作成日: 2025/10/09 更新日:2025/10/09
画家になるには?なり方・仕事内容・必要なことを解説

画家を目指す高校生のなかには、画家になるにはどのような進路を選ぶべきかお悩みの人も多いかもしれません。
この記事では、画家という職業にスポットを当て、以下のポイントを中心に解説していきます。
- 画家の仕事内容
- 画家のなり方
- 画家になるうえで必要なスキルや資格
- 画家を目指す高校生の進路
- 画家に向いている人の特徴や適性
画家としてのキャリアを真剣に考えている人は、この記事を最後までよく読んで、画家を目指すために必要な知識を身につけてみてください。
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この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部
年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。
目次
画家とは

画家は、絵画作品を制作し、個展や公募展で発表することで活動する職業です。
美術館やギャラリーでの展示、依頼制作、商業的コラボレーションなど、多様な形で作品を世に届けます。
創作活動を通じて個性や表現力を発揮し、作品を通して観客や顧客にメッセージを伝えることが主な役割です。
画家の仕事内容
画家の仕事は単に絵を描くことだけでなく、展示や販売、広報活動まで幅広く行います。
具体的には以下のような仕事です。
- 作品制作(油絵、水彩、アクリル、デジタルなど多様)
- 個展・公募展への出品
- 作品の販売や依頼制作
- 作品販売時の業務:価格や在庫の管理、作品の梱包・発送、作品証明書の作成
- SNSやポートフォリオによる自己PR
- 企業やブランドとのコラボレーション
絵を描いたのち、出品したり販売したりするなど、経営的な素養も必要になります。
画家の給与・給料・年収

画家はフリーランスとして活動する場合が多く、収入は個人差が大きいのが特徴です。
項目 | 内容 |
年収の目安 | 0〜500万円程度(活動歴や販売状況による) |
主な収入源 | 作品販売、依頼制作、企業コラボ、展示報酬、賞金 |
安定性 | 収入は不安定。公募展入賞やギャラリー契約で安定化する場合あり |
ヒット作を生み出したり、固定のクライアントを獲得できたりすれば、安定的な収入を見込める可能性があります。
人気が出て作品を高額で販売できるようになれば、年収は数千万円やそれ以上となる場合もあります。
画家のやりがい
画家としての活動には、自身の表現力を形にできる喜びがあります。
観客や購入者から直接反応を得られることも大きな魅力です。
- 自分の表現を作品として形にできる
- 展示や販売を通して観客や購入者の反応を体感できる
- 個展や入選歴が評価として残る
- 他のアーティストや企業とのコラボで新しい挑戦ができる
画家の働き方

画家はフリーランス主体で働くことが多く、勤務時間や活動の進め方は自由度が高い反面、自己管理が重要です。
- 自宅やアトリエでの制作が中心
- 美術館や企業勤務で作品制作・アートディレクションに携わる場合もある
- 展示や締切に合わせて不規則な勤務が多い
- 作品販売だけでなく、講師活動や依頼制作で収入を補う場合がある
画家に必要な知識、資格、スキル
画家になるために必須の資格はありませんが、専門知識やスキルを持つことで活動の幅が広がります。
- 美術・デザインの基礎知識(色彩理論、構図、画材の扱い方)
- 創造力・表現力(独自の世界観を作品に反映)
- マーケティング・広報力(作品を販売・宣伝するスキル)
- デジタルスキル(デジタル絵画やSNS発信に対応)
- 企画力(作品のテーマや展示会のテーマを設定する力)
画家という職業の注意点

画家は自由度の高い職業ですが、収入や評価の安定性に課題があります。
- 収入が不安定で生活費と制作費の両立が課題
- 展覧会出品や入選歴などで評価が左右され、結果が出るまで時間がかかる
- フリーランスの場合、営業・広報・経理も自己管理が必要
- 長時間の制作作業に伴う体調管理が重要
- 作品の保管や輸送といった管理も重要となる
近年ではデジタルデバイスを用いたデジタルアートやアニメーションも普及しており、映像的なセンスも求められる職業です。
画家になる方法

画家になるには、美術系の教育を受ける方法や独学で技術を磨く方法など、複数のルートがあります。
画家になる方法は「教育による技術習得」「独学でのスキル向上」「作品発表の経験」「収入源の確保」の4つの要素を組み合わせることが重要です。
どのルートも、自分の表現力を磨きつつ、作品を発表する経験を重ねることがキャリアの基盤になります。
美術大学・美術系学部で学ぶ
美術大学や美術系学部では、絵画の技術や理論を体系的に学べます。
大学での学びは基礎力の向上だけでなく、展覧会や作品発表の機会も多く、キャリア形成に直結します。
学べる内容:デッサン、油絵、水彩、色彩理論、現代美術の知識
メリット:専門指導の下で技術を体系的に習得できる。展示機会やネットワークも得やすい
デメリット:学費がかかる。卒業後にすぐ収入につながるわけではない
学習方法 | 特徴 | メリット | デメリット |
美術大学 | カリキュラムに沿って専門的に学ぶ | 技術・知識を体系的に習得、ネットワーク形成 | 学費が高く時間もかかる |
美術専門学校 | 実技中心で即戦力を養う | 短期間で制作力を高めやすい | 学問的背景はやや薄い |
独学・オンライン学習で学ぶ

