年内入試ナビ

作成日: 2024/12/10 更新日:2024/12/10

指定校推薦枠の5つの調べ方!メリット・デメリットや勝ち取るためのポイントも詳しく解説

指定校推薦枠の5つの調べ方!メリット・デメリットや勝ち取るためのポイントも詳しく解説

指定校推薦での受験を検討する場合、あなたが通っている高校の指定校推薦枠を調べる必要が出てきます。

そこで本記事では、指定校推薦枠の5つの調べ方について詳しく解説していきます。

また、指定校推薦で大学に進学するメリット・デメリットや校内選考に通るためのポイントのほか、指定校推薦枠の調べ方に関連してよく抱く疑問とその回答も掲載しています。

ぜひ最後まで読み進めて、指定校推薦枠の調べ方のポイントを理解してください。

この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。

目次

5つの推薦枠の調べ方

指定校推薦枠の5つの調べ方

指定校推薦枠の調べ方は主に5つあります。それぞれの具体的な方法について詳しく解説します。

高校の公式サイト・パンフレットで確認する

高校の公式サイトやパンフレットには、高校が直接提供する情報が載っているため、信頼性が高いです。

パンフレットには、推薦枠のある大学が載っていることが多く、公式サイトでは、頻繁に更新される情報を通じて、最新の推薦枠を把握することが可能です。

高校を紹介しているウェブサイト・雑誌で調べる

高校を紹介しているウェブサイトや雑誌も、指定校推薦枠を調べる際に非常に有用な情報源です。特に、受験に関する雑誌は毎年更新されており、最新情報を得る手段としておすすめです。

各高校の特徴や指定校推薦の詳細が特集されており、具体的な推薦枠の数や過去の推薦実績など、他では得られない情報が掲載されているケースもあります。

「学校名 指定校推薦」でインターネット検索する

「学校名 指定校推薦」でインターネット検索する

インターネットで「学校名+指定校推薦」というキーワードで検索するのも、指定校推薦枠の情報を得るために有効な手段です。

検索結果には、高校の公式サイトだけでなく、受験生向けの情報サイトやブログ、SNSの投稿なども含まれるケースも多く、幅広い視点から情報を収集することができます。

特に、先輩の体験談や実際に指定校推薦を利用した人のアドバイスは、受験のイメージを具体的に掴むために有効です。

ただし、インターネット上の情報は必ずしも正しいとは限らないため、情報の信頼性をしっかり確認しましょう。

また、指定校推薦の条件や詳細は年によって変わるケースもあるので、最新の情報を得ることが大切です。

指定校推薦説明会に参加する

指定校推薦説明会は、指定校推薦の詳細な情報を得る絶好の機会です。なぜなら、説明会では、指定校推薦枠の概要や申請の流れ、選考基準などについて詳しく把握できるからです。

指定校推薦説明会では、実際に指定校推薦枠を利用して大学に進学した先輩の体験談を聞けるケースも多いです。また、質疑応答の時間が設けられている説明会であれば、疑問を解消したいときにも役立ちます。

説明会に参加することで指定校推薦への理解が深まるので、より有意義な進路選択を実現するためにも積極的に参加してみましょう。

進路指導担当の先生に聞く

進路指導担当の先生に聞く

推薦枠の配分や選考基準は高校ごとに異なるため、進路指導担当の先生からのアドバイスが非常に重要です。進路指導担当の先生は、過去の進学状況や各大学の条件など、指定校推薦に役立つ情報をまとめています。

そのため、先生に相談することで、学業成績や活動実績を踏まえて最適な進路を一緒に考えることができ、自己分析や将来設計にも役立ちます。

指定校推薦で大学に進学するためには、疑問や不安がある場合は早めに先生に相談し、必要な準備を進めることが鍵となります。

指定校推薦の基本情報

指定校推薦の基本情報

指定校推薦枠を調べる上では、指定校推薦の基本情報を押さえておくことが必要です。ここからは、指定校推薦の基本情報について詳しく解説します。

指定校推薦の定義

指定校推薦の定義

指定校推薦とは、高校が特定の大学と協力して設ける推薦入試制度の1つです。

公募推薦では学校長の推薦があればどの高校からも自由に出願できる一方で、指定校推薦は大学から推薦枠を貰っている高校しか利用できないのが特徴です。

高校は大学から指定された推薦枠を受け取り、その枠内で推薦を希望する生徒を選考します。校内選考では、学内の成績や出席状況、課外活動実績などを総合的に評価して選ばれるのが一般的です。

