年内入試ナビ

作成日: 2025/4/15 更新日:2025/4/15

医用工学とは何を学ぶ学問?学ぶことや就職先をわかりやすく解説

医用工学とは何を学ぶ学問?学ぶことや就職先をわかりやすく解説

「医用工学とは何を学ぶ学問なの?」

「医用工学を学ぶのは医学部なの?工学部なの?」

このような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

この記事では、医用工学とはどのような学問であるのかについてわかりやすく解説しています。

この記事で学べること

  • 医用工学とはどんな学問なのか
  • 医用工学では何を学ぶのか
  • 医用工学が学べる大学
  • 医用工学を学んだ後の進路や就職先
  • 医用工学を学ぶことに向いている人の特徴

医用工学では何を学ぶのか気になっている方、キャリア選びの参考にしたい方はぜひ最後までご覧ください。

この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。


医用工学とは?わかりやすく解説

医用工学とは

医用工学とは、医学と工学を融合させ、医療技術の進化を支える学問です。工学技術を医療分野に応用することで、医療機器の開発や技術の向上による診断・治療・リハビリの効率化と精度向上を目指します。

生物学や生理学といった医学的知識と、電子工学や機械工学、情報工学といった工学的知識を学び、医療と工学をつなぐ役割を果たします。

​具体的な医用工学の研究成果の応用例としては、人工臓器やインプラント、画像診断装置、手術用ロボットなどがあります。

さらに、化学や材料工学、コンピュータサイエンスといった分野とも連携し、個々の患者に適した治療法の提供や医療データの解析を行うなど、医療のパーソナライゼーションにも貢献しています。

このように、現代の医療現場には医用工学の知識や技術が欠かせないものとなっています。

次の章では、医療を支える医用工学では実際にどのようなことを学ぶのかについて見ていきましょう。

医用工学では何を学ぶ?学ぶ内容・研究分野

医用工学で学ぶこと

医用工学では何を学ぶのでしょうか。

以下に医用工学で主に学ぶ内容・研究分野についてまとめます。

  • 生体工学
  • 医用画像工学
  • 生体信号処理
  • 医用ロボティクス
  • 医療情報システム
  • 医用材料
  • 医学系科目

それぞれ見ていきましょう。

生体工学

生体工学とは、生体の構造や働きを工学的に解明し、医療・福祉機器などの開発に応用する分野です。

生体工学で学ぶ内容には以下のようなものがあります。

分野
学習内容
生体力学
人体の運動や力の伝達メカニズムを解析する
生理学
人体の生理的機能と仕組みを理解し、医療機器設計に活かす
人工臓器工学
人工心臓・透析装置などの人工臓器の設計と運用を学ぶ
生体シミュレーション
人体の生理現象をコンピュータでモデル化・解析する

生体工学の学びは、バイオニック義肢・義手や人工臓器、リハビリテーション支援機器などの開発に応用されます。

医用画像工学

医用画像工学

医用画像工学とは、X線撮影装置、CT、MRI、超音波診断装置といった医用画像機器の原理と応用を学び、医療診断の質を向上させるための分野です。

具体的には以下の内容などを学ぶことになります。

分野
学習内容
医用画像装置工学
MRI、CT、X線、超音波診断装置の原理・構造を学ぶ
医用画像処理
画像のノイズ除去、補正、3次元再構成技術を学ぶ
医用画像解析
画像から病変を自動的に検出する技術を学ぶ
放射線物理学
放射線診断や治療における物理的基礎を学ぶ

医用画像工学の学びを発展させることで、病気の早期診断や病巣の検出、より良い手術計画・ナビゲーションシステムの構築につながります。

生体信号処理

生体信号処理は、心電図や脳波などの生体信号を計測・解析し、診断や治療に役立てる分野です。

主に学ぶ内容は以下の通りです。

分野
学習内容
生体信号計測工学
心電図、脳波、筋電図などの計測原理を学ぶ
デジタル信号処理
生体信号のノイズ除去、信号特徴抽出方法を学ぶ
生体情報解析
信号データから病態を推定する手法を学ぶ
医療統計解析
臨床データ解析のための統計学を学ぶ

