作成日: 2025/3/14 更新日:2025/3/14
外国語学部では何を学ぶ?取得しやすい資格や卒業後の就職先や向いている人と共に解説

外国語学部では英語などの外国語を学べますが、具体的に何を学べるのかがよく分からないという人も多いと思います。
そこで、このページでは、外国語学部では何を学ぶのかについて、次の点から詳しく解説していきます。
- 外国語学のポイントや向いている人の特徴
- 取得しやすい資格
- 外国語学部の強みを活かせる職業
- 大学選びのポイント
- 受験生に人気の大学
外国語学部で何を学ぶのかに関してよくある疑問点にもお答えしていますので、ぜひ最後までご一読ください。
この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部
年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。
目次
入学前に知っておきたい外国語学のポイント

外国語学とは、自国語以外の言語を専門的に研究・学習する学問分野です。具体的には、次のような特徴があります。
- 英語やフランス語、スペイン語といった欧州の言語をはじめ、中国語や韓国語などアジアの言語まで幅広い言語を学べる
- 言語の文法、語彙、発音、会話能力等の技能習得に重点を置き、言語学を修める
- 言語が話されている国や地域の文化や歴史、社会情勢等についても学び、理解を深める
- 言語を使って国際社会で活躍するためのコミュニケーション能力や異文化理解力などのスキルを身につける
- 留学などのプログラムを通じて実際にその国に行き、現地の人々と交流しながら学ぶ機会が多い
このように、外国語学を学ぶことで、異なる文化や価値観に触れることで新たな発見を得て、より広い視点で世界を俯瞰できるようになります。
そのため、外国語学は、グローバル化が進む現代社会において重要な役割を果たしている学問であると言えます。
外国語学部に入学した後には具体的に何を学ぶのか?

外国語学部に入学した後は、主に以下の4つを学びます。
- 言語学
- 文化学
- 国際関係学
- 通訳・翻訳
ここからは、それぞれの学問について詳しく解説します。
言語学

言語学では、次のようなことを学びます。
学習内容 | 目的 |
文法や語彙の仕組み | 言葉の構造や意味、使用法等を理解する |
音声学・発音のルール | 翻訳や通訳のための基礎知識を身につける |
言語の変遷とその歴史的背景 | 言語を深く理解し、言語の背後にある文化や歴史を把握する |
言語が脳内でどのように処理されるか、人々がどのように言語を学び、使用するか | 言語習得や教育等の分野で役立つ知識を身につける |
各社会におけるコミュニケーションのパターン | 異文化間でのコミュニケーションを理解する |
言語の多様性や変化 | 言語の保存と再生についての認識を深める |
言語学については以下のページでより詳しくまとめいるので、ぜひご覧ください。
言語学に関する特集ページ
文化学
文化学では、次のようなことを学びます。
学習内容 | 目的 |
その国の歴史や習慣 | どのような社会や歴史的背景の中で、言語が生まれ、発展したかを理解することで、言語の深層を探究する |
現地の政治・経済・ビジネス環境 | グローバル化が進む現代社会で、異なる文化背景を持つ人々とのコミュニケーションを円滑に行う |
比較文化論 | 日本との文化の違いを学び、異なる文化背景や価値観を持つ人々と共通の理解を築く |
文化学を学ぶと、単に言葉を覚えるだけでなく、言葉がどのような文脈で使われ、どのように発展してきたのかを理解できるようになります。
そのため、異文化を理解するためにも、文化学の知識は欠かせません。
国際関係学

国際関係学は、国家や国際組織、非政府組織、企業などが相互に影響し合う様々な関係性を研究する学問です。具体的には、外交政策、戦争・平和、経済開発、人権問題等の多岐にわたるテーマを扱います。
そのため、国際関係学を学ぶことで、国際社会で活躍するための知識を身につけられます。国際関係学については、以下のページで特集していますので詳細が気になりましたら是非ご覧ください。
通訳・翻訳
外国語学部には、通訳や翻訳のスキルを鍛えるコースも設けられています。
そのため、授業を通し、異なる文化背景を持つ人々とのコミュニケーションを助ける通訳の技術や、外国語の文書を自国語に訳す翻訳の技術を身につけられます。
通訳や翻訳の技術は、国際的なビジネスの場、大使館や国際機関等、様々なフィールドで活躍するために重要なスキルです。
外国語学部では、国際的な舞台で活躍するために重要なスキルをバランス良く学べるカリキュラムが組まれているのが魅力です。
外国語学部に向いている人の特徴

