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作成日: 2024/11/02 更新日:2024/11/02

総合型選抜(旧AO入試)のプレゼンテーション対策を出題例とともに徹底解説!

総合型選抜(旧AO入試)のプレゼンテーション対策を出題例とともに徹底解説!

総合型選抜ではプレゼンテーションが課されることがあります。

小論文や面接と比べると課す大学が多くないため、総合型選抜のプレゼンテーション対策に役立つ情報はあまり出回っていないといえます。

そこで今回の記事では以下のことについて解説します。

  • 総合型選抜のプレゼンテーションの特徴
  • 総合型選抜における実際の出題例
  • プレゼンテーションの作成方法
  • 王道の構成のポイント
  • プレゼンテーションで好印象を与えるコツ
  • プレゼンを上達させる方法

総合型選抜のプレゼンテーションに関して詳しく解説していますので、是非最後までご覧ください。

この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。

目次

総合型選抜のプレゼンテーションとは

総合型選抜のプレゼンテーションの詳細

総合型選抜のプレゼンテーションでは、大学が以下のことを指定することが多いです。

  • プレゼンテーションを行うテーマ
  • プレゼンテーションの時間
  • 発表や資料の形式
  • 質疑応答の時間の有無

プレゼンテーションのテーマは大学・学部・学科によって大きく異なります。例えば志望理由や学部・学科に関連するテーマの分析・提案といったテーマがあります。

プレゼンテーションの時間も大学によって異なりますが、10分前後であることが一般的なようです。

発表や資料の形式も大学によって異なります。
PowerPointで資料を作成し、当日ノートパソコンを持参してプロジェクターに投影する場合もありますしA4用紙や模造紙に情報をまとめる場合もあります。

プレゼンテーションの後、質疑応答の時間が設けられることが多いです。そこでは受験生の理解度や対話力なども確認されます。

総合型選抜のプレゼンテーションで求められること

プレゼンで求められること

プレゼンテーションは、ただテーマに沿って調べた内容をまとめ、感想を述べるだけの発表ではありません。

プレゼンテーションでは以下のようなことが求められます。

  • 説得力のある主張を行う
  • テーマに関する豊富な知識や深い理解
  • コミュニケーションスキル
  • 視覚的にわかりやすい資料作成

総合型選抜のプレゼンテーションでは、あなた自身の主張や考えを明確に伝え、それを裏付ける根拠を示すことが求められます。

また、根拠のある主張をするためにはテーマについてしっかりと調べて理解を深め、プレゼンの準備を万端にしておくことが大切です。

そして、自分のアイデアや考えを他人に理解させ共感を得るためのコミュニケーションスキルや情報を整理して視覚的に表現するためのスライドや資料作成の技術も求められます。

以上のような条件を満たすプレゼンテーションをすれば合格に近づくことができます。

総合型選抜における実際の出題例

有名大学の出題例

総合型選抜では、どのようなプレゼンテーションが出題されているのでしょうか。ここでは、実際の出題例をいくつか紹介します。

【横浜市立大学】

実施学部
内容
・国際教養学部
・国際商学部
・理学部
・データサイエンス学部
提出書類の内容に基づき、以下の内容のプレゼンテーションを行う

参考:横浜市立大学国際教養学部・国際商学部・理学部・データサイエンス学部総合型選抜2025年度募集概要

【日本大学】

実施学部
内容
経済学部
第一次選考出願時に提出した「小論文」の研究課題について研究を進展させ、それを反映させたプレゼンテーション(研究発表)を行う

参考:令和7年度日本大学経済学部総合型選抜〈論文・プレゼンテーションによる選考〉募集要項

【関東学院大学】

実施学部
内容
・国際文化学部
・社会学部
・法学部
・経済学部
・経営学部
・理工学部
・建築・環境学部
・人間共生学部
各コースが提示した課題についての回答を発表、または自らが取り組んだ社会的課題に関する「探究学習」の成果を発表する

参考:関東学院大学2025年度学生募集要項総合型選抜(9月募集/11月募集)

【南山大学】

実施学部
内容
・総合政策学部
・理工学部
・国際教養学部
学部ごとに設定された内容についてプレゼンテーションを行う

参考:南山大学入学試験要項2025総合型入試[プレゼンテーション型]【総合政策学部】【理工学部】​【国際教養学部】

【神田外語大学】

実施学部
内容
外国語学部
グローバル・リベラルアーツ学部
各学科・専攻ごとに設定されたテーマについてプレゼンテーションを行う

参考:神田外語大学外国語学部、グローバル・リベラルアーツ学部2025年度入学者選抜要項総合型選抜(10月選考)

