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作成日: 2025/1/28 更新日:2025/1/28

言語学とは何を学ぶ学問?語学や英語学との違いや向いている人の特徴とともに簡単に解説

言語学とは何を学ぶ学問?語学や英語学との違いや向いている人の特徴とともに簡単に解説

「言語学とはそもそもどんな学問なの?」

「言語学は何を学ぶの?」

「言語学って語学とは違うの?」

このような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

そこで、本記事では言語学とはどのような学問であるかについてわかりやすく解説します。

この記事で学べることは以下の通りです。

  • 言語学とは何か
  • 言語学で学ぶこと
  • 言語学が学べる学部や大学の一例
  • 学んだ後の進路や就職先
  • 言語学と語学の違い
  • 言語学を学ぶことが向いている人の特徴

言語学に興味を持ったけどよくわからないという方や、進学や進路選択の参考にしたい方はぜひ最後までご覧ください。

この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。

言語学とは何か簡単に解説

言語学とは何か

言語学とは、人間が使用する「言語」について専門的に研究する学問分野であり、言語の構造や使われ方を科学的に分析します。

言語は人間のコミュニケーションツールであると同時に、文化や思考の表現手段でもあり、実はその定義は曖昧です。

言語を文法と語彙からなるもの、と定義する人もいれば、言語の研究は心の研究と定義する人もいます。

このように、「言語」を中心としながらも、その研究対象や研究領域、研究アプローチはかなり広い学問分野となっています。

では、具体的にはどのようなものを学ぶことになるのでしょうか。

次の章で解説します。

言語学とは何を学ぶ学問?学ぶ内容を解説

言語学で学ぶこと

言語学で主に学ぶ内容は以下の通りです。

学問

学ぶ内容

音声学

人間の声の生成方法、音声の物理的特性や認知的側面を研究

音韻論 

言語の音の体系を分析し、その体系がどのように言葉の意味に影響を与えるかを研究

形態論

単語の形成や変化、そのパターンを研究

統語論

文やフレーズの構造とその要素の組み合わせ方を研究

意味論

言葉や文がどのように意味を持つかを研究

語用論
言語が使われる実際の場面での意味を研究

その他

言語とその他の学問分野との関わりを研究したり、言語学の応用などを研究したりする

それぞれ詳しく見ていきましょう。

音声学

音声学は、言語の「音」に焦点を当てた学問領域です。人間の言語の多くは音声言語であることから、言語学の主要な学問領域です。

音は、発生され、空気を伝播し、聴く、という3つの流れで構成されるため、音声学の研究分野もその3つの側面に分けられます。

具体的に音声学で学ぶ分野は以下の通りです。

学ぶ分野

詳細

調音音声学

言語音がどのように作られるのかを研究する。

音は、舌、声帯、唇など様々な器官がどのように動き、音の調整を行っているのかを見る。

音響音声学

音が空気の振動であることから、物理現象としての音声の性質を研究する。

音の空気振動を分析することで、音声認識や発音指導などに活かされる。

聴覚音声学

言語音がどのように聴き取られ、理解されるのかを研究する。

実際の音と人間が理解する音には違いがあるなど、脳科学や心理学的側面の大きい学問分野である。

このように、音声言語学は物理学や心理学、脳科学などの理系的側面をもつ、複合的な学問領域となっています。

音韻論 

音韻論とは

音韻論は、音声と意味をつなげる役割を果たし、音の文法を研究する学問といわれています。

言語の音の体系を分析し、その体系がどのように言葉の意味に影響を与えるかを研究します。

同じ音でも発音やアクセントの違いで意味が変わることがあり、音韻論はそのパターンや変化を探求します。

具体的に学ぶ分野は以下の通りです。

学ぶ分野

詳細

音素配列論

言語の音節パターンや音素の配置を理解し、音の組み合わせの規則を学ぶ。

各言語の音素の並べ方のルールを理解する。

音韻変化

