作成日: 2025/10/29 更新日:2025/10/29
国税専門官になるには?なり方・必要な資格・仕事内容を解説

「国税専門官のなり方は?」
「国税専門官になるのに必要な資格は?」
このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、主に以下のことについて解説します。
- 国税専門官とはどんな職業なのか
- 仕事内容・やりがい・給料
- 国税専門官になるには何をすべきか
- 取得すべき資格
- 向いている人の特徴
また、国税専門官に関するよくある質問にも答えています。
国税専門官に興味のある人や、国税専門官を目指している人に向けてわかりやすく解説しますので、最後までご覧ください。
この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部
年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。
国税専門官とは

国税専門官とは、国税庁や税務署に勤務し、税金の適正な賦課・徴収を担う国家公務員のことです。
正式には「国税専門官(国税庁職員)」と呼ばれ、国家公務員試験(国税専門官採用試験)に合格して採用されます。
以下に国税専門官の仕事内容や給料についてまとめます。
- 国税専門官の仕事内容
- 国税専門官の給料・給与・年収
- 国税専門官のやりがい
- 国税専門官の働き方
- 国税専門官に必要な知識、資格、スキル
- 国税専門官という職業の注意点
それぞれ見ていきましょう。
国税専門官の仕事内容
国税専門官の仕事内容は多岐にわたります。
主な仕事内容として以下が挙げられます。
- 税務調査:所得税・法人税・消費税などの申告内容の確認と是正
- 滞納整理:納付指導や差押えなどの滞納処分
- 国際税務対応:海外取引や外国企業の課税関係の調査
- 審理・訴訟:不服申し立ての審理や訴訟対応
国税専門官の仕事は、国の財政基盤を支える重要な役割を果たしており、高度な専門知識と倫理観が求められる職務です。
一方で、税法の改正や社会情勢の変化に対応するため、常に最新の情報を学び続ける姿勢も求められます。
国税専門官の給料・給与・年収

国税専門官の給料については、国家公務員としての基本給に加え、各種手当が支給されるため、比較的安定した収入を得ることができます。
職業情報提供サイトJobTagでは、平均月給20.6万円、平均年収509.3万円と記載されています。
経験を積み、昇進することでさらに給与が上がるため、長期的な視点で安定した収入が期待できます。
参照:税務事務官:jobtag
国税専門官のやりがい
国税専門官のやりがいは、多岐にわたる業務を通じて、国の財政基盤を支える重要な役割を果たすことにあります。
以下では、やりがいについてまとめます。
- 社会貢献度が高い:税収を確保し、国や自治体の公共サービスを支える重要な役割を担っている
- 専門知識が身につく:税法・会計・法律など幅広い知識を実務で習得できる
- キャリアの安定性:国家公務員として安定した待遇と昇進制度がある
- 公平性を守る達成感:脱税や不正を正し、公正な課税を実現する責任感
- スキルの汎用性:税務調査や会計のスキルが民間転職や独立にも活かせる
- 成長実感が得られる:経験を重ねるごとに調査力・交渉力が磨かれていく
国税専門官は、国の財政を支える重要な役割を担い、税務調査や徴収を通じて公正な社会づくりに貢献できる仕事です。
専門知識や調査スキルを身につけながら、自身の成長も実感できる点が大きな魅力です。
安定したキャリアを築きつつ、社会に必要とされる存在としてやりがいを感じられる職業といえます。
国税専門官の働き方

国税専門官の働き方について、代表的な勤務形態や勤務時間の特徴、職場のバリエーション、チームでの役割分担、働く上での注意点を具体的に解説します。
カテゴリー | 詳細 |
|---|---|
勤務形態 | フルタイム勤務の国家公務員(税務署・国税局勤務) |
勤務時間 | 8:30~17:15(週休2日制) |
繁忙期 | 確定申告期(2〜3月)、決算期 |
職場 | 税務署、国税局、研修施設(税務大学校) |
チームの役割 | 税務調査部門、徴収部門、審理部門 |
国税専門官の働き方は、税務署や国税局を中心に、調査・徴収・審理といった部門ごとに役割を分担しながらチームで進めるのが特徴です。
勤務時間は基本的に安定していますが、確定申告期など繁忙期は残業が増えることもあります。
また、全国に国税局が点在しており、3〜4年のサイクルで転勤を行います。
中には転居を伴う転勤となる可能性もあります。
国税専門官に必要な知識、資格、スキル
国税専門官は国家公務員のため、国家公務員試験に合格し採用されることが前提です。
その上で、必要な知識、資格、スキルを下記にまとめました。
必要な知識
- 法の知識:法人税・所得税・消費税など主要税目の理解は必須
- 会計・財務知識:帳簿・決算書の読み方、原価計算、財務分析
- 法律の基礎知識:税法だけでなく民法、商法など関連法規の理解
あると有利な資格
- 税理士試験の一部科目合格
- 公認会計士資格
- 日商簿記検定(2級以上が望ましい)
必要なスキル
- 情報収集能力:申告内容や取引記録から必要情報を正確に抽出
- 分析力・論理的思考:データや証拠を基に、適正な課税判断を下す
- 交渉・コミュニケーション能力:納税者や企業との調整、説得が必要
- 事務処理能力・ITスキル:大量のデータ処理、システム操作に対応
- ストレス耐性:対人折衝や調査現場での緊張感に耐えられる精神力
国税専門官には、税法や会計を中心とした専門知識と、データ分析・論理的思考力が求められます。
資格は必須ではありませんが、簿記や税理士試験科目の知識があれば業務に活かせます。
さらに、情報収集力や交渉力、コミュニケーション力など、納税者と向き合うためのスキルも重要です。
常に学び続ける姿勢を持ち、公平公正な判断を下すことで、国の税務行政を支えるやりがいのある仕事といえます。
国税専門官という職業の注意点