外国語学部に向いている人の特徴は、主に次の4つです。
- 外国語を習得したい人
- 外国の文化や歴史に興味がある人
- 国際的なキャリアを考えている人
- 将来的に外国で暮らしたい人
ここからは、それぞれの特徴について詳しく解説します。
外国語を習得したい人

外国語学部では、様々な言語の学習を深め、翻訳や通訳などのスキルを磨けます。また、留学プログラムを活用すれば、現地の文化に触れながら実際の会話を通じて実用的な語学力も身につけられます。
多くの大学の外国語学部では、TOEICやTOEFLなどの資格取得支援も行っており、就職活動に有利な資格も取得できます。
外国の文化や歴史に興味がある人
外国語学部の魅力は、単に語学力を身につけるだけでなく、異文化への理解も深められる点にあります。
外国語学部では、言語習得と並行して、文化を理解するために必要な歴史や社会背景まで深く学べます。
例えば、フランス語を専攻する場合は、フランス語を学ぶだけでなく、フランスの文化や歴史、社会問題にも触れていくのが特徴です。
文化への理解は、言葉だけでなく、その背景にある思考や価値観を理解する際に役立ちます。そのため、外国語学部で学ぶことにより、異文化の理解に繋がり、国際人としての視野を広げられます。
国際的なキャリアを考えている人

外国語学部では、国際的なキャリアに必要な基礎知識とスキルを身につけられるのが魅力です。例えば、地域研究や国際関係論等を学ぶことで、各国に対する理解を深められます。
また、多様な文化背景を持つクラスメイトと交流することで、国際的な視野を持ち、異なる文化や価値観を尊重・理解した上でコミュニケーションを取る能力が養えます。
このように、国際的なキャリアに必要な基礎知識とスキルを身につけることで、国際的なビジネス、外交、教育、ボランティア活動等、多岐にわたる分野で活躍できるようになります。
将来的に外国で暮らしたい人
外国で暮らすには、その国の言葉を話せるだけでなく、文化や慣習、生活スタイルを理解し、自分自身を溶け込ませる力が必要です。
外国語学部では、留学を通して実際に海外での生活経験を積む機会も多く、語学力に加えて、生活に必要な異文化理解力や国際感覚を養えます。
そのため、海外での生活経験を通じて自分自身の視野を広げられ、将来の海外生活に役立てることができます。
外国語学部で取得しやすい資格

外国語学部で取得しやすい資格は、語学系と教員系に分けられます。ここからは、それぞれの資格について詳しく解説します。
語学系の資格

語学に関する資格は、就職活動や留学等、様々な場面で大きな強みとなりますが、外国語学部では、語学力を証明する資格を取得しやすい傾向があります。
特に、TOEICやTOEFL等の英語能力を証明する資格は、授業で学んだ知識を活かすことで比較的容易に取得できます。
また、フランス語のDELFやスペイン語のDELE等、英語以外の言語の資格取得をサポートしている大学もあります。
教員系の資格
外国語学部では、英語や他の外国語の教員資格をはじめ、国家資格である「登録日本語教員」なども取得できます。
教員資格取得には、大学の教育課程を修了・教育実習を経験する等、一定の条件をクリアする必要がありますが、手厚くサポートしている大学が多いです。
外国語学部の強みを活かせる業界・職業

