作成日: 2025/10/10 更新日:2025/10/10
日本語教師になるには?仕事内容・必要な資格・大学選びを徹底解説

「日本語教師のなり方は?」
日本語教師になるのに必要な資格は?」
このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、主に以下のことについて解説します。
- 日本語教師とはどんな職業なのか
- 仕事内容・やりがい・給料
- 日本語教師になるには何をすべきか
- 取得すべき資格
- 向いている人の特徴
また、日本語教師に関するよくある質問にも答えています。
日本語教師に興味のある人や、日本語教師を目指している人に向けてわかりやすく解説しますので、最後までご覧ください。
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この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部
年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。
目次
日本語教師とは

日本語教師は、日本語を母語としない人に、日本語や日本文化を教える職業です。
日本で外国人向けに日本語を教える場合、語学だけでなく、生活に必要な知識や社会のルールも伝えます。
たとえば、買い物や病院での会話といった日常的な場面から、学校や職場での人間関係やマナーまで、多様な状況に対応できる力を育てます。
幼児から大人まで幅広い年代に、日常会話からビジネスまでさまざまなレベルの日本語習得をサポートします。
日本語教師という職業について、以下のポイントに注目して解説していきます。
- 日本語教師の仕事内容
- 日本語教師の給料・給与・年収
- 日本語教師のやりがい
- 日本語教師の働き方
- 日本語教師に必要な知識、資格、スキル
- 日本語教師という職業の注意点
日本語教師の仕事内容
日本語教師は、国内外で日本語を学ぶ学習者に対して言語指導を行う職業です。
授業そのものに加えて、準備や学習支援、生活面でのサポートまで業務は多岐にわたります。
以下に、日本語教師の主な業務内容をまとめました。
- 授業準備:学習者のレベルや目的に合わせたカリキュラム作成、教材の準備
- 授業実施:文法、語彙、読解、作文、会話練習、リスニングなどの指導
- 学習支援:質問対応や復習方法の指導
- 生活・進路相談:進学・就職に関する相談や生活上の支援
- 文化紹介:日本の行事(初詣・七夕など)の紹介、生活ルールの案内
日本語教師は授業だけでなく、学習者の適応や目標達成を支える立場にあります。
特に留学生の場合、生活面の相談を受けることもあり、教育と支援の両面で役割を果たす職業です。
日本語教師の給料・給与・年収

日本語教師の給与は勤務先や雇用形態によって差があります。
専任講師はフルタイム勤務で月収が固定される一方、非常勤講師は授業数に応じて収入が決まります。
国内の日本語学校や大学の場合、初任給は月18〜25万円程度が目安で、経験や資格により上昇します。
海外勤務の場合は現地の給与体系に準じますが、住宅手当や保険など福利厚生がつく場合があります。
勤務先 | 雇用形態 | 平均給与 | 備考 |
日本語学校 | 専任 | 月18〜25万円 | フルタイム、昇給あり |
非常勤 | 1コマ3,000〜5,000円 | 授業数に応じ収入変動 | |
大学・専門学校 | 専任 | 月20〜30万円 | 長期休暇あり、授業外業務も含む |
海外教育機関 | 契約 | 現地水準 | 住宅手当や保険が付く場合あり |
企業研修 | 契約 | 時給2,500〜5,000円 | 短期契約や不定期研修が多い |
自治体 | 業務委託またはボランティア | 無給または数千円〜数万円 | 無給のボランティアか、業務委託でも数千円から数万円程度の謝礼 |
年収は常勤の場合200〜400万円程度ですが、非常勤中心の勤務では授業数により大きく変動します。
日本語教師のやりがい
日本語教師のやりがいは、学習者の成長や目標達成に直接関わる点にあります。
言語能力の向上だけでなく、進学や就職準備の支援、生活上の相談対応など、学習者の生活全体に影響を与える場面もあります。
授業を通じて学習者の理解度や表現力の変化を実感できることも業務の特徴です。
- 学習者が日本語を習得する過程を支援できる
- 進学・就職などの目標達成に貢献できる
- 異文化理解や国際交流を通じて自身の知識も広がる
- 教育者としての経験を積み、授業運営能力や指導力を向上できる
日本語教師の働き方

