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慶應義塾大学文学部は、人文社会学科を擁し、自主応募制推薦により、多面的な能力を持つ生徒を選抜します。

小論文・総合考査を重視し、表現力・分析力・思考力を総合的に評価する入試方式です。

本ページでは、慶應義塾大学文学部の年内入試である自主応募制による推薦入学者選考の概要と対策についてお伝えします。

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竹内 健登

東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。

実施している年内入試の種類と日程について

人文社会学科(自主応募制による推薦入学者選考)入試日程

出願締切から二次試験まで約2週間と非常にタイトな日程です。

出願にあたっては、本人が作成する「自己推薦書」だけでなく、在籍学校長の署名・学校長印が必要となる「評価書」や、厳封された「調査書」などの提出が必須となります。

学校に作成を依頼する書類があるため、出願期間が始まる前から余裕を持って準備を進めておくことが不可欠です。

各入試の募集人数・倍率

人文社会学科

募集120名に対し、倍率2.8倍は標準的な水準です。

単一学部の推薦入試としては比較的募集規模が大きいのが特徴です。

しかし、平均的な完成度では埋もれてしまうため、「なぜこの学科でなければならないか」という点を具体的に言語化できている受験生が有利です。

各学部・学科の出願基準・出願書類と二次選抜について

慶應義塾大学文学部 自主応募制による推薦入学者選考

出願基準について

  • 評定平均のボーダー: 高等学校全期間の「全体の学習成績の状況」が4.1以上である必要があります。
  • 現役・既卒の制限: 国内の高等学校等を卒業(修了)見込みの現役生のみが対象です。既卒者(浪人生)や、外国の高校卒業見込み者、高認合格者は出願できません。
  • 専願の条件: 本学文学部での勉学を強く志望し、第一志望として、合格した場合に入学することを確約できる者であることが必須です。
  • 欠席日数の制限や、出願条件としての英語資格の指定はありません。

評定平均4.1以上という高いハードルが設定されているため、高校1年次から定期テスト等で継続して高い成績を収めておく必要があります。

また、合格した場合は入学が確約となる専願入試であるため、他大学の受験スケジュールや自身の志望度を十分に固めた上で出願を決断してください。

出願書類について

  • 自己推薦書: 志願者本人が所定用紙に作成します。高校在学中に上げた優れた成果や特記すべき取得資格を記載する場合は、それを証明する書類(コピー可)をA4サイズに統一して添付することができます。
  • 評価書: 在籍学校の担任教員もしくは指導教員等に作成を依頼する書類です
    。在籍学校長の署名および学校長印を受けた上で、必ず厳封されたものを提出する必要があります。
  • 調査書: 学校長が作成し、厳封されたものが必要です。

自己推薦書に実績の証明を添付する場合、製作物やビデオ、CDなどのメディアは受け付けられないため注意が必要です。

また、「評価書」や「調査書」は学校長印や厳封が必要など、学校側に作成を依頼する書類があります。

先生方の負担も考慮し、出願期間の直前ではなく余裕を持って作成を依頼しておくことが重要です。

試験内容について

  • 面接は実施されず、筆記試験のみで合否が判定されます。
  • 総合考査Ⅰ(120分): 小論文形式を採用し、各種資料に対する理解力、文章構成・表現力、分析力等を総合的に考査します。その中で外国語による作文力(英語・ドイツ語・フランス語のいずれか)も合わせて評価されます。
  • 総合考査Ⅱ(60分): 与えられたテーマについての記述が求められます。

