作成日: 2024/12/16 更新日:2024/12/16
社会学部では何を学ぶ?学ぶことや進学するメリット、卒業後の進路について解説

「社会学部って何を学ぶの?」
「社会学部に進学することのメリットは?」
「卒業後の就職先は?」
社会学部に興味を持った方で、このような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では、社会学部に興味をお持ちの方に向けて、社会学部で学ぶことや進学するメリット・デメリット、卒業後の進路まで徹底解説します。
本記事で学べることは以下の通りです。
- 社会学部で学ぶこと
- 社会学部にある主な学科
- 社会学部に進学するメリットとデメリット
- 社会学部を学ぶことに向いている人の特徴
- 社会学部が学べる大学
- 社会学部を卒業後の進路
記事の最後では、社会学部に関するよくある疑問にも回答しています。
社会学部で学べることや卒業後のキャリアについて知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
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この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部
年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。
目次
社会学部では何を学ぶことになるのか?

社会学部では、私たちが生きている「社会」について研究します。
「社会」とは、家族や学校、国や世界など人が集まったグループのことを意味します。
そのため個人から国家までと研究対象が幅広く、政治経済や環境、文化、教育、歴史、言語など、扱う領域が非常に広いのが特徴です。
つまり、社会学部では、身の回りの様々なことが研究対象となります。
主な学科は?

社会学部の学科には様々な種類があります。
主な学科は以下の通りです。
- 文化社会学科
- メディア社会学科
- 社会心理学科
- 社会福祉学科
- 国際社会学科
それぞれの学科について詳しく解説していきます。
文化社会学科
文化社会学科は、文化と社会が互いにどのように影響を与えるのかを学ぶ学科です。
具体的には、ファッションや音楽などのポップカルチャー、芸術、宗教など、生活の中に溶け込んでいる文化の要素を取り上げ、それぞれが社会にどのように影響を与えているのかを探求します。
このように、文化社会学科は、文化と社会の相互作用について学ぶ学科です。
メディア社会学科

メディア社会学科は、メディアと社会の影響力を研究し、メディアの力がどのように社会を形成するのか、また、社会がどのようにメディアを形成するのかを理解する力を養う学科です。
具体的にはテレビ、ラジオ、新聞、インターネットなどのメディアが社会に与える影響を分析し、メディアの役割や社会的な影響、メディアの利用方法などを学びます。
また、実際のメディア制作にも触れる機会が得られる場合もあり、理論と実践を結びつけることで、より深い理解を目指すことができるでしょう。
このように、メディア社会学科は、毎日活用するメディアの影響や役割を考え、社会をより良くする方法を学ぶ学科です。
社会心理学科
社会心理学科は、人々の心の動きと社会的な環境との関わりを深く学ぶ学科です。
具体的な研究対象には、集団内での意思決定、リーダーシップ、人間関係の形成、偏見とステレオタイプ、犯罪と非行などがあります。
また、単に理論を学ぶだけではなく、どのようにして現実社会に応用するかを理解することが求められます。
社会心理学科は、人の行動や感情が社会や他者にどのように影響を受けるのかを学ぶ学科です。
社会福祉学科

社会福祉学科は、すべての人が幸せに暮らせるための社会を作るための知識や技術を学ぶ学科です。
具体的には、高齢者や障がい者などに対する福祉サービスの提供方法や、支援を必要としている人を助ける社会の仕組みなどを学びます。
社会福祉学科は、これらの学びを通して、みんなが安心して暮らせる社会を目指す学科です。
参考記事:社会福祉学とはどんな学問?
国際社会学科
国際社会学科は、地球規模での社会現象に対し、世界の国々がどのように動いていくのかを学ぶ学科です。
具体的に取り扱う社会現象には、紛争、貧困、環境問題、移民難民などがあります。
国際社会学科は、国民や国家といった枠組みにとらわれず、国境を超えた視点で様々な問題と向き合う学科です。
社会学部で学ぶメリット

