作成日: 2025/7/28 更新日:2025/7/28
心理学は何を学ぶ学問?学問分野・心理学を学べる大学や卒業後のキャリアを紹介

「心理学とはどんな学問?」
「心理学を学んだ後の進路は?」
このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、主に以下のことについて解説します。
- 心理学で学ぶ内容
- 基本的なカリキュラム
- 心理学を学べる大学と学校の選び方
- 心理学の学びを活かせる職業とキャリアパス
- 心理学の実践的な知識
加えて、学んだ後の就職先やキャリアについても詳しく解説します。
心理学とは何を学ぶのか気になっている方、進学・キャリア選びの参考にしたい方はぜひ最後までご覧ください。
この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部
年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。
目次
心理学とは

心理学とは、人間の心や行動を科学的に理解・分析する学問です。
感情や思考、行動のパターンを探り、どのようにそれらが形成され、他者や環境と関わっていくのかを研究します。
心理学は、教育・医療・ビジネス・福祉など、幅広い分野に応用されており、例えば以下のような領域があります。
発達心理学:人生を通じた心の成長や変化を探る
臨床心理学:心の病気や問題を診断・支援する
社会心理学:集団や社会との関係の中での行動や影響を研究
認知心理学:記憶・学習・思考などの認知プロセスを解明
心理学では、実験や統計を用いた科学的手法を通じて理論を立証し、人間理解を深めます。
学ぶことで、コミュニケーション力や問題解決力の向上にもつながります。
心理学の歴史
心理学の歴史は、古代ギリシャの哲学者たちが心の働きに関心を寄せたことに始まります。
以下に、心理学の歴史の流れを分かりやすくまとめた表を作成しました。
時代・時期 | 主な出来事・理論 | 主な人物・キーワード | 特徴・内容 |
|---|---|---|---|
古代(ギリシャ) | 心の働きへの関心 | プラトン、アリストテレス | 哲学的視点から心や精神を考察 |
19世紀末 | 実験心理学の誕生 | ヴント | 心理学が独立した学問に 実験を通じて心を科学的に研究 |
20世紀初頭 | 精神分析の登場 | フロイト | 無意識や心の深層を重視 精神疾患の理解に新たな視点を提供 |
20世紀中頃 | 行動主義 | ワトソン、スキナーなど | 観察可能な行動に注目 環境と学習が行動に与える影響を研究 |
同時期 | ゲシュタルト心理学 | ヴェルトハイマーら | 心の全体的な構造や知覚のまとまりを重視 |
20世紀後半 | 認知心理学の発展 | ネイサーなど | 思考・記憶・学習などの心の情報処理メカニズムに注目 |
現代 | 理論の融合・発展 | 神経心理学、AI、テクノロジーとの連携など | 脳科学や技術の進化により、多分野と連携しながら心を総合的に理解 |
このように、心理学は哲学的な問いから始まり、科学的手法の導入や多様な理論の発展を経て、現代では脳科学やAIといった先端分野とも結びつく総合的な学問へと進化しています。
歴史の中で積み重ねられてきた知見は、私たちが人間の本質を理解し、社会の中でより良い関係を築くための土台となっています。
心理学を学ぶことは、過去から現代に至るまでの理論や実践を通じて、人の心を深く知る旅とも言えます。
今後も新たな技術や視点が加わることで、心理学の可能性はさらに広がっていくでしょう。
心理学で学ぶ学問分野

