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作成日: 2024/11/06 更新日:2024/11/06

総合型選抜(旧AO入試)の志望理由書の書き方とは?構成や例文、書き出し方も解説

総合型選抜(旧AO入試)の志望理由書の書き方とは?構成や例文、書き出し方も解説

総合型選抜で大学を受験する際、志望理由書の作成が求められることがほとんどです。

しかし、志望理由書はどう書けばよいのか悩む方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、総合型選抜で必要な志望理由書の書き方について以下のことを解説します。

  •    基本的な構成
  •    書き方の工夫
  •    準備のポイントを具体的に解説します。
  •    志望理由書の例文
  •    志望理由書を書く際の注意点
  •    志望理由書を第三者に添削してもらうことの重要性

また、受験生が抱きやすい疑問とその回答も掲載しているので、ぜひ最後までお読みいただき、総合型選抜の志望理由書の書き方をしっかり理解しましょう。

この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。

目次

総合型選抜の志望理由書の基本構成

志望理由書の基本的な構成

総合型選抜の志望理由書を作成する際には、基本的な構成要素を理解しておくことが重要です。参考までに志望理由書は以下の4つの要素で構成されます。

  1. 書き出し
  2. 自己PR部分
  3. 志望動機部分
  4. まとめ

これらの要素をバランス良く取り入れることで、説得力のある総合型選抜の志望理由書を作成することができます。

①書き出し

書き出しは志望理由書の印象を左右する重要な部分

書き出しは、総合型選抜の志望理由書の印象を左右する重要な部分です。

「私は貴学の◯学部△学科を志望しており、そのきっかけは□を通じて得た経験にある。」


といった具体的な書き出しを心がけることで、後の自己PRや志望動機部分につなげやすくなります。

簡潔かつ明確な書き出しが、読み手の興味を引く鍵となります。

②自己PR部分

自己PR部分は、あなたの独自性や強みをアピールする重要なセクションです。

これまでの活動にどのように取り組んだかを簡潔に記述し、志望学部・学科で学びたい内容や将来の目標を説明します。

自身の経験がどのように志望理由に結びついているかを具体的に示すことで、大学側に自分の魅力を伝えましょう。

参考記事:合格を勝ち取る事に繋がる効果的な自己PR方法

③志望動機部分

志望動機は「なぜその大学や学部を選んだのか」

志望動機部分は、総合型選抜の志望理由書の中で最も重要な要素です。

ここでは、なぜその大学や学部・学科を選んだのか、具体的な理由を述べる必要があります。

大学のアドミッション・ポリシーに共感した点や、学部・学科のプログラムや研究施設が自分の学びたい分野に適していることなどを具体的に記述すると効果的です。

単なる願望ではなく、具体的なデータや経験に基づいて説得力のある内容を心がけましょう。

参考記事:大学が定めるポリシーの見つけ方と出願書類への活かし方

④まとめ

まとめ部分では、これまで述べた内容を簡潔に振り返り、全体の一貫性を確認します。

その上で、「以上のことから貴学の◯学部△学科を志望します。」と結びの言葉で締めくくり、これまでに述べた自己PRや志望動機が志望理由であることを再確認させるようにしましょう。

質の高い文章作成に繋がる書き方の工夫

わかりやすく説得力のある志望理由書を作成するための工夫

総合型選抜の志望理由書を書く際には、以下の2つの工夫を加えることで、内容をより魅力的に仕上げることができます。

文章の構成や表現の工夫
読みやすさを重視し、段落ごとにテーマを明確にするなどして、読み手が内容をスムーズに理解できるようにしましょう。
構成を工夫することで、伝えたいメッセージが一貫して伝わりやすくなります。
具体的なエピソードを交えて説明する
自分の経験を具体的なエピソードとともに説明することで、読み手に自分の個性や能力をよりリアルに伝えることができます。
これにより、志望理由書に説得力と共感を生むことができます。

それぞれの詳細について簡単に補足します。

①PREP法を活用して読みやすくする

Point、Reason、Example、Pointの順で論理的に構成する

そもそもPREP法とは?