外国語学部では、言語学だけでなく文化学や国際関係学等の幅広い知識を学ぶため、次のような業界や職業で活躍できます。
業界
業界 | 詳細 |
金融 | ・海外の市場や金融商品についての最新情報を迅速にキャッチして理解することが求められますが、語学力があれば、有利に進められます。 |
ホテル・旅行 | ・ホテルでは、様々な国籍のゲストと円滑にコミュニケーションを取り、快適な滞在を提供するために、異文化への理解と流暢な外国語スキルが必要です。 ・旅行業界では、海外からの観光客への案内や旅行プランの提案等で語学力を活かせます。 ・国際的なホテルチェーンや旅行会社では、多国籍のスタッフと協働する機会も多く、異なる文化背景を持つ人々との協働スキルも活かせます。 |
官公庁 | ・自治体レベルでの国際交流や観光振興等の業務にも語学力を活かせるので、語学力を活かして幅広い業務に挑戦できる場となります。 |
商社・貿易 | ・異なる文化背景を持つクライアントとの交渉やプレゼンテーションが重要な業務です。 ・異文化理解力を駆使して意思疎通を図る能力は大いに評価されます。 |
職業
職業 | 詳細 |
通訳者・翻訳者 | ・外国語の高度なスキルが必要とされ、緻密な理解と表現力が欠かせません。 ・外国語学部で言語学や文化学を学ぶことで、異なる文脈での意味理解や文化背景を考慮した訳ができるようになります。 |
英語教員 | ・英語教員になるためには教員免許が必要ですが、外国語学部では教職課程を設けているため、学部在学中に取得できます。 |
日本語教師 | ・外国語学部での学びを通じ、日本語教師として働く上で必要な、教育に対する熱意や理解、コミュニケーション能力も身につけられます。 |
国際機関の職員 | ・外交官や通訳をはじめとする国際関係の役職では、国際的な視野を持つ人材が求められ、語学力は必要不可欠なスキルとなります。 ・国際関係の知識も、政治や経済の情報等を正確に伝えるために役立てることができます。 |
外国語学部のある大学選びのポイント

外国語を学べる大学を選ぶポイントは、主に次の3つです。
- 興味がある語学を専門的に学べる環境があるか
- 留学プログラムの内容
- 自分が興味のある業界・職業における就職実績はどうか
ここからは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
興味がある語学を専門的に学べる環境があるか

外国語学部のある大学を選ぶ際は、自分が学びたい語学を専門的に学べる環境が提供されているかを事前にしっかり確認することが重要です。
外国語学部で学べる言語は大学によって異なりますが、多くの大学では、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、ロシア語等の世界の主要な言語を学べます。
そのため、アラビア語やスワヒリ語、ヘブライ語等の珍しい語学を学びたい場合は、その語学の専門的なプログラムを提供している大学を選ばなければなりません。
留学プログラムの内容
留学プログラムを通じ、語学力だけでなく、異文化理解力やコミュニケーション能力、問題解決力等の幅広いスキルを身につけられるため、留学は将来のキャリア形成にも大いに役立ちます。
大学を選ぶ際は留学プログラムの内容をしっかりと確認し、自身の目指すキャリアや学びたい語学に合ったプログラムがあるかを見極めることが重要です。
自分が興味のある業界・職業における就職実績はどうか

大学により、就職実績はまちまちです。そのため、大学選びにおいては、自分が興味のある業界・職業における就職実績はどうかを吟味することが大切です。
自分が興味のある業界・職業への就職実績が豊富な大学に入ると、企業側からの印象が良くなるため、就職活動を有利に進めやすくなります。
受験生に人気の大学

外国語学部は人気の学部であり、多くの大学にあります。ここからは、中でも受験生に人気の大学を紹介します。
大阪大学

大阪大学の外国語学部のルーツは、1921年(大正10年)に創設された官立の大阪外國語学校にあります。
全国の国立大学の中で外国語学部を有するのは大阪大学のみであることから、外国語学部の存在が大阪大学の大きな特徴となっていると言えます。
開校以来、大阪での外国語教育や研究の中心としての役割を果たし続けており、現在は次のような特徴を有しています。
- 専攻語として25言語を教授している。
- 学年定員は、大阪大学の文系学部で最大規模の580名。
- 毎年400名近くの学生が、世界の各地で海外留学を経験している。
参照元:大阪大学 外国語学部 外国語学部について 外国語学部長からのご挨拶
上智大学
上智大学の外国語学部には次の学科があります。
- 英語学科
- ドイツ語学科
- フランス語学科
- イスパニア語学科
- ロシア語学科
- ポルトガル語学科
英語と日本語に専攻語を加えた3言語を駆使して専攻語圏地域を研究するのが特徴です。
参照元:上智大学 外国語学部
また、第二主専攻または副専攻として次の研究コースから1つを選び、専門的な研究を行います。
- 北米研究コース
- ヨーロッパ研究コース
- ラテンアメリカ研究コース
- ロシア・ユーラシア研究コース
- 言語研究コース
- アジア研究コース
- 中東・アフリカ研究コース
- 国際政治論研究コース
- 市民社会・国際協力論研究コース
参照元:上智大学 外国語学部 研究コース
関西外国語大学

