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作成日: 2024/12/10 更新日:2024/12/10

指定校推薦は評定平均が足りないと合格できない?王道の対処法と共に解説

指定校推薦は評定平均が足りないと合格できない?王道の対処法と共に解説

指定校推薦での受験を検討していると、評定平均が出願条件に足りないことがあります。

特に、人気大学では、出願条件を満たしていても校内選考を通過できるかどうかが分からないことがあります。

そこで本記事では、指定校推薦と評定平均の関係を理解できるように、評定平均が足りない場合の合格可能性や取り得る選択肢について徹底的に詳しく解説していきます。

また、校内選考を通過した場合にやるべきことのほか、指定校推薦で評定平均が足りない人がよく抱く疑問とその回答も掲載しています。

ぜひ最後まで読み進めて、指定校推薦で評定平均が足りない場合のポイントを理解してください。

この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。

指定校推薦では評定平均が足りないと合格は厳しい

指定校推薦では評定平均が足りないと合格は厳しい

指定校推薦では、高校3年生の1学期までの評定平均が大学が求める基準に足りないと基本的に合格することは難しいです。なぜなら、評定平均が足りていないと、学力が不十分であると評価されてしまうからです。


大学によって出願要件として求める基準は異なりますが、5段階評価のうち最低でも3.5〜3.8としている大学が多く、難関校ではさらにそれ以上の評定平均が必要とされる場合が多いです。


そのため、指定校推薦で合格するためには、評定平均が3.5以上であることが1つの目安になります。

校内選考の段階で落とされる可能性が高い

校内選考の段階で落とされる可能性が高い

指定校推薦では、出願できる枠が大学から指定されており、特に人気大学の指定校推薦では、校内選考を通過するのが大変です。しかし、校内選考さえ突破して学校からの推薦を勝ち取れれば、ほぼ100%合格できます。


校内選考の基準は高校によって異なり、審査過程や基準は非公開となっていますが、一番重要なのは高校3年間の評定平均です。


1つの推薦枠に2人以上の志望者がいる場合には、まず評定平均がチェックされ、評定平均が高い生徒の方が評価されます。


そのため、校内選考を通過できる評定平均に達していない場合には、校内選考を突破して指定校推薦枠で合格することは難しいと考えてください。

指定校推薦は高校と大学の信頼関係で成り立っている制度

指定校推薦は高校と大学の信頼関係で成り立っている制度

指定校推薦は、「高校が優秀な生徒を推薦してくれる」という大学側から高校への信頼の基で成り立っている制度です。


高校が推薦した以上はその生徒を合格させることが前提となっており、よほどの理由がない限り、大学側が不合格にすることはありません。


逆に言うと、もし大学が求める水準を満たせない生徒を推薦して不合格になってしまうと、高校と大学との信頼関係が崩れてしまう可能性があります。


そのため、高校は校内選考で優秀な生徒を選抜して、「学校の代表」として推薦します。

校内選考を突破できないなら指定校推薦での出願は諦めるべき?

校内選考を突破できないなら指定校推薦での出願は諦めるべき?

評定平均が足りず校内選考を突破できない場合に取り得る選択肢は4つあります。


ここからは、校内選考を突破できない場合の今後の対応方法をご紹介しますので、志望度合いや現在の自分の状況を踏まえて、今後取るべき行動を考えてみてください。

他の大学の指定校推薦枠を狙う

他の大学の指定校推薦枠を狙う

難関校になるほど求められる評定平均の基準が高く、候補者同士の競争がハイレベルになる傾向があります。


そのため、推薦枠を勝ち取るのが難しそうであれば、他の大学の指定校推薦枠狙いに切り替えることも手です。


大学によって出願に必要な評定平均が異なるため、より基準が低い大学の推薦枠へ応募すると、校内選考を通過しやすくなる可能性があります。


指定校推薦枠でどうしても合格を勝ち取りたい場合には、自分の将来の方向性や同級生の動向なども踏まえて、出願先を検討してみましょう。

参考記事:指定校推薦枠の探し方とは?

一般入試で受験する

一般入試で受験する

指定校推薦は諦めて一般入試に切り替えて受験するという選択もできます。一般入試は大学が課す試験の点数によって合否が決まるため、評定平均は関係ありません。


ただし、一般入試は全国の受験生が競争相手となるので、志望する大学の試験を突破するにはそれなりの学力が必要です。そのため、一般入試に切り替えるなら、できるだけ早いうちに対策を始める必要があります。


なお、一般入試への切り替えを検討する場合は、志望校のレベルと比較して今の自分の学力はどれくらいかなどを分析し、自分の現在の学力を正しく把握するするようにしてください。


勉強量次第では、指定校推薦で志望していた大学、もしくはそれ以上のランクの大学に合格する可能性もありますが、逆もまた然りなので、志望校は慎重に検討するようにしましょう。

