するためにも役立つプロセスであるとも言えます。
総合型選抜における評定平均の重要性については以下の記事で詳しく解説しています。
総合型選抜で評定平均はどのように影響する?評定が低い場合の対策も解説
英検などの検定試験で高成績を収められるように対策する
総合型選抜入試では、英検をはじめとする検定試験の成績も評価されることがあります。
英検をはじめとする検定試験で高成績を収めるためには、現在のスコアを把握して目標スコアを設定し、毎日の学習計画に沿って次のような学習と実践的な練習に取り組むことが不可欠です。
目的 | 対策 |
英語力全般を底上げする | 単語力や文法力を強化するための教材を活用する |
リスニング力を高める | 英語のニュースやポッドキャストを日常的に聞く習慣をつける |
スピーキング力を向上させる | オンライン英会話や英語ディベートに参加する |
解答のスピードを向上させる | 過去問を繰り返し解き、試験の形式に慣れる |
弱点を明確にする | 模擬試験を受け、自分の現在の実力を把握する |
以上の対策を通じてリーディングやライティングなどの各セクションでの得点力をバランスよく強化し、英検などの検定試験での高得点獲得を目指しましょう。
総合型選抜入試に向けて探究学習や課外活動の実績を作る
総合型選抜入試において、探究学習や課外活動の実績は、自己アピールの重要な要素となります。なぜなら、探究学習や課外活動の実績は、学業成績では評価しきれない個性や能力を評価するために重視されるからです。
探究学習では、自分の興味を深掘りし、独自の視点を持って探究課題に取り組むことが求められます。探究学習の過程で得た知識や経験が大学での学びにも役立つと判断されると、高評価を得ることができます。
課外活動においては、部活動やボランティア活動、地域のイベントへの参加などを通じて、リーダーシップや協調性、問題解決能力などを発揮することが求められます。
実績を効果的にアピールするためには、活動の目的や成果を具体的に整理し、自己PRや志望理由書に反映させることが重要です。
高校2年生の時に対策すること

高校2年生に進級したら、総合型選抜(AO入試)に向けた本格的な準備を始める時期です。この時期にしっかりと準備を整えることで、3年生になった時の焦りを減らし、スムーズに対策を進められるようになります。以下の具体的な対策を進めていきましょう。
対策 | 詳細 |
自己推薦書の内容を具体化する | 自分の強みや経験を振り返り、志望理由や自己PRの内容を考える。 |
大学情報を集め、志望校を絞り込む | 志望する大学や学部の特徴、入試方式を理解し、自分に合った大学を選ぶ。 |
社会経験や課外活動に取り組む | 部活動やボランティア活動に参加し、自己PRに繋がる経験を積む。 |
英語力を強化する | 英語の資格試験や学習を通じて英語力を向上させる。 |
小論文や学力試験の準備をする | 小論文や学力試験の出題傾向を把握し、準備を始める。 |
自己推薦書の内容を具体化する
総合型選抜では、自己推薦書や志望理由書が非常に重要です。高校2年生のうちに、自分の強みやこれまでの活動を振り返り、それらをどのようにアピールするかを考え始めます。
自己分析を深める
自分がどんな人物で、どのような経験をしてきたのかを改めて見つめ直し、強みや得意なことを整理します。特に部活動や社会経験、ボランティア活動など、自分が成し遂げたことを具体的なエピソードとして整理し、将来どのように活かしたいかを考えます。志望理由の明確化
どの大学で何を学びたいのか、その理由をしっかりと掘り下げていきます。志望する学部や学科が自分の成長にどう繋がるのか、具体的にイメージを膨らませておくことが大切です。自分の興味や将来のビジョンに合った大学を選ぶため、大学の情報を集め始めると良いでしょう。