日本語教師の働き方は勤務先や雇用形態で異なります。
専任講師はフルタイム勤務が基本で、授業準備や教材作成、学習者の相談対応も含まれます。
非常勤講師はシフト制で授業数に応じて勤務時間が変わり、日中・夜間・週末クラスに入ることもあります。
近年はオンライン授業の増加により、在宅で授業や添削を行うケースもあります。
勤務先 | 雇用形態 | 勤務時間の特徴 |
日本語学校 | 専任 | 平日フルタイム、午前〜夕方中心 |
非常勤 | シフト制、午前・午後・夜間クラスあり | |
大学・専門学校 | 専任 | 平日昼間中心、長期休暇あり |
海外教育機関 | 契約 | 現地の教育制度に準拠、勤務時間は施設に依存 |
企業研修 | 契約 | 就業前後や土日研修、短期集中型が多い |
自治体 | 業務委託またはボランティア | 平日夜間や週末が多く、単発で継続性はあまりない |
日本語教師に必要な知識、資格、スキル
日本語教師になるには、国家資格である「登録日本語教員」の取得が必須です。
その上で、授業設計や説明力、学習者の理解度を観察し適切に対応する力などが求められます。
また、学習者の母語や文化的背景を理解して授業に反映できることが望まれます。
学習者の母語に関する知識があると、誤解の原因や学習の難易度を把握しやすく、指導が効率的になります。
知識
- 日本語文法、語彙
- 第二言語習得理論
- 異文化理解
- 学習者の母語や言語特性の基礎知識
- 日本文化、社会、生活の知識
資格
国家資格である「登録日本語教員」の取得が必須です。
詳細な取得方法などは後述します。
スキル
- 授業設計力
- 分かりやすい説明力
- 学習者対応力
- 学習者の母語や日本語習得目的に応じて指導内容を変える力
日本語教師という職業の注意点
日本語教師は教育的魅力のある職業ですが、雇用条件や労働時間に課題があります。
非常勤講師は授業数に応じた収入となるため安定性が低く、専任でも給与は他職種と比べて平均的です。
授業外業務として教材作成や添削、学習者相談に時間がかかることもあります。
長期的にキャリアを形成するためには、経験を積みつつ資格やスキルを磨くことが必要です。
- 非常勤は収入が授業数に依存し安定しにくい
- 専任でも給与水準はあまり高くない
- 授業以外の業務(教材作成、添削、相談対応)が多い
- キャリアアップには資格取得や経験の蓄積が必要
日本語教師になる方法

日本語教師として活躍するためには、資格取得と就職活動の2つの大きなステップがあります。
特に2024年4月に新設された国家資格「登録日本語教員」は、今後の日本語教育業界で重要な位置を占めると考えられます。
以下に、その取得方法と就職の流れを詳しく解説します。
国家資格「登録日本語教員」を取得する
「登録日本語教員」とは、2024年4月1日に施行された「日本語教育機関認定法」により、新たに創設された国家資格です。
これにより、留学生を受け入れる「認定日本語教育機関」で日本語を教えるためには、この資格の取得が必須となりました。
従来の「日本語教育能力検定試験」や「420時間日本語教師養成講座」などの民間資格に代わるものとして位置づけられています。
以下に、「登録日本語教員」の試験概要などをまとめました。
登録日本語教員 | |
資格創設年 | 2024年4月 |
資格の意義 | 日本語教師として国家資格を取得し、教育機関で就業可能 |
受験資格 | 以下のいずれかを満たす者 ・日本語教育に関する養成機関での課程を修了した者 ・日本語教育能力検定試験合格者 ・日本語教育に関する一定の実務経験者 |
試験構成 | 基礎試験+応用試験の2部構成 |
基礎試験内容 | 言語と教育、言語、教育学、日本語教育史、日本語教育方法論 |
応用試験内容 | 教育現場での問題解決能力、聴解問題など実践的内容 |
合格基準 | 基礎試験:各区分60%、総合80%程度応用試験:総合60%程度 |
試験日程 | 年1回(例:令和7年度は2025年11月16日実施) |
合格率 | 令和6年度:62.6%(受験者17,655人、合合格者11,051人) |
試験合格と研修修了後、専用のポータルサイトを通じて登録申請を行い、審査を経て正式に「登録日本語教員」として認められます。
参照:文部科学省・登録実践研修機関・登録日本語教員養成機関の登録結果
教育機関や企業などに就職する