指定校推薦枠を利用する時の流れ

指定校推薦枠を利用して大学へ進学する場合の一般的な流れは以下のとおりです。

  1. 志望大学の指定校推薦枠を確認する(6月〜8月)
  2. 担任の先生に指定校推薦枠を利用したい旨を伝える(8月〜9月)
  3. 校内選考を受ける(9月〜10月)
  4. 大学に出願し選考を受ける(10月〜11月)
  5. 合格した場合は入学手続きを行う(12月〜)

校内選考で落ちてしまうと、指定校推薦の出願条件を満たしていても出願することができません。そのため、校内選考で推薦枠を勝ち取れるように、日頃から学業や課外活動に励むことが大切です。

指定校推薦枠を利用して大学へ進学する4つのメリット

指定校推薦枠を利用して大学へ進学する4つのメリット

指定校推薦には、他の入試方法と比べて様々なメリットがあります。ここからは、指定校推薦枠を利用して大学へ進学するメリットを4つご紹介します。

他の入試方式よりも合格する可能性が高い

指定校推薦枠を利用する最大のメリットは、他の入試方式と比べて合格する可能性が高いことです。指定校推薦でも小論文や面接が課されることがありますが、余程の問題がない限り、ほぼ100%合格する点が魅力です。

大学進学がほぼ確定することで、進学後に向けた勉強などに集中できるため、充実した高校生活を送ることができます。

ただし、校内選考があり、場合によってはとても厳しい競争になることを覚悟しておきましょう。

一般入試に比べて早い時期に合否が決まる

一般入試に比べて早い時期に合否が決まる

一般受験に比べて早い時期に結果が分かる点も、指定校推薦枠を利用するメリットの1つです。一般受験の場合、1月〜2月に入試が実施され、2月〜3月に合否が分かるのが一般的です。

一方で、指定校推薦の場合は9月〜10月頃を目安に校内選考が行われ、10月〜11月に選考を受け、12月頃には合否が分かるのが一般的です。

そのため、一般入試よりも進路に対する不安を早く解消でき、精神的な余裕を持って大学生活の準備を始められます。

特に、大学進学のために引っ越す場合は、早めに計画を立てられるようになるのは大きなメリットとなります。

学力試験ではなく面接や小論文で選考が行われる

学力試験ではなく面接や小論文で選考が行われる

指定校推薦では、学力試験の代わりに面接や小論文で選考が行われるケースが多いです。そのため、学力試験の対策を行わなくてもよいというメリットがあります。

また、面接や小論文が課される場合でも、余程のことがない限りは不合格にはならないので、楽な気持ちで対策することができます。

大学受験の費用を抑えられる

大学受験の費用を抑えられる

大学受験では、出願する大学が多いほど受験料がかさみます。居住地から離れている大学を受験する場合は交通費や宿泊費も必要な上、模擬試験を受けたり予備校に通ったりするためにも費用が発生します。

指定校推薦を利用する場合は、受験する大学は1つに絞られるので、受験料を最小限に抑えられます。また、模擬試験を受けたり予備校に通ったりする機会も限られるので、その分の金銭的な負担が軽減されます。

指定校推薦枠を利用して大学へ進学する3つのデメリット

指定校推薦枠を利用して大学へ進学する3つのデメリット

指定校推薦にはメリットが多い一方で、少なからずデメリットも存在します。ここからは、指定校推薦枠を利用して大学へ進学するデメリットを3つ解説します。

選択肢が少ない

指定校推薦は合格率が高い一方で、選択肢が限られてしまうというデメリットがあります。指定校推薦での進学を希望する学生は、高校が持っている推薦枠から大学を決める必要があります。

志望大学の指定校推薦枠を持っていないケースも多いので、指定校推薦のある大学で確実に合格することを優先するか、一般受験で志望大学への進学を目指すのかを検討しなければならない可能性があります。