心理学の学びは、多岐にわたる学問分野を含んでいます。
ここでは、主に以下の心理学の分野について表で分かりやすくお伝えします。
分類 | 分野名 | 内容・特徴 |
|---|---|---|
基礎心理学 | 実験心理学 | 心や行動の仕組みを実験的手法で科学的に解明する |
生理心理学 | 脳・神経系と心理的反応の関係を研究 神経科学との関連が強い | |
計量心理学 | 心理現象の測定や統計解析法を研究する。心理検査の開発やデータ解析手法の構築など、心理学研究の土台を支える | |
認知心理学 | 人間の知覚、注意、記憶、思考、言語理解など、情報処理の仕組みを研究する | |
応用心理学 | 臨床心理学 | 心の問題を抱える人へのカウンセリング・心理療法を行い、メンタルケアに貢献 |
教育心理学 | 学習や教育の効果、子どもの発達を研究し、教育現場に応用 | |
産業・組織心理学 | 職場の人間関係・ストレス・モチベーションなどを分析し、生産性向上を支援 | |
犯罪心理学 | 犯罪行動の背景や加害者・被害者の心理、再犯防止策などを扱う | |
スポーツ心理学 | アスリートのメンタルトレーニングやモチベーション管理など、運動・競技における心理的要因を分析・支援する | |
その他の分野 | 発達心理学 | 幼児期から老年期までの心の変化や成長を通じて、発達の過程を研究 |
社会心理学 | 集団・社会の中での個人の行動や態度、他者との関係性に注目 |
心理学は幅広い分野から成り立っており、人間の心と行動を多角的に理解する学問です。
基礎心理学は理論や仕組みの解明を目的とし、応用心理学はその知見を実生活に役立てることを重視します。
発達や社会との関わりなど、人生全体や環境との相互作用を扱う分野も含まれています。
心理学は教育・医療・福祉・ビジネスなどあらゆる領域で活用可能な知識基盤となっています。
心理学を学ぶための大学と学校の選び方

この章では、大きく以下の点を紹介します。
- 心理学に関する大学の一例
- 心理学を学べる大学選びのポイント
それでは順に確認しましょう。
心理学を専攻できる学部または学科がある大学の一例
以下では、心理学を専攻できる大学について、ご紹介します。
大学名 | 都道府県 | 学科名・専攻名 | 特徴 |
|---|---|---|---|
東京都 | 文学部 心理学専攻 | 基礎から応用まで幅広い心理学を学べる 実験やデータ分析の演習も充実し、大学院進学や公認心理師の取得も視野に入るカリキュラム | |
東京都 | 社会学部 社会心理学科 | 個人と社会の関係を心理学的に考察 マーケティングや対人関係の心理など、実社会との接点も多く、就職にもつながりやすい | |
東京都・群馬県 | 心理学部 心理学科 | 公認心理師や臨床心理士を目指せるカリキュラム 少人数制で基礎から丁寧に学べ、支援職に関心がある人に向いている | |
埼玉県 | 現代心理学部 心理学科 | 実験・観察・調査を通じて得たデータを統計的に分析し、心のメカニズムにアプローチ 臨床心理士や公認心理師など国家・民間資格に対応したカリキュラムが整備 | |
茨城県 | 人間学群 心理学類 | 実験・調査・分析手法を重視し、教育・医療・産業など多分野への応用に対応 |
上記のように、心理学を学べる大学にはそれぞれ異なる特徴や強みがあります。
自分がどのような心理学を学びたいのか、将来どのような分野で活躍したいのかによって、最適な進学先は変わってきます。
年内入試ナビでは、心理学を学べる大学の例をまとめています。
こちらもぜひ参考にしてください。
参考:心理学を学べる大学の例はこちら
心理学を学べる大学選びのポイント
心理学を専攻できる学部・学科がある大学を選ぶ際は、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。
項目 | 詳細 |
|---|---|
学びたい分野の充実度 | 臨床心理学・教育心理学・社会心理学など、自分の興味に合った分野が深く学べるかチェック |
大学の強みや専門性 | 大学ごとに力を入れている分野が異なるため、自分のキャリア志向に合うかを見極める |
教授陣の質と研究実績 | 最新の研究・実験に関わるチャンスがあるか、経験豊富な教授や研究者が在籍しているかチェック |
実践の機会の有無 | インターンシップやフィールドワークなど、現場での学びができる環境が整っているかチェック |
卒業後の進路・就職実績 | 卒業生がどんな業界・職種で活躍しているかを確認し、自分の将来の参考にする |
キャンパス環境とサポート体制 | 学生生活が快適に送れるか(施設・立地・相談窓口など)を確認する |
総合的に自分との相性を判断 | 専門性・実績・環境などをトータルで比較し、自分に最適な大学を選ぶ |
資格取得や就職活動への支援体制 | 習先の確保や試験対策講座、キャリア相談の体制が整っている大学を選ぶことで、卒業後の進路がより具体的に描ける |
このような視点を持つことで、心理学の学びを最大限に活かせる大学選びができるようになります。
取得を目指せる資格

