作成日: 2024/9/21 更新日:2024/9/21
総合型選抜(旧AO入試)を受験する人におすすめの対策本10選
「総合型選抜の対策をしたいけど、何から始めたらいいかわからない」とお悩みの方は、まずは総合型選抜の対策本を手にとってみましょう!
今回は、総合型選抜を受験する方におすすめの対策本を以下のジャンルに分けて10冊ご紹介します。
- 入門編
- 自己分析
- 大学分析
- 時事問題
- 小論文対策
- 面接対策
興味のあるジャンルの本をチェックして、自分に合った対策本を見つけましょう。
この記事を書いた人
年内入試ナビ編集部
年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。
目次
おすすめの総合型選抜に関する入門書2選
まず入門編として、「そもそも総合型選抜についてよく知らない」「どんな試験があるのかわからない」という方におすすめの本をご紹介します。
これらの本を読めば総合型選抜入試の概要を理解し、今後の勉強の方向性が見えてくるはずです。
『本番で失敗しない!やりがちNGをおさえる 総合型選抜 学校推薦型選抜 特急合格BOOK』
1冊目は、学研から出版され、総合型選抜専門塾のAOIの福井悠紀さんが監修を務めている『本番で失敗しない!やりがちNGをおさえる 総合型選抜 学校推薦型選抜 特急合格BOOK』です。
この本は、総合型選抜や学校推薦型選抜についての基本知識や受験までの流れを丁寧に解説しています。
特に特徴的なのは、総合型選抜受験生が犯しがちなNG行動をステップごとに指摘し、その改善策を豊富なイラストとともに説明している点です。
入試を受けるかどうか検討する段階から合格後の大学入学準備までカバーしており、総合型選抜に対して漠然としたイメージしかない方や、どう準備を進めればよいかわからない方にとっても分かりやすい内容となっています。
この本がおすすめの人
- 「総合型選抜は成績が特に優秀な人や課外活動で優秀な実績がある人のための入試であり、自分には関係がない入試だ」と思っている人
- 「総合型選抜を受けたいけど、自分にはアピールできるポイントがないしきびしいかな」と総合型選抜受験を諦めかけている人
- 総合型選抜で合格するために必要な対策や準備が知りたい人
特に、総合型選抜での合格を不安に感じている方がポジティブに受験対策を進めるためのサポートとなる一冊です。
自分に合った入試方法を見つけたい方や、受験に対して自信を持ちたい方はぜひ一度手に取ってみてください。
『採点者の心をつかむ 合格する総合型選抜・学校推薦型選抜』
2冊目は総合型選抜や学校推薦型選抜に特化した個別指導塾・洋々が執筆した『採点者の心をつかむ 合格する総合型選抜・学校推薦型選抜』です。
第1章で総合型選抜と一般入試との違いや総合型選抜の全体的な流れ、試験内容などの基本的な情報を詳細に解説しています。
第2章で志望理由書の書き方について、採点者の心をつかむためのポイントや具体的な構成方法を示し、受験生が志望理由書を効果的に書けるようにサポートしています。
第3章で面接対策として質問に対する答え方のコツなどを紹介しています。
第4章で小論文対策として論理的な文章を書くための具体的なテクニックなど試験本番に活かせる実践的なスキルを解説しています。
この本は、総合型選抜の合格を目指す際に役立つノウハウが詰まった一冊であり、特に志望理由書、面接、小論文といった項目について詳しく解説されています。
こちらの本がおすすめの人
- 総合型選抜に合格するための具体的な方法を知りたい人
- 総合型選抜の全体像から実践的な対策まで一冊で学びたい人
- 総合型選抜に強い学習塾が提供する信頼性の高いノウハウを学びたい人
総合型選抜を考えている受験生にとって、この本は効果的な対策を立てるための頼れるガイドブックと言えるでしょう。
自己分析におすすめの書籍2選
自己分析におすすめの本として、以下の2冊をご紹介します。
これらは総合型選抜に向けた自己分析を深め、自分と大学が求める学生像とのマッチング度を上げるのに役立ちます。
『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 最新版 ストレングス・ファインダー2.0』
