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多摩美術大学

注意:多摩美術大学のイベントや資料請求が設定されていません。大学側でイベントや資料請求の設定完了後に閲覧又は申込が可能になります。

多摩美術大学美術学部では、学校推薦型選抜という公募推薦入試が用意されています。

出身学校長の推薦に基づき、学力だけではなく、それぞれの分野で望まれる資質や、そこで学ぶ積極的な意欲、将来への明確な姿勢などが総合的に問われるのが特徴です。

本ページでは、多摩美術大学美術学部の公募推薦である、学校推薦型選抜の概要と対策についてお伝えします。

実施している年内入試の種類と日程について

絵画学科 油画専攻

試験名学校推薦型選抜
出願締切日2026/11/07
一次合格発表日-
試験日2026/11/21または11/22
合格発表日2026/12/01

グラフィックデザイン学科

試験名学校推薦型選抜
出願締切日2026/11/07
一次合格発表日-
試験日2026/11/21、11/22
合格発表日2026/12/01

生産デザイン学科 プロダクトデザイン専攻

試験名学校推薦型選抜
出願締切日2026/11/07
一次合格発表日-
試験日2026/11/21、11/22
合格発表日2026/12/01

建築・環境デザイン学科

試験名学校推薦型選抜
出願締切日2026/11/07
一次合格発表日-
試験日2026/11/21、11/22
合格発表日2026/12/01

芸術学科

試験名学校推薦型選抜
出願締切日2026/11/07
一次合格発表日-
試験日2026/11/21
合格発表日2026/12/01

統合デザイン学科

試験名学校推薦型選抜
出願締切日2026/11/07
一次合格発表日-
試験日2026/11/21、11/22
合格発表日2026/12/01

多摩美術大学美術学部 学校推薦型選抜 入試日程

絵画学科油画専攻

出願から試験本番までの期間が非常に短く、試験自体も面接のみというスケジュールです。

当日のその場で描く実技試験がないため、事前の制作期間にどれだけ時間を割けたかがそのまま評価に直結する日程感と言えます。

試験直前になってから慌てて作品を準備するのでは到底間に合いません。

夏休みの段階から計画的に作品制作を進め、出願時期には質の高いポートフォリオが完成している状態に仕上げておくことが最大の対策となります。

グラフィックデザイン学科

2日間にわたり、計12時間にも及ぶ専門実技試験が課されます。

短期間で複数の実技をこなさなければならない、非常にハードで体力を消耗する日程です。

秋口から、本番と全く同じ制限時間内で作品を仕上げる実践的なタイムトライアル演習を繰り返し行いましょう。

長時間の試験を最後まで集中して乗り切るためのペース配分や、精神的・肉体的な体力を養っておくことが不可欠です。

生産デザイン学科 プロダクトデザイン専攻、建築・環境デザイン学科、統合デザイン学科

1日目に専門実技試験が行われ、翌日の2日目にその制作物を基にしたプレゼンテーション面接が行われます。

1日目の成果が2日目の結果に直結するため、息の抜けない緊張感のあるスケジュールとなっています。

 実技自体の対策はもちろんですが、自分が制作したものを一晩おいて翌日すぐに他者へ論理的に伝える必要があります。

そのため、日頃から「自分が何を作ったのか」「なぜこの形にしたのか」を即座に言語化してプレゼンする訓練を、実技演習とセットで反復しておく必要があるでしょう。

芸術学科

1日のうちに小論文と面接の両方が実施されるコンパクトなスケジュールです。

他学科のような長時間の造形実技はありませんが、出願時に「提出課題」が求められます。

そのため、試験日よりも前の段階での準備が大きな比重を占める日程感になっています。

出願期間の前に余裕をもって、指定された課題の準備を終わらせておきましょう。