音素が連続する際の変化や交替の法則を学び、音の連鎖のパターンを解析する。

音がどのような条件下で変化するのかを理解する。

韻律音韻論

音の高さや長さの特徴について分析する。

抑揚パターンやリズムなどの文脈により異なる性質をつかむ。

生成音韻論

人間が生まれながらに持っている発生システムを理解する。

音韻論の知識は、言語障害の診断や治療、言語教育、言語技術の開発など多くの分野で活用されます。

形態論

形態論は、言語学で単語の構造を扱う分野です。単語の形成や変化、そのパターンを研究します。

例えば、以下のようなものが扱う対象です。

学ぶ分野

詳細

形態素

語を構成する意味の最小単位である形態素を理解する。​

屈折形態論

語がどのように活用されるのかを研究し、その法則を理解する。

派生形態論

語の品詞による変化や語の複合などを取り扱う。

形態論を学ぶことで、単語の内部構造や組み合わせがどのように意味や文法機能を持つかを理解できます。これは、新しい言語を学ぶ際の基盤ともなります。

また、言語の歴史的変化を追うことで、言語の進化や発展を探り、現在の言語使用の背景や未来の変化を予測することも可能です。

形態論は、言語の構造と進化を理解するための重要な分野です。

統語論

統語論とは

統語論は、文や句の構造とその要素の組み合わせ方を研究します。

例えば、「彼は本を読む」という文では、「彼」が主語、「本を読む」が述語で、「読む」が動詞、「本」が目的語となります。

このように、各要素がどのような役割を果たし、どのように組み合わさっているのかを分析します。

具体的には、以下のものを学びます。

学ぶ分野

詳細

構成素

文を構成している単語やその順序、結びつきなどを理解し文の内部構造を理解する。

範疇化

単語や句がどのような文において、どのように現れるのかを理解する。

句構造規則

単語をまとめて句を作り出す際の規則を理解する。

変形規則

既存の完成された句や文を変形させ、同意の新しい句や文を作り出す際の規則を理解する。

文法役割

どのような単語やフレーズおよびそれらの表現がどのような文法的役割を果たすのかを理解する。

このように統語論は、文の構造や単語の順序が意味にどのように影響を与えるかを研究し、言語の理解、学習、教育において重要な役割を果たします。

意味論

意味論は、言葉や文がどのように意味を持つかを解析する学問です。

単語の意味や、それらが組み合わさって文全体の意味を形成する仕組み、文脈や状況による意味の変化などを探求します。

学ぶこととして以下の内容があげられます。

学ぶ分野

詳細

語彙意味論

単語の意味とその関係性を分析し、語彙の意味ネットワークを理解する

形式意味論

言語の形式的性質を論理学や数学を使って研究する。

認知意味論

人間の認知能力、つまり意味理解によって、どのように言葉の意味が拡張・伸縮するのかを研究する。

概念意味論

人間は生まれながらに備わっている言語表現能力によって、意味(概念)を生み出すことができることを研究する

意味論の知識は、AIや機械学習の自然言語処理技術の進歩にも寄与しています。

コンピュータに人間の言葉の意味を理解させるためには、意味論の理論が不可欠です。

意味論は、言葉の意味とその影響を理解するための重要な分野です。

​​​​語用論

語用論とは

語用論とは、実際に言語が使われる場面での意味について研究するものです。

聞き手がどうして話し手が伝えたい内容を理解することができるのか、について研究するとも言い換えられます。

具体的には以下のことを学びます。

学ぶ分野
詳細
皮肉表現
言語の意味はポジティブであるのに、伝えたい内容はネガティブであるという皮肉表現を、なぜ周囲は理解できるのかを研究する。
比喩表現
文字通りの意味ではない比喩表現により、人がどのように意味の想起を行うのかを研究する。
言語行為論
人は事実を伝えるためではなく、何らかの行為を遂行するために言語を使用するという、言語の社会的機能について研究する。
協調の原理
会話において人が守るとされている4つの原則に着目し、その原則の違反などにより聞き手は話し手の意図を理解するということ。
関係性理論
話の聞き手は、話し手の伝えたい内容を常に推論しているという論理。