【東海大学】

実施学部
内容
全学部
(学科課題型)
各学科・専攻が設定した課題について、指定の条件でプレゼンテーションをする

参考:2025東海大学入学試験要項総合型選抜学科課題型

プレゼンテーションの作成方法

総合型選抜で課されるプレゼンテーションの作成手順

次にプレゼンテーションを作成する方法や手順を紹介します。

テーマ、条件を確認する

総合型選抜のプレゼンテーションでは、まず募集要項でテーマや条件を確認することが重要です。

よくあるテーマは以下のとおりです。

  • 志望理由
  • 自己PR
  • 入学後に学びたい内容
  • これまでの探究学習
  • 志望学部・学科に関連する社会課題

そして、条件は、以下のようなものが指定されます。

  • 当日使用可能な資料
  • 資料の配布ができるかどうか
  • 配布できる資料の数
  • 発表の制限時間
  • 質疑応答の有無

これらの条件を把握することで、どのような準備が必要か、どのような構成・時間配分でプレゼンテーションを行えばよいかを判断できます。

テーマについての情報収集・情報の整理をする

情報収集の際の情報源の整理

次に、テーマに関する情報収集と情報の整理をしましょう。

情報収集は複数の情報源から行うことが重要です。インターネット、書籍、新聞、論文、白書、インタビュー、アンケート調査などが含まれます。

次に、集めた情報を整理してテーマに関連する事実関係を明確にします。

構成を決め、発表原稿と資料を作成する

情報の収集と整理ができたら、それに基づいてあなたの主張やそれを説得力のあるかたちで伝えられるプレゼンテーションの構成を考えます。

構成が決まったら発表原稿(台本)や資料を作成します。

資料はできるだけシンプルにすることであなたの主張が試験官に伝わりやすくなります。

情報を効果的に伝えるためのデザインやレイアウトにも気を配り、あなたが伝えたい情報がしっかりと伝わるように作成しましょう。

本番を想定した模擬プレゼンを何回も行う

模擬プレゼンの手順とメリット

本番を想定した模擬プレゼンは、総合型選抜のプレゼンテーション対策で最も重要なことの一つです。

一人でプレゼンの練習をする

まずは、一人でプレゼンテーションを何度も行いましょう。

これにより、口頭での発表原稿が頭に入ります。また、時間配分をチェックすることもできますし、資料に注目を促すタイミングも的確になります。

第3者に聞いてもらいフィードバックをもらう

次に、家族や友人、学校や塾の先生にプレゼンテーションを聞いてもらいましょう。

第三者からフィードバックを得ることで、自分では気付くことができない改善点を見つけることができます。

質疑応答の練習も行う

第三者に対して模擬プレゼンを行う際は質疑応答の練習もあわせて行いましょう。

実際の試験では、プレゼン後の質問に対する回答も評価の対象となることが多いです。質問に対して簡潔かつ明瞭に回答する練習をしておきましょう。

王道の構成

プレゼンテーションにおける王道の構成の型

プレゼンテーションには、聞き手に内容が伝わりやすくなる構成の型があります。

ここでは、総合型選抜のプレゼンテーションで活用してほしい型を紹介します。

PREP法

PREP法の説明画像

総合型選抜のプレゼンテーションで活用して欲しい型の1つとしてPREP法があります。このPREP法というのは、以下の順にプレゼンテーションをする構成です。

  • P:Point(主張・結論)
  • R:Reason(理由・根拠)
  • E:Example(具体例)
  • P:Point(再度主張・結論を述べる)

まず主張や意見(Point)を明確に述べ、それを支持する根拠(Reason)を示します。

結論から述べることで、聞き手の注意を引き興味を持ってもらうことが可能となります。

次に、具体的な事例(Example)やデータを用いて根拠を具体化し、最後に再度主張・結論(Point)を伝えます。

この方法は、聴衆に対して自分の主張を明確に伝えることができます。

総合型選抜のプレゼンテーションでは、PREP法を活用して自分の考えを効果的に伝えることがおすすめです。

プレゼンテーションで好印象を与えるコツ

総合型選抜のプレゼンテーションで好印象を与えるコツ

総合型選抜のプレゼンテーションでは、プレゼンテーションの内容だけではなく、試験官に好印象を与えるための準備も重要です。当日の試験官に好印象を与えるために不可欠な6つのコツをまとめてみましたので、ご覧下さい。

  • ゆっくり・はっきり・聞こえる声で話す
  • 笑顔やアイコンタクトを意識する
  • 良い姿勢で話す
  • 短い言葉で簡潔に話す
  • 質疑応答に真摯に対応する
  • 制限時間を遵守する

