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作成日: 2025/3/01 更新日:2025/3/01

公募推薦入試で受かる人と落ちる人の特徴とは?対策や狙い目の大学も紹介

公募推薦入試で受かる人と落ちる人の特徴とは?対策や狙い目の大学も紹介

公募推薦入試での受験を考えていると、具体的にどんな人が公募推薦入試に合格するの?という疑問を抱く人も多いと思います。

そこでこのページでは、公募推薦入試で受かる人と落ちる人の特徴について、合格するためにやっておくべきこととまとめて解説していきます。

後半では、公募推薦入試の一般的な倍率や、倍率が低く狙い目の大学のほか、公募推薦入試で志望校の合格を狙う人がよく抱く疑問への回答も載せているので、ぜひ目を通してみてください。

この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。

目次

公募推薦入試で受かる人の特徴

公募推薦で受かる人の特徴

公募推薦入試で受かる人の特徴は次のとおりです。

  1. 評定平均が高い
  2. 英検などを取得している
  3. 明確な志望動機や将来のビジョンがある
  4. 早い段階から志望大学・学部・学科についてしっかり調べている
  5. 探究学習や課外活動の実績がある
  6. 出願書類の完成度が高い
  7. 大学が課す個別試験の対策をしっかりと行っている
  8. 面接の準備や対策をしっかりと行っている
  9. 遅刻や欠席が少ない
  10. 高校1〜2年生のうちから受験を意識している

評定平均が高い

公募推薦入試で受かるには、1年次から継続して評定平均を高くすることが特に重要です。

なぜなら、評定平均は1年1学期から3年1学期までの平均的な学業成績であり、学力の高さに加え、学習意欲の強さや3年間継続して努力してきたかが具体的に表れるからです。

評定平均が高いと、自己管理能力が高く真面目に学習に取り組めると判断されるため、入学後に学業に力を入れる可能性が高いと評価してもらえます。

そのため、次の点を意識して評定平均を高め、出願条件として求められる評定平均を大きく上回ることが合格へのカギとなります。

  • 普段から授業に主体的に参加し、積極的な授業態度を取る
  • 提出物や課題に真剣に取り組み、完成度を高める
  • 日々の小テストや定期テストにおいて常に高成績を維持する

志望校にもよりますが、難関大学では出願条件が評定平均4.0~4.5以上という学部・学科が多いです。そのため、評定平均4.0〜4.5以上を目指すようにしましょう。

英検などを取得している

英検などを取得している

公募推薦入試では、出願条件に英検の取得級などが定められることがあります。中には英検準1級以上を取得していないと出願できない大学・学部・学科もあるので、早めに英検などを取得しておきましょう。

なお、大学・学部・学科によっては、出願条件に数検や簿記などの取得級などが定められることがあります。そのため、志望する大学・学部・学科で必要な資格や検定試験などを確認しておくようにしましょう。

明確な志望動機や将来のビジョンがある

​公募推薦入試では、志望動機や自己PRの内容を通して志望度の高さや求める学生像との合致度、将来のビジョンをアピールする必要があります。

そのため、志望校の公式サイトや進路指導室で公開されている資料などを活用して志望校の詳しい情報を集めた上で、自分が志望学部・学科で学ぶ意義や目的、具体的な学びたい内容を明確にしましょう。

なお、志望動機や将来のビジョンを明確にするには自己分析が欠かせません。そのため、まずは自己分析をして自分の価値観や強みなどを把握するようにしましょう。

早い段階から志望大学・学部・学科についてしっかり調べている

公募推薦入試に受かる人の大きな特徴として、自分が志望校の環境に合っている理由を見つけ、志望校への深い理解と入学の熱意を志望理由書や面接で示せることが挙げられます。

そのため、早い段階から自分の学びたい内容に合う大学や学部・学科を見つけ、志望大学や学部・学科について徹底的に調べ、次の点などへの理解を深めておくことが重要です。

  • アドミッション・ポリシー(求める学生像)
  • 教育理念や教育方針、校風、学生生活
  • 学部・学科の専門分野や特色、4年間のカリキュラムの内容
  • 所属する教授の研究分野
  • 取得できる資格や卒業後の進路