一般入試で合格した人より基礎学力が劣ってしまうことが多い

指定校推薦を利用して大学に進学した場合、一般入試で合格した人より基礎学力が低い可能性があります。

なぜなら、一般入試では試験対策を通して学力の向上が期待できますが、指定校推薦は校内選考を通過した時点でほぼ100%合格なので、学力の向上はさほど期待できないからです。

大学での学びにおいては基礎学力が重要なので、指定校推薦で進学する場合でも、受験後に学力向上に努め、大学入学の準備に積極的に取り組む姿勢が求められます。

合格したら原則辞退できない

合格したら原則辞退できない

指定校推薦は専願なので、合格した場合は、健康上の理由や家庭の事情などのやむを得ない事情がある場合を除いて辞退が認められません。

そのため、指定校推薦枠を利用する際は、合格後に進路変更を考えることがないよう、自分の進路について十分に考え、慎重に決断する必要があります。

事前にしっかりと情報収集を行い、家族や担任の先生と相談して進路を決定しましょう。

校内選考で重視される3つの評価項目

指定校推薦の校内選抜で重視される3つの評価項目

指定校推薦は合格率が高いため、多くの生徒が利用を希望します。しかし、推薦枠は限られており、校内選考が実施されるケースがほとんどです。

ここからは、指定校推薦の校内選考で特に重視される評価項目を3つご紹介します。

評定平均(成績)

評定平均(成績)

指定校推薦では、評定平均が非常に重要な評価項目となります。なぜなら、多くの大学が指定校推薦の条件として評定平均を設定しており、一定の基準を満たすことが出願の前提だからです。

そのため、大学が求める評定平均を下回っている場合は、そもそも校内選考を受けても選考を通過するのは難しいです。逆に言えば、高い評定を維持することで、指定校推薦枠を勝ち取る可能性を高められます。

したがって、指定校推薦での進学を希望する場合は、日々の授業にしっかりと取り組み、定期試験対策を徹底的に行うことで、評定平均を上げることが重要です。

出席日数

出席日数は、生徒の責任感や規律性を示す指標とされ、高校生活においてどれだけ真摯に勉強に取り組んできたかを評価する材料となります。

指定校推薦では高校の代表として推薦されるため、欠席や遅刻、早退が少ない生徒は高校側からも信頼されやすく、選考通過の可能性が高まります。

なお、志望大学の出願条件に欠席日数に関する定めがなくても、校内選考では欠席日数の上限が定められているケースもあるので、注意が必要です。

課外活動

指定校推薦の校内選考では、部活動でのキャプテン経験や、文化祭や体育祭での実行委員の経験、地域ボランティア活動への参加状況なども加味されることがあります。

そのため、課外活動を通じて得た経験やスキルを具体的に説明できるようにし、学力以外の積極性やリーダーシップ、協調性などをアピールすると、校内選考の際に有利になります。

指定校推薦枠を勝ち取るための4つのポイント

指定校推薦枠を勝ち取るための4つのポイント

指定校推薦枠を勝ち取るためには、学業に励むだけでなく、学校生活にも配慮することが大切です。ここからは、指定校推薦枠を勝ち取るためのポイントを4つご紹介します。

可能な限り遅刻・早退・欠席はしない

指定校推薦で大学へ進学することを希望する場合は、遅刻や早退、欠席を極力避けましょう。遅刻や早退、欠席が多いと学習意欲や自己管理能力が低いと評価されてしまいかねません。

そのため、体調を管理し、可能な限り出席日数を確保することが大切です。日々の授業に積極的に参加することで、先生からの信頼を得やすくなります。

評定平均を上げる

評定平均を上げる

評定平均を上げるためには、日々の授業に真剣に取り組むことが大切です。授業中はノートをしっかりと取り、分からない点があれば先生に質問して解消しましょう。

また、授業で学んだことを復習によって効率的に記憶に定着させ、定期テスト前はしっかり対策を行うことも重要です。苦手科目の克服にも力を入れることで成績が満遍なく上がり、評定平均の向上が期待できます。

部活動や課外活動の実績を増やす

部活動や課外活動の実績を増やす

指定校推薦枠を獲得するためには、部活動や課外活動の実績を増やすことも有効です。課外活動は学業以外での努力や成果を示す絶好の機会であり、特に大会の受賞歴は実績として高く評価されます。