総合型選抜で受験する

総合型選抜で受験するという選択肢もあります。


総合型選抜では、志望理由書の提出や小論文、面接などが課され、各大学が定めるアドミッションポリシー(求める人物像)に合った学生かが多面的に評価されるのが特徴です。


高校からの推薦は不要ですが、出願時に一定水準の評定平均を求める大学もあるため、指定校推薦に向けてキープしてきた成績を活かすことができます。


大学・学部によって多様な選考方法が採用されているため、総合型選抜を受験する場合は募集要項をきちんと読み、しっかりと対策を行うようにしましょう。

参考記事:この特別入試の良い点と悪い点の特集ページ

可能性は低いが、志望校の推薦枠に応募する

評定平均が足りない場合は校内選考を通過する可能性は低いですが、志望校の推薦枠に応募することはできます。


ただし、校内選考の結果が出るのは高校3年生の10月頃なので、校内選考に落ちたことが分かってから他の受験方法の対策をし始めるようでは遅過ぎます。


そのため、結果を待たずに一般入試や総合型選抜などの他の受験方式の対策を始めるようにしてください。

校内選考を通過したら、出願して、面接や小論文などの対策をする

出願して、面接や小論文などの対策をする

校内選考で選ばれたら、大学・学部への出願準備を行いつつ、受験校の試験内容を確認して、その内容に応じた対策を始めてください。


指定校推薦では、小論文や面接などが課せられ、大学によっては共通テストを受験する必要があります。そのため、試験内容に応じた対策を万全に行うようにしましょう。


小論文では、受験する学部・学科に関連するテーマで自分の意見や考えを述べることが求められることが多く、正しい書き方の型を身につけることが必要です。


また、面接については、学校や塾の先生に模擬面接をしてもらうなど、繰り返し練習するようにしてください。


志望動機を明確にして、自己PRや面接の受け答えなどにも慣れることで、面接官により好印象を与えることができます。

指定校推薦で評定平均が足りない人がよく抱く疑問点とその回答

評定平均が足りない人がよく抱く疑問点とその回答

評定平均と指定校推薦の関係や今後の対応方法を見てきましたが、他にも評定平均が足りなくて悩んでいる人から寄せられる質問と回答をまとめました。指定校推薦で受験する際の参考にしてみてください。

遅刻や欠席日数が多いと校内選考に落ちやすい?

欠席日数が3年間で10日を超えると、校内選考の評価に影響する可能性が高くなります。また、出願条件に欠席日数の上限が定められている場合は、原則として規定日数以下でないと選考は通過できません。


そのため、欠席日数が多い場合は、自分の高校や志望する大学の具体的な基準を事前に確認するようにしてください。


大学の出願条件になっていない場合は高校側の判断になりますので、まずは担任の先生に相談してみることをおすすめします。大学や高校によっては、30日程度までであれば問題ないとしている場合もあります。


参考までの話になりますが、遅刻や欠席が少なく、きちんと授業に出席している生徒は、真面目で勤勉な生徒として評価が上がります。一方、遅刻や欠席が多いと、他の生徒と比べて評価が下がる傾向にあります。


そのため、校内選考を通過するためには、なるべく遅刻や欠席をしないことが大切です。

校内選考で評定以外で見られるのは何?

校内選考で評定以外で見られるのは何?

評定平均は校内選考で重視されますが、部活動や委員会活動、その他の課外活動で特別な実績がある場合は高く評価されます。


例えば、部活動での優れた実績や生徒会でリーダーシップを発揮した経験などは、優れた資質を持つ生徒であるとして高く評価される要因となります。


また、日頃の生活態度も重要な選考基準となるので、先生への態度や友人との関わり方のほか、意欲的に授業に参加しているかなどの授業態度も評価対象となります。

合格が決まった後、合格が取り消されることはある?

合格が決まった後、合格が取り消されることはある?

基本的に、合格が決まったら、その後に合格が取り下げられることはありません。


ただし、合格後に素行不良が発覚して停学処分を受けた場合や卒業に必要な条件を満たせない場合などは、合格が取り消されることもあります。


そのため、合格が決まった後も、高校の代表として大学に入学するという自覚を持ち、残りの高校生活も気を抜かずに過ごしましょう。

まとめ:指定校推薦で評定平均が足りない場合のポイント

今回の内容のまとめ

本記事では、評定平均が足りない場合に指定校推薦はどうなるのかについて詳しく解説しました。最後に、解説した中でも特に重要なポイントを記載します。

  • 指定校推薦では、評定平均が足りないと基本的に合格することは難しいです。
  • 評定平均は、校内選考で「学校の代表」を選ぶための重要な評価基準です。
  • 指定校推薦以外に、一般入試や総合型選抜などで受験するのも選択肢の1つです。
  • もし校内選考を通過したら、試験対策を万全に行いましょう。

当記事をとおして、今の自分の評定平均や状況ではどうしたらいいのか、今後の対策を考えてみてください。

この記事の監修者

竹内 健登

竹内 健登

東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。


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