なお、大学のオープンキャンパスでは大学の雰囲気を直接感じることができるので、大学生活のリアルなイメージを持つことができます。また、公募推薦入試で合格した先輩たちの話を聞けるので、受験生にとってとても有益です。

志望校に合格した先輩の経験談からは、合格の秘訣や失敗談などの多くの貴重な情報を得られるので、積極的に聞いてみることをお勧めします。

探究学習や課外活動の実績がある

探究学習や課外活動の実績がある

公募推薦入試で受かるには、学業成績の高さに加え、探究学習や課外活動でのこれまでの頑張りや成し遂げた成果をアピールできる実績が必要です。

なぜなら、志望学部・学科での学びに繋がる探究学習を積むことで志望動機の説得力が増すからです。

また、課外活動の客観的な成果や頑張った実績があると、コミュニケーション能力やリーダーシップなどの自己アピールの内容が裏付けられます。

目立った実績がない場合は、次のような活動を通じて学んだことや感じたこと、困難な状況を乗り越えた経験を志望理由書や面接で具体的にアピールし、自己成長した実績を伝えるようにしましょう。

  • 研究発表
  • 部活動や生徒会活動
  • 自らがイベントを主催する
  • 地域貢献活動やボランティア活動

出願書類の完成度が高い

志望理由書や自己推薦書、事前課題などの出願書類の完成度が高いと高評価につながります。

そのため、早めに書類作成に取り掛かり、必ず高校や塾の先生などに何度も添削してもらってより具体性のある魅力的な内容に仕上げましょう。

なお、書類については、具体的なエピソードに基づいた客観性のある内容であるかに加え、次の観点から読みやすさも評価されます。

  • 文章構成のわかりやすさ
  • 適切に段落を分けているか
  • 誤字脱字や文法の間違いがないか

そのため、上記の点にも気をつけることで、自分の強みや適性を効果的に伝えられるようにしましょう。

参考記事:特別入試で提出が必要な主な書類のまとめページ

大学が課す個別試験の対策をしっかりと行っている

公募推薦入試の個別試験では、大学が求める能力や専門知識を身につけているかを測るために、小論文や学科試験などが課されます。

それぞれの試験の成績が良いほど合格に近づくので、過去問を活用して個別試験対策も怠らないようにしましょう。

なお、国公立大学を中心に、共通テストで基礎学力を評価される場合があります。そのため、共通テストが課される場合は、指定科目で高得点が取れるように対策する必要があります。

面接の準備や対策をしっかりと行っている

面接の準備

面接で試験官に好印象を与え、「うちの大学に入ってほしい!」と思わせられる受験生は、公募推薦入試に合格しやすいです。

公募推薦入試の面接では形式や質問内容がある程度想定できるため、適切に対策しておくことで好印象を与えられるようにしておきましょう。

特に、大学側の求める学生像に合致していることを具体的なエピソードも交えて伝えられる受験生は、他の受験生と比べて印象に残りやすく、合格できる可能性が高くなります。

なお、面接での印象の良さは次の点などによっても決まるので、併せて意識するようにしましょう。

  • 明瞭な受け答えができ、試験官としっかり対話ができる
  • 礼儀正しい態度でマナーが良く、清潔な身だしなみである

遅刻や欠席が少ない

遅刻や欠席が少ないと、大学側に自己管理能力の高さや真面目さを示せます。そのため、公募推薦入試で合格するためには、遅刻や欠席を3年間で多くとも10日未満にするようにしましょう。

なお、定期試験の成績や評定平均を上げるためには、遅刻せずに授業にしっかり出席することが基本となります。そのため、公募推薦入試で合格するためには、遅刻や欠席を極力減らすようにしましょう。