秋以降は、本番の小論文に向けた執筆訓練と、提出課題に関する深い質疑応答を想定した模擬面接を並行して集中的に行うと良いです。

各入試の募集人数・倍率

絵画学科 油画専攻

試験名学校推薦型選抜
募集人数10
倍率 20263.6
倍率 20253.6

グラフィックデザイン学科

試験名学校推薦型選抜
募集人数24
倍率 20269.9
倍率 20257.9

生産デザイン学科 プロダクトデザイン専攻

試験名学校推薦型選抜
募集人数20
倍率 20262.2
倍率 20252.1

建築・環境デザイン学科

試験名学校推薦型選抜
募集人数20
倍率 20261.5
倍率 20251.4

芸術学科

試験名学校推薦型選抜
募集人数5
倍率 20261
倍率 20251.7

統合デザイン学科

試験名学校推薦型選抜
募集人数18
倍率 20262.9
倍率 20252.1

絵画学科 油画専攻の募集人数と倍率の特徴

2025年度の募集人数は10名、倍率は3.6倍でした。

 2025年の倍率3.6倍は2〜4倍の範囲に収まる標準的な難易度ですが、4倍に迫るやや高めの水準です。

確かな描写力と独自性が求められるため、過去の傾向を分析し、質の高いポートフォリオを準備して万全の対策で臨む必要があります。

グラフィックデザイン学科の募集人数と倍率の特徴

2025年度入試における募集人数は24名に対し、倍率は7.9倍という結果でした。

7.9倍という数値は超高倍率の入試状況です。

全国からトップクラスの志願者が集まる多摩美の看板学科であり、圧倒的な造形力やクリエイティビティなど、抜きん出た実力がないと合格を勝ち取るのは難しい激戦区と言えます。

生産デザイン学科 プロダクトデザイン専攻の募集人数と倍率の特徴

2025年度の募集人数は20名で、倍率は2.1倍でした。

2025年の倍率は2.1倍となっており、適度な競争が見込まれる標準的な難易度です。

極端に高いハードルではないため、アイデアを的確に伝える表現力やプレゼンテーション能力をしっかりと磨けば、十分に合格を狙えるバランスの取れた入試環境です。

建築・環境デザイン学科の募集人数と倍率の特徴

2025年度の募集人数は15名、倍率は1.4倍でした。

1.4倍という倍率は、合格の可能性が高い「狙い目」の学科です。

募集枠も15名と比較的多く確保されているため、基礎的な対策を積めば大いにチャンスが広がります。

芸術学科の募集人数と倍率の特徴

2025年度入試の募集人数は5名、倍率は1.7倍でした。

倍率1.7倍と、数字上は間違いなく「狙い目」と言える状況です。

ただし、募集定員が5名と少ないため、わずかな志願者動向で倍率が変動しやすい点には注意が必要です。

事前課題や小論文の対策を怠らずに臨みましょう。

統合デザイン学科の募集人数と倍率の特徴

2025年度における募集人数は12名、倍率は2.1倍という結果でした。

2025年の倍率は2.1倍であり、標準的な難易度を保っています。

グラフィックデザイン学科のような過酷な競争を避けつつ、横断的なデザインの学びを深めたい受験生にとっては、しっかりとした対策を行えば手が届きやすい有望な選択肢となります。

倍率的おすすめの学科と入試

学校推薦型選抜(公募推薦)の中で、倍率の観点から最も強くおすすめしたいのは、建築・環境デザイン学科です。

2025年度の倍率は1.4倍と非常に低く落ち着いており、数ある学科のなかでも頭一つ抜けた「狙い目」の入試となっています。

また、同じく倍率が2倍を切っている「芸術学科(1.7倍)」も数値上は非常にお得な学科と言えます。

さらに、デザイン系の専攻を目指す受験生であれば、極端な高倍率を避けられる「生産デザイン学科 プロダクトデザイン専攻(2.1倍)」や「統合デザイン学科(2.1倍)」も、十分に対策の成果が反映されやすい堅実な選択肢としておすすめできる入試です。