心理学を学ぶことでどんな資格が得られるのでしょうか。
ここでは、心理学を学ぶことで取得を目指せる主な資格と、それぞれの特徴について紹介します。
心理学を学ぶことで取得が目指せる主な資格
心理学を学べる学部や専門学校での学びを通じて、将来の進路やキャリアに役立つ資格を取得することが可能です。
以下に代表的な資格とその特徴を紹介します。
資格名 | 主な活躍分野 | 取得条件 | 特徴・ポイント |
|---|---|---|---|
公認心理師 | 医療、教育、福祉、司法、産業等 | 大学で指定科目を履修し、国家試験に合格 | 日本初の心理職国家資格 幅広い分野で心理支援が可能 |
臨床心理士 | 病院、学校、福祉施設など | 指定大学院を修了し、認定試験に合格 | 実践的な訓練と経験が重視され、クライアントの心理的問題に対応 心理療法・カウンセリングの専門家 現場経験が重視される |
認証心理士 | 教育・福祉・企業の人事・カウンセリング補助など | 大学で日本心理学会指定の科目を履修し所定の単位を取得 | 心理学の基礎力を証明する民間資格で、就職活動のアピールにも有効 |
産業カウンセラー | 企業、職場の相談窓口、人事部門 | 産業カウンセラー協会の養成講座を修了し、試験合格 | 職場のメンタルヘルス支援や人間関係改善、人材育成に特化 |
これらの資格を取得することで、心理学の知識と技術を活かして多様なフィールドで活躍することが可能になります。
それぞれの資格には異なる要件や役割があるため、自分のキャリアプランに合わせて選択することが重要です。
カウンセラーについて詳しく知りたい方h、こちらの記事も参考にしてください。
参考:心理カウンセラーになるには?なり方・必要な資格・仕事内容を解説
参考:スクールカウンセラーのなり方を一から解説!必要な資格やおすすめの大学も紹介
心理学の勉強を活かした職業・キャリア

心理学の資格を取得することで、専門的な知識を身につけた信頼ある人材として評価され、キャリアアップや社会貢献のチャンスが広がります。
- 臨床心理士や公認心理師:資格があれば、病院や学校など専門的な支援現場での就職が有利
- 産業カウンセラー:この資格は、企業でのメンタルヘルス対策や人材育成に役立つ
資格取得を目指す学びの過程では、心理学の知識だけでなく、自己理解やコミュニケーション能力も高めることができるため、個人の成長にもつながります。
心理学の資格は、専門性を活かした仕事を目指す人にとって、大きな強みとなるツールです。
心理学の知見を活かせる職業
心理学の知見を活かせる職業について、一覧にしました。
職業 | 役割 |
|---|---|
カウンセラー・セラピスト | 個人やグループに対する心理的支援を提供し、クライアントの心理的健康や生活の質を向上させる |
人事担当者 | 社員のモチベーションや生産性を高めるための研修プログラムを企画・実施し、企業の成長に貢献する |
教育分野のカウンセラー | 学校や教育機関でのカウンセリングや生徒指導に従事し、学生の学習意欲や心理的成長をサポートする |
マーケティング担当 | 消費者行動を理解し、効果的なコミュニケーション戦略を立てるために心理学の知識を活用する |
公務員心理職 | 地域住民のメンタルヘルス支援や児童相談所での活動 |
医療機関での心理士 | 病院やクリニックでの心理的ケア提供、医療チームへの貢献 |
企業の組織コンサルタント | 組織文化の改善、人材開発、リーダーシップトレーニング |
このように、心理学の学びは多様な職業やキャリアに活かすことができ、個人の興味やスキルに応じた柔軟なキャリアパスを描くことが可能です。
心理学を学ぶことで、職業選択の幅が広がり、専門性を活かした深い満足感を得られる働き方を実現できます。
よくある質問