このように、語用論は、本来の意味だけではなく、実際に言語が使われる脈略や文脈と関連させながら言語の意味を理解します。

​​その他

これまで紹介した分野以外にも、言語とその他の学問分野との関係を理解しようとする学問分野などが様々あります。

言語はコミュニケーションツールであることから、人間生活のさまざまな場面で活用されます。

よって、多様な学問分野と関わりが深いです。

以下に言語学の応用分野の例を紹介します。

学問分野
詳細
歴史言語学
言語が歴史的にどのように変化したのか、またなぜ変化したのかを研究する。
社会言語学
言語と社会や文化との関わりについて研究する。
対照言語学
無関係の系統の言語同士を比較し、言語現象の異同について研究する。
応用言語学
言語学の知見を実際の社会に応用することで、現実社会の課題に向き合おうとする。
心理言語学
言語の獲得や認知など、言語現象の心理的背景について研究する。
コーパス言語学
言語をデジタル化し、コンピュータ検索できるようにしたコーパスを用いて言語を研究する。
比較言語学
関係性の深い言語同士や、同一言語における方言などを比較し、歴史的な関係を研究する。

言語学は何学部で学べるのか

言語学が学べるのは何学部か

言語学が学べる学部には以下の学部が挙げられます。

学部

詳細

人文学部

言語学を含む広範な人文学分野を学び、文化や社会との関連性を理解し、多角的な視点を養う学部。

文学部

文学作品とともに言語学を学び、言語の構造や歴史、文学的表現の分析を通じて深い言語理解を目指す学部。

外国語学部

特定の外国語とその文化を学びながら、言語学の理論と応用を研究し、実践的な言語運用能力を高める学部。

国際学部

グローバルな視点から言語学を学び、異文化コミュニケーションの理解と国際的な問題解決に役立てる学部。

教育学部

言語学を教育の文脈で学び、言語教育方法や学習理論を研究し、効果的な教育実践を目指す学部。

各学部はそれぞれ異なる視点や方法で言語学を探求することができるため、あなたの興味や将来のキャリアプランに合わせて選ぶことが重要です。

参考記事:文学部とはどんな学部?

参考記事:教育学部とはどんな学部?​

言語学を学べる大学の一例

言語学が学べる大学の一例

言語学を学べる大学の具体例は以下の通りです。

  • 筑波大学 人文学類言語学主専攻
  • 法政大学 国際文化学部
  • 大阪公立大学 文学部言語文化学科
それぞれ見ていきましょう。

筑波大学 人文学類言語学主専攻

筑波大学の言語学主専攻は、言語の普遍性と個別性の2つの側面にアプローチします。

その上で、一般言語学コース、応用言語学コース、日本語学コース、英語学コースの4つのコースから構成されています。

筑波大学人文学類言語学主専攻の特徴は以下の通りです。

  • 言語全般における普遍的な性質と個別の言語の性質の2つの性質から言語について探究する
  • 一般言語学コースでは、ヘブル語やアッカド語などマイナー言語も幅広く学ぶことができる
  • 応用言語学コースでは、言語学を用いた個人や社会の諸問題の解決について学ぶことができる
  • 日本語学コース、英語学コースではそれぞれ、日本語・英語に焦点を絞った研究ができる
筑波大学の人文学類では、他専攻や他コース​の領域を履修することもできます。
そのため、筑波大学には言語を多角的に探求する機会をがあるため、幅広い言語と文化の理解を深めたい学生に最適です。

