作成日: 2025/8/04 更新日:2026/6/30
通訳になるには?高校生からの進路・必要な英語力・資格を解説

「通訳になるにはどうすればいい?」
「通訳になるのに必要な資格や英語力は?」
このような疑問を持つ高校生も多いのではないでしょうか。
本記事では、主に以下のことについて解説します。
- 通訳になる方法
- 高校生の進路とおすすめの進学先
- 仕事内容・給料・働き方
- 役立つ資格と向いている人の特徴
また、通訳に関するよくある質問にも答えています。
通訳を目指している人は、最後までご覧ください。
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この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部
年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。
通訳になる方法
通訳として働くために、必須の資格はありません。
高い語学力と通訳の技術を身につけ、実績を積むことで仕事を得られます。
主な流れは以下のとおりです。
- 語学力を高める
- 通訳の専門技術を学ぶ
- 実務経験を積む
- 得意な専門分野を持つ
- 企業内通訳やフリーランスとして働く
それぞれ見ていきましょう。
語学力を高める
通訳として働くには、高い語学力が欠かせません。
外国語だけでなく、日本語の表現力も同じくらい重要です。
語学力を高める主な方法は以下のとおりです。
- 音声や映像の教材を使ったリスニング訓練
- 聞いた音声をすぐに繰り返すシャドーイング
- ネイティブスピーカーとの会話練習
- ニュースや専門資料を読み、語彙を増やす
英語以外に、中国語、韓国語、スペイン語、ベトナム語などの通訳も求められています。
話せる人が少ない言語ほど、一定のスキルがあれば仕事に結びつきやすくなります。
通訳の専門技術を学ぶ
語学ができるだけでは、通訳の仕事はできません。
話を聞きながら訳すための、通訳特有の技術を身につける必要があります。
主な通訳の方法は以下のとおりです。
通訳の方法 | 内容 |
逐次通訳 | 話し手が区切るごとに訳す。商談や記者会見で多い |
同時通訳 | 話し手の発言とほぼ同時に訳す。国際会議で多い |
ウィスパリング | 聞き手の近くで、ささやくように同時通訳する |
通訳の技術は、ノートの取り方や短期記憶の使い方などを含みます。
大学の通訳演習や、通訳専門のスクールで訓練を重ねるのが一般的です。
実務経験を積む
技術を身につけたら、実際の現場で経験を積みます。
最初は小規模な案件や、通訳アシスタントとして現場に入ることが多くなります。
経験を積む主な方法は以下のとおりです。
- 通訳エージェントに登録し、単発の仕事を受ける
- 国際イベントやスポーツ大会の通訳ボランティアに参加する
- 企業の海外部門で、社内通訳として働く
場数を踏むことで、現場での対応力が身につきます。
実績が増えるほど、大きな仕事を任されるようになります。
得意な専門分野を持つ
通訳として活躍するには、得意な専門分野を持つことが大切です。
専門分野の知識があると、正確な通訳ができ、単価の高い仕事を受けやすくなります。
主な専門分野は以下のとおりです。
分野 | 特徴 |
医療 | 病院で外国人患者と医師の会話を訳す。正確な医療用語の知識が必要 |
法律・司法 | 裁判や取り調べの場で訳す。法律用語の知識が必要 |
IT・技術 | 技術会議や製品説明で訳す。専門用語の理解が必要 |
ビジネス・金融 | 商談や投資家向け説明会で訳す |
スポーツ・エンタメ | 選手や芸能人のインタビューで訳す |
自分の興味がある分野を選ぶと、学び続けやすくなります。
大学で専門分野を学んでおくと、将来の強みになります。
企業内通訳やフリーランスとして働く
経験を積んだら、自分に合った働き方を選びます。
通訳の主な働き方は以下のとおりです。
働き方 | 内容 | 特徴 |
企業内通訳 | 会社に所属し、社内会議や海外拠点とのやりとりを訳す | 収入が安定し、業界の専門知識が身につく |
フリーランス | 会議やイベントなど、案件ごとに契約して働く | 自由度が高いが、収入は実績によって変わる |
通訳エージェント経由 | エージェントから紹介された案件を受ける | 始めやすいが、案件を選べないこともある |
オンライン通訳 | ビデオ通話や電話で訳す | 在宅で働けるが、通信環境に左右される |
官公庁・国際機関 | 国際会議や外交の場で訳す | 高度なスキルが求められ、競争率が高い |
通訳と翻訳を兼業する人も多くいます。
安定を重視するなら企業内通訳、自由度を重視するならフリーランスが向いています。
通訳になりたい高校生の進路
通訳になりたい高校生の主な進路は、外国語系の大学への進学と、通訳・翻訳系の専門学校への進学です。
通訳したい言語を専門的に学べる学科を選ぶことが大切です。
それぞれ見ていきましょう。
外国語系の大学に進学する
外国語系の大学では、語学と通訳の技術を体系的に学べます。
学べる主な内容と学部は以下のとおりです。
項目 | 内容 |
学べる内容 | 言語学、異文化理解、通訳・翻訳論、通訳演習(逐次・同時) |
主な学部 | 外国語学部、国際関係学部、文学部(言語文化系) |
主なメリット | 交換留学や海外インターンの機会が多く、幅広い教養も身につく |