この分野の学びは、心疾患の診断や睡眠障害の診断、集中治療室の患者監視モニターや携帯型心電計などに応用され、迅速で正確な診断に貢献しています。

医用ロボティクス

異様ロボティクス

医用ロボティクスとは、ロボット技術を医療に応用し、手術支援・リハビリ支援などを実現するための研究分野です。

そのために、以下のような内容を主に学びます。

分野
学習内容
医療ロボット工学
医療用ロボットの機構設計や運動制御を学ぶ
ロボット制御工学
ロボットを精密に制御するための理論と技術を学ぶ
ヒューマンインタフェース
ロボットと人間の効果的な連携技術を学ぶ
手術支援技術論
ロボット支援下での手術計画・実施技術を学ぶ

医用ロボティクスの研究成果は、人間の手では難しい微細な操作や低侵襲手術(体への負担が少ない手術)、効果的な運動器の回復に貢献します。

医療情報システム

医療情報システムは、医療情報を管理・解析・共有するためのシステムを構築・運用するための研究分野です。

医用情報システムでは主に以下の内容について学びます。

分野
学習内容
医療情報システム論
電子カルテや医療情報ネットワークの設計と運用を学ぶ
医療データベース
医療情報の効果的なデータ管理・運用技術を学ぶ
医療情報セキュリティ
医療情報の機密性・安全性を守る方法を学ぶ
医療ビッグデータ解析
医療情報を活用した病気予測や治療支援の技術を学ぶ

これらの学びは、電子カルテシステムや医療データベースの設計・運用だけでなく、インターネットを介した遠隔医療(オンライン診療や遠隔モニタリング)やAIを活用した診断支援システムなどにも活かされます。

医療データの安全な管理や効率的な情報共有を実現する技術やシステム、地域医療を支えるネットワーク作りなどに貢献します。

医用材料

医用材料

医用材料は、医療用インプラントや人工臓器などに使用される材料の開発と評価を行う研究分野です。

チタン合金やセラミック、高分子材料(特殊なプラスチック)などが主な研究対象です。

以下のような内容を学ぶことで、医用材料の知識を深めます。

分野
学習内容
バイオマテリアル工学
生体適合材料の基礎と応用を学ぶ
医用材料評価学
材料の強度・耐久性・安全性評価法を学ぶ
組織工学
生体材料と細胞を組み合わせ、組織再生を行う技術を学ぶ
医用高分子材料
生体内で安全に使用できる高分子材料の開発と特性を学ぶ

この分野の知識は、人工骨や人工関節、生体適合性インプラントなどに活かされ、安全性や耐用年数の向上に貢献します。

医学系科目

医学系科目は、医用工学の基盤となる医学の知識を深めることを目的とし、医療技術が人体に与える影響やその応用方法を理解するために重要です。

以下の表では、医学系科目の一例を示しています。

分野
学習内容
解剖学・生理学
人体の構造や機能を学び、医療機器や技術が人体に及ぼす影響を理解
病理学・薬理学
病気のメカニズムや治療法について学び、医療技術の開発に必要な知識を得る
医療倫理・法規
医療技術者としての倫理観を養い、法的な枠組み内で責任ある技術開発を行うための知識を学ぶ

医学系科目を学ぶことで、学生は医療現場で技術がどのように活用されるかを具体的にイメージでき、医用工学の実践に必要な視点を身につけることが可能です。

これにより、工学的アプローチを医療分野に応用するための基礎知識が身に付きます。

医用工学で学ぶ内容を理解したところで、次の章では学べる大学について確認しましょう。

学べる学校は?大学の一例

学べる大学

医用工学を学べる大学の具体例は以下の通りです。

  • 東海大学工学部医工学科
  • 近畿大学生物理工学部医用工学科
  • 鳥取大学工学部医工学プログラム

それぞれ見ていきましょう。

参考:医用工学が学べる大学の一覧はこちら

東海大学工学部医工学科

東海大学工学部医工学科

東海大学工学部医工学科は、工学と医療の知識を併せ持つ人材を目指し、電気・情報工学と臨床医学の基礎を幅広く学びます。

3年次から医学部のキャンパスでの実習が始まり、医療機器の安全な操作法や患者対応スキルも身につけることが可能です。将来の医療現場で医療技術をサポートする専門職を育成します。