高校1〜2年生のうちから受験を意識している

高校1〜2年生のうちから受験を意識している

公募推薦入試での合格を目指す上で大切なのは、高校1〜2年生のうちから受験を意識することです。なぜなら、早くから公募推薦入試で受かるための準備をスタートすることで、次のような対策ができるからです。

  • 評定平均を高く保つ
  • 英検などを取得する
  • 志望大学・学部・学科について調べる
  • 探究学習や課外活動で実績を積む
  • 出願書類の完成度を高める
  • 試験での得点能力や面接スキルを高める
  • 体調を管理して遅刻や欠席を減らす

早めに志望する大学や学部・学科を決めて求める学生像や試験内容を知っておくと、早めに志望校合格に向けた対策を始められます。

公募推薦入試で合格するためには、自分の目指す大学や学部・学科で求められる能力を得られるように学習や活動の計画を立て、早いうちから学業や課外活動などに一生懸命取り組むことが大切です。

公募推薦入試で落ちる人の特徴

公募推薦で落ちる人の特徴

続いて、公募推薦入試で落ちる人の特徴は次のとおりです。

  1. 志望大学について深く調べていない
  2. 探究学習や課外活動、資格取得の実績がない
  3. 評定平均が低い
  4. 志望理由に独自性や具体性がない
  5. 出願書類の出来が悪い
  6. 大学が課す試験への対策が不十分
  7. 面接の対策が不十分
  8. 表情や態度が暗く、コミュニケーションが苦手
  9. 欠席・遅刻・早退の日数が多い
  10. 試験直前にようやく対策を始めている

志望大学について深く調べていない

志望大学について深く調べずに出願している場合、エントリーシートや面接での志望理由や自己PRが具体的で説得力のあるものでなかったり、どの大学にも当てはまりそうな学修計画になったりしてしまいます。

公募推薦入試での合格には、大学に関する次のような具体的な情報などを把握し、あなたが大学で何を学び、どのような経験をし、どのような人間になりたいのかを明確に示すことが重要です。

  • アドミッション・ポリシー(求める学生像)
  • 大学の理念や教育方針
  • 学部・学科の特色
  • 独自のカリキュラム
  • キャンパスライフ

志望大学について深く理解するために、オープンキャンパスなども活用して上記の点などについてしっかりと調べるようにしましょう。

探究学習や課外活動、資格取得の実績がない

探究学習や課外活動、資格取得の実績がない

探究学習や部活動などの課外活動での活動実績や、検定試験などで取得した資格がないと、能力や特性をアピールする機会が減少し、他の受験生に比べて不利になってしまいます。

活動実績や資格は公募推薦入試における重要な評価項目のため、公募推薦入試で合格するには「受験生の中で高い実績」をアピールする必要があります。

したがって、公募推薦入試で合格したいなら、志望校で求められるレベルを基準にしながら、探究学習や部活動などの課外活動での実績づくりや資格の取得などに努めることが必要です。

評定平均が低い

​評定平均が低いことも公募推薦入試で落ちる大きな要因の1つです。評定平均が出願条件ギリギリだったり他の受験生よりも低かったりする場合、学力面で他の受験生に比べて不利になってしまいます。

そのため、少しでも評定平均を向上させるために、高校の授業に積極的に取り組み、課題の提出や試験勉強を怠らないようにしましょう。

志望理由に独自性や具体性がない

次のようなありきたりな志望理由では、落ちる可能性が高くなってしまいます。

  • ​有名だから
  • 就職に有利だから
  • 立地が良いから
  • 親が卒業生だから

なぜなら、公募推薦入試で合格するためには「他の大学ではなく、志望する大学・学部・学科へ入学したい具体的な理由」をはっきり示すことが必要だからです。

大学側は、志望者が大学のことをどれだけ理解し、具体的に何を学び、学びをどのように活かして成長していきたいのかを知りたいのです。

しかし、自分だけの視点や考えが感じられず、具体的な計画やビジョンが描かれていないと、あなたが他の受験生とどう違うのか、なぜあなたを選ぶべきなのかが伝わりません。

そのため、志望理由を書く際は、自分の経験や学びを基に、具体的な学びの方向性を示すことが求められます。

大学や学部・学科について調べて特性を理解するのはもちろん、自己分析をしっかり行って自分のキャリアや価値観と大学の学びがどう関わってくるのかを明確にすることも重要です。