社会学部で学ぶ主なメリット以下のとおりです。
- 問題発見・解決力が身に付く
- 多様性を理解できる
- 自分の好きなテーマの研究ができる
- 幅広い知識が得られる
それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。
問題発見・解決力が身に付く
社会学部では、様々な社会問題を深く理解し、それらを解決するためのスキルを身につけられます。
なぜなら、社会学部では身の回りの様々な現象や問題を解決するための手法を学ぶ学部だからです。
単に、理論を学ぶだけでなく、実際に解決するための実践力にも重きを置いているため、学んだ知識を具体的な行動に移す力も身につけられるでしょう。
また、社会学部では多様なテーマを学ぶことから、様々な視点から問題を考える力も養われます。
これらの能力は、社会の中で生じる様々な問題を発見し、解決するために非常に有用です。
多様性を理解できる

社会学部で学ぶことで、多様性を理解できる能力が得られます。
なぜなら、社会学は、私たちの社会に満ちているさまざまな文化、価値観、思考などの多様性を理解し、尊重する視点を学ぶ分野だからです。
特に現代社会は、宗教、階級、人種、性的マイノリティ、障がい者などの多様性が重視される時代です。
このような知識と視点は、現代社会で生きていく上で不可欠なものであり、良い対人関係の形成や、グローバルな視点での問題解決に役立つでしょう。
多様性を理解することは、他者を尊重し、平等な社会を作り上げるための基礎にもなります。
自分の好きなテーマの研究ができる
社会学部では自分の好きなテーマの研究ができます。
なぜなら、社会学の研究対象は、身の回りに起こるおおよそすべての事象だからです。
つまり、社会学部での研究には、ファッションの流行やTikTokで流行るダンスから、難民問題や紛争問題まであります。
このように、社会学部では、自分が日常的に感じた疑問や、気になる事象について研究を行うことができます。
自分の好きや疑問が研究できることは、社会学部の大きな魅力です。
幅広い知識が得られる

社会学部で学ぶと、あらゆる視点から社会を理解するための幅広い知識が得られます。
なぜなら、社会学部では、文化や心理、環境など様々なものが絡み合う社会における、幅広い問題について取り扱う学部だからです。
例えば、人々の意識や行動を解析する心理学、社会の構造や変化を探る社会学、文化や価値観を研究する文化人類学などといった豊富な知識を身につけることが可能です。
これらの知識は、社会の問題や課題を多角的に捉え、深く考える力を養えられるでしょう。
社会学部で学ぶ幅広い知識は、様々な分野で活躍するための土台となり、自身の可能性を広げられるでしょう。
社会学部で学ぶデメリット

社会学部で学ぶデメリットは以下のとおりです。
- 知識が広く浅くになってしまい、専門的な知識を得られない
- 学んだことを直接仕事に活かしづらい
それぞれのポイントについて解説していきます。
知識が広く浅くになってしまい、専門的な知識を得られない
社会学部では、多様なテーマについて学ぶことが可能な一方で、知識が浅くなってしまうことがあります。
社会学部で取り扱うテーマは、文化、メディア、心理、福祉、国際関係など、多岐にわたるため、一つ一つを深く理解することが難しくなるでしょう。
また、それぞれの学問が相互に関連しているため、一つのテーマに対して複数の視点からアプローチすることも求められます。
このことから、一つの分野に特化した専門的な知識が習得しづらく、広く浅い知識になってしまいます。
しかし、それぞれの分野が相互に関連していることを理解することで、社会の複雑な問題を多角的に捉え、解決策を見つけ出す能力を身につけられます。
このような視点は、社会学部の学びの大きな醍醐味であり、また社会で活躍するための重要なスキルとも言えるでしょう。
学んだことを直接仕事に活かしづらい
社会学部で学んだ知識を、卒業後の仕事に直接的に活かすのは難しい場合があります。
なぜなら、社会学部で学ぶのは、広範で多様な社会の理論や概念であり、取り扱うテーマも大きな問題であることから、具体的な職業スキルに変換することが困難だからです。
例えば、社会現象を深く理解するための分析力や、多様な視点から物事を考える力は、具体的なビジネススキルには直結しません。
しかし、新卒就活において学部の影響はありません。なぜなら、新卒就活で企業が重視するのは、主体性やコミュニケーション能力、企業とのマッチ度などだからです。
学びが直接的に仕事に活かしづらい社会学部ですが、就職に不利というわけではありませんので、安心しましょう。
社会学部への進学が向いている人の特徴