大学情報を集め、志望校を絞り込む
高校2年生では、志望校の選定が本格的に始まります。自分の志望する学部や学科の特長、求められる能力、入試方式などを調べることが必要です。
オープンキャンパスや説明会の参加
可能であれば、オープンキャンパスや大学説明会に参加し、実際の大学の雰囲気や教授の話を聞くことが重要です。大学ごとの特色や入試情報を得ることで、自分に最適な学校を選ぶ参考になります。入試要項を確認
各大学の総合型選抜の要項や過去の試験内容を確認し、自分が目指す学部や学科で求められる能力を理解します。特に、必要な課外活動や特定の資格がある場合も多いので、早めに準備を始めることが肝心です。
社会経験や課外活動に積極的に取り組む
総合型選抜では、学業だけでなく、社会経験や課外活動も重視されます。高校2年生の段階から、部活動やボランティア活動、インターンシップなどに積極的に参加して、経験を積み重ねていきましょう。
部活動やクラブ活動の活用
どんな活動をしているかに関係なく、リーダーシップを発揮したり、困難な状況を乗り越えたりする経験は、自己推薦書において大きなアピールポイントになります。もしまだ特定の活動をしていない場合は、興味のある分野を見つけて積極的に参加してみましょう。社会貢献活動
地域のボランティア活動や社会貢献活動に参加することで、社会とのつながりを深め、自己PRに繋がる経験を積むことができます。これらの活動を通じて得た気づきや学びを、自己推薦書や面接で具体的に伝えることができます。
英語力を強化する
総合型選抜では、英語力を重視する大学や学部もあります。特に国際学部や外国語学部では、英語の資格やスコアが求められることも多いので、早めに英語力を強化しておきましょう。
英検やTOEIC、TOEFLの取得
高校2年生から英語の資格試験に向けて準備を進め、目標スコアを設定しておくと良いでしょう。英検やTOEICなどは、早めに受験し、徐々にレベルアップを目指すと安心です。英語力の向上
日常的に英語を使った勉強を続け、リスニングやライティングなどのスキルを向上させましょう。英語のニュースやポッドキャストを聴いたり、英語で日記をつけたりすることで、自然に英語力が鍛えられます。
小論文や学力試験の準備をする
総合型選抜では、大学によっては小論文や学力試験が課されることがあります。これに備えて、普段からの学力向上と合わせて、特に小論文の書き方を学ぶことが重要です。
高校2年生は、総合型選抜に向けた準備の基盤を作る重要な時期です。自己分析や志望校の選定をしっかりと行い、社会経験や課外活動に積極的に参加することで、自己推薦書や面接でのアピールポイントが増えていきます。また、英語力や学力試験の準備を早めに始めることで、他の受験生との差別化を図ることができます。焦らず、計画的に対策を進めていきましょう。
小論文の対策
自分の意見を明確にし、論理的に文章を書く練習を始めましょう。過去問や模擬問題を解き、定期的に自分の考えをまとめて書くことで、論理的な思考力を鍛えます。学力試験の準備
普段の授業をしっかりと受け、基礎学力を高めることが最も大切です。特に苦手な科目や分野があれば、早めに対策を始め、苦手を克服しましょう。過去問を解くことで、出題傾向を把握し、必要な知識を身につけることができます。
高校3年生の時に対策すること
高校3年生に進級したら、まず、志望校の総合型選抜入試の特徴を理解し、入試方式や求められる能力を把握しましょう。その上で、総合型選抜入試(AO入試)に向けて次の具体的な対策を進めていくことが重要です。
対策 | 詳細 |
出願書類の完成度を高める | 自分の強みを最大限にアピールできるようにしましょう。 大学によっては、特定の課外活動や研究テーマに対する評価が重視されることもあるため、自分の活動をどのようにアピールするかを考える必要があります。 |