出願書類の出来が悪い

出願書類の出来が悪い

出願書類の出来が悪ければ、不合格になってしまう可能性が上がります。出願書類の出来の悪さは、多くの場合、次の原因などによります。

  • 志望理由の浅さ
  • 自己PRの具体性や独自性の欠如
  • 探究学習や課外活動での実績の説明不足

出願書類の出来は、どれだけ丁寧に書類作成に取り組んだかに強く関わっています。そのため、書類作成に丁寧に取り組むことで、出願書類の内容を充実させるようにしましょう。

大学が課す試験への対策が不十分

小論文や学科試験などの試験対策が不十分だと、合格できる可能性が低くなってしまいます。そのため、過去問を参考にして小論文や学科試験などの傾向分析と対策を行いましょう。

「一般入試のような難しい試験ではないから大丈夫」と油断していると、しっかり試験対策をしてきた他の受験生に敗れる可能性が高くなってしまいます。

面接の対策が不十分

面接の対策が不十分

公募推薦入試の面接では、出願書類の内容などを元に、志望動機などについて深掘りされます。

聞かれた内容に的確に答えられないと不合格の可能性が高まるので、何度も練習してしっかりと答えられるようにしましょう。

なお、失敗を防ぐには、試験の流れや服装・態度などのマナー、よくある質問内容、絶対NGな行為などを知っておくことも重要です。

そのため、専門塾でサポートしてもらうなどして公募推薦入試に特化した対策をするようにしましょう。

表情や態度が暗く、コミュニケーションが苦手

​面接では、コミュニケーション能力も評価されます。コミュニケーション能力が低いと、入学後に他の学生と議論したり、成果物を発表したりするのに支障があると判断されてしまいます。

そのため、面接には明るい表情や態度で臨み、面接官に好印象を持ってもらえるようにすることが重要です。

欠席・遅刻・早退の日数が多い

​欠席や遅刻・早退の日数が多いと、大学入学後に授業に真面目に出席せず、中退する可能性もあるのではないかと疑われてしまいます。そのため、欠席や遅刻・早退の日数はなるべく少なくすることが重要です。

寝坊しないように早く寝る、体調管理に気をつけるなど、日頃から規則正しい生活習慣を身につけておくようにしましょう。

参考記事:休んだ日の数と公募推薦をはじめとした特別入試の結果の関係性

試験直前にようやく対策を始めている

試験直前にようやく対策を始めている

公募推薦入試の試験対策を直前に始めると、時間的な制約から十分に準備できず、不合格に終わってしまう可能性が高いです。

なぜなら、公募推薦入試では一般的な学力テスト型の入試とは異なり様々な選考が課されるため、次のように意外とやることがたくさんあるからです。

  • 志望校選び
  • 出願書類の作成
  • 小論文などの大学ごとの独自試験の対策
  • 面接対策

公募推薦入試では直前に対策を始めても全てを十分にカバーできず、早い時期から計画的に対策を進めていた受験生に及ばない可能性があります。そのため、早期からの対策が必要です。

公募推薦入試で受かる確率は?一般的な競争倍率を紹介

公募推薦で受かる確率は?一般的な競争倍率を紹介

ここまで公募推薦入試で受かる人・落ちる人の特徴や対策すべき内容について見てきましたが、公募推薦入試で合格できる確率はどれくらいあるのでしょうか?