登録日本語教員の資格を取得すると、日本語教育の専門知識を活かして、さまざまな教育機関や企業で働くことができます。
就職先は国内外の大学、日本語学校、企業内教育、オンライン教育など多岐にわたり、語学力や教育スキルを直接活かせる職場が中心です。
具体的には以下のような選択肢があります。
就職先 | 職種 | 主な業務内容 |
日本語学校(国内・海外) | 日本語教師 | 日本語クラスの授業担当、教材作成、学習者評価、進路指導 |
大学・短大 | 日本語教育講師 | 留学生向け日本語教育、進学支援、研究補助 |
高校・専門学校 | 日本語指導員 | 日本語指導、学習サポート、学校行事支援 |
企業(国内) | 社内日本語講師 | 外国人社員向け日本語研修、社内文書・コミュニケーション指導 |
オンライン教育サービス | オンライン日本語講師 | Zoomや独自プラットフォームでの日本語指導、教材開発 |
公共・自治体 | 日本語学習支援員 | 地域住民向け日本語教室の運営、生活相談サポート |
NPO・国際交流団体 | 日本語ボランティアコーディネーター | 日本語教室運営、学習者のサポート、イベント企画 |
オンライン日本語教師として経験を積む
オンライン日本語教師は、パソコンと通信環境があれば国内外どこからでも指導できる働き方です。
登録日本語教員の資格を取得する前に実践的な経験を積む手段として活用する人も増えています。
近年は学習者の需要が高く、柔軟に働ける点も特徴です。
項目 | 内容 |
業務内容 | 会話練習、JLPT対策、作文添削、発音指導など |
業務形態 | 業務委託・フリーランス(1レッスン単位で報酬が発生) |
プラットフォーム | italki、Preply、Cafetalkなど |
報酬の目安 | 1レッスン(25〜60分)あたり1,000〜3,000円前後 |
メリット | 自宅で指導できる、海外在住者とも交流できる、スケジュール調整がしやすい |
注意点 | 収入が不安定、安定した受講生を確保する努力が必要 |
オンライン指導は、日本語教育の実践感覚を得るだけでなく、異文化理解や多様な学習者対応の訓練にもなります。
資格取得後の活動につなげやすい経験として有効です。
ボランティア教室で支援・運営を学び、実践を重ねる

多くの自治体では、地域在住の外国人を対象とした日本語教室を運営しており、ボランティア講師として関わることが可能です。
登録日本語教員の学習と並行して現場経験を積むことで、実践的な指導力や運営スキルを身につけられます。
活動内容 | 詳細 |
教室での授業補助 | 主任講師のもとで、初級クラスなどの会話練習を担当 |
教材準備・授業運営 | 教材コピー、出席管理、授業内容の記録など |
学習者支援 | 生活相談や文化交流イベントのサポート |
運営さんか | 教室の企画会議やボランティア研修への参加 |
ボランティア活動を通して得られる学びの例を挙げると、以下のようになります。
- 学習者の母語や背景の多様性を理解できる
- 授業運営や教室管理の流れを把握できる
- 教育現場の実際を体験し、将来の進路選択に活かせる
このように、ボランティア教室での経験は、資格取得後に教育機関へ就職する際の実践的な基盤になります。
日本語教師になりたい高校生の進路

日本語教師を目指す高校生は、進学先によって学べる内容や得られるスキルが異なります。
ここでは大学・短期大学・専門学校に分けて、具体的な学びやキャリアへの活かし方を解説します。
大学に進学する
大学では、語学教育や日本語学、日本文化など幅広く学ぶことができます。
学問的な基礎をしっかり身につけることができ、将来的に大学や研究機関での教育・研究にも進む道があります。
学ぶべき内容
- 日本語文法・語彙・表現の体系的理解
- 第二言語習得論・教育方法論
- 日本文化・社会事情
- 教材作成や授業運営の実践
- 留学生とのコミュニケーション実習
学部の例
学部・学科 | 特徴 |
文学部 日本文学科 | 日本語の文法・語彙・表現を体系的に学び、教育法も修得 |
国際文化学部 | 日本文化や社会事情を学びつつ、留学生教育に必要な知識を習得 |
教育学部 教育学科 | 教育学の基礎から教育方法まで学べ、教育現場での応用力を養成 |
言語教育学部 | 言語教育理論と実践的指導法を学ぶことに重点を置く |
大学で学ぶことで、日本語教師として必要な理論的な知識と教育方法論を深く理解でき、幅広い学習者に対応できる力が養われます。
また、大学院に進学すれば研究者や上級指導者としてのキャリアも目指せます。
短期大学、専門学校に進学する
短大や専門学校で学ぶ場合も、学ぶべき学問は大学と大差ありません。
短大や専門学校の場合は、大学に比べて学習期間は短く、実践的な教育スキルに重点を置くカリキュラムが多いのが特徴です。
学費や期間が抑えられ、早く現場で活躍したい人に向いています。
短大・専門学校ならではのメリット
- 実践重視で授業経験が豊富
- 在学中からインターンや教育実習の機会が多い
- 学費や学習期間が大学より抑えられる
- 就職サポートが手厚く、教育機関や企業への就職に直結しやすい
学科例
学科 | 特徴 |
日本語教育科(専門学校) | 日本語教師に必要な知識・技能を実践的に学べる |
国際コミュニケーション学科(短大) | 留学生教育や異文化交流に必要なスキルを習得 |
日本語教育コース(短大・専門学校附属) | 教材作成・授業運営・実習を重視、即戦力を育成 |
短大や専門学校では、卒業後すぐに日本語学校や企業内教育で働くことが想定されており、学んだ内容を実務に直結させる教育が行われます。
おすすめの大学