各学部・学科の出願基準・出願書類と二次選抜について

絵画学科 油画専攻

試験名学校推薦型選抜
出願評定-
必要英検スコア-
出願書類志望理由書 その他書類 推薦書
試験内容

面接

グラフィックデザイン学科

試験名学校推薦型選抜
出願評定-
必要英検スコア-
出願書類志望理由書 その他書類 推薦書
試験内容

その他

生産デザイン学科 プロダクトデザイン専攻

試験名学校推薦型選抜
出願評定-
必要英検スコア-
出願書類その他書類 推薦書 自己推薦・自己アピール書
試験内容

面接

その他

プレゼンテーション

建築・環境デザイン学科

試験名学校推薦型選抜
出願評定-
必要英検スコア-
出願書類その他書類 推薦書 志望理由書
試験内容

面接

その他

プレゼンテーション

芸術学科

試験名学校推薦型選抜
出願評定-
必要英検スコア-
出願書類志望理由書 その他書類 推薦書 事前課題
試験内容

面接

小論文や学科諮問などの筆記試験

統合デザイン学科

試験名学校推薦型選抜
出願評定-
必要英検スコア-
出願書類志望理由書 その他書類 推薦書 活動報告書
試験内容

面接

プレゼンテーション

その他

出願基準については、受験できる対象者(現役・既卒の条件)が学科によって2パターンに分かれているため、冒頭にまとめて記載し、その後に各学科の詳細を解説していきます。

多摩美術大学 学校推薦型選抜 出願基準について

絵画学科 油画専攻、グラフィックデザイン学科

評定平均のボーダー(「全体の評定3.8以上」など)や欠席日数の制限、英検などの英語資格による加点制度は設けられていません。

特筆すべき点として、この2学科・専攻は「現役生」のみが出願可能となっている点です。

浪人生は出願できないという明確な制限があります。

出願には出身高等学校長の推薦書が必須であり、合格した場合は必ず入学する「専願」となります。

出願基準に対する注意点 現役生しか受験できないため、ライバルは同じ現役生のみとなります。

評定平均の条件がない分、人物・資質・学習意欲等を総合的に評価した学校長からの推薦を得られるよう、日頃の高校生活や制作活動への真摯な態度が問われます。

生産デザイン学科 プロダクトデザイン専攻、建築・環境デザイン学科、芸術学科、統合デザイン学科

こちらも評定平均のボーダーや欠席日数、英語資格などの制限や条件はありません。

先ほどの2学科とは異なり、現役生に加えて「1浪生」まで出願が可能となっているのが特徴です。

同じく出身高等学校長の推薦書が必須であり、「専願」での受験となります。

出願基準に対する注意点 1浪生まで受験可能であるため、現役生は実技や制作に1年間多く時間を費やしてきた浪人生とも勝負することになります。

出願のハードル自体は高くないため、提出書類や実技試験、面接でのアピールが合否の要となります。

絵画学科 油画専攻 学校推薦型選抜

出願書類について

出願時に履歴書、志望理由書、推薦書などに加え、「ポートフォリオ(A4サイズ1冊)」の郵送提出が必須です。

さらに、面接試験当日に「油彩2点以内」と「ドローイングファイル1冊」を持参する必要があります。

志望理由書で「なぜ他大学ではなく多摩美の油画専攻なのか」を明確にしつつ、出願時に提出するポートフォリオと当日持参する実物作品の間に一貫性を持たせることが重要です。

これまでの制作過程や意欲が伝わるよう、作品資料の整理を早めに行いましょう。

試験内容について

当日のその場で描く実技試験はなく、「面接」のみが課されます。

面接では、持参した油彩作品やドローイングファイルを基に、制作に対する意欲やコミュニケーション能力が評価されます。

実技試験がないため、持参する作品のクオリティが極めて重要です。

面接では作品の意図や制作プロセスについて深く問われるため、自分の作品を言語化して他者に論理的に伝えるプレゼンテーション能力を鍛えておく必要があります。

グラフィックデザイン学科 学校推薦型選抜

出願書類について

出願時は履歴書、志望理由書、推薦書などの共通書類のみの提出となります。

事前のポートフォリオや課題提出、当日の持参作品などはありません。

出願書類に対する注意点 事前の作品提出がない分、志望理由書の重要度が高まります。

ビジュアルコミュニケーションの分野で将来どのようなデザイナーになりたいのか、多摩美術大学の教育理念と自身の目標がどう合致するのかを具体的にアピールしましょう。

試験内容について

「クリエイティビティ テスト(スケッチ+テキスト・2時間)」「鉛筆デッサン(5時間)」「色彩構成(5時間)」という3つの専門試験のみが2日間にわたって課され、面接はありません。