PREP法は、Point(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(結論)の4つの要素で構成される文章の書き方です。

この方法を用いると、読み手に分かりやすく論理的に情報を伝えることができます。

まず結論を述べ、次にその結論を支える理由を説明します。
その後、具体的な例を挙げて理由を補強し、最後に再度結論をまとめるという流れです。

PREP法を使うメリット

PREP法に基づいて文章を構成することで、情報が整理され、読み手がスムーズに理解しやすくなります。

総合型選抜の志望理由書でもPREP法を活用することで、読みやすく説得力のある文章を作成することができます。

自己PRや志望動機の部分でPREP法を効果的に使用すると、自分の強みや志望する理由が明確に伝わるため、ぜひ取り入れてみてください。

②ストーリーテリングで具体的なエピソードを盛り込む

エピソードを具体的に述べて説得力を高める

具体的なエピソードを盛り込むメリット

総合型選抜の志望理由書には具体的なエピソードを盛り込むと、読み手に強い印象を与え、自分の経験や意欲をよりリアルに伝えることができます。

例えば、特定の出来事やプロジェクトに取り組んだ経験を詳細に描写することで、その出来事が自分にどのような影響を与えたのか、また、それが志望理由にどうつながるのかを示すことができます。

具体的なエピソードを用いることで、抽象的な表現だけでなく具体的で説得力のある文章を作り上げることが可能です。

エピソード選びと選んだエピソードの伝え方のポイント

エピソードを選ぶ際には、志望する大学や学部が求めるスキルや価値観と一致するものを選ぶと良いでしょう。

また、エピソードの中で自分がどのように問題を解決したのか、どのような成長を遂げたのかを具体的に述べることで、自己PRとしても効果を発揮します。

ストーリーテリングを活用することで、総合型選抜の志望理由書をより魅力的で印象深いものに仕上げ、読み手の共感を得ることができます。

質の高い文章を完成させるための王道の3ステップ

志望理由書を書くための準備

総合型選抜の志望理由書を作成するためには、以下の3つの準備を行うことが必要です。

  1. 自己分析を深め、自分の強みや将来の目標を明確にする
  2. 志望大学・学部を徹底分析し、志望理由を明確にする
  3. 自分の強みや将来の目標と志望理由を結びつける

それぞれの詳細について解説します。

ステップ1: 自己分析を深め、自分の強みや将来の目標を明確にする

自分の経験や実績を振り返り、志望理由書に反映

志望理由書を書くためには、まず自己分析を深めることが重要です。

自己分析を通して自分の強みや価値観、将来の目標を明確にすることで、志望理由書に説得力が増します。

効果的な自己分析を行うためには、以下のステップを踏みましょう。

過去の経験や実績を振り返る

自分の過去の経験や実績を整理し、それらがどのように自分の強みや価値観に結びついているかを考えます。

将来の目標を設定する

将来の目標を具体的に設定し、その達成にどのような行動が必要かを明確にします。

志望理由書の内容を整理する

上記の情報を基に志望理由書に盛り込む内容を整理し、論理的に構成していきます。

自己分析には時間と労力がかかりますが、これをしっかり行うことで、自分自身を深く理解し、説得力のある志望理由書を作成できます。

まずは自己分析を通じて、自分の強みや弱み、興味や関心を洗い出すことが大切です。

ステップ2: 志望大学・学部を徹底分析し、志望理由を明確にする

志望大学・学部を選ぶ際には、徹底的なリサーチが欠かせません。

以下の方法で情報を集め、志望理由を明確にしましょう。

大学の公式ウェブサイトやパンフレットを参照する

カリキュラム、教授陣、研究施設、学生サポートなど、大学の詳細な情報を収集します。

オープンキャンパスや大学説明会に参加する

実際の雰囲気や学生生活を体感し、自分が学びたい環境に合っているかを確認します。

これらの情報をもとに、自分の学びたい分野や将来の目標に最適な大学・学部を選び、その選択理由を具体的に明確にすることが重要です。

参考記事:オーキャンに参加をするメリットとは?