日本語教師を目指す人におすすめなのは、日本語教育コースや日本語教育専攻を設けている大学です。
これらの学部・学科では、日本語の音声や文法、語彙の指導法だけでなく、第二言語習得論や異文化理解、教育実習まで幅広く学べます。
以下の表は、日本語教育を専門的に学べる大学の一例です。
大学名 | 学部 | 特徴 |
東京外国語大学 | 国際日本学部 | 日本語や日本文化に関する幅広い分野を横断的に学べる。 留学生との交流や演習を通じ、日本語教育に必要な実践力や研究技法を身につけられる。 |
筑波大学 | 日本語・日本文化学類 | 日本語学・日本文化を包括的に学べ、日本語教育を専門的に学べるコースも設置されている。 理論と実習を組み合わせ、留学生との交流を通じて日本語教師として必要な実践力を養える。 |
名古屋大学 | 文学部 | 人文学研究科 日本語学で日本語の構造や習得研究を学べる。 言語学研究に強く、日本語教育学にも取り組める環境があり、日本語教師につながる学びを得られる。 |
大阪大学 | 外国語学部 | 日本語専攻で日本語学や日本語教育学を学べる。 留学生への教育実習や国際交流の機会が豊富で、理論と実践を両立しながら日本語教師としての力を育てられる。 |
広島大学 | 教育学部 | 「日本語・日本文化教育学プログラム」で日本語教師を養成している。 留学生交流や国内外での教育実習があり、実践力を身につけられる。 |
上記に挙げた大学以外にも、年内入試ナビでは日本語教師を目指せる大学の例をまとめています。
こちらも参考にしてください。
おすすめの専門学校

日本語教師を目指す人におすすめの専門学校は、以下の学校が挙げられます。
学校名 | 特徴 |
国内有数の実績を持つ養成講座を開講。 教育理論と実技を体系的に学び、修了後すぐに現場で指導できる力を養成。 | |
実践重視の日本語教師養成課程を設置。 教育実習や模擬授業を通して現場力を養い、国内外の日本語学校への就職支援も充実。 | |
現役講師による授業と留学生への直接指導で実践的に学べる。 文化交流を重視し、多様な学習者対応力を育てる。 | |
併設の日本語学科で外国人留学生と交流しながら実践経験を積める。 語学と教育を総合的に学べる環境が整う。 | |
指導技法に加えICT教材作成も学習可能。 自治体や留学生との連携授業で、地域と連動した教育実践ができる。 |
日本語教師に向いている人の特徴

日本語教師は日本語の知識を教えるだけでなく、異なる文化や価値観を持つ人と日々向き合う仕事です。
学習者の背景や目的もさまざまで、時にはうまく伝わらないことや想定外の課題に直面することもあります。
そうした場面で前向きに取り組める資質を持つ人は、日本語教師として大きな力を発揮できます。
ここでは、日本語教師に向いている人の特徴を整理します。
コミュニケーションを取るのが好きな人
日本語教師は、学習者とのやり取りを通じて学びを進めていく仕事です。
授業中に一方的に知識を伝えるのではなく、会話や質問を通して学習者の理解度を確認し、わからない部分を一緒に解決していきます。
そのため人と話すことが好きで、相手の言葉にしっかり耳を傾けられる人は、日本語教師に向いているといえます。
また、日本語学習者は国籍や年齢、目的が多様です。
初めて日本語を学ぶ人もいれば、ビジネスで高度な日本語を必要とする人もいます。
相手の状況に合わせて声のかけ方や説明の仕方を工夫できる柔軟なコミュニケーション力は、学習者の安心感や信頼につながります。
日常的に友人や家族と会話するのが好きな人や、人と接することに喜びを感じる人にとって、日本語教師はその強みを活かせる職業といえるでしょう。
異文化を理解して尊重できる人