面接がない代わりに、長時間の記述試験が課されます。

特に「総合考査Ⅰ」では、一般的な小論文対策に加えて外国語での作文力が問われるのが最大の難関です。

資料を読み解いて論理的に記述する力と、外国語で文章を構成する表現力の双方を、早い段階から重点的にトレーニングしておく必要があります。

各学科の総合型選抜の対策ポイント

人文社会学科

出願書類の書き方

自己推薦書は400字という限られた紙幅の中で、あなたの学習活動や課外活動における最大の成果を具体的かつ魅力的に伝える必要があります。

単なる活動内容の列挙ではなく、その活動を通じて何を学び、どのような思考力や表現力を身につけたのかを明確に述べることが重要です。

文学部で求められるのは、資料を読み込み、深く分析・考察する能力です。

したがって、自己推薦書ではそうした思考プロセスが見える形での記述を心がけてください。

二次試験の対策

総合考査は、提示された複数の資料(新聞記事、統計データ、学術論文抜粋など)を短時間で読み込み、それらを相互に関連付けながら考察する能力を問われます。

対策としては、日頃から新聞や学術雑誌の記事を読み、異なる視点から同一テーマを分析する訓練が効果的です。

また、外国語による作文が評価されるため、英語・ドイツ語・フランス語のいずれかで短い要約文やエッセイを日常的に作成する習慣をつけることが重要です。

過去問がない場合は、小論文対策の参考書や通信教育の教材を活用し、制限時間内での思考・執筆のスピードを高めてください。

面接で問われること

慶應文学部の推薦入試では、二次試験が考査形式であり、対面での面接は実施されません。

したがって、出願書類と二次試験の考査内容が全てとなるため、これらに注力してください。

対策スケジュール

  • 6月~8月:自己推薦書の下書きと添削を何度も繰り返す。評定平均値が4.1以上に達しているか確認
  • 9月~10月:小論文対策と外国語作文の演習に本格的に着手。毎週2~3篇の小論文を作成
  • 11月:出願手続きと最終チェック。二次試験直前までに過去問・参考問題を最低5セット解く

総合型選抜に対するよくある質問

Q1:自己推薦書の「学習活動」と「課外活動」の比率はどうすべきですか?

推薦理由が課外活動にある場合と学習活動にある場合で異なります。

重要なのは、その活動を通じて文学部で学ぶ際に必要な「思考力・表現力・分析力」がどのように培われたかを示すことです。

比率よりも、いかに説得力を持って自分の成長を述べるかが評価の対象になります。

学校の先生や塾の先生に複数回見てもらい、ブラッシュアップしてください。

Q2:外国語作文で、文法的ミスがあると大きく減点されますか?

総合考査Ⅰの外国語作文は「作文力」を評価する一部であり、小論文全体の評価の中に組み込まれています。

完璧さよりも、限られた語彙で論理的に思考を表現できているか、という点が重視される傾向があります。

ただし、意味が通じないほどのミスは避けるべきため、日頃の作文訓練では文法の定着度を高めることを優先してください。

Q3:二次試験の総合考査Ⅰと総合考査Ⅱの難易度に大きな差はありますか?

両考査は別途に評価されます。

総合考査Ⅰは資料読み込みと外国語を含む複合的な能力を見ており、総合考査Ⅱはテーマに対する思考の深さと論理構成力を見ています。

どちらか一方が得意でも、もう一方で点を落とすと合格が難しくなります。

両方の対策をバランス良く進めることが合格への近道です。

Q4:調査書の「評価書」とは何ですか?通常の調査書との違いは?

評価書は学校長が書く推薦理由書で、調査書とは別の書類です。

調査書は成績・出欠記録などの客観的情報ですが、評価書はあなたの人格的成長、学習姿勢、課外活動での貢献などを学校長が主観的・定性的に述べます。

この評価書が自己推薦書や成績と一貫性を持つことが、出願書類全体の説得力を高めます。

学校の進路指導の先生と早めに面談し、評価書の内容をすり合わせておくことをお勧めします。

Q5:出願期間が11月1日~6日と非常に短いのですが、いつから準備を始めるべきですか?

慶應の推薦入試は日程が短く、出願手続きの締め切りも早いため、遅くとも9月末には出願書類をほぼ完成させる必要があります。

自己推薦書の初稿は8月中に完成させ、その後1ヶ月をかけて学校の先生や塾の添削指導を受けながら何度も修正することをお勧めします。

評定平均値が4.1を超えているか早期に確認し、不足している場合は前期期末試験で挽回する計画を立てましょう。

まとめ

慶應義塾大学文学部の自主応募制による推薦入学者選考について、重要なポイントを振り返ります。

  • 概要:一般の学力考査とは異なり、指定の出願資格を満たしていれば学校長の推薦なしに自らの意思で直接応募できる自己推薦型の入試です。
  • 入試の日程:10月中の短い期間での出願登録と書類郵送から始まり、11月下旬の試験、年内の入学手続き完了まで、非常にスピーディーな日程です。
  • 募集人数・倍率の傾向:単一学部の推薦入試としては比較的規模が大きい「120名」を募集し、学科ごとの細かな枠組みに縛られない一括選考が行われます。
  • 出願と試験の対策ポイント:面接が実施されないため、「自己推薦書」での実績や熱意の論理的なアピールに加え、試験当日の「総合考査」で問われる小論文と外国語による作文力が合否の大きな鍵を握ります。


慶應義塾大学文学部の自主応募制による推薦入学者選考で合格する人材像

この入試で合格をつかむのは、多様な資質と明確な志望動機を持ち、自らの思考を論理的に表現できる受験生です。

評定平均4.1以上という日々の学習の積み重ねを基盤に、柔軟で豊かな発想を持ち、新しい文学部を共に創っていく意欲が求められます。

自主応募制による推薦入学者選考は、学力だけでは測れないあなたのこれまでの実績や総合的な能力を評価する入試です。

限られた時間の中での書類準備や、高いレベルの記述力・外国語作文力が求められますが、それらを乗り越える熱意こそが大きな強みになります。

あなたの挑戦を応援しています。

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竹内 健登

東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。


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