『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 最新版 ストレングス・ファインダー2.0』は、自己分析に役立つ一冊として非常におすすめです。
この本は、177個の質問に答えることで自分の強みを発見してそれをどのように活用していくかを学べる仕組みになっています。
ストレングス・ファインダーは、ギャラップ社のジム・クリフトンによって開発された自己分析ツールであり、世界中で実践されています。
本にWebテストのアクセスコードが付いていて、Webテスト上の質問に答えるだけで個人の強みが明確にされ、その強みをどのように活かせばよいかを具体的に示してくれます。
この本がおすすめの人
- 質問に答えるというかたちで自己分析をしたい人
- 自分の具体的な強みが何なのかがよくわからない人
- 自分でも気付いていない隠れた強みを発掘したい人
ストレングス・ファインダーを使えば強みを明確にし、それを自己PRや志望理由書作成に活かすことができます。
総合型選抜入試に向けた自己分析に最適な1冊といえます。
『受かる! 自己分析シート』
2冊目は田口 久人氏が著した『受かる! 自己分析シート』です。
就職活動向けの自己分析ワークブックとして人気の高い本で、総合型選抜にも応用できる部分が多くあります。
特に、41のワークシートを通じて自己分析を深め、自分の強みやそれに関連するエピソードを洗い出すことが可能です。
この本を活用すれば大学や学部選び、志望理由書作成がスムーズに進められます。ただし、第4章の企業研究や第5章の履歴書に関する内容は、総合型選抜に直接役立つわけではありません。
しかし、第5章のエントリーシートに関する記述は出願書類を書く際に参考になる要素が含まれています。
この本がおすすめの人
- 自分の過去を丁寧に振り返りながら徹底的に自己分析をしたい人
- 強みだけでなく、それにまつわる具体的なエピソードも一緒に整理したい人
- 志望理由書、自己PR書、面接の対策になる程の深い自己理解を得たい人
この本を通して得られる自己理解は、総合型選抜の入試対策において大きな武器になるでしょう。
大学分析におすすめの本1選
続いて紹介するのが、大学分析に役立つ本です。
この本は、大学・学部・学科選びを行う際に大いに役立ちます。
総合型選抜では、大学・学部・学科が求める学生像と自分の強みや目標が合致しているかが合格を左右する重要な要素となります。
そのため、自己分析で自分の強みややりたいことを明確にした上で数多くの選択肢から自分にぴったりの大学・学部・学科を見つけることが大切です。
『改訂7版 大学の学部・学科が一番よくわかる本』
大学・学部・学科選びの本でおすすめなのが、四谷学院進学指導部が著した『改訂7版 大学の学部・学科が一番よくわかる本』です。
この本は、大学で学べる39の学問を「人文科学系」「社会科学系」「自然科学系」「総合系」の4つに分類し、それぞれがどの学部・学科で学べるのかを詳細に解説しています。
この本では学問の解説だけでなく、その学問に向いている人の特徴や就職の有利・不利、卒業後の進路まで幅広く紹介しています。
また、最先端の研究テーマも紹介されているのでそれぞれの学問分野について深く理解できる一冊です。
この本がおすすめの人
- 大学で学べる学問の全体像を掴みたい人
- どの学部・学科を選ぶべきか迷っている人
- 自分の強みや興味に合う学問や学部・学科を見つけたい人
時事問題の学習におすすめの書籍1選
時事問題を学ぶことで最近の社会情勢や注目されている問題を把握することができます。
また、時事問題の学習は大学で取り組みたい研究テーマを考えるきっかけにもなります。
総合型選抜の小論文や面接でも時事問題への理解は重要なポイントになるため、時事問題に関する書籍に目を通しておくことをおすすめします。
『図解でわかる時事重要テーマ100 2024-2025』
時事問題を網羅できるおすすめの一冊が、日経HR編集部が著した『図解でわかる時事重要テーマ100 2024-2025』です。
この本は、2024年から2025年にかけてのニュースや社会課題、政治経済における重要テーマを100個取り上げ、それらを以下の9つの章に分けて解説しています。
- 「重要テーマセレクト10」
- 「国際社会・経済」