小論文や学力試験の対策をする | 過去問を活用し、頻出テーマや問題形式に慣れることが大切です。 日々の学習を通じて、幅広い知識と柔軟な思考力を養うことにも忘れずに取り組みましょう。 |
プレゼンテーションや面接の準び・対策をする | 実際の場面を想定した練習を重ね、自信を持って自分の意見を伝えられるようにしましょう。 |
英検などの資格試験対策をする | より高いスコアを目指し、可能であれば準1級の取得を目指すことが望ましいです。 |
大学による総合型選抜入試の違いを理解して志望校を選ぶ
総合型選抜入試では、大学ごとに求められる能力や選考基準が異なります。そのため、志望校の選択においては、大学の選考方針を理解することが重要です。
具体的には、各大学の入試要項や過去の合格者のデータなどの入試情報を徹底的に調べ、大学が求める人物像や試験内容を把握しましょう。
また、オープンキャンパスや大学説明会に参加し、直接大学の担当者から情報を得ることも効果的です。
志望校の試験日程や出願条件を確認し、計画的に対策を進めることで、総合型選抜入試での合格の可能性を高めることができます。
総合型選抜入試の出願書類の完成度を高める
総合型選抜入試の出願書類では、次の点を意識して受験者の個性や強みを適切にアピールすることが求められます。
- 自己PR文や志望理由書では、自分自身の経験や価値観を具体的に述べる
- 単なる事実の羅列ではなく、エピソードを交えた具体例を用いることで、読み手に強い印象を与える
- 各大学が求める人物像をしっかりと理解し、各大学が求める人物像に即した内容を心がける
- 出願書類全体が一貫性を持ち、論理的に構成されているようにする
- 誤字脱字はもちろん、文法的な誤りがないようにする
書き上げたら学校や塾の先生に添削してもらい、客観的なアドバイスを取り入れながら仕上げていきましょう。提出期限までに余裕を持って書類の準備を進めることで、より完成度を高められます。
小論文や学力試験の対策をする
総合型選抜入試では、小論文と学力試験が課されることがあります。小論文では、自分の意見を明確にし、論理的な文章を書くことが求められます。
過去に出題された形式やテーマを把握し、繰り返し練習したり出題されそうなテーマについての対策をしたりするようにしましょう。
学力試験対策では、過去問を分析し、出題されそうな分野を重点的に学習することが大切です。問題集や参考書を活用して問題演習を行うことで実力を養いましょう。
また、時間配分を意識して本番を想定した練習を行うことで、実力を最大限に発揮できるようにしましょう。
小論文や学力試験については以下の記事にて詳しく解説しています。
総合型選抜(旧AO入試)の小論文はこれで完璧!例文付きの書き方解説や代表的な型、頻出テーマ紹介
総合型選抜(旧AO入試)の学力試験とは?問題の難易度も解説
プレゼンテーションや面接の対策をする
総合型選抜入試のプレゼンテーションや面接では、あなたの個性や強み、志望理由を直接アピールすることが求められます。そのため、具体的なエピソードを交えて話せるように準備しましょう。
なお、プレゼンテーションでは、話す内容だけでなく、資料の内容も重要です。スライドはシンプルかつ視覚的に訴えるものにし、要点を絞って伝えるのが効果的です。
また、面接では、面接官からの質問に対する柔軟な応答力を身につけるため、一般的な質問に対する答えを事前に考えておくことが大切です。
学校や塾の先生に協力を仰ぎ、実際の面接さながらの環境で練習することで、面接に慣れるようにしましょう。
プレゼンテーションや面接の対策については以下の記事で詳しく解説しています。
総合型選抜(旧AO入試)のプレゼンテーション対策を出題例とともに徹底解説!