ここでは具体的に大学の倍率を挙げながら公募推薦の競争倍率について解説していきます。

一般的な倍率は2〜3倍

一般的な倍率は2〜3倍

公募推薦入試の競争倍率は大学や学部によりますが、約2〜3倍の場合が一般的です。例として、いくつかの大学の2024年度の倍率を取り上げてみました。

大学
学部
倍率
上智
総合人間科学
2.8
経済
法政
情報科学
キャリアデザイン
2.0(商業学科等対象公募推薦入試)
同志社
社会
2.2

参照元:以下

上智大学 2024年度 入学試験データ 特別入学試験 志願者・合格者数一覧
法政大学 2025 入試ガイド
同志社大学 2024年度 推薦選抜入学試験・自己推薦入学試験(公募制)志願者・受験者・合格者数

大学・学部・学科によって倍率の差は大きいですが、全体的に見ると2〜3倍がボリュームゾーンになっています。

大学・学部・学科によっては1.0倍のところも6倍以上のところもある

公募推薦入試の競争倍率はかなり幅広く、1.0倍のところもあれば6倍以上のところもあります。

倍率がかなり高い公募推薦入試の例としては、2024年度の同志社大学の文学部・美学芸術学科が6.8倍でした。(募集人数6名に対して志願者34名、合格者5名でした。)

参照元同志社大学 2024年度 推薦選抜入学試験・自己推薦入学試験(公募制)志願者・受験者・合格者数

同志社大学の文学部・美学芸術学科は、人気学科でありながら出願条件で評定平均が課されておらず、TOEIC500点以上で出願可能なため、倍率が高くなったと考えられます。

反対に、倍率が1.0倍であり、ほぼ合格できる公募推薦入試の例としては、東洋大学があります。

東洋大学の2024年度公募推薦入試の結果を見ると、受験者と合格者が同数で倍率が1.0倍だった学科や、ほぼ同数で倍率が1.1倍だった学科が複数あるのがわかります。

特に、国際観光学部・生命科学部・食環境科学部は、全学科の倍率が1.0倍でした。

参照元:東洋大学 2024年度 入学試験 入試結果 ■学校推薦型選抜(学校推薦)入学試験結果 pp19

このように、公募推薦入試の倍率は大学・学部・学科によって大きく変わるため、志望大学・学部・学科の倍率は必ずチェックしておきましょう。

狙い目の大学6選

公募推薦で狙い目の大学6選

公募推薦入試の倍率は2〜3倍のことが多いですが、ここでは倍率1〜2倍で狙い目な大学を6つご紹介します。

私立(関東)、私立(関西)、国公立でそれぞれ2校ずつ取り上げているので、公募推薦入試で受験しようかと考えている場合は、ぜひ目を通してみてください。

上智大学 文学部 英文学科/ドイツ文学科

上智大学

1つ目は、上智大学・文学部の英文学科とドイツ文学科です。2024年度公募推薦入試の倍率は、英文学科が1.0倍(志願者16名、合格者16名)、ドイツ文学科が1.1倍(志願者17名、合格者15名)でした。

参照元:上智大学 2024年度 入学試験データ 特別入学試験 志願者・合格者数一覧

難関大学のため出願条件はかなりハイレベルですが、出願条件をクリアできれば合格も夢ではありません。

学科
主な出願条件
英文
  • 全体の評定平均4.0以上、かつ英語の評定平均4.5以上
  • 英検準1級レベル以上の英語資格・検定試験の成績
ドイツ文
  • 全体の評定平均4.0以上、かつ外国語・国語の評定平均がそれぞれ4.0以上
  • 英検2級レベル以上の英語資格・検定試験の成績

