作成日: 2025/10/31 更新日:2026/6/26
アニメーターになるには?必要なスキル・進路・年収をわかりやすく解説

「アニメーターになるにはどうすればいい?」
「アニメーターになるのに資格や学歴は必要?」
このような疑問を持つ高校生も多いのではないでしょうか。
本記事では、主に以下のことについて解説します。
- アニメーターになる方法
- 高校生の進路とおすすめの進学先
- 仕事内容・給料・働き方
- 向いている人の特徴
また、アニメーターに関するよくある質問にも答えています。
アニメーターを目指している人は、最後までご覧ください。
この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部
年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。
目次
アニメーターになる方法
アニメーターになるために、必須の資格や学歴はありません。
画力と作品で実力を示し、アニメ制作会社に採用されるのが一般的なルートです。
主な流れは以下のとおりです。
- 専門学校や大学で画力と制作の基礎を身につける
- ポートフォリオ(作品集)を作る
- アニメ制作会社に就職する
- 動画から原画、作画監督へとステップアップする
制作会社が運営する養成所で学ぶ方法もあります。
それぞれ見ていきましょう。
専門学校や大学で画力と制作の基礎を身につける
アニメーターを目指す人の多くは、専門学校や大学で基礎から学びます。
アニメーターに求められる基礎は、画力だけではありません。
学校で身につけたい主な力は以下のとおりです。
分野 | 学ぶ内容 |
デッサン・クロッキー | 人体や物の形を正確に捉え、立体的に描く力 |
動きの表現 | 歩く、走る、振り向くなどの動作を自然に描く力 |
映像表現 | パース(遠近法)、構図、カメラワーク、光と影 |
制作工程の理解 | 絵コンテ、レイアウト、原画、動画などの流れ |
デジタル作画 | CLIP STUDIO PAINTなどのソフトの操作 |
近年は、紙ではなく液晶タブレットで作画するデジタル作画の現場が増えています。
アナログとデジタルの両方に対応できると、就職の幅が広がります。
参考:キャラクターデザイナーになるには?なり方・仕事内容・必要な資格を解説
ポートフォリオ(作品集)を作る
アニメ制作会社の採用では、ポートフォリオの提出が求められます。
学歴よりも、ポートフォリオの内容が重視される傾向があります。
ポートフォリオに入れたい作品は以下のとおりです。
- 人物や動物のデッサン、クロッキー
- 動きを表現した連続したイラスト(パラパラ漫画のような作品)
- 背景や小物を含めた一枚絵
- 自主制作したアニメーション
制作会社によっては、独自の実技試験を行うこともあります。
志望する会社の募集要項を早めに確認し、求められる作品を準備しましょう。
アニメ制作会社に就職する
学校を卒業したら、アニメ制作会社に就職するのが一般的です。
最初は「動画」の担当として採用されることが多くなります。
入社後のキャリアの流れは以下のとおりです。
段落 | 主な仕事 |
動画 | 原画と原画の間の絵を描き、動きを滑らかにする |
第二原画 | 原画のラフを清書する |
原画 | キャラクターの動きや表情の要となる絵を描く |
作画監督 | 作品全体の絵をチェックし、品質と統一感を保つ |
演出・監督 | 作品の映像表現を統括する |
動画から原画になるまでには、数年かかるのが一般的です。
先輩や作画監督の指導を受けながら、少しずつ技術を磨いていきます。
制作会社が運営する養成所・研修制度で学ぶ
アニメ制作会社の中には、自社で養成所や研修制度を運営しているところがあります。
現場のプロから直接学べるため、実践的な力が身につきます。
養成所や研修で学べる主な内容は以下のとおりです。
- 原画・動画・レイアウトなど作画の各工程の技術
- 作画ソフトの操作と、制作現場の作業の流れ
- キャラクターの表情や演技の描き方
- 納期や修正対応など、現場で必要な仕事の進め方
研修後にそのまま入社できる制度を設けている会社もあります。
募集の有無や条件は、各社の公式サイトで確認しましょう。
アニメーターになりたい高校生の進路
アニメーターになりたい高校生の主な進路は、専門学校への進学と大学への進学の2つです。
どちらを選ぶ場合も、高校生のうちから絵を描き続け、作品をためておくと有利です。
それぞれ見ていきましょう。
専門学校に進学する
早くアニメ業界に入りたい人には、専門学校への進学が向いています。
2〜3年の短い期間で、アニメ制作に必要な技術を集中的に学べます。
専門学校の主な特徴は以下のとおりです。
特徴 | 内容 |
学習期間 | 2〜3年が中心 |
授業内容 | 作画の実習が中心で、現役アニメーターが指導することも多い |
就職支援 | 制作会社とのつながりがあり、ポートフォリオ作りの支援もある |
実務に特化している分、美術や映像を幅広く学ぶ時間は限られます。
早く現場に出たいかどうかを基準に選びましょう。
大学に進学する
画力に加えて、美術や映像を幅広く学びたい人には大学が向いています。
4年間をかけて、基礎から応用までじっくり学べます。
大学の主な特徴は以下のとおりです。
特徴 | 内容 |
学習期間 | 4年 |
授業内容 | アニメーションに加え、美術、デザイン、映像を幅広く学べる |
卒業後の進路 | 制作会社のほか、映像業界やデザイン業界も選べる |