大学で経済や法律などの専門知識も学んでおくと、専門分野の強みになります。
会議通訳を目指す場合は、大学院の通訳翻訳コースに進む人もいます。
通訳・翻訳系の専門学校に進学する
早く実務の力をつけたい人には、通訳・翻訳系の専門学校が向いています。
実践的なカリキュラムで、集中的に通訳の技術を学べます。
専門学校の主な特徴は以下のとおりです。
項目 | 内容 |
学べる内容 | ビジネス英語、時事英語、逐次・同時通訳、医療や観光などの専門通訳 |
学習期間 | 2年が中心 |
主なメリット | 現役の通訳者から直接学べ、就職支援も手厚い |
専門学校卒業後に、大学へ編入して学びを深める道もあります。
自分の目標に合わせて、進路を組み合わせて考えましょう。
通訳とは
通訳とは、異なる言語を話す人同士の会話を、その場で別の言語に訳して伝える仕事です。
言葉を置き換えるだけでなく、文化や文脈を踏まえて自然に伝える力が求められます。
ここでは、仕事内容や給料などを解説します。
通訳の仕事内容
通訳の仕事は、本番で訳すことだけではありません。
事前の準備や打ち合わせも大切な仕事です。
主な仕事内容は以下のとおりです。
業務 | 内容 |
事前準備 | 会議の資料を読み込み、専門用語を調べる |
打ち合わせ | 話し手と、話の流れや用語を確認する |
本番の通訳 | 会議、商談、インタビューなどで発言を訳す |
事後対応 | 議事録の作成や資料の翻訳を行うこともある |
1時間の通訳のために、数時間の準備をすることもあります。
準備の質が、通訳の正確さを大きく左右します。
通訳の給料・給与・年収
通訳の年収は、言語、専門分野、働き方によって大きく異なります。
厚生労働省のjob tagに掲載されている統計は以下のとおりです。
項目 | 数値 |
平均年収 | 約591万円 |
統計の出典 | 賃金構造基本統計調査(job tag掲載値) |
この統計は、通訳者を含む職業分類全体のデータです。
フリーランスの場合、実績と専門性によって収入に大きな差が出ます。
通訳のやりがい
通訳の仕事には、多くのやりがいがあります。
主なやりがいは以下のとおりです。
やりがい | 内容 |
人と人をつなげる | 言葉の壁を越えて、相互理解を助けられる |
多様な現場を経験できる | 国際会議、ビジネス、スポーツなど、毎回異なる現場に立ち会える |
学び続けられる | 案件ごとに新しい分野の知識が身につく |
成果に貢献できる | 商談の成立や信頼関係づくりを支えられる |
自分の通訳によって話がまとまる瞬間は、大きな達成感があります。
社会に必要とされている実感を得やすい仕事です。
通訳という職業の注意点
やりがいが大きい一方で、注意点もあります。
主な注意点は以下のとおりです。
- 長時間、高い集中力を保つ必要がある
- 事前準備に多くの時間がかかる
- 勤務時間が不規則になることがある
- 守秘義務を守る責任がある
同時通訳は負担が大きいため、複数の通訳者が交代しながら担当するのが一般的です。
体調管理とスケジュール管理が大切な仕事です。
通訳に役立つ資格
通訳として働くために、必須の資格はありません。
ただし、資格は語学力を客観的に示す手段になります。
主な資格は以下のとおりです。
資格 | 内容 |
全国通訳案内士(国家資格) | 報酬を得て外国人を観光案内する通訳ガイドの資格。英語、中国語、韓国語など10言語で受験できる |
実用英語技能検定(英検) | 1級は高度な英語力の証明になる |
TOEIC Listening & Reading Test | 英語力を数値で示せる。900点以上が一つの目安 |
中国語検定、ハングル能力検定など | 英語以外の言語力を示せる |
医療通訳技能認定試験 | 医療通訳の知識と技能を問う民間資格 |
全国通訳案内士は、語学の国家資格として知られています。
2018年1月の法改正で、資格がなくても有償で通訳案内ができるようになりましたが、「全国通訳案内士」の名称は資格者だけが使えます。
おすすめの大学
通訳を目指す高校生におすすめの大学は、上智大学、東京外国語大学、関西外国語大学、神田外語大学です。
各大学の概要を表にまとめました。
英語以外の言語の通訳を目指すなら、その言語を専攻できる大学を選びましょう。
年内入試ナビでは、通訳を目指せる大学をまとめています。
おすすめの短期大学・専門学校
通訳を目指す高校生におすすめの短期大学・専門学校を紹介します。
各校の概要を表にまとめました。
学校名 | 所在地 | 学科 | 特徴 |
東京都 | 国際コミュニケーション学科 | 英語を中心に、国際ビジネスや異文化理解を学べる | |
大阪府 | 英米語学科 | 実践的な英語力と、通訳の基礎を身につけられる | |
京都府 | キャリア英語科 | 通訳・翻訳やビジネス英語の実践型授業がある | |
東京都 | インターナショナルコミュニケーション科 | 通訳・翻訳の実習など、実践的な教育を行っている | |
東京都 | 韓国語学科、中国語学科など | 少人数制で、英語以外の言語の通訳・翻訳も学べる |
短期大学は、語学の基礎と教養を学び、大学へ編入する人にも向いています。
専門学校は、現場に即した技術を短期間で学びたい人に向いています。
よくある質問
通訳に興味がある人が疑問に思うことをまとめました。
よくある質問とその回答を記載していきます。
通訳になるには英検何級・TOEIC何点が必要?