東海大学工学部医工学科の特徴は以下の通りです。

  • 工学と臨床医学の幅広い基礎を体系的に学べる
  • 東海大学病院での臨床実習による実践的な経験
  • 臨床工学技士の資格取得をサポート

これらの特徴を持つため、医療機器に関心があり、医療現場で技術を直接活かしたいと考える人に向いています。

参照元:東海大学工学部医工学科の特徴

近畿大学生物理工学部医用工学科

近畿大学物理工学部医用工学科

近畿大学生物理工学部医用工学科では、医療機器の操作から開発までに対応できる技術者を養成します。

工学と医学の知識をバランスよく学び、病院や医療機器メーカーでの実習を通じ、実践力と高い倫理観を備えた専門職を目指せるのが特徴です。臨床工学技士資格も取得可能です。

近畿大学生物理工学部医用工学科には以下の特徴があります。

  • 臨床工学技士国家試験受験資格の取得が可能
  • 医療現場での実習を重視し、実践力を養成
  • 医療機器開発に必要な工学と医用技術を広く学べる

このような特徴から、医療技術に強い関心を持ち、現場の医療機器管理や研究開発に携わりたいと考える人に向いています。

参照元:近畿大学生物理工学部医用工学科の特徴

鳥取大学工学部医工学プログラム

鳥取大学工学部医工学プログラム

鳥取大学工学部医工学プログラムは、工学と医学の融合による医療技術者の育成を目的に、「病院で育てるエンジニア」という理念のもと開設されました。

機械、電気情報、化学バイオの各分野と医学を連携させた教育を提供し、病院実習を通じて医療機器やバイオ医薬品の研究開発に携わる力を身につけることを目指しています。

鳥取大学工学部医工学プログラムには以下の特徴があります。

  • 医学と工学の専門知識を融合したプログラム
  • 病院での実習を通じて実際の医療現場に触れる機会が豊富
  • 機械工学、電気情報、化学バイオの各分野と連携したカリキュラム

これらの特徴をもつ鳥取大学工学部医工学プログラムは、医療現場で実践的に貢献したい、または医療機器や医薬品の開発に興味がある人に向いています。

参照元:鳥取大学工学部医工学プログラムの特徴

医用工学を学んだ後の進路は?就職先・仕事内容・進学先

医用工学を学んだ後の仕事や就職先・職業

医用工学を学んだ後の進路はどのようなものでしょうか。

医用工学の学びが活かせる代表的な4つの進路について解説します。

  • 製造業
  • 病院
  • 公務員
  • 大学院

それぞれについて詳しく解説します。

製造業

医用工学を学んだ方にとってもっとも一般的な就職先の一つが製造業です。

医療機器メーカーでは、医用工学で学んだ知識や技術を直接的に活かせることができます。

医療機器の設計から技術サポートまで、さまざまな職種が関わっており、以下の表にその職種について詳細にまとめました。

就職先
主な役割・仕事内容
医療機器
心電計やMRI、CTスキャナーなど、医療機器の設計や開発に携わる
電子・精密機器
カメラやセンサーなどの画像処理装置や分析・計測機器などの開発や設計に携わる
電機・電子部品
医療用半導体センサーやバッテリーなど、医療機器向けの電子部品などの設計・開発に携わる
化学・素材
医療用シリコン素材や医用フィルムなど、医療用素材や生体適合材料の研究・開発に携わる
自動車・重機
運転支援技術や介護支援ロボットなど、人間工学やロボット技術に関する製品の設計や開発に携わる
製薬・ヘルスケア
医薬品投与システムや体温計などの医薬品・ヘルスケア製品の研究・開発に携わる

医用工学では、工学分野について幅広く知識を習得できるため、様々な製造業への就職が可能です。

病院

病院

総合病院や大学病院などは、医用工学の知識を活かし、診断機器や治療装置の維持・管理に携わる職場であり、製造業と並んで最も一般的な就職先の一つです。

医用工学の知識を活かせる・総合病院や大学病院の職種の一例を以下の表に示しています。

職種
主な役割
医療機器管理担当
診断機器や治療装置の導入、維持、定期的なメンテナンスを担当し、医療の質向上に貢献
研究開発サポート担当
新しい医療技術や装置の導入を支援し、効率的な運用をサポート
操作・管理技術者
MRIやCTスキャン、人工呼吸器などの高度医療装置の設定・操作を行い、最適な医療サービスを提供
教育・研究職
医療技術の教育や研究に携わり、次世代の医療人材の育成と医療のイノベーションに貢献
操作・管理技術者
臨床工学技士として、病院内で医療機器の操作、保守、管理、さらには患者の治療を支援するための技術的なサポートを行う