心理学に関して興味のある人はどんな疑問があるのでしょうか。
ここでは心理学に関してよくある質問を以下にまとめます。
心理学の理論以外に実践的なことも学ぶのですか?
心理学は理論的な研究にとどまらず、実際の現場で役立つコミュニケーション力や観察力、問題解決力を養う学びでもあります。
たとえば、医療現場で患者の不安を和らげたり、企業で社員のストレスを軽減したりするなど、日常の中で心理学的アプローチが必要とされる場面は多く存在します。
国家資格がないと心理学を活かせる仕事はできませんか?

公認心理師など国家資格が必要な職種もありますが、資格がなくても心理学の知識を活かして働ける分野はたくさんあります。
企業の人事や教育、営業、接客、さらには商品開発など、人と関わるあらゆる仕事で心理学の知見は強みとなります。
心理学の知識はビジネス分野でも役立ちますか?
組織改善や人材育成、マーケティング、UX設計などにおいて人間理解の知識が大いに役立ちます。
心理学の知識は「人を理解し、人に働きかける」あらゆるビジネス領域で活かすことができ、実務的にも武器になります。
学問として学ぶだけでなく、それをどう現場に活かすかが、心理学をビジネスで活かす鍵です。
文系と理系、どちらが心理学に向いていますか?

心理学は文系・理系のどちらでの学びも活かすことができる学問です。
人との関わりやカウンセリングに興味がある人は文系寄りの領域が合います。
実験や脳科学、統計に興味がある人は理系的なアプローチに向いていると言えるでしょう。
心理学と哲学の違いは?
心理学と哲学は、どちらも人間の心や行動、思考に関心を持つ学問ですが、そのアプローチには違いがあります。
心理学は、実験や観察、統計などの科学的手法を用いて、人の感情や行動の仕組みを客観的に解明しようとします。
心理学と哲学の違いを以下の表にまとめました。
項目 | 心理学 | 哲学 |
定義 | 心と行動の仕組みを科学的に解明する学問 | 存在・知識・倫理・思考などの根本的な問いを扱う学問 |
アプローチ | 実験や統計、観察に基づく実証的手法 | 論理・思索・概念分析に基づく理論的手法 |
主な関心 | 感情、認知、行動、学習など | 真理、善悪、自由意志、意識など |
目的 | 心理現象の理解と説明 | 世界や人間の本質に対する理解 |
学際的関係 | 医学・教育・経済などと連携 | 心理学や自然科学、宗教、政治思想などと関連 |
心理学が実践的な知見を提供するのに対し、哲学は問いの出発点や枠組みそのものを探る役割を果たしています。
心理学を学ぶ理由・学ぶ意義はありますか?
学ぶ意義はあります。
心理学を学ぶことで、人の心や行動の仕組みを科学的に理解でき、自分自身や他者との関わり方に深みが生まれます。
対人関係やコミュニケーションに役立つだけでなく、教育・医療・ビジネスなど幅広い分野で応用可能です。
自己理解と社会貢献の両立を目指せる学問です。
まとめ

本記事では、心理学では何を学ぶのかについて、心理学の基本的な内容、心理学を専攻できる大学と選び方、心理学の学びを活かせる職業とキャリアパスについて紹介しました。
心理学は、人間の心の働きと行動の仕組みを解明する学問である
心理学の主要分野には、発達心理学、認知心理学、社会心理学などがあり、幅広い知識と技術を学ぶことができる
心理学を活かす公認心理師という資格は、国家資格として、医療機関、教育現場、福祉施設などで活躍できる専門性の高い資格
心理学を活かせる職業には、臨床心理士、スクールカウンセラー、企業内カウンセラーなどがある
心理学の実践では、カウンセリング演習、フィールドワーク、インターンシップを通じて、現場で役立つ力を実践的に学ぶことができる
この記事を通して心理学の全体像をつかみ、進路選びや将来の学びのヒントにしていただければ幸いです。
この記事の監修者

竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。