それぞれの詳細について1つずつ取り上げていきます。

ゆっくり・はっきり・聞こえる声で話す

総合型選抜のプレゼンテーションで好印象を与えるためには、声の使い方が重要です。

ゆっくり話すことを心掛ける

ゆっくり話すことで聞き手があなたの話を聞き取れるようにします。

逆にあなたが早口で話すと、聞き手は情報を頭の中で整理するのに苦労し、重要なポイントを聞き逃してしまう可能性があります。そのため、早口にならないことが重要です。

プレゼンテーションを実施する際に緊張してしまうとどうしても早口になってしまうことが多いです。そのため、意図的にいつもよりもゆっくり話すことを意識してみてください。

はっきりと話すことを心掛ける

また、はっきり話すことで、あなたの意見や考えが明確に伝わります。

言葉をはっきりと発音し、一語一語が聞き手に伝わるように注意しましょう。

聞こえる声で話すことを心掛ける

最後に、聞こえる声で話すことを心がけましょう。部屋の広さや周囲の音の有無によって声量やトーンを変えましょう。

これらの点を意識することで、試験官に好印象を与えることができます。

笑顔やアイコンタクトを意識する

笑顔とアイコンタクトを意識する

プレゼンテーションでは、笑顔やアイコンタクトを意識しましょう。

心理学の研究によって確立されたメラビアンの法則というものがあります。

「人と人がコミュニケーションする際、言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%の割合で相手に影響を与える」というものです。

そのため、プレゼンで好印象を与えるには見た目が非常に重要となります。笑顔とアイコンタクトを意識することで、試験官があなたに気持ちよく注目しやすい状況をつくりましょう。

良い姿勢で話す

これも見た目の話です。

背筋の伸びた良い姿勢でプレゼンテーションをすることで、自信のある印象を試験官に与えることができます。

短い言葉で簡潔に話す

プレゼンテーションでは、短い言葉で簡潔に話す

プレゼンテーションでは、短い言葉で簡潔に話すことを心がけましょう。

そうすることで、聞き手が情報をキャッチしやすくなります。

総合型選抜のプレゼンテーションでは、限られた時間内に自分の主張を明確に伝える必要があります。

そのため、情報を簡潔にまとめることを心がけましょう。

また、「えっと」「あー」「うーんと」などの不必要な言葉は発言しないようにしましょう。

資料もシンプルな資料を心掛ける

資料を配布したりスライドやポスターなどのかたちで示したりする場合も、できるだけシンプルなデザインにすることが重要です。

作成した原稿や資料は模擬プレゼンを繰り返しながら何度も修正し、必要な情報だけを簡潔に盛り込んだシンプルなプレゼン資料にブラッシュアップしましょう。

質疑応答に真摯に対応する

プレゼンテーション後の質疑応答への対応は、テーマへの理解度やコミュニケーション能力を試される重要な時間です。

質問には端的に答えることを心掛ける

試験官からの質問に対しては、事実や自分の考えを端的に伝えましょう。

加えて回答の際には、質問された内容に答えることだけを意識しましょう。

つまり、試験官が投げかけた質問に対して結論から答える事で、試験の質問とあなたの回答がずれないようにすることが重要になります。

また、質問されていないことまで話さないように気をつけてください。

想定される質問のリストと回答例を事前に用意する

あらかじめ予想される質問をいくつか考えておき、回答を用意しておくことをおすすめします。

そのためにも、第三者の前でプレゼン後の質問を含めた形での模擬プレゼンテーションを行いましょう。それにより、質疑応答に慣れると共に、1つでも多くの想定質問をリストアップしておきましょう。