独学やオンライン学習を活用する方法もあります。
自分のペースで学べるため、自由度が高い一方でモチベーション管理が重要です。
書籍・動画教材・オンライン講座で技術を習得
自宅制作やSNS発信を通じて作品発表の経験を積む
作品の評価やアドバイスを受けにくいため、自己分析と改善力が重要
ギャラリー・公募展での発表経験を積む
画家として活動するには、作品を世に出して評価を受ける経験が不可欠です。
個展・グループ展:作品を発表し、観客や購入者から直接反応を得られる
公募展への出品:入選歴が履歴書代わりになり、キャリアの信頼性を高める
オンライン展示・販売:SNSやネットショップを活用し、国内外に作品を発信
コンクールで入選して、画廊や画商などからオファーをもらう

画家になるための最も有効な手段のひとつが、コンクールやコンテストでの入選です。
コンクールやコンテストは多くの画家にとって自分の作品を広く知ってもらうための絶好の機会です。
特に国内外の著名なコンクールでの入選は、画廊や画商などからオファーをもらうきっかけにもなります。
美大在学中など、社会人になる前にコンクールで入賞できるのがベストではあるものの、実際は以下のように美術教師の講師や画家のアシスタントをしながら入賞を目指すのが一般的です。
美術教師や絵画教室の講師をしながら入選を目指す
美術教師や絵画教室の講師を続けながら画家としての入選を目指すことは、安定した収入を得つつ芸術活動を続けるための現実的な選択肢のひとつです。
教えることを通じて自分の技術や知識を深めることができるだけでなく、生徒たちとの交流から新たなインスピレーションを得ることもあるかもしれません。
また、教育の場で得たフィードバックや評価は、自分の芸術表現を磨くための貴重な機会となり、コンクールでの入選を目指す際の大きな糧にもなるでしょう。
画家に弟子入りして経験を積みながら入選を目指す
画家になる方法のひとつとして、現役で活躍する画家に弟子入りしてコンテストでの入選を目指すというルートもあります。
プロの画家に弟子入りすることで技術を磨くことができるのはもちろん、プロフェッショナルな現場を直接体験することができます。
また、師匠のネットワークを活用することで、展覧会やコンクールの情報も得やすくなり、自身の作品を世に出す機会を増やすこともできるでしょう。
弟子入り期間中はただ技術を習得するだけでなく、師匠の作品に対する情熱や作品を通じて伝えたいメッセージを学ぶことが重要です。
画廊や画商に作品を持ち込んで契約してもらう
まずは自分の作風やテーマにに合った画廊や画商をリサーチし、その画廊が過去に取り扱ったアーティストや展示内容をチェックして自分の作品がそのギャラリーに合うかどうかを見極めましょう。
作品を持ち込む際は、これまでの活動歴や受賞歴、代表作などをまとめたポートフォリオを準備しておくのが理想的です。
多くの画廊や画商は、他のアーティストとの契約や展示スケジュールが詰まっています。
即座に結果を求めるのではなく、長期的な関係を築くつもりで臨むことが重要です。
個展やグループ展、SNS、ネットショップなどで作品を発表して販売する

自分の作品に値段をつけて誰かに売ることができれば、画家と名乗ることは十分に可能です。
作品を販売する方法は多岐にわたりますが、個展やグループ展、SNS、ネットショップなどを活用することが有効です。
個展やグループ展では直接観客と対話できるため、自身の作品をリアルタイムにアピールできる場として非常に価値があります。
また、SNSやネットショップでは地理的な制約を超えて幅広いオーディエンスに作品を届けられ、フォロワーを増やすことで作品の販売チャンスができます。
画家になりたい高校生の進路

先述したように、画家になるうえで特定の学歴が必要となることはほぼありません。
美術やアートについての知識やスキルを基礎から学びたいという人は、美術系の大学や専門学校に進学するのがおすすめです。
美術系の大学に進学する
美術系の大学では、まず基礎的なデッサンや絵画技法、アートの歴史・理論、文化的背景などを学びます。
実際に作品を制作していくなかで、自分の作風やスタイルを確立していくことができます。
また、美術系の大学では同じ志を持つ仲間や教授との交流を通じて、クリエイティブな刺激を受けることができるのも大きなメリットです。
コンクールや公募展、アートフェスティバルに参加できる機会も多数設けられており、自分の作品を広く知ってもらうためのチャンスも豊富にあります。
美術系の短期大学や専門学校に進学する
短期大学や専門学校は、通常2〜3年のカリキュラムが組まれており、絵画技法やデザイン、アート理論などを短期間で効率よく学ぶことができます。
プロの画家やアーティストから直接指導を受けられる機会や、企業との連携プロジェクトに参加できる機会も多く、在学中からプロフェッショナルな現場で経験を積むことも可能です。
おすすめの大学