ステップ3: あなた自身の強みや将来の目標と志望理由を結びつける

自己分析と志望大学の分析結果を結びつける

最後に、自己分析と志望大学・学部の分析結果を結びつけます。具体的には、以下のように構成します。

エピソードを交えて将来の目標を説明する

自分の経験やエピソードを交えながら、将来の目標について具体的に述べます。

その目標を達成するには、なぜ志望する大学や学部・学科で学ぶことが最適なのかを論理的に説明します。

大学や学部の特色と自分の興味の一致を強調する

大学や学部・学科の特色や教育理念・ミッションが示されているアドミッション・ポリシーと、あなた自身の強み・興味・関心が一致する点を強調し、具体的なエピソードを交えて共感する点を明確にします。

こうして自己分析の結果と志望理由を結びつけることで、より説得力のある志望理由書を作成することができます。

志望大学や学部・学科の特徴や魅力を徹底的にリサーチし、それらが自分の興味や価値観、将来の目標とどう結びつくかを明確にしましょう。

総合型選抜における志望理由書の例文

総合型選抜の志望理由書例文

次の例文は、上智大学の文学部・新聞学科で合格した方の志望理由書の一部改変版です。

この例文では、文学部新聞学科を志望する理由が1,000文字程度でまとめられています。

志望理由書の例文


私は貴学の文学部新聞学科を志望しており、そのきっかけは卒業論文と高校での行事を通じて得た経験にある。

卒業論文では、私の住む◯区にある商店街の宣伝・集客企画について論じた。◯の商店街の利用者層や商店街の店舗を分析し、消費者も楽しめる内容でありながら、企業が目指す姿に近づけるような企画を提案し、商店街の合同ミーティングの場でプレゼンを行った。

学校行事では、2年次の学園祭で所属する○○部の活動紹介動画の企画・作成・編集に取り組み、動画の制作・編集技術を身につけた。この経験を通じて、視聴者が興味を持てる内容をいかに伝えるかの難しさを実感し、メディアについて深く学びたいと考えるようになった

以上の2つの経験から、将来は消費者体験を重視し、企業と人々の間により良い関係を築ける広告やPRの仕事に就きたいと考えた。

そんな私が貴学の文学部新聞学科を志望する理由は3つある。

1つ目は、私の長所と貴学の掲げる教育精神の合致だ。私の長所は、周囲の意見をしっかり聞き取り、物事を円滑に進めるコミュニケーション能力である。高校時代、所属する○○部ではステイホームの推奨の影響で1年半ほど満足に練習できず、部員のモチベーションに差が生じていた。


私は、2年生と3年生と個別に話し合い、それぞれの思いを確認して共有することで団結力を高め、全員で練習に取り組むことができた。この経験を通じて、貴学の教育精神である「他者のために、他者とともに」というキリスト教ヒューマニズム精神の重要性を実感した。


2つ目は、メディアに関する専門的な学びができる点だ。貴学のテレビセンターを活用したテレビ制作のカリキュラムや2年次からのゼミに魅力を感じている。入学後は、メディアが人々に与える影響や役割を深く理解し、メディアを介した広告や広報戦略について研究し、企業と人々の関係をより良くする方法を探りたい。


3つ目は、充実した語学教育や国際交流プログラム、学部を超えた幅広い学びができる点だ。多様な価値観を学ぶことで多角的な視点を身につけ、将来的には多くの人に共感される広告を作りたいと考えている。