社会学部への進学が向いている人には以下の特徴があります。
- 好奇心が強く幅広い分野に興味がある
- 将来の夢が決まっていない
- フィールドワークが好き
それぞれ解説します。
好奇心が強く幅広い分野に興味がある
社会学部は、好奇心が強く様々な価値観や事象について学びたい、身の回りの物事について疑問がある、という方に向いています。
特に、新聞などのニュースで報道される社会問題の分析や解決に興味がある、という方には最適です。
なぜなら、社会学部は社会の様々な問題に対して、多角的に分析し、解決していく学問分野だからです。
日常の様々な疑問について、幅広い観点から探求することができる学部であるため、好奇心の高い人にはうってつけの学部です。
将来の夢が決まっていない

社会学部は将来の夢が決まっておらず、大学入学後に決めていきたい、という方にも向いています。
なぜなら、社会学部での学びが職業や仕事に直結しづらい一方で、幅広い分野や問題に触れることができるからです。
社会学部で学ぶことで、新しい視野や価値観、問題意識などが得られ、自身の将来の可能性を広げることができるでしょう。
明確な職業などが見つからない、というような方にはおすすめの学部です。
フィールドワークが好き
フィールドワークが好きという方は、社会学部に向いています。
なぜなら、社会学部は、理論を学ぶだけでなく、実践も重視するためです。
社会学部では、机上での学びにとどまらず、様々なフィールドワークが可能ですので、そのような学びが好きな方にはうってつけです。
社会学部がある大学

社会学部がある大学について国公立大学、私立大学それぞれ紹介します。
国公立大学
国公立大学で社会学部が設置されている大学は、一橋大学のみです。
一橋大学の社会学部は多様な学問領域を有しており、社会の理解と改善に貢献するための理論と方法を学びます。
また、一橋大学は日本の最難関大学の一つであり、その卓越した教育と研究から、国内外からの評価も高いです。
一橋大学は日本最高峰の社会学部が学べる大学となっています。
私立大学
社会学部がある私立大学の一覧は以下のとおりです。
大学 | 都道府県 | 学部・学科 |
札幌大谷大学 | 北海道 | 社会学部 地域社会学科 |
青森大学 | 青森県 | 社会学部 社会学科 |
流通経済大学 | 茨城県 | 社会学部 社会学科 社会学部 国際観光学科 |
江戸川大学 | 千葉県 | 社会学部 人間心理学科 社会学部 現代社会学科 社会学部 経営社会学科 |
浦和大学 | 埼玉県 | 社会学部 総合福祉学科 社会学部 現代社会学科 |
法政大学 | 東京都 | 社会学部 社会政策科学科 |
東洋大学 | 東京都 | 社会学部 社会学科 |
武蔵大学 | 東京都 | 社会学部 社会学科 |
明治学院大学 | 東京都 | 社会学部 社会学科 |
目白大学 | 東京都 | 社会学部 社会情報学科 |
立教大学 | 東京都 | 社会学部 社会学科 |
亜細亜大学 | 東京都 | 社会学部 現代社会学科 |
関東学院大学 | 神奈川県 | 社会学部 現代社会学科 |
北陸学院大学 | 石川県 | 社会学部 社会学科 |
奈良大学 | 奈良県 | 社会学部 心理学科 社会学部 総合社会学科 |
同志社大学 | 京都府 | 社会学部 社会学科 社会学部 社会福祉学科 社会学部 メディア学科 |
佛教大学 | 京都府 | 社会学部 現代社会学科 社会学部 公共政策学科 |
龍谷大学 | 京都府 | 社会学部 社会学科 社会学部 コミュニティマネジメント学科 社会学部 現代福祉学科 |
大谷大学 | 京都府 | 社会学部 コミュニティデザイン学科 社会学部 現代社会学科 |
追手門学院大学 | 大阪府 | 社会学部 社会学科 |
関西大学 | 大阪府 | 社会学部 社会学科 |
桃山学院大学 | 大阪府 | 社会学部 社会学科 |
大和大学 | 大阪府 | 社会学部 社会学科 |
四天王寺大学 | 大阪府 | 社会学部 社会学科 社会学部 人間福祉学科 |
関西学院大学 | 兵庫県 | 社会学部 社会学科 |
関西国際大学 | 兵庫県 | 社会学部 社会学科 |
四国学院大学 | 香川県 | 社会学部 カルチュラル・マネジメント学科 |
都道府県別に記載してありますので、進学の際の参考にしてください
卒業後の進路について