総合病院・大学病院での勤務は、医療現場での直接的な貢献に加え、教育や研究を通じて次世代の医療人材を支える役割も担います。

公務員

公務員、つまり公的機関への就職も医用工学の学びが活かせるものとなっています。

なぜなら、医療とは民間だけでなく国や地方自治体の密接な協力のもとに発展するものであり、国民生活にとって、もっとも重要な要素の一つであるからです。

医用工学の知識を活かせる主な公的機関の就職先の一例を以下の表に示しています。

就職先
主な役割・仕事内容
厚生労働省
医療機器や医薬品の規制・許可、安全基準の策定など医療行政に関する政策の立案や評価を行う
防衛省
医療用装備品の調達・評価・管理など災害医療支援などのための医療設備の整備を担う
地方自治体
医療機器の導入支援や医療情報システムの導入など、地域医療の管理・計画策定を行う
国立研究開発法人
国立の研究施設の研究者として、医療技術の開発や臨床試験などを行う

これらの就職先は、より良い医療現場の構築のために重要な役割を担うため、非常にやりがいの大きい仕事であるといえます。

​​大学院

大学院

大学院への進学も、医用工学を学んだ学生にとっての一般的な進路の一つです。

大学院へ進学することで、より専門的に医用工学についての学びを深めることができます。

それにより、研究職や開発職などの専門知識が求められる職種へのキャリアが開かれます。

あなたの希望のキャリアに合わせて、医用工学を学ぶ場合は、大学院への進学も検討してみてください。

よくある質問

よくある質問

医用工学に興味がある人はどんなことを疑問に思うのでしょうか。

よくある質問とその回答を記載していきます。

医工学と医用工学との違いは?

医工学と医用工学は、どちらも医療と工学の分野を結びつける学問ですが、研究の起点や目的が異なります。

以下の表でその違いを比較します。

項目
医工学
医用工学
概要
医学を起点とし、工学的アプローチを取り入れて医療上の問題を解決する学問
工学を基点とし、医療分野への応用を目的に、機器やシステムの開発、設計、改良を行う学問
目的
・臨床的課題を明確化し、診断・治療法の開発や疾病の解明・予防に貢献する
・医学的成果に工学的手法を融合させ、医学研究や医療技術の向上を目指す
・工学的手法を用いて医療の質や効率、安全性の向上に貢献する
・工学技術の医療分野での実践的活用を目指す
主な研究対象
医学研究に直結した内容
・疾患メカニズムの解明
・再生医療
・医療材料
・治療法開発
・薬物送達システム
工学的な製品・システム開発に関する内容
・医療機器
・診断装置
・生体信号処理
・医療ロボット
・医療情報システム

医工学とは、「医学」を土台にして工学の力を借り、医学的課題の解決や新たな治療法・診断法の開発を目指す学問です。

一方で、医用工学は、「工学」を土台にして医学・医療分野の課題解決に役立つ製品や技術を生み出すことを目指す学問です。

そのため、医学部などで学ぶ、医学的な観点の研究は「医工学」と呼ばれ、工学部で学ぶ場合は、「医用工学」と呼ばれることが一般的となっています。

医用工学の将来性・魅力は?

医用工学の将来性や魅力とは

医用工学は、医療技術の進化とともに重要性が増し、特に高齢化社会での医療ニーズの増加に応じた高度な医療機器やシステムの開発が求められています。

AIやビッグデータを活用した精密診断や遠隔医療の発展も、医用工学の魅力を高めています。

また、医用工学は医療機器メーカーや研究機関、病院など多様なキャリアパスが広がっており、社会貢献もできるやりがいのある分野です。

医用工学を学ぶことで取得が目指せる資格は?