以下では、職業上の主な注意点についてまとめました。
項目 | 説明 |
|---|---|
責任の重さ | 国の財政を支える役割を担うため、一つひとつの判断に大きな責任が伴う |
公平性の維持 | 税法に基づいた公正な判断が必須で、個人的な感情や主観を排除する必要がある |
多様な業務内容への対応 | 調査・徴収・審理など幅広い業務をこなすため、常に知識のアップデートと柔軟な対応力が求められる |
対人折衝の難しさ | 税務調査や滞納整理では、納税者と意見が対立する場面も多く、冷静なコミュニケーション力が不可欠 |
精神的負荷への対応 | トラブル防止や厳しい調査業務など、精神的に緊張を強いられる状況があるため、ストレス耐性が必要 |
法令遵守と公平性 | 税務行政は厳密な法律運用が求められる |
精神的タフさ | 調査や徴収は対人折衝が多く、感情的対立が起こることもある |
継続的な勉強 | 税法改正に対応するため、自己研鑽が必須 |
国税専門官は、国の税収を守る重要な立場であり、公平な判断と慎重な対応が常に求められます。
幅広い業務内容に対応するため継続的な学習が欠かせず、納税者との折衝やトラブル回避には冷静さとコミュニケーション力が必要です。
責任の重さと精神的負荷を理解した上で、やりがいと使命感を持って取り組める人に向いた職業です。
国税専門官になる方法

国税専門官になるにはどのようなことが必要なのでしょうか。
ここでは、国税専門官のなり方の具体的なステップについて紹介します。
- 大学進学をする
- 採用試験に合格する
- 実務経験を積む
それぞれ見ていきましょう。
大学進学をする
国税専門官採用試験は「大学を卒業した者および卒業見込みの者」が受験資格となるため、大学進学はほぼ必須です。
大学では法律学部や経済学部、商学部、経営学部などで学ぶと、憲法・民法・経済学・会計学など試験科目と直結する知識が得られ、試験対策にも有利になります。
採用試験に合格する

大学在学中または卒業後に、国家公務員採用一般職試験(国税専門官採用試験)を受験します。
試験は教養試験、専門試験、面接、身体検査で構成されており、幅広い分野の知識と人物評価が行われます。
合格後は国税庁に採用され、税務大学校で約3か月間の研修を受け、税法や調査実務の基礎を学びます。
実務経験を積む
研修修了後、各地の税務署に配属され、税務調査・徴収・審理などの実務を経験します。
現場での経験を通じて調査力・交渉力を磨き、昇任試験を受けながらキャリアアップしていきます。
また、税法改正や社会状況の変化に対応するため、継続的な学習とスキルアップが求められます。
国税専門官になりたい高校生の進路

国税専門官になりたい高校生の進路はどのようなものがあるのでしょうか。
代表的な進路は大学進学です。具体的に見ていきましょう。
大学に進学する
国税専門官採用試験は「大学を卒業した者および卒業見込みの者」が受験資格となるため、大学に進学することが必須と言えます。
法律学部、経済学部、商学部、経営学部などで学べば、試験科目である憲法・民法・経済学・会計学の知識を効率的に身につけられます。
大学在学中に試験勉強を始め、卒業年に国税専門官試験を受験する人が多いです。
学ぶべき主な学問・科目
- 憲法・民法・行政法(法律系科目)
- 経済学(ミクロ経済・マクロ経済)
- 財務会計・管理会計・原価計算
- 財務諸表論
- 統計学・データ分析
- 数的推理・文章理解(公務員試験対策)
学べる主な学部・学科
- 法学部(法律学科、政治学科)
- 経済学部(経済学科、経営学科)
- 商学部(商学科、会計学科)
- 社会学部・公共政策学部(行政学・公共政策系)
大学進学は国税専門官を目指す最も一般的なルートです。
法学部や経済学部、商学部などで法律・経済・会計といった基礎知識を幅広く学ぶことができ、国家公務員試験の専門科目対策にも直結します。
4年間を通してじっくり学べるため、筆記試験・面接対策を計画的に進めやすい点がメリットです。
おすすめの大学