通訳になるために必要な級や点数は、法律などで決まっていません。
ただし、仕事を得るための目安はあります。
主な目安は以下のとおりです。
試験 | 目安 |
実用英語技能検定(英検) | 1級 |
TOEIC Listening & Reading Test | 900点以上 |
これらは語学力の証明になりますが、通訳の技術を示すものではありません。
資格に加えて、通訳の訓練と実務経験を積むことが大切です。
通訳になるには何年かかる?
通訳として働けるようになるまでの年数は、人によって大きく異なります。
高校卒業からの主なルートと目安は以下のとおりです。
ルート | 目安 |
専門学校で学び、企業内通訳などとして就職 | 2年〜 |
大学で学び、企業や通訳エージェントで経験を積む | 4年〜 |
大学院の通訳翻訳コースを修了し、会議通訳を目指す | 6年〜 |
会議通訳者として独り立ちするには、就職後もさらに数年の経験が必要です。
長く学び続けることで、専門性の高い仕事を任されるようになります。
通訳に向いている人は?
通訳に向いている人には、以下の特徴があります。
主な特徴を表にまとめました。
特徴 | 説明 |
言葉が好き | 外国語と日本語の両方で、表現を工夫することを楽しめる |
集中力がある | 緊張感のある現場でも、落ち着いて話を聞き続けられる |
記憶力と情報処理力がある | 聞いた内容を覚え、すぐに整理して話せる |
好奇心がある | 新しい分野の知識や専門用語を学ぶことを楽しめる |
信頼される姿勢がある | 守秘義務を守り、誠実に仕事に取り組める |
最初からすべてを満たす必要はありません。
通訳の訓練を通じて、身につけていくことができます。
通訳と翻訳の違いは?
通訳と翻訳は、どちらも言葉を訳す仕事ですが、扱う対象が異なります。
主な違いは以下のとおりです。
項目 | 通訳 | 翻訳 |
対象 | 話し言葉(会話・スピーチ) | 書き言葉(文章・資料) |
方法 | その場ですぐに訳す | 時間をかけて文章を訳す |
求められる力 | 瞬時の理解力、記憶力、表現力 | 調査力、構成力、文章力 |
主な活躍の場 | 会議、商談、インタビュー | 書籍、契約書、Web記事 |
通訳は「耳と口」、翻訳は「目と手」を使う仕事といえます。
自分がどちらの作業を楽しめるかで選びましょう。
通訳の将来性は?AIに仕事を奪われる?
AI翻訳や自動音声通訳の精度は上がっており、簡単な会話ではすでに活用されています。
一方で、人間の通訳者が担う領域も残っています。
AIと人間の通訳の主な違いは以下のとおりです。
項目 | AI翻訳・自動翻訳 | 人間の通訳 |
得意なこと | 定型的な会話や大量の文章処理 | 文脈、意図、文化的背景を踏まえた表現 |
主な活用場面 | 旅行の会話、簡単な問い合わせ | 外交、医療、法律、重要な商談 |
正確さや信頼関係が重視される場面では、人間の通訳者が求められています。
専門知識と文化への理解を磨くことが、将来の強みになります。
まとめ
本記事では、通訳になる方法から、進路・仕事内容・給料・資格までを解説しました。
重要なポイントは以下のとおりです。
- 通訳に必須の資格はなく、語学力と通訳の技術、実績で仕事を得る
- 逐次通訳や同時通訳などの技術は、大学やスクールで訓練して身につける
- 平均年収は約591万円(job tag掲載値)
- 全国通訳案内士は語学の国家資格で、英検1級やTOEIC900点以上も目安になる
- 高校生は、外国語系の大学か通訳・翻訳系の専門学校に進学するのがおすすめ
本記事が、通訳を目指す第一歩になれば幸いです。
通訳になるには?なり方・必要な資格・仕事内容を解説
この記事の監修者

竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。