試験内容に対する注意点 面接がないため、圧倒的な実技力が求められます。

特に「クリエイティビティ テスト」は与えられたテーマに対してスケッチと文章で自己表現する特殊な試験であり、デザインを学ぶ意欲や柔軟な発想力が評価されます。

長時間の試験に耐えうる集中力と造形力の訓練が不可欠です。

生産デザイン学科 プロダクトデザイン専攻 学校推薦型選抜

出願書類について

志望理由書の代わりに「自己アピール文(500字以内)」を提出するのが特徴です。

事前のポートフォリオ提出や当日の作品持参などはありません。

自己アピール文では、自らの長所や特技に磨きをかけた経験を書き、次世代クリエイターとしての素質や熱意をアピールする必要があります。

「なぜプロダクトデザインか」だけでなく、自分自身の強みを明確に伝えましょう。

試験内容について

出願時に選択A(アイデア/プロセス・3時間)か選択B(スケッチ/デッサン・3時間)を選びます。

翌日に、その実技試験で制作した作品を説明する「プレゼンテーション面接」が行われます。

選択Aは文章やイラスト、図式などを使った発想力重視の試験、選択Bはデザインスケッチや鉛筆デッサンなど描写力重視の試験です。

どちらを選んでも、制作の意図を面接官に力強く、明るく伝えるプレゼン力が合否を大きく左右します。

建築・環境デザイン学科 学校推薦型選抜

出願書類について

履歴書、志望理由書、推薦書などの共通書類を提出します。

事前の課題やポートフォリオの提出、当日の持参作品などはありません。

環境や社会問題、空間デザインに対する自身の問題意識を志望理由書で明確にすることが求められます。

なぜ他分野ではなく建築・環境デザインなのか、自分なりの視点やエピソードを交えて記述しましょう。

試験内容について

出願時に選択A(空間デザイン・5時間)か選択B(企画デザイン・3時間)を選びます。

翌日に、制作した作品についての「プレゼンテーション面接」が課されます。

選択Aはモチーフを用いた立体構成、選択Bは社会テーマに対する課題解決の提案(文章・着彩等)です。

面接では、自らの作品を客観的に捉え、質疑に対して論理的に応答する対話力やコミュニケーション能力が高く評価されます。

芸術学科 学校推薦型選抜

出願書類について

履歴書、志望理由書、推薦書に加え、出願時に「提出課題」の同封が必須です。

課題は芸術について「空想の○○○(展覧会や書物など)」の企画者として自由にプランを立てるもので、意図と内容を合わせて2000字程度でまとめます。

提出課題は、芸術・文化の企画者としての柔軟な発想力とプロデュース力が厳しく問われます。

図版や映像の添付も可能であり、誰に何を伝えたいのか、具体的かつ説得力のある企画書を練り上げることが重要です。

試験内容について

「小論文(芸術学科専門試験・90分)」と「面接」が課されます。

小論文では日本語の読解力と論理的思考力が、面接では提出した課題に基づく質疑応答が行われます。

小論文では、課題文を正確に読み取り、独自の視点で深く考察する文章力が求められます。

面接では提出課題に関する深い突っ込みが予想されるため、自身の企画意図をあらゆる角度から説明できるよう準備が必要です。

統合デザイン学科 学校推薦型選抜

出願書類について

履歴書、志望理由書などの共通書類に加え、出願時に「ポートフォリオ(PDF形式)」をインターネットの指定フォーム経由で提出する必要があります。

作品数は1ページ1作品で5点以内です。

一般的な「作品」に留まらない創造的な活動成果を含めることが推奨されます。

映像やインタラクティブ作品の場合はURLを記載するなど、指定のフォーマットに沿ってレイアウトや見せ方を工夫し、デザインに対する意識と熱意をアピールしましょう。

試験内容について

 「企画・構想(3時間)」の実技試験と、その内容に基づく「プレゼンテーション面接」が課されます。

 「企画・構想」は、与えられたテーマに対して問題を整理し、自分なりの解決案を導き出すデザイン的な問題解決能力が問われる試験です。