法政大学 国際文化学部

法政大学 国際文化学部

法政大学の国際文化学部は、文化をキーワードとし、国際的な視点から多様なテーマについて探求することができます。

法政大学国際文化学部の特徴は以下の通りです。

  • 情報文化科目群、表層文化科目群、言語文化科目群、国際社会科目群の4つの科目群を複合的に学ぶことができる
  • 全ての学生に海外留学の機会が提供される
  • 国際的な広範な視野で言語と文化を学ぶことができる
このように、法政大学の国際文化学部は、国際的な視野を持ち、多言語圏の文化とその多様性を深く探求したい学生に最適です。

大阪公立大学 文学部言語文化学科

大阪公立大学の言語文化学科は、言語を通じて文化について探究します。

特に、日本、アジア、欧米諸国の言語と文化について深く探究します。

大阪公立大学文学部言語文化学科の特徴は以下の通りです。

  • 国語国文学コース、中国語中国文学コース、英米言語文化コース、ドイツ語圏言語文化コース、フランス語圏言語文化コースの5つのコースから構成される
  • 1年次は学科基礎科目を広く履修し、2年次からは各コースで専門的に学びを深める
  • 文学作品のみならず、演劇・音楽・映画などの言語と関わる多様な文化について学ぶことができる
大阪公立大学の言語文化学科は、言語学を通じて人間が作り出した文化について深く研究することができます。
言語と文化の関係に興味のある学生はうってつけです。

言語学を学ぶことで取得しやすくなる資格

言語学を学ぶことで取得できる資格

言語学を学ぶことで取得できる、または取得しやすくなる資格には以下のようなものがあります。

資格名

内容

中学校および高等学校教諭一種免許(国語、社会、英語)
中学校および高等学校で各教科を教えるための免許
学芸員
博物館や美術館で活躍する学芸員として働くための資格
TOEIC
主にビジネス向けの英語力を測定する試験
TOEFL
英語を母語としない人々の英語能力を評価する試験
IELTS
主に留学者向けに英語の熟練度を測定する試験
実用英語技能検定(英検)
日本国内で広く使われている英語能力試験
国際連合公用英語検定試験(国連英検)
国際的なコミュニケーション能力を評価する国連が主催の試験
実用フランス語技能検定(DAPF)
日本におけるフランス語能力を測定する唯一の試験
TCF
フランス国民教育省が認定するフランス語を母語としない人を対象とした試験
中国語検定
日本語を母語とする人を対象とした中国語能力検定
漢語水平考試(HSK)
中国政府公認の中国語を母語としない人を対象とした試験
韓国語能力試験(TOPIK)
韓国政府が公民する韓国語能力検定

言語学を専攻することで、言語を学ぶ機会が多くなり、様々な外国語資格を取得に有利になるでしょう。

これらの資格は、就職活動やキャリアアップに大いに役立つことでしょう。

言語学を学んだ後の進路・就職先・職業

言語学を学んだ後の進路

次に言語学での学びを活かすことができる職業やその活躍場所を紹介します。

言語学で培ったコミュニケーション能力を活かせる職種が多いと見られ、文系・理系の枠にとらわれない幅広い就職先があります。

主な就職先・職業で挙げられるのは以下の通りです。

  • 教育関係
  • 翻訳・通訳関係
  • メディア関係
  • 情報処理関係
  • 医療・福祉関係
それぞれ見ていきましょう。

教育関係

言語学を専攻した卒業生には、教育分野で多様な職業が開かれています。

教育分野で活躍する職業の一例を以下に記載します。

職業名

担う仕事の一例

学校教師

中学校や高校で国語や英語、社会などの教育に従事し、生徒に各科目を教える。

また、日本語学校などの留学生に向けた語学教育を行う人もいる。​

大学教授

言語学を専門とする大学教授として、研究を行いながら、学生たちに言語理論や応用言語学を教え、研究を指導する。

言語障害支援スタッフ

言語障害を持つ子供たちに対して、言語療法を行い、コミュニケーション能力の向上をサポートする。

個別のニーズに応じたプログラムを作成し、日常生活での言語使用を支援する。

非営利組織・政府機関の言語政策担当

非営利組織や政府機関で、言語政策の策定やマルチリンガル教育の推進に携わる。

多文化共生や言語保護のためのプログラムを企画・運営し、教育現場や社会における言語の多様性を守る。

このように教育関連の仕事は、言語学の専門知識を活かしつつ、教育を通じて人々の生活を豊かにする大きなやりがいがあります。

参考記事:教師になるには?