参照元:上智大学 2025年度 推薦入学試験(公募制)出願資格・要件表

学習院大学 理学部

学習院大学の理学部も公募推薦では狙い目です。2024年度の倍率は学部全体で1.9倍でした。各学科の倍率は以下のとおりです。

学科
倍率
物理
2.0
1.7
1.6
生命
2.5
参照元:学習院大学 入学者選抜ガイド2025

出願には評定平均4.0以上(かつ物理学科は物理4.0以上、数学科は数学4.1以上)が必要ですが、出願基準を満たしているならば比較的合格しやすいと言えます。

関西大学 商学部・システム理工学部・環境都市工学部・化学生命工学部

関西大学

関西でおすすめの大学・学部は、関西大学の商学部・システム理工学部・環境都市工学部・化学生命工学部です。関西大学では、以上の4学部でのみ公募推薦を実施しています。

2024年度は倍率1.0〜2倍の学科がほとんどだったので、学びたい内容が合致する場合にはおすすめです。各学部・学科の倍率は次のようになっています。

学部
学科
合格者数
受験倍率
15
1.9
システム理工
3
1.7
物理・応用物理
7
1.9

機械工学

8
2.0

電気電子情報工学

6
2.2
環境都市工学
都市システム工学
11
1.2
エネルギー環境・化学工学
5
1.0
化学生命工学
生命・生物工学
5
4.2
化学・物質工学(専願)
21
1.5
化学・物質工学(併願)
16
1.4

参照元:以下
関西大学 入試情報 2024年度 公募制推薦入試(商学部)
(システム理工学部|環境都市工学部|化学生命工学部)

出願に際して評定平均や資格取得などが求められますが、出願資格を満たせる場合はチャレンジしてみると良いでしょう。

学部
学科
評定(以上)
検定試験(以上)
4.0
簿記2級かつ英検2級
システム理工
数学4.5かつ国語4.0
物理・応用物理
英語、数学、理科の通算3.5

機械工学、電気電子情報工学

英語、数学、理科の通算4.0
環境都市工学
都市システム工学
エネルギー環境・化学工学
英語、数学、理科の通算3.5
化学生命工学
生命・生物工学
化学・物質工学

参照元
2025年度 関西大学 学校推薦型選抜 商学部公募制推薦入学試験 入学試験要項
システム理工学部・環境都市工学部・化学生命工学部 公募制推薦入学試験 入学試験要項

同志社大学 文学部 英文学科

同志社大学の文学部・英文学科の公募推薦も狙い目です。2024年度公募推薦の倍率は1.3倍となり、美学芸術学科の6.8倍とは対照的な結果となりました。

参照元同志社大学 2024年度 推薦選抜入学試験・自己推薦入学試験(公募制)志願者・受験者・合格者数

出願に際して全体の評定平均4.0以上かつ英語が4.1以上、TOEIC600点以上などの出願基準をクリアする必要がありますが、試験は標準的なもののため、出願条件を満たせれば、そこまで難易度は高くないでしょう。

参照元同志社大学 2025年度 入学試験要項

高崎経済大学 経済学部(全国推薦)

高崎経済大学

公立大学の公募推薦で狙い目なのは、高崎経済大学の経済学部(全国推薦)です。高崎経済大学では「学校推薦型選抜」という名称で公募推薦入試を実施しており、経済学部の2025年度の倍率は2.0倍でした。

参照元:高崎経済大学 経済学部 入試結果

学校推薦型選抜には「英語重視推薦」「全国推薦」「地域推薦(高崎市内者)」「商業等推薦」という4つの区分がありますが、なかでもおすすめなのは「全国推薦」です。

なぜなら、全国推薦は学校推薦型選抜の定員100名のうち定員50名を占めており、出願資格が、卒業見込み・学校長からの推薦・専願のみだからです。

試験は英語・小論文・面接のみであり、共通テストが免除されるため、合格しやすい公立大学としてはトップクラスと言えるでしょう。

参照元:高崎経済大学 経済学部 2025年度(令和7年度)学校推薦型選抜 学生募集要項

お茶の水女子大学 文教育学部 言語文化学科

国立大学の公募推薦入試で狙い目なのは、お茶の水女子大学の文教育学部・言語文化学科です。2025年度の倍率は1.8倍(志願者24名、合格者13名)となっています

参照元:お茶の水女子大学 令和7年度学校推薦型選抜、帰国生徒・外国学校出身者特別選抜、高大連携特別選抜実施状況

出願には調査書の学習成績概評がAである必要がありますが、試験は小論文・面接(口述試験を含む)という一般的なものであり、特別な試験はありません。

また、共通テストは不要であるため、共通テストなしで国立大学に合格したいならおすすめです。

参照元:お茶の水女子大学 令和7年度 学校推薦型選抜、帰国生徒・外国学校出身者特別選抜募集要項

公募推薦入試で志望校の合格を狙う人がよく抱く疑問

公募推薦で志望校の合格を狙う人がよく抱く疑問

最後に、公募推薦入試で合格したいと考える受験生がよく抱く疑問について回答していきます。

​​評定平均が出願基準ギリギリでも合格できますか?