面接では、その提案内容を適切な語彙で論理的に説明し、質問の意図を正確に理解してコミュニケーションを取る能力が重要視されます。

各学科の総合型選抜の対策ポイント

出願書類の書き方

出身学校長からの推薦を得た上で、「なぜ他大学や他分野ではなく、多摩美術大学のこの学科・専攻でなければならないのか」を明確にしましょう。

志望理由書や自己アピール文(プロダクトデザイン専攻の場合)、あるいは提出課題(芸術学科の場合)において、高校生活での制作実績や独自の視点、将来の明確なビジョンを具体的に記述することが不可欠です。

学校推薦型選抜では、一律の学力ではなく「それぞれの分野で望まれる資質、そこで学ぶ積極的な意欲、将来への明確な姿勢」が総合的に問われるためです。

出願時の評定平均のボーダー等がない分、提出する書類があなたの熱意と適性を証明する最大の武器となります。

単に「絵を描くのが好き」と書くのではなく、高校での部活動や文化祭のポスター制作、地域ボランティアでのデザイン経験など、具体的なエピソードを「社会課題に対する独自の問題意識」と紐付け、「だからこそ多摩美の〇〇学科で、〇〇のスキルを学び社会に貢献したい」と論理的に展開する傾向があります。

自身の過去の活動や制作物を棚卸しし、学科の理念と合致するエピソードをリストアップしましょう。

2次試験の対策

実技試験や小論文等の専門試験で最も評価されるポイントは、出題の意図を正確に読み取る「理解力」と、それを自分の視点で形や文章にする「発想力・表現力」、そして長時間の試験を最後まで集中して乗り切る「造形力」です。

多摩美術大学が求める「観察する力と思考する力」「構想する力と実行する力」「創造する力と表現する力」をはかるためです。

たとえばグラフィックデザイン学科の「クリエイティビティ テスト」ではデザインへの興味と意欲が、統合デザイン学科の「企画・構想」では論理的な思考力や問題解決能力が採点基準として明記されています。

実技試験では、単にモチーフを写実的に描くだけでなく、「この構図で何を伝えたいか」という明確な意図が求められます。

小論文や企画デザイン系の課題では、「社会・生活上の課題発見→その分析→独自の解決アイデアの提案」という論理的な型に沿って構成するのが効果的です。

合格ラインに達するための具体的な練習法として、各学科の過去の出題傾向を分析し、本番と全く同じ制限時間で作品や企画を完成させるタイムトライアル演習を繰り返し行いましょう。

完成後は必ず第三者からフィードバックをもらいましょう。

面接で問われること(※グラフィックデザイン学科以外)

プレゼンテーション面接を含む面接試験では、提出した作品や事前課題、あるいは前日の実技試験で制作した作品の「制作意図」と、「志望理由・入学後のプラン」が深く問われます。

大学側は、受験生が「自らの作品を客観的に捉えられているか」「作品の意図を他者に的確に伝えられる論理性とコミュニケーション能力(対話力)があるか」、そして「次世代のクリエイターとしての素質があるか」を確認したいからです。

合格者は、「なぜこの色や形にしたのか」という質問に対し、「なんとなく」ではなく「〇〇というコンセプトを伝えるために、あえて△△の素材(技法)を選びました」と論理的な根拠を持って答えます。

制作プロセスで困難だった点とその解決方法を語れると好印象です。

本番で焦らないための準備アクションとして、自分が制作した全作品について「コンセプト」「工夫した点」「客観的な反省点」を言語化してノートにまとめておきましょう。

そして、学校の先生や友人などを相手に、実際の作品を見せながらプレゼンや質疑応答を行う模擬面接を何度も繰り返してください。

対策スケジュール

合格までのタイムラインの全体像としては、高3の春〜夏に基礎的な実技力・表現力を培いながらポートフォリオの作品を蓄積し、夏休み明けから推薦の事務手続きと出願書類の作成、そして秋以降は試験本番を想定したタイムトライアルと面接練習に特化する短期決戦のスケジュールになります。