日本語教師は世界中から集まる学習者と日々関わります。
学習者の出身国や文化的背景によって、学習スタイルや価値観は大きく異なります。
たとえば、授業中に積極的に発言する文化もあれば、静かに聞いて理解することを重視する文化もあります。
そうした違いを「おかしい」と判断せず、「そういう考え方もあるのだ」と受け入れられる柔軟さが、日本語教師には求められます。
また、日本語の使い方一つを取っても、文化的な背景が大きく影響します。
敬語やあいさつの仕方、感謝や謝罪の表現などは、日本の社会ならではのルールがあります。
学習者にそれを教えるときには、「日本ではこうするのが一般的だけれど、あなたの国のやり方も大切」という姿勢で伝えることが大切です。
異文化を尊重する姿勢を持てる人は、学習者からの信頼を得やすく、安心して学べる環境をつくることができます。
国際交流に関心がある人や、海外の文化に興味を持つ人にとって、日本語教師はその関心を活かせる職業といえるでしょう。
生徒に寄り添い、忍耐強く学びを支えられる人
日本語を学ぶ人の多くは、途中でつまずいたり、思うように上達しないと悩んだりします。
文法が複雑で理解が難しかったり、漢字の多さに圧倒されたりすることも少なくありません。
そんなときに、教師が焦らず根気強くサポートできるかどうかが、学習者の継続意欲を大きく左右します。
日本語教師に求められるのは、ただ知識を教えることではなく、学習者の気持ちに寄り添う姿勢です。
小さな成長を一緒に喜び、失敗しても励ましながら次の挑戦につなげていくことで、学習者は安心して学びを続けられます。
また、同じことを何度も説明する必要がある場面もありますが、その都度違う言い回しや例を使って伝えようと工夫できる柔軟さも大切です。
忍耐強さと優しさを持って支えられる人は、日本語教師として大きな力を発揮できるでしょう。
より良い指導方法を学び続ける姿勢を持てる人

日本語教育の現場は常に変化しています。
学習者のニーズは多様化しており、日常会話を学びたい人、ビジネスで専門的な日本語を必要とする人、留学や資格取得を目指す人など、求められる指導内容は幅広くなっています。
そのため、一度身につけた教え方だけに頼るのではなく、新しい指導法や教材、教育技術を学び続ける姿勢が欠かせません。
近年ではICTを活用したオンライン授業やアプリ教材も増えており、日本語教師にもデジタルスキルが求められるようになっています。
新しい技術や教育法を柔軟に取り入れられる人は、学習者にとっても魅力的な教師となるでしょう。
また、自分の授業を振り返り、改善点を見つけて工夫していく姿勢も大切です。
学び続ける意欲を持つことで、教師自身も成長し、長く日本語教育の現場で活躍できるようになります。
よくある質問

日本語教師を目指す中で、多くの人が同じような疑問を抱きます。
ここでは「独学でなれるのか」「費用や年齢制限はあるのか」など、よくある質問に答えていきます。
日本語教師は独学でもなれますか?
独学で日本語教育の知識を学び、国家資格「登録日本語教員」を目指すことは可能です。
2024年に創設されたこの資格には試験ルートと養成機関ルートがありますが、試験ルートであれば独学で基礎試験に合格し、その後に「登録実践研修」を修了することで資格取得につながります。
市販の参考書や過去問題集を使って学習する人も多く、通信講座などを併用すれば効率的に学べます。
日本語教師になるにはどれくらい費用がかかりますか?