- 「国内政治」
- 「日本経済」
- 「業界・企業」
- 「労働・雇用」
- 「テクノロジー」
- 「社会・環境」
- 「経済の基礎知識」
各テーマはわかりやすい図解とともに解説されているため、ニュースを普段からあまり見ていない人でも理解しやすい内容になっています。
また、幅広いジャンルをカバーしているので興味のあるテーマを見つけやすく、小論文や面接の準備にも最適です。
この本がおすすめの人
- 最新の社会情勢を把握したい人
- 興味を持てそうな研究テーマを探したい人
- 小論文や面接で出題されそうな時事問題をチェックしておきたい人
社会情勢に疎いと感じている受験生や、小論文や面接に時事問題が出題されることが多い大学を受験する予定の人にぜひ読んでほしい一冊です。
小論文対策におすすめの本2選
次に紹介するのは、総合型選抜で小論文試験を控えている受験生に役立つ小論文対策本です。
小論文は論理的な思考力や表現力が試される試験であり、正しい書き方とコツを知ることが重要です。
ここでは、小論文対策の基礎をしっかり学べる本を2冊ご紹介します。
『改訂版 何を書けばいいかわからない人のための 小論文のオキテ55』
1冊目は、鈴木 鋭智氏が著した『改訂版 何を書けばいいかわからない人のための 小論文のオキテ55』です。
代々木ゼミナールの国語科講師として活躍していた著者が、小論文対策のノウハウを55のルール(オキテ)に分けてわかりやすく解説しています。
小論文で何を書くべきか・どう書くべきかを段階的に学ぶことができ、特に文章の構成や論理展開の仕方、適切な日本語の使い方を詳しく説明しています。
55のオキテは、それぞれ2~4ページでコンパクトにまとめられており、テンポよく学ぶことができるのもこの本の優れている点です。
この本がおすすめの人
- 小論文対策を何から始めて良いかわからない人
- 小論文対策を基本からしっかり学びたい人
- 合格レベルの小論文を書くためのコツを知りたい人
『小論文の完全ネタ本』シリーズ
2冊目は、神崎 史彦氏が著した『小論文の完全ネタ本』シリーズです。
神崎氏はスタディサプリの総合型選抜や小論文の講師を務め、総合型選抜対策塾「カンザキジュク」を主宰しています。
このシリーズの特徴は社会科学系、人文・教育系、自然科学系、医歯薬系/看護・医療系という4つの学部系統別に出版されていることです。
志望する学部に合わせた専門的な小論文対策ができるため、非常に効果的です。
各学部系統の頻出テーマを1冊あたり30〜40テーマ収録し、テーマごとにキーワードや関連知識を詳しく解説しています。
また、過去問とその解答例も掲載されており、入試での出題形式や回答のポイントを具体的に学ぶことができます。
この本がおすすめの人
- 総合型選抜の小論文対策に本格的に取り組みたい人
- 志望校の過去問以外の問題で演習量を増やしたい人
- 出題されそうなテーマを的確に押さえたい人
志望する学部に応じた系統のものを選ぶようにしてください。
面接対策におすすめの本2選
総合型選抜の面接はほぼすべての大学で実施されるため、面接対策は必須といえます。
ここでは、面接対策の基礎から具体的な実践までしっかりサポートしてくれる2冊を紹介します。
『学校推薦型選抜・総合型選抜 だれでも上手に話せる 面接合格ノート』
1冊目は、中村 祐介氏が著した『学校推薦型選抜・総合型選抜 だれでも上手に話せる 面接合格ノート』です。
この本では、総合型選抜の面接対策として基礎知識から具体的な質問例までが会話調でわかりやすく解説されています。
さらに、解説とワークが組み合わさっているため実際に自分で書き込みながら進めることができ、面接で重要な志望理由や自分の強みについての回答を体系的に整理できます。
面接で何を話すべきかが明確になるため、練習を重ねることで自信を持って面接に臨めるのが特徴です。
会話調での解説が初心者でも読みやすく、ワークを通して自分の志望理由や回答をまとめやすくなっていて、実際の面接でよく出る質問に対応した内容となっています。
この本がおすすめの人
- 模擬面接で内容が薄いと言われてしまった人
- 面接で何を話したらいいか困っている人
- 総合型選抜の面接対策を一人で進めたい人
この本は、面接対策をスムーズに進められる一冊です。