リストアップした質問に対しては事前に回答を考えておき、本番で聞かれてもスラスラと答えられるようにすることが大切です。

加えて、事前にリスト化されていない質問が投げかけられた際の対応の仕方についても整理しておく価値はあります。

例えば、質問内容がわからなかった場合は適当に回答するのではなく、もう一度質問してもらったり、自分の解釈を伝えてて確認をする等です。

以上のような事前準備をしておくかどうかで本番のでき栄えが変わりますので、ぜひ実践しましょう。

制限時間を遵守する

総合型選抜のプレゼンテーションの制限時間

総合型選抜のプレゼンテーションでは、時間配分をあらかじめ決めておくことで制限時間内に確実にプレゼンテーションを終えることが求められます。

制限時間のオーバーも早口もマイナスの対象になる

制限時間をオーバーしてしまうと減点されます。

また、制限時間を守ろうとするあまり、後半の内容が早口になったり情報不足になったりするのもマイナス評価になります。

そのため、時間配分を決めて、その通りに話を進める練習を繰り返し行いましょう。

その一環として、プレゼンテーションのそれぞれの部分に時間を何分間割り振るかを考えます。また、時間が足りないと感じた場合は、伝えたい情報を絞り込むことも必要です。

制限時間が余るときの対応方法

一方で、時間が余ると感じたら詳細な説明を加えたり具体的なエピソードを挿入したりすることで情報量を増やすことが求められます。

時間配分を決めて時間を計測しながら何度も練習することで、より精度の高い時間配分が可能になります。

制限時間いっぱいより、少し余裕をもってプレゼンテーションを終わらせることで、聞き手に安心感を与えることができます。

聞き手の安心感は、あなたのプレゼンテーションに対する信頼感につながります。

プレゼンテーションを上達させる方法

プレゼン上達に効果的な3つの方法

さらにプレゼンテーションを上達させたい方に向けて、プレゼン上達に効果的な3つの方法をまとめましたので、ご覧ください。

  • プレゼンが上手い人の動画をたくさん見る
  • 1分間の自己PRや3分間のプレゼン練習を繰り返す
  • 自分のプレゼンテーションを撮影して客観的にチェックする

それぞれの詳細については1つずつ解説します。

プレゼンが上手い人の動画をたくさん見る

プレゼンテーションのスキルを磨くには、実際にプレゼンが上手い人の動画をたくさん見ることが有効です。

YouTubeでは、TEDやスピーチコンテストなど、多くの優れたプレゼンテーションの動画を見ることができます。

これらの動画を見て、話の組み立て方や話し方、プレゼン資料の効果的な使い方を学びましょう。

そして、あなた自身に合うと思ったものを実際に真似してみましょう。

特に本番の制限時間と同じくらいの長さのプレゼンテーションがあれば、構成や時間配分の参考になります。色々と見てみましょう。

1分間の自己PRや3分間のプレゼン練習を繰り返す

1分間の自己PRや3分間のプレゼン練習を何度も繰り返す

プレゼンテーションのスキルを磨くには、実践が最も効果的です。

1分間の自己PRや3分間のプレゼン練習を何度も繰り返すことで、プレゼンの基本である簡潔にわかりやすい言葉で伝える力が身につきます。

構成や時間配分を考えて何度も繰り返し練習すれば、プレゼンのスキルがしっかり成長します。

繰り返し練習することで初めての場面でもパニックにならず落ち着いて対応できるようになります。

また、プレゼンテーションをしているときの時間管理も上手くなります。

自分のプレゼンテーションを撮影して客観的にチェックする

短いプレゼンテーションに慣れてきたらあなた自身のプレゼンの様子を撮影して映像をチェックし、客観的に評価してみましょう。

撮影をすれば、改善ポイントに気付ける

カメラに向かってプレゼンテーションを行い、その映像を見返すことで、口調・表情・ジェスチャーなど普段は気づきにくい部分を確認することができます。

また、映像を見返すことで、自身のプレゼンテーションの流れやテンポ、話し方が聴き手にとって理解しやすいかどうかをチェックすることが可能です。

映像を他人に見せればフィードバックももらえる

撮影したプレゼンテーションの結果を他人に見せれば、フィードバックをもらうことができ、改善点を見つけ出す機会が得られます。

フィードバックをもらえば、自己評価だけではなく、他者の評価も取り入れることでより客観的な視点からプレゼンテーションを見直すことができます。

この一連のプロセスを何度も繰り返せば、あなたのプレゼンテーションスキルは確実に向上します。

よくある質問とその質問に対する回答

総合型選抜のプレゼンテーションに関するよくある質問

最後に、総合型選抜でプレゼンテーションがある受験生からよく寄せられる質問に回答していきます。

総合型選抜のプレゼン内容と自己PRや学習計画書の内容は被っていいの?

総合型選抜のプレゼン内容と自己PRや学習計画書の内容が被ることは、特に問題ありません。

むしろ、コンテンツが一貫性を持つことであなたの主張やビジョンを試験官に深く印象付けることができます。

ただし、提出した書類と全く同じ内容をプレゼンで繰り返すのではなく根拠やデータを加えてあなたの主張の裏付けをはっきりと示すことが重要です。

そのため、書類ではできない、プレゼンテーションならではの表現を工夫してみましょう。

プレゼンが制限時間より短く終わってしまったら減点される?

