出願書類の書き方
慶應義塾大学経済学部の志望理由書では、海外経験から得た知見と、「経済理論・数学先習型」または「経済実態・歴史先習型」のどちらを選択するのか、その具体的な理由を結びつけて書くことが求められます。
経済学部では入学後のカリキュラムがこの履修タイプによって異なり、出願時に決定した後は変更できないため、志望するタイプと自身の適性や関心がしっかりと整合しているかを示す必要があるためです。
過去の合格者は、海外での生活で直面した経済格差や異文化ビジネスの体験などを、経済学の特定の理論や歴史的背景と結びつけ、「だからこそこの履修タイプで深く学びたい」という説得力のあるエピソードとしてアピールする傾向があります。
受験生が最初に取り組むべきアクションは、自身の海外滞在中の経験や関心事を洗い出し、それが「数学重視のタイプA」と「歴史重視のタイプB」のどちらの学びに結びつくかを自己分析することです。
2次試験の対策
第2次選考で課される「参考小論文」では、複数の図表やデータを正確に読み取り、論理的に分析・考察して800字以内で自分の意見を記述する力が評価されます。
経済学を学ぶ上で、客観的なデータに基づいて社会の動向や事象を捉え、論理的に分析する力が不可欠となるためです。
過去のお題としては、「国別の『一人当たりGDP』と『数学的リテラシーテストの得点の平均』の散布図」などのデータから読み取れる傾向を論じる課題が出題されています。
客観的な事実の指摘から入り、その背景にある要因の推察、そして自身の意見へと展開するフレームワークが有効です。
合格ラインに達するための具体的な練習法として、日頃からニュースや新聞の経済記事にあるグラフや統計データを見る習慣をつけ、そこから何が読み取れるかを800字程度でまとめるトレーニングを繰り返すことが挙げられます。
面接で問われること
第2次選考の個人面接では、一般的な学力や人物像の確認に加え、直前に受験した「参考小論文」の内容や提出した「志望理由書」に関する深い質問がなされます。
大学側は、参考小論文を面接の資料として用いることで、提出書類や小論文の内容が本人の真の思考に基づくものかを確認し、大学での学習に対する熱意や口頭での論理的説明能力を多角的に測りたいと考えています。
「小論文で書いたこのグラフの別の解釈はないか」「志望理由に書いた海外経験は、日本の経済課題にどう活かせるか」など、掘り下げた質問に対し、一貫性を保ちつつ柔軟な視点から回答できると好印象を与えられます。
本番で焦らないための準備アクションとして、自分が書いた志望理由書と過去問を用いた小論文の解答について、あらゆる角度から想定質問を作り、自分の言葉で論理的に説明する模擬面接を繰り返すことが重要です。
対策スケジュール
7月上旬〜中旬にWebエントリーと出願書類の郵送があり、8月下旬に第1次選考合格発表、9月上旬に第2次選考が行われます。
特に6月中旬までには、TOEFLやIELTSなどの語学スコアや、国家試験等の統一試験のスコアを確定させ、実施機関から大学への直送手配を絶対に完了させておく必要があります。
海外の試験実施機関から大学への「Official Score」の到着には日数を要し、出願期間までに指定の手続きが完了していないと出願自体が受理されなくなるリスクがあるためです。
1日の学習ルーティンとして、春まではスコアメイクに大半の時間を割き、スコアが確定する初夏以降は、1日1題グラフ読み取りの小論文を書き、それを元に面接の回答を練るルーティンに切り替えるのが効果的です。