『自分だけの物語で逆転合格する AO・推薦入試 志望理由書&面接-推薦書対策&面接DVDつき』
2冊目に紹介するのは、竹内麦村氏が著した『自分だけの物語で逆転合格する AO・推薦入試 志望理由書&面接-推薦書対策&面接DVDつき』です。
この本は「偏差値がそれほど高くなく、特別な実績や特技がない」と感じている高校生でも総合型選抜で国公立大学や難関私立大学に合格するための具体的なメソッドを紹介しています。
合格者の事例や夏休み中に行うべき対策、面接シミュレーションを収録したDVDが付属しており、実際の面接の流れやコツを映像で学ぶことができます。
さらに、志望理由書や面接対策のヒントが詰まった別冊ノートも同封されているので、総合的な受験準備ができるのが特徴です。
この本がおすすめの人
- 総合型選抜で逆転合格を狙いたい人
- 映像を視聴して面接のコツやシミュレーションを学びたい人
- 特別な実績がなくても合格するための方法を知りたい人
映像と書籍を組み合わせて対策できるので、総合型選抜や推薦入試での面接に不安がある方にも最適な一冊です。
総合型選抜の対策本を選ぶときのコツ
総合型選抜の対策本を選ぶコツは、自分が本を読む目的や各書籍のターゲットを具体的に考えることです。
本を読む目的を明確にする
1つ目のコツは「本を読む目的をはっきりさせる」ことです。
例えば、総合型選抜の概要を知りたいのか、志望理由書や小論文の具体的な対策方法を知りたいのかで選ぶ本は異なります。
それに、自分が本を使って何を達成したいのかを明確にしておくと、適切な対策本に出会いやすくなります。
そのため、「総合的な対策本が欲しい」のか、「特定の分野(例:面接や小論文)の対策に特化した本が欲しい」のかといった、本に求める目的を明確にして総合型選抜の対策本を選びましょう。
本のターゲットと自身の相性を確認する
2つ目のコツは「その本のターゲットが自分と合っているかをチェックする」ことです。
本にはそれぞれ異なるターゲット読者層が設定されています。
初心者向け、偏差値が低めの人向け、難関大学を目指す人向けなどターゲットはそれぞれです。
本がターゲットとしている属性が自分とは合っていない本だと、内容があなたにとって有益ではない場合があります。
そのため、購入前にその本がどんな読者を想定しているのかを確認し、自分に合ったアドバイスを得られるかどうかを見極めましょう。
このようなコツを押さえた上で自分の目的や状況に合った対策本を見つけると、総合型選抜の準備がより効果的に進められます。
このページのまとめ
今回は、総合型選抜(旧AO入試)を受験する人におすすめの対策本を10冊ご紹介しました。復習も込めて最後に今回取り上げた内容の中で重要なポイントをまとめましたので、ご覧ください。
- 入門編におすすめ
『本番で失敗しない!やりがちNGをおさえる 総合型選抜 学校推薦型選抜 特急合格BOOK』
『採点者の心をつかむ 合格する総合型選抜・学校推薦型選抜』 - 自己分析におすすめ
『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 最新版 ストレングス・ファインダー2.0』
『受かる! 自己分析シート』 - 大学の学部学科について知る
『改訂6版 大学の学部・学科が一番よくわかる本』 - 時事問題について知る
『図解でわかる時事重要テーマ1002024-2025』 - 小論文対策におすすめ
『改訂版 何を書けばいいかわからない人のための 小論文のオキテ55』
『小論文の完全ネタ本シリーズ』 - 面接対策におすすめ
『学校推薦型選抜・総合型選抜 だれでも上手に話せる 面接合格ノート』
『自分だけの物語で逆転合格する 総合・推薦入試 志望理由書&面接-推薦書対策&面接DVDつき』 - 対策本を選ぶコツ
本を読む目的をはっきりさせる
ターゲット層と自分が合致している本を選ぶ
総合型選抜の対策本は、その多くがプロ講師や専門塾のノウハウを活かしたものですので受験対策に大いに役立ちます。ぜひ今回紹介した本を活用した受験対策を進めてください。
参考記事:総合型選抜の対策に塾は必要なのか?
この記事を書いた人
竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。