総合型選抜(旧AO入試)の面接での服装や髪型、持ち物の身だしなみの注意点
より高い英検スコアと可能であれば英検準1級を取得する
総合型選抜入試では、出願条件に英検のスコアや取得級が定められたり、英検のスコアや取得級が評価対象になったりすることがあります。
特に、難関大学や国際系の学部では、出願条件として英検準1級以上の取得を求められることが多いです。
そのため、英検のスコアを着実に上げ、可能であれば準1級を取得できると、出願先の選択肢を大きく増やすことができます。
英検のスコアや取得級は英語力を証明する大きな武器となります。そのため、出願までに可能な限りスコアを向上させるようにしましょう。
高校生が総合型選抜(AO入試)の対策で注意すべきこと

総合型選抜入試(AO入試)の対策をする際、高校生が特に注意すべきポイントは次のとおりです。
注意すべきポイント | 詳細 |
各大学の求める学生像や選考基準をしっかりと理解する | 各大学によって選考プロセスが異なるため、情報収集を怠らないようにし、志望校に合わせた対策を立てることが重要です。各大学のアドミッションポリシーを確認しましょう。 |
募集要項は早めにチェックする | オープンキャンパスの参加や、オープンキャンパスでの個別相談には事前予約が必要だったり、予約枠が先着順で埋まってしまうことがあるので募集要項は早めにチェックしましょう。 |
学習スケジュールを立て、計画的に準備を進める | 必要な対策が多いので、計画的に対策を進めることで、焦らずに万全の態勢で入試に臨むことが可能になります。 |
以上のポイントを押さえることで、総合型選抜入試での合格可能性を上げることができます。
以下の記事では、総合型選抜での受験において、気をつけるべきことを詳しく解説しています。併せてご覧ください。
総合型選抜(旧AO入試)で難しいこと、気をつけるべきことは何か?総合型選抜難易度や大学の倍率の平均も解説
受かる見込みが高い人と落ちる可能性が高い人の特徴

総合型選抜で受かる見込みが高い人の特徴
総合型選抜入試で受かる見込みが高い人の特徴は次のとおりです。
- 進路の目標を持っており、志望理由が明確である。
- 課外活動で実績を残しており、リーダーシップや協調性などを具体的にアピールできる
- 評定平均が高い人
- 英検準1級を持っている
総合型選抜で落ちる可能性が高い人の特徴
一方、落ちる可能性が高い人の特徴としては、次の点が挙げられます。
- 自己分析が浅く、自分自身の適性や長所を理解していなかったり志望理由が曖昧だったりする
- 具体的な実績に乏しく、面接やプレゼンテーションで自分の強みを効果的に伝えられない
- 評定平均が低い
- 英検など英語力がアピールできる資格を何ももっていない
- 受検する大学・学部のアドミッション・ポリシーを知らない
詳しくは、こちらのページをご参照ください。
総合型選抜のメリットとデメリットとは?向いている人の特徴と共に徹底解説
よくある質問

ここからは、総合型選抜入試の対策法についてよくある次の質問に回答していきます。
- いつから対策を始めればいいの?
- 高校3年生から総合型選抜入試の対策を始めて間に合わせる方法はある?
- 総合型選抜入試の対策は独学と塾に通うのとではどちらが良いの?
- 総合型選抜入試対策における塾や予備校の役割と活用法とは?
- オンライン授業があるおすすめの塾はどこ?
- 対策をすれば総合型選抜入試で受かる見込みが高い人と落ちる人の特徴とは?
- 高校生が総合型選抜入試(AO入試)の対策で注意すべきこととは?
- 総合型選抜のおすすめの対策本はどれ?
いつから対策を始めればいいの?
多くの人が高校2年生の終わりから高校3年生のはじめにかけて本格的に総合型選抜入試の対策を開始します。
しかし、実際には高校1年生から総合型選抜入試の対策を始めておくと、より充実した準備期間を確保できます。総合型選抜入試では、学力のみならず、個々の能力や経験が評価されます。
そのため、時間をかけて自分自身を見つめ直し、様々な経験を積むことが求められます。特に、自己分析や志望理由書の作成、課外活動の実績作りといった準備は、時間をかけてじっくり取り組むことで質が向上します。
また、英検やTOEICなどの語学試験、評定平均においても、高得点を狙うためには早期の対策が重要です。このように、総合型選抜入試で合格するためには、できれば高1の1学期から計画的に対策を開始すべきです。
したがって、総合型選抜入試の対策を始める時期は、早ければ早いほど有利と言えます。
高校3年生から総合型選抜の対策を始めて間に合わせる方法はある?

高校3年生になってから総合型選抜入試の対策を始めたのでは、入試に間に合わない可能性が高くなってしまいます。
高校3年生から総合型選抜入試の対策を始めて遅れを取り戻すには、次の点を意識しましょう。
ポイント | 詳細 |
なるべく早く総合型選抜入試対策の方針を決める | 出願先の選考内容に絞って対策することで効率的に対策できます |
なるべく学校の評定平均を高くする | 高校3年1学期の評定を高くすることで、高校1年1学期からの通算の評定平均を少しでも高くしましょう |
夏休みを利用して探究学習や課外活動の実績を作る | 2学期に入ると出願準備に追われるので、夏休みまでに探究学習や課外活動の実績を作っておきましょう |
塾を利用する | 塾を利用すると、限られた時間の中で書類や小論文の添削や模擬面接をやってもらえます |
以上の対策を意識的に行い、適切な計画に基づいて努力することで、短期間でも間に合わせられる可能性があります。
総合型選抜入試の対策は独学と塾に通うのとではどちらが良いの?