評定平均が出願基準ギリギリでも合格できますか?

評定平均が高いほど合格しやすいですが、出願基準ギリギリの評定平均でも合格できないということはありません。評定平均がギリギリだとしても、次の場合などは合格の可能性があります。

  • 出願書類の出来が極めて良い
  • 小論文や学科試験でかなり優秀な成績を残す
  • 志望大学・学部・学科で学びたい確固たる理由を明確に伝えられ、面接での印象が良い
  • 志望大学・学部・学科について徹底的に調べ、並々ならぬ理解度がある
  • 他の受験生とは一味違う活動実績があり、説得力のある自己アピールができる

公募推薦入試では、評定平均だけではなく、出願書類や各種試験、面接などの多様な観点から受験生を評価します。

そのため、評定がいまひとつであっても、他の評価項目で高評価を得ることで、合格できる可能性を高めることが大切です。

公募推薦入試は浪人生でも受かるのでしょうか?

公募推薦入試は、通常、高校在学中に受験する方式なので、大学によっては、公募推薦入試では現役生のみを対象としている場合があります。

ただし、学習院大学や同志社大学などのように、浪人生の出願が許可されている場合は、浪人生でも公募推薦入試に出願できます。そのため、受験を考えている大学の公募推薦入試の応募要項を確認することが必要です。

なお、資格や活動実績に関する出願条件に「高校在学中に」などの制限がついている場合は、高校時代の実績しか選考の対象になりません。

そのため、高校時代の成績や活動実績をしっかりアピールし、自己PRを工夫することで、合格の可能性を高めましょう。

公募推薦入試で受かる人はみんな英検を持っているんですか?

公募推薦で受かる人はみんな英検を持っているんですか?

公募推薦入試で受かる人が全員英検を持っているということはありませんが、英語力を証明する手段として英検を活用する受験生は多いです。

特に、英語を重視する大学や学部では、英検2級は最低ラインで準1級以上の取得者も多い傾向にあります。

また、英語と特に関わりのない大学・学部・学科の場合でも、高校卒業程度の英語力が担保される英検2級以上を取得しておけば一定の評価が得られます。

公募推薦入試での合格を狙うような受験生は英検にも力を入れていることが多いので、できれば2級までは取得しておくと合格の可能性を高められるでしょう。

公募推薦入試で落ちた大学に一般入試で受かる事はありますか?

公募推薦入試で落ちた大学に一般入試で受かる可能性もありますが、公募推薦入試の不合格がわかってから一般入試対策を始めてもほぼ間に合いません。

なぜなら、公募推薦入試では評定平均や活動実績などが重視されますが、一般入試では当日の学力試験のみで合否が判定されるため、試験問題の難易度が高いからです。

一般入試と公募推薦入試では試験対策が全く異なるため、学力に自信があって一般入試にもチャレンジする場合は、公募推薦入試対策と並行して一般入試のための試験勉強も進めておく必要があります。

合格するためには、専門塾に通って対策することが必要ですか?

合格するためには、専門塾に通って対策することが必要ですか?