関西外国語大学は、昭和20年に創立された谷本英学院をルーツとする私立大学です。
参照元:関西外国語大学 建学の理念
学科 | 特徴 |
英米語学科 | ・習熟度に応じた25人程度の少人数クラスで、高度な英語力を修得できます。 ・様々な留学プログラムがあります。 |
・プログラミングやデータ分析についても初歩から学べます。 ・最新のIT技術の潮流を英語でいち早く修得できるようになります。 | |
国際日本学科 | ・日本語の言語構造を理解したうえで、日本語を母語としない学生に対して日本語を教える方法を深く学びます。 ・世界に向かって、日本語や日本の文化を発信する能力を身に付けられます。 |
スペイン語学科 | ・スペイン語と英語を駆使して活躍するトライリンガルを目指せます。 ・授業が全てスペイン語で行われる特別プログラムがあります。 |
何を学ぶのかや学部に関するよくある疑問点

外国語学部で学ぶことに対して疑問を感じる受験生は多いです。ここからは、外国語学部で学ぶことに関してよくある疑問点を紹介します。
外国語学部に入ったら留学は必須なの?

多くの大学では、外国語学部に入学したからといって必ずしも留学が必須ということはありませんが、多くの学生が留学します。
留学プログラムの中には、長期留学の他にも、短期のサマースクール等の形式もあるので、手軽に留学を経験することもできます。
英語以外の学科でも英語の勉強は続けられますか?
英語以外の言語を専攻する学科でも、英語の授業を受ける必要があります。なぜなら、英語は国際的なコミュニケーションツールとして必要なスキルであり、専門的な学問を追究する上でも欠かせないためです。
外国語学部では、どの学科でも英語力を高めることも重視されているため、英語を学ぶための授業も充実しています。
外国語学部と文学部の違いは?

外国語学部では、外国の言語そのものを学ぶのに対し、文学部では、ある特定の言語で書かれた文学作品を通して主に文化を研究します。具体的な違いは以下の通りです。
外国語学部 | 文学部 |
文法や語彙、発音などの言語の基礎を学びつつ、その言語を使ってコミュニケーションを取る能力を身につける | その言語で書かれた小説や詩、戯曲などを読み解き、作品が生まれた時代背景や作者の意図、作品のテーマなどを深く理解する |
大学によっては、外国語学部においても、外国語学に加えて外国文学を学ぶこともできます。
参考記事:文学部の特徴や学ぶことに関する特集ページ
今回の内容のまとめ

このページでは、外国語学部で学ぶことや取得しやすい資格などについて詳しく解説しました。最後に、今回取り上げた内容の中でも特に重要なポイントを一覧にまとめました。
外国語学部では、言語学だけでなく、その国の文化や歴史等も学び、国際的なキャリアに進むための基盤を築けます。
様々な観点から特定の国や地域について学ぶことで、言語に対する理解をより深められます。
外国語学部では、異文化理解力やグローバルなコミュニケーションスキルを身につけられます。
少数言語を学べる学科のある大学は限られているため、事前調査が必要です。
英語以外を専攻する学科でも、英語の勉強を続ける必要があります。
国際社会で活躍したい場合は、外国語学部への進学も検討してみましょう。
なお、外国語学部に興味がある方に人気がある学部の1つに国際関係学部があります。この学部にについては以下のページでまとめていますので、ぜひご覧ください。
この記事の監修者

竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。