画家になるには、以下のような大学に進学するのがおすすめです。
上記の大学以外にも、画家になるうえで必要な画力や表現力が磨ける学校は多数あります。
年内入試ナビでは、画家を目指せる大学の例をまとめています。
こちらもぜひご覧ください。
おすすめの専門学校

画家になるには、以下のような専門学校に進学するのがおすすめです。
よくある質問

ここからは、画家になりたい高校生が抱きがちな疑問や画家という職業についての質問について回答していきます。
画家の将来性は?
画家の将来性は、デジタル技術の進化や市場のグローバル化に伴い、今後さらに多様化すると考えられます。
伝統的な絵画の世界だけでなく、デジタルアートやNFTといった新しい分野が注目を集めており、オンラインプラットフォームを活用することで世界中のコレクターに直接作品を販売することできます。
デジタル技術を駆使したアート作品は、従来の絵画市場とは異なる層にもアピールできるため、新たな顧客層を開拓するチャンスもあるでしょう。
また、企業とのコラボレーションやアートプロジェクトへの参加、アート教育の分野でも需要が高まっており、画家の活躍の場はさらに広がり続けています。
画力や表現力に加え、セルフブランディングやマーケティングのスキルを磨くことが、画家としてのキャリアを長く続けていくうえで重要となってくるでしょう。
画家が向いている人の特徴や適性は?

画家に向いている人の特徴や適性としては、主に以下のような要素が挙げられます。
- 創造力が豊かで、独自の視点やアイデアがある
- 自然や人々、物の細かなディテールを捉える観察力がある
- 長時間の作業をこなせる忍耐力と集中力がある
- 絵を通じて自分の感情や考えを表現したいという強い欲求がある
- 自分の作品に対する批判を前向きに受け止められる柔軟性がある
- 自己管理能力や計画性がある
- 自分を積極的にPRでき、販路を獲得するための交渉力がある
上記の特徴や適性を持つ人は、画家としてのキャリアを築くうえで非常に有利になるでしょう。
画家とイラストレーターの違いは?
画家とイラストレーターは、どちらも絵を描く職業ですが、その目的やアプローチには大きな違いがあります。
職業 | 業務内容や特徴 |
画家 | 主に自己表現や芸術的な価値を追求することを目的として作品を制作する。 作品は個展や美術館などで展示されることが多く、独自の作風や技法を用いて観客に対して感動や驚き、メッセージを与えることを目指す。 |
イラストレーター | 商業的な目的での制作が中心で、本の挿絵や広告、雑誌、Webサイトなどでメッセージやストーリーを視覚的に伝えることが重視される。 クライアントのニーズに応じて作風を柔軟に変えることも多い。 |
参考:イラストレーターになるには?なり方・必要な資格・仕事内容を解説
独学で画家になることは可能?

独学で画家になることは可能であり、多くの著名な画家が独学でその才能を磨き、成功を収めています。
独学で画家を目指す場合、自分自身で学ぶ意欲と継続的な努力が非常に重要です。
まずは書籍やオンラインリソースを活用して様々なスタイルや技法を試し、基礎的な技術を習得するようにしましょう。
多くの作品を描き続けることで独自のスタイルを見つけ、失敗を恐れずに挑戦し続けることがオリジナリティの確立に繋がります。
また、美術館やギャラリーで他のアーティストの作品を観察して刺激を受けたり、オンラインコミュニティやSNSで他のアーティストからフィードバックを受けたりすることも欠かせません。
そして、独学で画家として成功するためには、自分の作品を積極的にアピールしてより多くの人々に作品を見てもらう機会を作ることが何よりも重要です。
独学で画家になる道は決して簡単ではありませんが、自分のペースで自由に学びながら、アーティストとしての道を切り開けるのは大きな楽しみでもあるでしょう。
まとめ

この記事では、画家という職業について、その仕事内容から必要なスキル、なり方、活動の場まで幅広く解説してきました。
この記事で紹介していた内容をまとめると、以下のようになります。
- 画家の主な仕事内容は、油彩画や水彩画、デジタル絵画などの絵画を制作し、個展やグループ展で発表したり、画廊や画商と契約して販売活動を行ったりすること
- 画家になるには、コンクールで入選して、画廊や画商などからオファーをもらうのが一般的ですが、画廊や画商に作品を持ち込んだり、SNSやネットショップなどで作品を販売したりするパターンもある
- 画家を目指す高校生にとって美術系の大学や専門学校への進学も有効な選択肢であるが、独学で画家になることもできる
- 画家として成功すれば高い収入を得られるが、知名度が低い場合には安定した収入が見込めないため、美術教師や絵画教室の講師などをしながら絵を描いている人も多い
この記事が、画家を目指す皆さんが自分の目標に向かって一歩踏み出すための参考になれば幸いです。
画家になるには?なり方・仕事内容・必要なことを解説
この記事の監修者

竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。