以上のことから、私は貴学の文学部新聞学科を志望する。


志望理由書の例文の解説

こちらの志望理由書では、卒業論文と高校での活動を通して得た経験が、文学部新聞学科を志望する理由としてまとめられています。

また、1,000文字程度の長めの字数設定に合わせ、志望理由を3つに分けて説明し、大学への志望理由、専門分野の探究、学際的な学びについて言及しています。

このように、PREP法やストーリーテリングを用いることで、わかりやすく印象に残る志望理由書に仕上げることができます。

作成時の注意点と各注意点に対する効果的な対策方法

自己PRと志望動機を結びつける

総合型選抜の志望理由書を作成する際には、いくつかの重要な注意点があります。そこでここでは、総合型選抜の志望理由書を書く際によくあるミスとその回避法を解説します。

①志望理由書の内容が薄い

志望理由書の内容が薄くなる原因として、自己分析の不足や志望動機の不明確さが挙げられます。この場合、以下の対策が有効です。

自己分析を徹底的に行う

自分の強みや弱み、将来の目標を明確にするために、過去の経験や価値観を振り返り、自己理解を深めましょう。

志望大学・学部のリサーチ

志望大学や学部について詳しく調査し、自分の興味や関心がどのようにその大学や学部にマッチするのかを具体的に示すことが重要です。

具体的なエピソードや経験を盛り込む

あなた自身がその大学で何を学びたいのか、将来どのように社会に貢献したいのかを具体的に記述し、内容に深みを持たせます。

これらのステップを踏むことで、志望理由書の内容が薄くなるのを防ぎ、説得力のあるものに仕上げることができます。

②自己PRと志望動機が結びついていない

自己PRと志望動機は関連付ける

総合型選抜の志望理由書においては、自己PRと志望動機が関連付けられていない場合、論理の一貫性が欠け、説得力が低下します。

これを防ぐための対策としては、以下の2つがあります。

  • 自己PRと志望動機の関連性を明確にする
  • 志望動機を具体的に結びつける

それぞれの詳細について簡単に補足します。

自己PRと志望動機の関連性を明確にする

自分の経験をアピールする自己PRが、志望する大学や学部でどのように活かされるかを具体的に示しましょう。

例えば、リーダーシップをアピールする場合、そのスキルが大学でどのように活かされるかを具体的に記述します。

志望動機を具体的に結びつける

単に「興味があるから」という理由ではなく、自分の経験や将来の目標と関連付けることで、より説得力のある志望動機にしましょう。

このように、自己PRと志望動機に一貫性を持たせて結びつけることで、説得力のある志望理由書を作成できます。

③志望理由書と他の出願書類との一貫性がない

志望理由書と他の出願書類の内容を一貫させる

総合型選抜では、志望理由書と他の出願書類に一貫性を持たせることが非常に重要です。

一貫性がないと、信頼性に欠けると判断されることがあります。

志望理由書を書く前に推薦状や活動報告書など他の出願書類をチェックし、内容の整合性を確認しましょう。

また、志望理由書を通じて自分の意欲や適性を一貫して示すことを心がけ、全ての書類が同じ方向性を持つように調整しましょう。

このように、一貫性を持たせることで信頼性の高い志望理由書を作成し、総合型選抜での評価を高めることができます。

参考記事:代表的な出願資料の特集ページ

総合型選抜の志望理由書を書いたら第三者に添削してもらう

第三者の視点でチェックしてもらう

総合型選抜の志望理由書を書いたら、第三者に添削してもらいましょう。

第三者からの添削を受け、自分では気づきにくい誤りや改善点を指摘してもらうことで、内容の質を大きく向上させることができます。

特にチェックしてもらいたいポイントは以下の通りです。

  • 文法や表現のミス
  • 構成や論理の流れの明確さ
  • 自己PRと志望動機の関連性

上記の3点については1つずつ簡単に補足します。

文法や表現のミス

誤字・脱字や文法の間違いは、文章の印象を大きく損なうため、正確な表現が求められます。そのため、添削を依頼する際には気になる表現や誤字・脱字があれば指摘してもらうようにしましょう。

また、指摘された個所については適宜修正をすることが欠かせません。

構成や論理の流れの明確さ

明確な構成と論理的な流れ

文章全体の構成や論理の流れがスムーズであるか、内容が一貫しているかを確認してもらいましょう。万が一、文章構成が一貫していなかったり、論理に飛躍がある事を指摘された場合は修正をしましょう。

自己PRと志望動機の関連性

自己PRが志望動機としっかり結びついているかを確認することは、説得力を高めるために重要です。

第三者の視点からフィードバックを受けることで、文章の客観性を保ちながら、精度や質を高めることができます。

添削をお願いする相手としては、学校の先生に依頼するのが一般的ですが、場合によっては総合型選抜の対策を指導する塾の添削サービスを利用するのも有効な方法です。

総合型選抜対策のプロの目で見てもらうことで、さらに高いクオリティの志望理由書を作成できるため、合格に近づくことが期待できます。

第三者のアドバイスを最大限に活用し、志望理由書の完成度を高めましょう。

受験生がよく抱く疑問とその疑問への回答

よくある質問とその質問に対する答え

次に総合型選抜に臨む受験生が志望理由書についてよく抱く疑問とその疑問に対する回答について取り上げていきます。

総合型選抜の志望理由書はいつまでに仕上げればいいの?

志望理由書は、可能であれば各大学の出願締切日の1ヶ月前までに完成させることを目標にしましょう。

総合型選抜では志望理由書が評価の重要な要素となるため、早めに取り組むことが重要です。

参考までに1ヶ月前に原文が完成していれば、その内容を第三者に添削してもらい、修正や改善をしながら内容を練り上げることができます。

また、他の出願書類との一貫性を保つための見直しも十分に行える時間を確保できます。

総合型選抜の志望理由書の提出前に確認すべきことは?