この中で絶対に達成しておくべき目標は、「10月中旬までに高校の先生から推薦の承諾・推薦書の作成依頼を終え、志望理由書や自己アピール文、提出課題などを完成させておくこと」です。

学校推薦型選抜の出願期間は11月初旬の数日間と非常に短く、出身学校長が作成した推薦書や調査書の手配が必要だからです。

出願直前にバタバタすると、11月下旬の試験本番に向けた直前対策に大きな支障をきたします。

また、1日の学習ルーティンとしては、平日は放課後に画塾や美術室で3時間程度の実技対策を行い、帰宅後は小論文のネタ探しや自身の作品の言語化を行う。

休日は本番同様の5時間通しでの実技演習や模擬面接を行う、というサイクルが有効です。

総合型選抜に対するよくある質問

Q: 学校推薦型選抜は浪人生でも受験できますか?

A: 出願する学科・専攻によって異なります。

「生産デザイン学科 プロダクトデザイン専攻」「建築・環境デザイン学科」「芸術学科」「統合デザイン学科」の4つは、1浪生(前年度の3月に卒業した者)まで出願可能です。

一方で、「絵画学科 油画専攻」と「グラフィックデザイン学科」は現役生のみが出願可能となっており、既卒生は受験できないため注意が必要です。

Q: 学校推薦型選抜に合格した場合、入学を辞退して他大学へ進学することはできますか?

A: できません。

出願資格および推薦要件として「本入学試験に合格した場合に入学を確約できる者」と明確に定められているため、合格した場合は必ず志願した学科・専攻に入学しなければならない「専願」の入試となります。

Q: 出願にあたって、評定平均のボーダーや欠席日数の制限はありますか?

A: 多摩美術大学の学校推薦型選抜では、「全体の評定平均〇.〇以上」や「欠席日数が〇日以内」といった具体的な数値による出願のボーダーラインは設けられていません。

出身学校長が人物や資質、学習意欲などを総合的に評価し、適格と判断して推薦できる受験生であれば出願が可能です。

Q: 出願時に提出したポートフォリオや提出課題は返却されますか?

A: 出願時に同封・郵送したポートフォリオや提出課題は、原則として理由のいかんを問わず一切返却されません。

ただし例外として、「絵画学科 油画専攻」のポートフォリオのみ返却されます。

なお、面接試験当日に持参した実物作品等については、試験終了後に各自で持ち帰る形になります。

まとめ

多摩美術大学美術学部の学校推薦型選抜について、重要なポイントを振り返ります。

  • 概要:出身学校長の推薦に基づき、学力だけでは測れない各分野の資質や学ぶ意欲、将来への姿勢が総合的に問われます。
  • 入試の日程:11月上旬の出願から下旬の試験本番までが非常に短いため、夏休みからの計画的な作品・書類準備が不可欠です。
  • 募集人数・倍率の傾向:グラフィックデザイン学科のような超高倍率の激戦区がある一方で、建築・環境デザイン学科など2倍を下回る狙い目の学科も存在します。
  • 出願と試験の対策ポイント:評定平均の明確な基準がない分、志望理由書などの書類と実技・面接が合否に直結します。出願締切から逆算し、時間配分を意識した実践練習と模擬面接の反復が合格への鍵です。

多摩美術大学美術学部の学校推薦型選抜で合格する人材像

この入試で合格をつかむのは、自身の強みを理解し、次世代のクリエイターとしての明確なビジョンを論理的かつ情熱的に他者へ伝えられる受験生です。

単なる造形力や描写力だけでなく、日頃から社会や環境に対する問題意識を持ち、自分の作品や企画を通じてどうアプローチしていくかという「独自の視点」を持つ人材が評価されます。

学校推薦型選抜は、数値化された成績ではなく、あなたの創造的な表現力や基礎的なコミュニケーション能力、そして未来へ向けた熱意を最大限に評価してくれる入試です。

これまでの制作活動や経験に自信を持ち、多摩美術大学で学びたいという強い意志をまっすぐに伝えてください。

あなたの挑戦を応援しています。


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