慶應義塾大学の全学部・全入試の中で、出願資格の厳しさや試験内容の特殊性から、倍率が比較的低く抑えられており「狙い目」と言える入試を4つ紹介します。
経済学部 PEARL入試
狙い目は、経済学部のPEARL入試です。
理由は、一般入試層が流入しにくく、実質倍率が比較的低く抑えられる傾向にあるからです。
というのも、この方式は英語で経済学を学び4年間で学位を取得するプログラムであり、IBやSATなどの統一試験スコアの提出が強く推奨され、書類作成等も英語力が前提となるからです。
実際、2025年度のPeriod Iの募集人数100名に対して倍率は3.3倍、2024年度では2.6倍となっています。
出願に推奨される統一試験スコアや英語力の基準さえクリアしている受験生であれば狙い目の入試と言えます。
文学部 公募推薦(自主応募制による推薦入学者選考)
2つ目は、文学部の自主応募制による推薦入学者選考です。
実際に倍率を見てみると、2025年度で約2.8倍、2024年度で2.1倍でした。
この方式では「全体の学習成績の状況4.1以上」という極めて高い評定平均が出願必須となっているため、学力に自信のない層が流入しにくいと言えるでしょう。
独自の総合考査(小論文や外国語など)の対策さえ早期に完了させれば、合格を勝ち取れる狙い目の入試と言えます。
法学部 FIT入試(B方式)
3つ目の狙い目は、法学部のFIT入試(B方式)です。
B方式では「指定の各教科(外国語、数学、国語、地理歴史、公民)および全体の学習成績の状況が4.0以上」という厳しい評定要件が課されています。
さらに全国を7つの地域ブロックに分けて各地域ごとに定員枠を設けているため、南関東以外の地方出身者にとっては競争率が大きく下がる傾向にあります。
地域ブロックの特性を活かし、倍率の壁に阻まれることなく自分の実績を正当に評価してもらえる最大のチャンスと言えます。
帰国生対象入学試験(経済学部・法学部など ※医学部を除く)
最後は、経済学部や法学部の帰国生対象入学試験です。
理由は、この方式では「海外の高等学校に2年以上在籍」といった厳しい出願資格に加え、TOEFL等の英語スコアやSAT等の統一試験スコアの提出が必須となっているため、国内の一般入試層が流入せず、実質倍率が極めて低く抑えられているからです。
海外での在籍期間や統一試験スコアなどの基準さえクリアしている帰国生の受験生であれば、狙い目の入試でしょう。
慶應義塾大学の年内入試を総括すると、一貫して「自ら課題を見つけ、未来を切り拓く主体性と論理的思考力」を問う傾向が強いのが特徴です。
総合型選抜(SFCや看護医療学部のAO入試、法学部のFIT入試など)から公募推薦(文学部)、その他の特別入試(帰国生入試など)まで、各学部が独自の理念に基づく選考を行っています。
共通しているのは、
- 膨大な志望理由書や自己推薦書による「過去の探求の軌跡」
- 面接や独自の考査(模擬講義、論述試験、総合考査など)を通じた「深い対話力と表現力」
です。
筆記試験による一面的な評価ではなく、総合的に評価されます。
表面的な実績の羅列や付け焼き刃の対策では通用しない、大学の求める人物像との本質的なマッチングを重視する大学と言えます。
受験戦略
戦略として、「自身の強みが最大限に活かせる出願基準を持つ方式」を狙いましょう。
まず自身の現在の評定平均や語学スコア、海外での就学経験を確認します。
そして、「評定不問だが圧倒的な実績や深い思考力が問われる方式(SFCのAO入試や法学部FIT入試A方式など)」で勝負するのか。
あるいは「評定4.1〜4.5以上等の厳しい基準や地域ブロック枠があるため実質倍率が低くなりやすい方式(文学部公募推薦、法学部FIT入試B方式など)」や「統一試験スコアが必須となる帰国生入試」を狙うのかを見極めましょう。
その上で、出願時期が非常に早い方式(5月出願開始のSFC春AOや、7月出願開始の帰国生入試など)に合わせて、数ヶ月前から自己分析や書類作成、スコアメイクを完了させておく必要があります。
慶應義塾大学の年内入試は、高い倍率や厳しい出願資格、そして膨大な課題に向き合う、決して楽な道のりではありません。
穴場の年内入試がいくつかあるものの、倍率4倍越えのものも多く、競争倍率が高いのが慶應義塾大学の特徴です。
倍率が高い入試に合格するためには、これまでの活動実績として全国大会レベルやコンテスト優勝などのハイレベルなものが必要とされます。
自分の活動実績に自信がある人は出願することをぜひ検討してほしいですが、そうでない人は、テストで勝負できる文学部や法学部なども検討してみると良いと思います。
いずれにせよ、念入りな二次試験対策は必須ですから、しっかりと準備をして本番に臨んでください。
あなたの挑戦を応援しています。