社会学部の学生は4年間の学びを経て、多様な進路に進みます。
大学院進学と就職についてそれぞれ解説します。
大学院進学
社会学部を学んだ方で、さらに研究を深めたいという方は、大学院に進学します。しかし、この進路はあまり一般的ではありません。
文部科学省の調査によると、令和5年度の大学院進学率は、全体が11.5%であるのに対し、社会科学分野は2.8%となっています。
参照元:分野別大学院進学率の推移
実際に、立教大学社会学部の2023年度卒業生のうち、進学を決定した人は、2.9%となっています。
社会学部の学生の大学院進学率が低い要因には、学びが直接仕事につながらないことが挙げられます。
大学院で学んだ学生は、専門的な知識を仕事で活かすことが期待されます。
そのため、学びが直接的に具体的な職業に繋がりにくい社会学部では、大学院進学率が低くなっています。
就職
社会学部を卒業後は就職することが一般的です。そして、その就職先はかなり幅広くなっています。
なぜなら、社会学部での学びも幅広くなっていることから、学生の興味や関心も広いからです。
また、直接的に職業に結びつきにくい学部であるからこそ、多様な就職先の選択肢があるともいえます。
実際に、立教大学社会学部の2023年度就職先業界をまとめると以下の通りです。
業界 | 就職者の割合(%) |
農業・林業・水産・鉱業・建設 | 1.9 |
製造業 | 13.7 |
卸・小売 | 8.8 |
金融・保険 | 14.6 |
運輸・通信 | 3.9 |
不動産・電気・ガス | 4.9 |
放送・広告 | 12.3 |
情報 | 17.8 |
サービス | 15.7 |
教育 | 1.9 |
公務 | 4.2 |
その他 | 0.5 |
このように、特定の業界に偏らず、幅広い業界への就職が見られることが、社会学部の特徴です。
よくある疑問とその回答

社会学部に興味を持っている高校生がよく抱く疑問について回答します。
社会学は社会学部でしか学べないの?
社会学は、社会の現象や問題を科学的に解明する学問であり、その学びの場は社会学部だけではありません。
実際、多くの大学の教養部門や他学部でも社会学の一部を学ぶことが可能です。
例えば教育学部では教育社会学、法学部では法社会学など、各部門において社会学の視点が取り入れられています。
また、東京大学文学部社会学科、上智大学総合人間科学部社会学科などのように、他学部の中に社会学科が含まれていることも多いです。
しかし、社会学部は、社会の多様性や複雑性を理解するための広範な知識と洞察を深く学び、社会問題の解決に向けての理論的な思考力を養う場です。
これらは、他学部のカリキュラムでは得られない社会学部ならではの教育内容が含まれています。
そのため、社会学を専門的に学びたい場合は、社会学部への進学を検討すると良いでしょう。
参考記事:教育学部とはどんな学部?
参考記事:法学部とはどんな学部?
参考記事:文学部とはどんな学部?
参考記事:人間科学部とはどんな学部?
社会学と社会科学の違いは?
社会学は、社会科学という学問分野の中の一つです。
社会学は、「社会というテーマについて専門的に研究する学問」です。
一方で、社会科学は「社会に関する幅広いテーマの学問の集合」です。
そのため、社会科学は「社会学」「経済学」「法学」などの、人間の社会について研究する様々な学問分野が集まった名前となっています。
まとめ

本記事では、社会学部で何を学べるのかということについて解説してきました。
ここまでの内容の振り返りとして、本記事で取り上げた内容の中で特に重要なポイントを下記にまとめます。
- 社会学部では、私たちが生きている社会について研究する
- 社会学部には、文化社会学科、メディア社会学科、社会心理学科、社会福祉学科、国際社会学科などがある
- 社会学部で学ぶメリットには、問題発見・解決能力が身に付く、多様性の理解、好きなテーマについて研究できる、幅広い知識が得られることが挙げられる
- 社会学部で学ぶデメリットには、知識が浅くなりやすい、学びが直接的に仕事につながりづらいことが挙げられる
- 社会学部に向いている人の特徴は、好奇心があり社会問題などの様々な問題に関心がある、将来の夢が決まっていない、フィールドワークが好きなことである
- 社会学部を卒業後は、幅広い業界に就職できる
本記事を通じて、社会学部についての理解が深まり、進路選択の参考になれば幸いです。
社会学部では何を学ぶ?学ぶことや進学するメリット、卒業後の進路について解説
この記事の監修者

竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。