翻訳・通訳関係

翻訳・通訳関係

言語学の知識と技術は、翻訳や通訳の分野でも高い需要があります。

この職種では、言語間の意味の移行をスムーズに行い、文化的なニュアンスを適切に捉える能力が求められます。

たとえば、国際会議での同時通訳や、小説や学術論文の翻訳などがあります。

これらの業務は、単に言葉をそのまま訳すだけではなく、その言語の文化的背景やコンテキストを理解し、それを反映した訳文を作り出す力が必要となります。

そのため、言語学の知識は翻訳・通訳のスキルを高める上で欠かせません。

職業名

担う仕事の一例

通訳

会議や商談、医療現場などで、異なる言語を話す人々の間のコミュニケーションをサポートする。

文化的ニュアンスを正確に伝えることが求められる。

翻訳家

書籍、論文、技術文書などの翻訳を行い、原文の意味や意図を忠実に他の言語に移す。

文化的背景や文脈を理解し、適切な表現を用いることで質の高い翻訳を提供する。

フリーランスとして活動する人も多く、スケジュールを自由にコントロールしながら仕事をすることも可能です。

ただし、高い語学力と専門知識が求められるため、その分野についての深い学習と経験が必要となります。

メディア関係

言語学を学んだ人々には、メディア業界での多様な職業が開かれています。

具体期には以下のような仕事があります。

職業名

担う仕事の一例

テレビディレクター

ニュースやドキュメンタリーの制作、番組の企画・構成を担当。

国際ニュースの分析や外国語コンテンツの翻訳・解説を行う。

ラジオプロデューサー

ラジオ番組の企画や制作を担当し、リスナーに対する情報発信をサポート。

文化的背景やコンテキストを理解し、適切な表現方法を選ぶ。

編集者

新聞や雑誌の記事の執筆や編集を担当し、読者に正確で分かりやすい情報を提供する。

読者に対して効果的にメッセージを伝える文章の作成が求められる。

ウェブコンテンツ制作者

ウェブサイトやブログのコンテンツ制作、ソーシャルメディアの運営を担当する。

上記のような広範囲に渡る情報伝達手段を扱うこの分野で、言語学の専門知識を活用できます。

特にニュースやドキュメンタリー、エンターテイメントの制作では、言語を使った情報発信が中心となります。

国際ニュースの分析、外国語記事の翻訳や解説など、言語の違いや文化の理解が求められる仕事も、言語学を学んだ人にとって適しています。

また、視聴者や読者に対するメッセージの効果的な発信方法や表現方法に関する深い理解も、言語学の学びが活かせます。

情報処理関係

情報処理関係

言語学を専攻した卒業生には、情報処理関係の職業への進路も開かれています。

特に自然言語処理や機械学習の分野で、言語の構造や意味の理解が重要です。

この知識はプログラミング言語の学習にも役立ち、IT部門やシステム開発、AI開発会社などでのキャリアが考えられます。

以下のような職業があります。

職業名

担う仕事の一例

自然言語処理エンジニア

言語学の知識を活かして、コンピュータが人間の言語を理解し、処理できるようにするためのアルゴリズムやシステムを開発する。

検索エンジンや翻訳ツールなどの開発にも携わる。

データサイエンティスト

言語学のスキルを使って、大量のデータを分析し、そこから有用な情報を抽出する。

特にテキストデータの解析やパターン認識を行い、ビジネスの意思決定に貢献する。

システム開発者

言語学の知識を活かし、ユーザーのニーズに合わせたソフトウェアやアプリケーションを開発する。

特に多言語対応システムやユーザーインターフェースの設計に注力する。

AI開発者