日本語教師を目指すには、選ぶルートによって必要な費用が大きく異なります。
ここでは、独学で試験ルートを利用する場合、文部科学省が認定した養成機関で学ぶ場合、大学で専門課程を履修する場合に分けて目安を整理します。
ルート | 費用の目安 | 補足 |
独学+試験ルート | 約7〜10万円程度(試験料:約7万円+参考書・通信講座代など) | 基礎試験に合格後、登録実践研修を修了して資格取得につながる。 通信講座や教材代は学習スタイルにより変動する。 |
養成機関ルート | 約50〜70万円/年(1〜2年制が多く、合計100〜150万円程度) | 授業料・入学金・教材費を含む。 実習費や施設利用料が別途かかる場合もある。 |
大学ルート | 国公立:約250万円(4年間) 私立:約400〜500万円(4年間) | 国公立か私立かなど、選ぶ大学によって差がある。 |
特に民間の養成機関の場合は、期間限定で割引のキャンペーンを利用するなど、費用を安く抑えられる可能性があります。
また、経済産業省のキャリアアップ支援事業を活用することで、養成機関の受講料を抑えることもできます。
政府主導の支援は、政策によって支援機関が変更になったり打ち切られたりするので、利用前によく確認しましょう。
日本語教師になるには年齢制限はありますか?
日本語教師になるには年齢制限はありません。
「登録日本語教員」の試験ルートでは、年齢・学歴・国籍を問わず受験できます。
実際に、社会人から転職した人や定年後に資格を取得して教壇に立つ人も多くいます。
ただし、大学や海外派遣プログラムなど一部の勤務先では、採用条件に年齢や経験が影響する場合もあります。
学歴がなくても日本語教師になれますか?

学歴がなくても日本語教師になることは可能です。
国家資格「登録日本語教員」は、学歴や年齢を問わず受験できます。
ただし、勤務先によっては「大学卒業以上」が条件となる場合もあるため、学歴がある方が就職の選択肢は広がります。
社会人から日本語教師にキャリアチェンジできますか?
社会人からでも日本語教師にキャリアチェンジすることは十分可能です。
国家資格「登録日本語教員」は年齢や職歴に関わらず挑戦できるため、会社員や主婦など、さまざまなバックグラウンドを持つ人が新たな一歩を踏み出しています。
これまでの仕事で培った経験(コミュニケーション能力、ビジネススキル、異文化対応力など)が教育現場で活かせる場面が多く、非常勤やオンライン授業など柔軟な働き方も選べます。
日本語教師の将来性は?

法務省・出入国在留管理庁によると、令和6年末の在留外国人数は376万8,977人(前年末比35万7,985人、10.5%増)で、過去最高を更新しました。
参照:出入国在留管理庁・令和6年末現在における在留外国人数について
日本に在留する外国人数は年々増加しており、教育や就労の場面で日本語を必要とする人が増え続けています。
日本で学び、働き、生活する外国人が増えるにつれて、日本語教育の必要性はますます高まっています。
日本語教師の需要は、今後さらに拡大していくと見込まれます。
また海外でも日本語を学ぶ人は多く、国際交流基金の調査では、141か国・地域において、約379万人が日本語を学習しており、世界での日本語学習者数は依然として高い水準にあります。
こうした背景から、今後も国内外で日本語教師の需要は安定的に存在するといえるでしょう。
さらに近年では、ICTを活用したオンライン授業の普及が進んでいます。
これにより、地理的な制約を超えて世界中の学習者とつながれるだけでなく、働き方の柔軟性も増しました。
特に子育て中の人にとっては、自宅で授業を行えるオンライン日本語教師という選択肢は大きな魅力です。
フルタイムで働くことが難しい場合でも、非常勤やオンラインを組み合わせることで、自分のライフスタイルに合わせて活躍できる可能性があります。
今後は国家資格「登録日本語教員」の普及により、日本語教師の専門性が社会的に評価される機会が増え、待遇の改善やキャリアの多様化も期待されています。
教育現場だけでなく、企業研修やオンライン教育などの新しい分野でも、日本語教師は重要な役割を担っていくでしょう。
まとめ

本記事では、日本語教師の定義から仕事内容・給料・やりがい・なり方・向いている人の特徴までを解説しました。
解説した中でも、日本語教師に関する重要なポイントを最後に記載していきます。
- 日本語教師は母語でない人に日本語と生活知識を教える職業
- 授業準備、文法・会話指導、学習支援、生活・進路相談が主な業務
- 給与は勤務先・雇用形態で変動、常勤で年収200〜400万円程度
- 学習者の成長や目標達成に関われる点がやりがい
- 働き方は専任・非常勤・オンラインなど多様で柔軟性あり
- 必要な知識・資格:日本語文法・語彙、第二言語習得理論、登録日本語教員など
- 注意点:非常勤は収入が安定しにくく、授業外業務も多い
- 就職先は日本語学校、大学、企業、オンライン教育、自治体、NPOなど
- 高校生の進路は大学で理論・教育法を学ぶか、短大・専門学校で実践重視の教育を受ける
- 向いている人はコミュニケーション好き、異文化理解がある、生徒に寄り添い学び続ける姿勢がある
本記事が日本語教師についての全体像を理解する参考になれば幸いです。
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この記事の監修者

竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。