必ずしも塾に通わないと合格できないということはありませんが、専門塾に通うことは、公募推薦入試の対策において非常に有効です。

なぜなら、公募推薦入試向けの専門塾に通うと次のようなメリットなどが得られるからです。

  • 志望校を絞り込み、受験計画を立ててくれる
  • 学習計画を立てて基礎から大学別の試験対策まで日々の学習をサポートしてくれる
  • 経験豊富な講師が個々の志望大学や学部・学科に対する詳細な情報を提供してくれる
  • 出願書類の添削や小論文などの独自試験・面接対策などの推薦入試に特化した試験対策が受けられる
  • 志望大学の求める人物像や試験内容を具体的に理解し、それに対する具体的な対策を立てることができる

高校でも推薦入試のサポートを受けられますが、徹底的に小論文や面接などの対策をしたい場合は、公募推薦入試対策のできる専門塾での指導を受けて必要なスキルを伸ばしていった方が良いでしょう。

一般入試の方が受かりやすい人と公募推薦入試の方が受かりやすい人の違いとは?

一般入試と公募推薦入試のどちらが自分に合っているかは、特性や状況によります。

一般入試
公募推薦入試
面接での自己アピールよりも学力試験に自信がある人が受かりやすい
評定平均や活動実績に自信があり、行きたい大学・学部・学科の志望理由が明確な人が受かりやすい
試験科目に関する幅広い知識と高い学力が求められる
学業成績だけでなく、探究学習や部活動などの活動実績や面接での印象なども評価される
志望学部や学科に対する深い理解や志望校で学びたいという強い意志が求められる

それぞれの試験で問われる資質・能力が異なるため、あなたの能力をより発揮できる入試方式を選ぶことをおすすめします。

難関大学の公募推薦入試に受かる人はどんな人ですか?

難関大学の公募推薦入試に受かる人はどんな人ですか?

難関大学の公募推薦入試に受かる人の特徴は次のとおりです。

  • 評定平均が4.0〜4.5以上である
  • 英検準1級以上を取得している
  • 大学での学びに関連する探究学習の実績がある
  • 学外でのコンクール・大会等の入賞実績がある

例えば、上智大学の公募推薦入試は出願条件が評定平均3.5〜4.0以上であり、指定科目の評定平均4.5以上も求められる学部・学科もあります。

そのため、合格するには評定平均4.0〜4.5以上が必要だと考えられ、かなりハイレベルな水準となっています。

さらに外国語資格・検定試験のスコアが必要で、最低英検2級レベル、いくつかの学科は準1級レベルが出願条件となっています。

参照元:上智大学 2025年度 推薦入学試験(公募制)出願資格・要件表

そのため、合格する人の中には英検1級レベルの語学力を持った人が当たり前にいると考えられます。

このように出願条件だけでもハードルが高く、さらに書類選考・独自試験・面接などで受験生が選抜されていきます。

そのため、難関大学の公募推薦入試には、ただ評定平均が高いだけでは合格できず、優れた実績や能力に加え、綿密な試験対策が必要と言えるでしょう。

今回の内容のまとめ

まとめ

このページでは、公募推薦入試で受かる人・落ちる人の特徴や公募推薦入試で合格するためにやっておくべきこと、公募推薦入試で狙い目の大学などについて解説してきました。最後にこのページのポイントをまとめます。

  • 公募推薦入試で受かるには、早くから志望校のことを徹底的に調べて対策を始め、探究学習や課外活動にも積極的に取り組むことが大切である
  • 評定平均や出願書類の完成度が高く、個別試験や面接の成績が良いと受かりやすい
  • 落ちる人の特徴としては、志望理由に独自性がないこと、評定平均が低く活動実績がないこと、出願書類の質が低いことなどが挙げられる
  • 直前から対策を始めており、志望校のリサーチや​試験対策が不十分だと落ちやすい
  • 公募推薦入試の倍率は一般的に2〜3倍だが、大学・学部・学科によっては1.0倍だったり6倍以上だったりと差が大きい
  • 倍率が低く狙い目な大学は、上智・学習院・関西・同志社・高崎経済・お茶の水女子

公募推薦入試の受験をお考えの場合は、ぜひこのページの内容を参考にして試験対策に力を入れてみてください!

参考記事:公募推薦を受けるメリットとデメリットとは

この記事の監修者

竹内 健登

竹内 健登

東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。


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