以下では、国税専門官を目指す方におすすめな大学を紹介します。
大学名 | 学部・学科 | 特徴 |
|---|---|---|
中央大学 | 法学部 経済学部 | 法学教育に定評があり、国家公務員や税務職を志望する学生が多い 学内で公務員試験対策講座も充実している |
立命館大学 | 法学部 経済学部 | 関西圏で公務員試験に強い大学の一つ 公務員講座やキャリア支援が整い、国税専門官の合格実績も多い |
日本大学 | 法学部 経済学部 商学部 | 学部選択の幅が広く、会計や税務の基礎を体系的に学べる 公務員試験対策のサポートが学内に整備されている |
専修大学 | 経済学部 商学部 | 実学志向の教育で簿記や会計にも強い 公務員講座が充実し、国税専門官や税務署職員を目指す学生が多い |
このほかにも、年内入試ナビでは国税専門官を目指せる大学の例をまとめています。
こちらも参考にしてください。
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よくある質問

国税専門官に興味がある人はどんなことを疑問に思うのでしょうか。
よくある質問とその回答を記載していきます。
国税専門官に向いている人の特徴は?
国税専門官に向いている人の特徴を以下にまとめました。
特徴 | 詳細 |
|---|---|
論理的思考が得意な人 | 税法や会計を扱うため、数字や文章を論理的に分析できる力が必要 |
公平公正な判断ができる人 | 税務調査や徴収では、法律に基づいて冷静に判断する姿勢が求められる |
コミュニケーション力がある人 | 納税者との調整や交渉を行うため、相手に配慮しつつ伝える力が大切 |
継続的に学べる人 | 税法や会計基準は改正が多く、学び続ける姿勢が欠かせない |
ストレス耐性がある人 | 納税者と対立する場面や、繁忙期の業務量に耐えられる精神的タフさが必要 |
論理的思考力があり、公平公正な判断ができる人に向いています。
コミュニケーション力やストレス耐性も必要で、法律や会計を継続的に学ぶ姿勢がある人が適しています。
国税専門官になるための試験科目は?

国税専門官採用試験(国家公務員採用一般職試験〈大卒程度〉)では次の科目が課されます。
試験種別 | 科目 |
教養試験(基礎能力) | 数的処理、判断推理、資料解釈、文章理解、人文科学、社会科学、自然科学など |
専門試験 | 憲法、民法、行政法、経済学(ミクロ・マクロ) 会計学、財務諸表論、商法、政治学、社会学、統計学など ※会計学と財務諸表論は必須科目 |
人物試験(面接) | 人物評価・適性確認 |
身体検査 | 身長・体重・視力・聴力の測定 血圧測定 尿検査 胸部X線検査(肺・心臓の異常の有無を確認) 問診(既往歴や現在の健康状態を確認) |
教養試験(数的処理・文章理解など)と専門試験(憲法、民法、経済学、会計学、財務諸表論など)に加え、人物試験(面接)と身体検査が課されます。
会計学と財務諸表論は必須科目です。
国税専門官の難易度は?
国税専門官は、国の税収を守る重要な役割を担う国家公務員です。
そのため採用試験では幅広い知識と適性が求められます。
では、国税専門官試験の難易度はどの程度なのか、倍率や学習量、必要な準備期間などから、合格までのハードルを見ていきましょう。
項目 | 詳細 |
|---|---|
倍率 | 例年2〜3倍前後とされ、国家公務員試験の中では中堅レベル |
学習量 | 法律・経済・会計の知識が広範囲に及ぶため、半年〜1年程度の計画的学習が必要 |
特徴 | 会計科目が必須のため、簿記経験があると有利 未経験者でも基礎から学べば十分合格可能 |
人物試験の比重 | 筆記試験の比重が高いが、面接での人物評価も重視される |
倍率は2〜3倍程度で国家公務員試験の中では中堅レベル。
法律・経済・会計の学習範囲は広いが、計画的に勉強すれば合格は十分可能です。
また簿記経験があると有利になる職業です。
参照:人事院「試験情報」
まとめ

本記事では、国税専門官の定義から仕事内容・給料・やりがい・なり方・向いている人の特徴までを解説しました。
解説した中でも、国税専門官に関する重要なポイントを最後に記載していきます。
- 国税専門官とは、国税庁や税務署に勤務し、税金の適正な調査・徴収を行う国家公務員である
- 主な仕事は、税務調査、滞納整理、異議申立ての審理、国際税務対応などが挙げられる
- 国税専門官になるためには「国税専門官採用試験(国家公務員採用一般職試験)」合格が必須である
- 数字や法律が得意な人、論理的に考えることが好きな人、公平公正な判断ができる人に国税専門官はおすすめ
- 国税専門官になりたい高校生は、法律・経済・会計を学べる大学や公務員試験対策が整った大学や専門学校に進学するのがおすすめ
当記事で解説した内容は、「グランドホステスのなり方ガイド」でまとめています。
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国税専門官のなり方・必要な資格・仕事内容を解説
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この記事の監修者

竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。