演出や監督など、作品全体を作る立場を目指す人にも向いています。
就職までの期間は長くなりますが、表現の幅を広げられる点が強みです。
アニメーターとは
アニメーターとは、アニメ作品のキャラクターや背景、小物などを動かすための絵を描く人です。
テレビアニメや映画、ゲーム、CMなど、さまざまな分野で活躍しています。
ここでは、仕事内容や給料、働き方などを解説します。
アニメーターの仕事内容
アニメ制作は分業制で、アニメーターは主に作画の工程を担当します。
主な仕事内容は以下のとおりです。
工程 | 内容 |
レイアウト | キャラクターと背景の配置や構図、カメラアングルを決める |
原画 | 動きの要となる絵を描き、キャラクターの演技を決める |
動画 | 原画と原画の間を埋め、滑らかな動きを作る |
作画監督 | 全体の作画を確認し、絵の品質と統一感を保つ |
1本のアニメには、数千枚から数万枚の絵が必要です。
多くのアニメーターが分担して、1つの作品を作り上げます。
アニメーターの給料・給与・年収
アニメーターの収入は、担当する工程や経験、雇用形態によって大きく異なります。
日本アニメーター・演出協会(JAniCA)の「アニメーション制作者実態調査2023」による年収は以下のとおりです。
項目 | 金額 |
平均年収 | 約455万円 |
年収の中央値 | 約422万円 |
新人の動画担当は、1枚ごとの出来高制で収入が低い場合があります。
一方で、固定給で新人を雇用する制作会社も増えています。
参照:アニメーション制作者実態調査2023|日本アニメーター・演出協会
アニメーターのやりがい
アニメーターの仕事には、多くのやりがいがあります。
主なやりがいは以下のとおりです。
やりがい | 内容 |
自分の絵が動く | 描いたキャラクターが画面の中で動き出す |
多くの人に感動を届けられる | 視聴者の心に残るシーンを作れる |
世界中に作品が届く | 日本のアニメは海外でも多くのファンに見られている |
チームで作品を完成させられる | 多くのスタッフと1つの作品を作る達成感がある |
エンドロールに自分の名前が載ることも、この仕事ならではの喜びです。
「好き」を仕事にできる点が、アニメーターの大きな魅力です。
アニメーターの働き方
アニメーターの働き方は、制作会社に所属する形とフリーランスの形に分かれます。
主な違いは以下のとおりです。
働き方 | 内容 | 特徴 |
制作会社所属(正社員・契約社員) | 会社に所属し、チームで制作に参加する | 給与や社会保険が安定している |
フリーランス | 作品やカットごとに制作会社と契約する | 自由度が高い一方、収入が作業量と実力に左右される |
アニメ業界では、フリーランスとして働く人が多いのが特徴です。
2024年11月にはフリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)が施行され、発注条件の明示などが義務づけられました。
参照:フリーランス・事業者間取引適正化等法|厚生労働省(※リンク要追加)
アニメーターに必要なスキル・資格
アニメーターになるために必須の資格はありません。
採用では、資格よりも画力と作品が重視されます。
必要なスキルと、学習の目標になる資格は以下のとおりです。
分類 | 内容 |
必要なスキル | 画力、動きの表現力、デジタル作画、集中力、協調性 |
役立つ資格・検定 | アニメーション実技試験、CGクリエイター検定、色彩検定 |
資格は、学んだ内容を確認する目標として活用しましょう。
毎日絵を描き続けることが、最も確実なスキルアップの方法です。
アニメーターという職業の注意点
やりがいが大きい一方で、注意点もあります。
主な注意点は以下のとおりです。
- 新人のうちは収入が低く、不安定になりやすい
- 納期前は作業時間が長くなりやすい
- 長時間座って描くため、体調管理が必要
- 技術が収入に結びつくまで時間がかかる
近年は、若手の待遇改善に取り組む制作会社も増えています。
就職先を選ぶ際は、給与体系や研修制度を必ず確認しましょう。
おすすめの大学
アニメーターを目指す高校生におすすめの大学は、多摩美術大学、武蔵野美術大学、東京工芸大学、京都精華大学です。
各大学の概要を表にまとめました。
アニメーション学科がある大学は、作画を専門的に学べます。
美術大学は、デッサン力や表現の幅を広げたい人に向いています。
年内入試ナビでは、アニメーターを目指せる大学をまとめています。
おすすめの短期大学・専門学校
アニメーターを目指す高校生におすすめの短期大学・専門学校を紹介します。
各校の概要を表にまとめました。
学校名 | 学科・コース | 学べる内容 |
デザイン美術学科 アニメーション・デジタルクリエイションコース | アニメーション、映像制作、3DCGなどデジタル制作のスキル | |
アニメーター科 | 人体描画やクロッキーなどの基礎画力と、原画・レイアウトの技術 | |
アニメーションコース | 動画、原画、絵コンテ、演出など、アニメ制作全般 | |
アニメーション科 | 手描きの作画とデジタル作画の両方を基礎から応用まで学ぶ |
学校によって、アナログとデジタルの比重が異なります。
オープンキャンパスで、実習の内容や卒業生の就職先を確認しましょう。
よくある質問
アニメーターに興味がある人が疑問に思うことをまとめました。
よくある質問とその回答を記載していきます。
アニメーターになるには学歴は必要?独学でもなれる?