誤字脱字や字数制限、提出方法をしっかり確認

総合型選抜の志望理由書の提出前には、以下の3点について確認しましょう。

①:誤字・脱字がないか
清書の際に誤字脱字が発生しやすいため、完成した段階で再確認することが重要です。
②:字数制限を守れているか
字数制限を守れていない場合、採点の対象外になる可能性があるので注意が必要です。
③:提出方法と提出期限
オンライン提出なのか手書きなのか、手書きの場合の記入方法(ボールペンの指定など)を再度確認し、指示に従いましょう。
また、書類を郵送する場合は、必着か消印有効か、指定された郵送方法(簡易記録郵便など)も確認しておく必要があります。

総合型選抜の志望理由書には大学ごとのテンプレートがあるの?

志望理由書のテンプレートがあるかどうかは、大学によって異なります。

多くの大学では、志望理由書の形式や構成について具体的な指示を出しており、それに従うことが求められます。

例えば、特定の質問に答える形式や、特定の項目を含めることを求める場合があります。

一方、完全に自由に書かせる大学も存在します。

そのため、志望する大学の入試サイトや募集要項をよく確認し、それに従って作成しましょう。

また、字数制限が厳しい場合は自己PRをカットして志望動機のみ書くケースもあるため、設問ごとの指示にも注意してください。

総合型選抜の志望理由書に書いてはいけないNGワードは何かありますか?

曖昧な表現や極端な言葉は避ける

総合型選抜の志望理由書では、次のような表現は避けるようにしましょう。

NGワード

避けた方がよい理由

「正直に言うと」
「実は」

曖昧な表現は信頼性を損なう可能性がある

「多分」
「おそらく」

不確実な表現は自信のなさを示すものとして解釈されることがある

「すごい」
「やばい」

カジュアルすぎる言葉は志望理由書のトーンに合わない

「絶対に」
「必ず」

極端な表現は過度の自信や誇張として捉えられることがある

上記のような言葉を使うと減点されてしまう可能性があるため、適切な言葉を選ぶよう注意しましょう。

総合型選抜の志望理由書の文字数はどの程度書けばよいのですか?

総合型選抜の志望理由書の文字数は大学や学部によって異なりますが、一般的には800~1200字程度が目安です。

指定がある場合は、その文字数の9割以上書くことが理想的です。

指定がない場合でも、読みやすさを考慮して適切な長さを心がけましょう。

教授や面接官は志望理由書のどんな点を評価するの?

志望理由の具体性、自己PRの内容、構成や論理の一貫性を評価

教授や面接官が志望理由書を評価する際に注目するポイントは以下の通りです。

評価ポイント

各ポイントの詳細

志望理由の具体性

その大学や学部を選んだ理由が明確であり、他の大学ではなくその大学でなければならない理由が説得力を持って説明されているか

自己PRの内容

過去の経験や成果が具体的に記述され、それがあなた自身の強みや将来の目標とどのように結びついているかが明確であるかどうか

志望理由書全体の構成や論理の一貫性

論理的な流れで書かれているか
文法や表現が適切であるか
・読みやすさが考慮されているか

加えて、「独自性や個性が感じられる内容であるか」や「志望理由書と他の出願書類の一貫性」も評価のポイントとなります。

これらを意識して、読み手に強く訴求できる志望理由書を作成しましょう。

今回の内容のまとめ

今回の内容のまとめ

本記事では、総合型選抜の志望理由書について詳しく解説しました。これまでの内容の中で特に重要なポイントを最後に改めてまとめましたので、ご覧ください。

  • 志望理由書は、「書き出し」・「自己PR」・「志望動機」・「まとめ」の4つの要素で構成する。
  • 自己PRでは具体的なエピソードを交え、自分の強みと大学での学びを結びつける事が大切。
  • 志望動機は、大学や学部の魅力とあなた自身の目標が一致していることを具体的に示したい。
  • PREP法やストーリーテリングを活用し、論理的で読みやすい文章を心がける。
  • 提出前に誤字脱字のチェックや、字数制限、提出方法を確認し、第三者の添削を受けることが重要。

これらのポイントを押さえることで、志望理由書の質を高めることができるでしょう。

この記事を通じて、総合型選抜の志望理由書の書き方についての理解が深まり、志望校合格への一歩となれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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この記事を書いた人

竹内 健登

竹内 健登

東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。