そのため、部活動や興味のある活動に積極的に参加し、自分の得意分野を活かして他の候補者との差別化を図りましょう。

学校生活で良好な人間関係を築く

学校生活で良好な人間関係を築く

学校生活で良好な人間関係を築くことは、指定校推薦枠を勝ち取るために欠かせないポイントの1つです。なぜなら、指定校推薦では評定平均や課外活動の実績などに加えて、人柄や素行もチェックされるからです。

そのため、日常的な挨拶や感謝の言葉を大切にし、相手の立場に立った行動を心がけることで、クラスメートや部活動の仲間、先生方との信頼関係を築くことが重要です。

良好な人間関係を構築できれば、学校生活がより充実し、指定校推薦の校内選考で有利になる可能性があります。

指定校推薦枠の調べ方に関連してよく抱く疑問

指定校推薦枠の調べ方に関連してよく抱く疑問

最後に、指定校推薦枠の調べ方でよく抱く疑問を紹介します。疑問を解消した上で、指定校推薦枠を勝ち取る準備を行いましょう。

公立高校は私立高校に比べて指定校推薦枠は少ない?

公立高校だからといって私立高校に比べて指定校推薦枠が少ないということはありません。

なぜなら、指定校推薦枠の充実度は、公立か私立かではなく、高校にどの程度の学力の学生がいるかによって決まる傾向があるからです。

学力の高い学生が集まる高校は大学と提携校としての関係を築きやすく、高校が独自のカリキュラムや特色ある教育を提供することで、大学側にとっても魅力的な推薦元となっていることがあります。

このような事情から、公立か私立かではなく、高校の学力レベルによって指定校推薦枠の数が異なります。

指定校推薦枠を取れなかった場合に備えて他の入試方式も検討したほうが良いの?

指定校推薦は人気が高く、必ずしも全員が枠を獲得できるものではありません。そのため、校内選考で落ちてしまう可能性を見越して、志望大学がどのような入試方式を採用しているかや最新の情報を常にチェックしましょう。

指定校推薦以外の入試方式としては、一般入試や公募推薦、総合型選抜(旧AO入試)などがあります。

一般入試は学力試験で合否が決まる一方で、総合型選抜(旧AO入試)や公募推薦は特定の条件を満たすことで出願でき、志望理由書や面接が重視されることが多いです。

いずれも早めの情報収集と準備が鍵となりますので、状況に応じて柔軟に入試戦略を変更することで、志望大学へ合格できる可能性が高まります。

参考記事:指定校と総合型を同時に対策することは可能なのか?

指定校推薦枠はいつ分かる?

指定校推薦枠が明らかになる時期は大学や年度によって異なりますが、6月〜8月に大学が募集要項を公表しはじめ、その際に指定校推薦の募集枠が通知されるのが一般的です。

指定校推薦枠の多寡は競争率に直結するので、例年の傾向を踏まえてどこに出願するかの目星を付け、実際の枠を踏まえて出願先を決めることが重要です。

今回の内容のまとめ

指定校推薦枠の調べ方に関するまとめ

本記事では、指定校推薦枠の調べ方や利用するメリット・デメリットなどについて詳しく解説しました。最後に、これまで解説した中でも特に重要なポイントを以下に記載します。

  • 指定校推薦枠の調べ方はいくつかありますが、学校の先生に確認する方法が最も正確性が高いです。
  • 指定校推薦では一般入試よりも合否が早く決まるため、金銭的・精神的負担が軽減され、合格後の時間を有効活用できます。
  • 指定校推薦はメリットが多いため、人気の入試方式です。指定校推薦枠よりも応募者が多かった場合は、校内選考が行われます。
  • 校内選考では、学業成績だけでなく、課外活動の実績や良好な人間関係が築けているかなども評価されます。
  • 指定校推薦枠は数が限られているため、取れない可能性を考慮して他の入試方式も検討することが大切です。

当記事を踏まえて指定校推薦枠を調べ、常に最新情報を得ることで、志望大学合格の一助にしていただけますと幸いです。

この記事の監修者

竹内 健登

竹内 健登

東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。


Recommend

今のあなたが狙える大学


Recommend

少し頑張れば目指せる大学