人工知能の開発において、言語学の知識を活かして機械学習モデルの設計やデータの前処理を行う。

特に自然言語処理分野でのAI技術の向上に寄与する。

ウェブ開発者

ウェブサイトやウェブアプリケーションの開発に従事し、言語学の知識を活かしてユーザーエクスペリエンスを向上させる。

多言語対応サイトの構築や、コンテンツのローカリゼーションにも携わる。

コンピュータサイエンスの知識を身につけつつ、論理的思考や分析力を駆使することがキャリア形成に役立ちます。

医療・福祉関係

言語学を学んだあなたが医療・福祉関係の職場で活躍する道もあります。

以下に職業の一例を記載していきます。

職業名

担う仕事の一例

言語聴覚士

言語障害を持つ人々をサポートし、コミュニケーション能力の向上を支援する。

個別のリハビリプログラムを作成し、音声や言語の訓練を行う。

医療通訳

国際的な医療現場で、患者と医療スタッフの間の通訳を行い、言語の壁を越えて円滑なコミュニケーションをサポートする。

医療用語の知識と文化的理解が求められる。

高齢者施設のコミュニケーションサポート

高齢者施設で、高齢者とのコミュニケーションを円滑にするためのサポートを行う。

特に、言語や記憶の障害を持つ高齢者に対して、適切なコミュニケーション方法を提供する。

障害者支援施設の言語療法士

障害者支援施設で、言語療法を通じて利用者のコミュニケーション能力の向上を図る。

個々のニーズに合わせた言語訓練を行い、生活の質の向上をサポートする。

メディカルライター

医療ドキュメントの作成や編集を行い、医療情報をわかりやすく伝える。

医学的な知識とともに、専門的な用語を一般の人々にも理解できる形で表現するスキルが求められる。

医療・福祉の現場は、言葉の力が直接人々の生活の質を左右する場所であり、言語学の専門知識が求められる場所です。

言語学の知識とスキルが、医療・福祉の現場でのコミュニケーション改善に貢献し、人々の生活を豊かにすることでしょう。

進路について解説したところで、次の章では向いている人の特徴を紹介します。

向いている人の特徴

学ぶことが向いている人の特徴

言語学を学ぶことに向いている人の主な特徴は以下の通りです。

  • 言語そのものに興味がある人
  • 言語を通して文化や社会の理解したい人
  • 論理的思考能力の高い人
それぞれ見ていきましょう。

言語の構造や成り立ちに興味がある人

言語そのものに興味がある人は、言語学を学ぶことに向いています。

なぜなら、言語学は言語を研究対象とし、言語の構造や成り立ちなどを解明する学問だからです。

なぜこのような活用をするのか、言葉はどのように成り立ったのかなどの興味や疑問を持ったことのある人は、ぜひ言語学を学びましょう。

言語を通して文化や社会の理解をしたい人

言語を通して文化や社会の理解をしたい人

言語を通じて文化や社会の理解をしたい人は言語学を学ぶことが向いています。

なぜなら、言語学では言語だけではなく、言語と文化、言語と社会など様々な分野との関わりについても研究するからです。

言語は人間生活と密接に関わっています。

言語を通じて社会や文化を理解でき、また文化や社会を学ぶことで言語の理解も深まるでしょう。

論理的思考能力の高い人

論理的思考能力の高さは言語学を学ぶために必須です。

なぜなら、言語学は言語の様々な法則や性質を理解する科学的な学問だからです。

そのため、言語に対して客観的視点で分析、批判する能力が求められます。

よくある質問

よくある質問

言語学に興味がある人がよく抱く疑問に回答していきます。

言語学と英語学との違いは?