アニメーターになるために、特定の学歴は必要ありません。
独学で画力を身につけ、制作会社に採用される人もいます。
学校で学ぶ場合と独学の場合の違いは以下のとおりです。
項目 | 学校で学ぶ | 独学 |
学べる内容 | 制作工程やデジタル作画を体系的に学べる | 自分で教材を選び、計画的に学ぶ必要がある |
業界とのつながり | 就職支援や業界出身の講師がいる | 自分で情報を集める必要がある |
費用 | 学費がかかる | 費用を抑えられる |
独学で目指す場合は、自主制作やSNSでの作品公開で実績を積む工夫が欠かせません。
学校は、スキルと業界とのつながりを効率よく得られる場です。
アニメーターは何歳からなれる?何歳までなれる?
アニメーターになるための年齢制限は、法律上はありません。
ただし、新人採用の実態には傾向があります。
年齢に関する主なポイントは以下のとおりです。
- 高校卒業後に進学し、20歳前後でデビューする人が多い
- 新人採用は20代前半までが中心
- 採用時に年齢の上限を設けている制作会社もある
年齢が上がるほど、未経験での就職は難しくなります。
アニメーターを目指すなら、早めに行動を始めるのが有利です。
アニメーターに向いている人の特徴は?
アニメーターに向いている人には、以下の特徴があります。
主な特徴を表にまとめました。
特徴 | 説明 |
絵を描き続けられる | 長時間の作画を毎日続けられる |
観察力がある | 人や物の動き、表情を細かく観察できる |
責任感がある | 納期を守って作業をやり遂げられる |
協調性がある | 監督や仲間の指示に柔軟に対応できる |
集中力と忍耐力がある | 細かい作業にも粘り強く取り組める |
最初からすべてを満たす必要はありません。
絵を描くことが好きな気持ちが、成長の原動力になります。
アニメーターとイラストレーターの違いは?
アニメーターとイラストレーターは、どちらも絵を描く仕事です。
ただし、仕事の目的や進め方が異なります。
項目 | アニメーター | イラストレーター |
仕事内容 | 絵を動かしてアニメーションを作る | 書籍、広告、ゲームなどの静止画を描く |
作業形式 | チームで工程を分担する | 個人作業が中心 |
求められるスキル | 動きや表情の表現力、連続した絵を描く力 | 構図やデザイン力、画風の表現力 |
働き方 | 制作会社所属またはフリーランス | フリーランスが多い |
動く絵を作る楽しさを重視するならアニメーターが向いています。
1枚の絵で表現する喜びを重視するならイラストレーターが向いています。
参考:イラストレーターになるには?なり方・必要な資格・仕事内容を解説
まとめ
本記事では、アニメーターになる方法から、進路・仕事内容・給料・向いている人の特徴までを解説しました。
重要なポイントは以下のとおりです。
- アニメーターに必須の資格や学歴はなく、画力とポートフォリオで評価される
- 入社後は動画から始め、原画、作画監督へとステップアップする
- 平均年収は約455万円(JAniCA 2023年調査)
- 2024年11月施行のフリーランス新法で、フリーランスの取引環境の改善が進んでいる
- 高校生は、専門学校か大学で画力と制作の基礎を身につけるのがおすすめ
本記事が、アニメーターを目指す第一歩になれば幸いです。
当記事で解説した内容は、「アニメーターのなり方ガイド」にまとめています。
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この記事の監修者

竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。