大学で医用工学を専攻した場合、取得を目指せる資格として以下のようなものがあります。

資格名
資格の説明
臨床工学技士国家試験受験資格
医療機器の操作や保守管理を行う臨床工学技士の国家資格を取得するための受験資格
第2種・第1種ME技術実力検定試験
医療機器や生体工学に関する技術力を評価する検定試験で、日本生体医工学会が実施
特定高圧ガス取扱主任者
高圧ガスの安全な取扱いや管理を行うために必要な資格で、高圧ガス保安協会が認定する資格
バイオ技術者認定試験
生物学的技術や遺伝子工学、細胞培養技術などを用いて、医薬品や食品、環境などの分野で技術的な役割を担う専門職の資格
医療情報技師能力検定
病院や診療所などの医療機関内で使用される情報システムの管理・運用を行う専門職の資格
高等学校教諭一種(理科)
高校で理科の授業を指導することができる資格

これらの資格にはキャリアの選択肢を広げるものもあるため、希望の進路やキャリアに合わせて資格の取得も検討しましょう。

医用工学を学ぶことが向いている人の特徴は?

医用工学を学ぶことに向いている人の特徴

医用工学に向いている人は、医療への貢献意欲があり、技術と医療の融合に興味を持っていることが重要です。

以下の特徴を持つ人が医用工学に向いているといえます。

特徴
適性や関心
医療と技術の融合に関心がある人
医療課題を工学的に解決し、医療現場の技術革新に貢献したいと考えている
数学や物理が得意な人
医療機器の設計やデータ解析など、数理的な知識を活かして問題を解決したいと考えている
社会貢献を重視する人
自分の技術で人々の健康や生活の質を向上させたいという意欲が強い
医療機器の開発に興味がある人
人工心臓やMRI、CTスキャンなどの医療機器の設計や改良に取り組みたいと考えている
生体信号や医療データの分析を学びたい人
心電図や脳波などの生体信号や、医療ビッグデータを解析し、それを診断・治療に活用したいと考えている
医療分野でのロボット技術やAI活用に関心がある人
手術支援ロボットや医療AIシステムの開発・応用に携わりたいと考えている

医用工学は何学部で学ぶの?医学部?工学部?

医用工学は、工学部や理工学部などで学ぶことが多いです。

医用工学と医工学の違いで説明したように、医学部で学ぶ場合は、医用工学ではなく医工学となります。

医用工学を学べる学部や学科の例は以下の通りです。

学部
学科
工学部
・医用工学科
・生命工学科
・医工学科
・生体医用システム工学科
理工学部
・生命情報学科
・医用工学科
医用工学部
・生命医工学科
・臨床工学科
生命科学部
・生体医工学科
・医工学科

このような学部や学科では、医用工学を専門的に学ぶことができるでしょう。

また、直接の専攻ではないものの、医用工学に関連する知識を学ぶ機会のある学部・学科もあります。

例えば、先進理工学部の生命医科学科では生命科学と工学の融合領域を学び、情報工学部の知能ロボット工学科では医療機器のAIや制御技術について学ぶことができます。

大学によって学科名やカリキュラムが異なります。自分の興味やキャリアの方向性に応じて、最適な学部・学科を選ぶことが重要です。

参考:工学部とはどんな学部?

参考:医学部とはどんな学部?​

まとめ

この記事のまとめ

本記事では、医用工学とはどのような学問であるのかについて、主に学ぶ内容や学べる大学、学んだ後の進路や就職先、向いている人の特徴までを解説しました。

解説した中でも、医用工学に関する重要なポイントを最後に記載していきます。

  • 医用工学とは、医学と工学を融合させ、医療技術の進化を支える学問である
  • 医用工学の研究分野としては、生体工学、医用画像工学、生体信号処理、医療ロボティクス、医療情報システム、医用材料などがある
  • 医用工学を学んだ後の就職先としては、医療機器メーカーなどの製造業、病院、地方自治体などの公務員などが挙げられる
  • 医療と技術の融合に関心がある人・数学や物理が得意な人に医用工学はおすすめ
  • 医用工学を専攻できる大学でも入学後のカリキュラムが異なるので、あなたの興味やキャリア目標に合わせて大学を選ぶ
  • 医用工学を学ぶのであれば、工学部や医用工学部、生命科学部がおすすめ

当記事を通して、医用工学についての全体像を理解していただければ幸いです。

この記事の監修者

竹内 健登

竹内 健登

東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。


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