言語学は言語全般を研究する学問であり、英語学はその中でも特に英語を対象に研究する分野です。

言語学は多言語を対象にしますが、英語学は英語に特化しています。

以下にそれぞれの特徴をまとめました。

項目

言語学

英語学

定義

言語全般の構造、機能、使用法を科学的に研究する学問

英語に特化してその構造、歴史、使用法を研究する学問

研究対象

世界中のあらゆる言語

英語(現代英語、歴史的英語を含む)

研究範囲

言語全般に関する普遍的な規則や特徴や各言語の個別性の比較

英語の文法、語彙、発音、文学、文化など

目的

言語の普遍的な特性と個別の言語の特徴を解明し、言語の本質を理解する

英語の特性と使用法を深く理解し、英語教育や研究に役立てる

上記の違いがあるので、多くの言語に関する学びを得たい方は言語学、英語に特化したい場合は英語学を選択すると良いでしょう。

言語学と語学との違いは?

言語学と語学との違いとは

言語学は言語そのものを科学的に研究する学問です。

一方で、語学は特定の言語能力の習得を目的とする学問です。

以下に違いをまとめました。

項目

言語学

語学

定義

言語全般の構造、機能、使用法を科学的に研究する学問

具体的な言語を習得し、運用する能力を育成する学問

研究対象

世界中のあらゆる言語

特定の言語(例:英語、フランス語、中国語など)

研究範囲

言語全般に関する普遍的な規則や特徴や各言語の個別性の比較

語彙、文法、発音、リスニング、スピーキング、リーディング、ライティング

目的

言語の普遍的な特性と個別の言語の特徴を解明し、言語の本質を理解する

言語を実際に使いこなし、コミュニケーション能力を高める

このように言語学は理論的な研究に重点を置き、語学は実践的なスキルの習得に重点を置いています。

言語学を学ぶために必要な教科は?

言語学を学ぶためには様々な教科が重要となります。

以下に重要な科目とその理由をまとめます。

教科
重要性
国語
現代文だけでなく古文や漢文も重要。
日本語の文法構造や古文漢文の歴史的変化や背景を理解することが言語学の基礎となる。
英語
英語の基本的な文法構造や単語の成り立ちなどが重要。
日本語と同様に、言語学を学ぶ基礎となる。
数学
数的処理能力や論理的思考能力として重要。
言語学では、言語の構造を分解して研究したり、言語データを活用するコーパス言語学では自然言語処理をしたりする。
歴史
言語の歴史的変化やその要因を理解するために重要。
歴史言語学を学ぶ基礎となる。
情報
言語学を応用するにpythonなどのプログラミングの基礎知識が重要。
コーパス言語学や応用言語学を学ぶ基礎となる。
音楽
言語学において、音の研究は重要な学問分野である。
音の聞き分けや発声法が音声学や音韻論の基礎となる。

このように、言語学は文系学部で学べる学問でありながら、数学や情報などの理系科目も重要になります。

まとめ

この記事のまとめ

本記事では、言語学の定義から、学ぶ内容、言語学を学べる大学、学んだ後の進路や就職先、向いている人の特徴までを詳しく解説しました。

解説した中でも、言語学に関する重要なポイントを最後に記載していきます。

  • 言語学とは、人間が使用する言語について科学的に研究する学問である
  • 言語学は、言語における音、構造、意味の3つの領域から研究する
  • 言語学は、人文学部、文学部、外国語学部、国際学部、教育学部などで学べる
  • 言語学を学んだ後の進路には、教育関係・メディア関係・翻訳通訳関係などがある
  • 言葉に興味がある人、言葉を通して文化や社会を理解したい人、論理的思考能力の高い人に言語学はおすすめ
  • 言語学を学ぶためには、日本語や英語だけでなく、数学や情報の知識も重要である
当記事を通して、言語学についての全体像を理解していただければ幸いです。

この記事の監修者

竹内 健登

竹内 健登

東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。


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