総合型選抜入試(AO入試)において、独学と塾に通うのとではどちらが効果的かは、個々の状況によって異なります。独学だと自分のペースで対策を進めることになるので、計画性や自己管理能力が求められます。
一方、塾では専門の講師による指導を通じて、受験生が自分の弱点を克服し、強みを伸ばすための的確なアドバイスを受けられるため、効率的な学習が可能です。
特に、自己分析や小論文・プレゼンテーション・面接対策においては、第三者の視点が重要となるため、塾のサポートが有用です。
ただし、塾に通うことで費用がかかるため、自分のニーズや状況に合わせた選択が必要です。詳しくはこちらのページにて解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
総合型選抜(旧AO入試)の塾は行くべきか?塾が必要な人と塾なしでも問題ない人の特徴と共に解説
総合型選抜入試対策のオンライン授業があるおすすめの塾はどこ?

総合型選抜入試(AO入試)での合格を目指す受験生にとって、オンライン授業を提供する塾は非常に便利です。
オンライン授業で評判の高い塾の一つに「ホワイトアカデミー」があります。ホワイトアカデミーの特徴は次のとおりです。
- 個別指導に特化しており、生徒一人ひとりに合った対策を行っています。
- 経験豊富な講師陣が最新の入試情報を基にしたカリキュラムを提供しています。
- 24時間アクセス可能な学習プラットフォームを提供し、自主学習をサポートしています。
- 実際の試験形式に即した実践的な練習を重ねることができるため、自己表現力の向上が期待できます。
特に、自宅にいながら質の高い指導を受けられる点が人気の理由です。詳しくはホワイトアカデミーのホームページをご参照ください。
総合型選抜入試のおすすめの対策本はどれ?
受験生の多様なニーズに応えるために、様々な種類の総合型選抜入試の対策本が出版されています。中でも役立つおすすめの対策本は次の3冊です。
対策本 | 詳細 |
受かる! 自己分析シート | 自己理解を深め、志望理由書の作成をサポートする内容が充実しています。 |
改訂版 何を書けばいいかわからない人のための 小論文のオキテ55 | 小論文対策に特化した「構成力や論理的思考を鍛えるための実践的な方法」が詳しく解説されています。 |
学校推薦型選抜・総合型選抜 だれでも上手に話せる 面接合格ノート | 面接時に求められるコミュニケーションスキルや表現力を磨くためのアドバイスが多数含まれています。 |
書籍を選ぶ際は、自分の弱点や強化したいスキルに合わせて有用な対策本を選ぶことがポイントです。総合型選抜入試でおすすめの対策本については、こちらのページもご参照ください。
総合型選抜(旧AO入試)を受験する人におすすめの対策本10選
今回の内容のまとめ:総合型選抜入試対策のポイント

このページでは、総合型選抜入試(AO入試)の対策について解説してきました。最後に、総合型選抜入試における合格の可能性を高めるためのポイントをまとめます。
- 自己分析を通じて自分の強みや目標を明確にし、自分の強みや目標に基づいた対策方針を立てることが重要です。
- 学校の評定平均をしっかりと維持し、英検などの資格試験で好成績を目指すことが推奨されます。可能であれば英検準1級の取得を目指しましょう。
- 探究学習や課外活動で実績を積むことで、アピール内容に説得力を持たせましょう。
- 志望校の入試の傾向を理解して出願書類の完成度を高め、計画的に小論文や学力試験、面接の対策を行いましょう。
以上のポイントを押さえることで、総合型選抜入試における合格の可能性を高めることができます。このページの内容を踏まえて、総合型選抜入試に向けた対策にお役立ていただけますと幸いです。
この記事の監修者

竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。