プレゼンが制限時間よりだいぶ早く終わるとマイナス評価

プレゼンが制限時間よりもだいぶ早く終わってしまうと、マイナスの評価になる可能性があります。

というのも、多くの大学では、制限時間をオーバーしさえしなければ時間配分よりも内容の質を重視するためです。

そのため、言いたいことが簡潔にまとめられ、必要な情報を適切に伝えられていれば制限時間より早く終わっても問題ありません。

しかし、あまりにも短い時間で終わると内容が十分でなかったと受け取られる可能性があります。

したがって、制限時間の8~9割を費やすように時間配分を設定しておきましょう。

プレゼンテーションの合否に占める割合って大体どれくらい?

総合型選抜でプレゼンテーションが合否に占める割合は大学・学部・学科によって異なります。

参考までに、一部の入試では募集要項でプレゼンテーションの配点が公表されています。

そのため、あなたが受験する入試において、プレゼンテーションの配点が公表されているかどうかについては必ず募集要項で確認しましょう。

面接官はプレゼンテーションでどんな点を見ているの?

面接官がプレゼンテーションを評価する主なポイント

面接官はプレゼンテーションで様々な点を評価します。主な評価ポイントとして4つのポイントをまとめましたので、ご覧ください。

  • プレゼンテーションの構成
  • プレゼンテーションの内容
  • あなたの話し方
  • プレゼンテーション資料の内容

1つ目のプレゼンの構成では、指定されたテーマに即した内容になっているか、論理的な構成になっているか、プレゼン資料の量や時間配分は適切か、などがチェックされます

2つ目のプレゼン内容は、選んだテーマについての結論の説得力がチェックされます。説得力は、客観的なデータを用いて主張が根拠づけられているかどうか等から評価されます。

3つ目の話し方は、声量、話すスピード、イントネーション、表情、姿勢、態度などを指します。どれも内容の聞き取りやすさや採点者に与える印象に大きな影響を及ぼします。

4つ目のプレゼン用資料の内容は、資料の情報量が適切か、見やすくわかりやすい資料になっているか、といった点がチェックされます。

プレゼン対策のために専門塾へ通った方がいいの?

プレゼンテーションの対策をする場合、専門塾に通うことは必ずしも必要ではありません。

しかし、ご自身のプレゼンテーション能力に自信がない場合は専門の対策塾でプロによる指導を受ける価値があります。

専門の対策塾では専門家の指導を受けることが可能です。プレゼンテーションの構成の作り方や資料作成の方法、時間配分の考え方、高評価をもらえる話し方等について具体的なアドバイスをもらえます。

加えて専門塾の中には講師がプレゼンテーションの練習に付き合ってくれることがあります。練習を通して講師にあなたのプレゼンテーションをチェックしてもらえば、現状の出来栄えに対するフィードバックや具体的な改善案を含めたアドバイスをもらうことも期待できます。

以上のように専門の対策塾を利用すれば、独学では見逃しがちなプレゼンテーションの課題の発見や改善に取り組めます。

参考記事:総合型選抜の対策の専門塾の特集ページはこちら

このページのまとめ

今回の内容のまとめ

この記事では、総合型選抜のプレゼンテーションについて解説しました。

最後に改めて今回の記事のポイントを一覧にしましたので、ご覧ください。

  • 総合型選抜のプレゼンテーションは、受験する大学・学部・学科がテーマ、発表時間、発表形式などを指定するので、その内容に基づく形で行われる。
  • プレゼンでは主張の説得力、テーマに関する知識や理解の有無、コミュニケーションスキル、資料作成能力が評価される。​
  • プレゼンの準備の際には、まずはじめにテーマや条件を確認し、情報収集をする。その上で、構成を決めて原稿や資料をつくり、模擬プレゼンを繰り返し行って改善していくことが重要になる。
  • プレゼンテーションの構成の型はPREP法がおすすめ。
  • 好印象を与えるには、ゆっくり・はっきり・聞こえる声で笑顔やアイコンタクトを意識して良い姿勢で話す事が重要。
  • 当日聞かれる質問に対する回答を考えておくことや制限時間内に発表を終えられるように練習をすることは合格に繋がる効果的な対策である。
  • プレゼンがうまくなるには上手い人の動画をたくさん視聴し、短いプレゼン練習を繰り返し、ご自身のプレゼンを撮影して適宜チェックすることが有効

最後までお読みくださり、ありがとうございました。この記事があなたの総合型選抜プレゼンテーション対策に役に立つことを願っています。

参考記事:特別入試の対策の一環として読みたい書籍のまとめページ

この記事を書いた人

竹内 健登

竹内 健登

東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。