作成日: 2025/3/11 更新日:2025/3/11
獣医学部では何を学ぶ?学ぶことや卒業後の進路を徹底解説

「獣医学部ってどんな学部?」
「獣医学部で学ぶ内容は?」
このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、主に以下のことについて解説します。
- 獣医学部で学ぶこと
- 獣医学部のカリキュラム一例
- 獣医学部がある大学選びのポイント
- 獣医学部から選択できる卒業後の進路・就職先
獣医学部とは、犬や猫などの動物の健康と病気を学び、獣医師としての資格取得を目指す学部です。
獣医師として活動するには、獣医学部で単位を取得し学ばなくてはいけません。
獣医学部がある大学選びのポイントや卒業後進路・就職先も解説するので、獣医師を目指している方は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部
年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。
目次
獣医学部とは?

獣医学部は、動物の健康・病気・医療を学び、獣医師としての資格取得を目指す学部です。
ペット(犬・猫)だけでなく、家畜(牛・馬・豚・鶏)や野生動物の診療、食品衛生、公衆衛生なども学びます。
具体的には、下記に関する知識を学びます。
- 生物学や医学の基本的な知識
- 動物の生理や解剖
- 疾患の予防と治療
- 動物と人間との共生に関する知識
獣医学部では基礎から専門的な知識、実技までを幅広く学び、獣医師としてのスキルを学びます。
どのようなことを学ぶのか、獣医学部の特徴について見ていきましょう。
獣医学部の特徴とは?
獣医学部の特徴は、広範な動物種に対する医療知識と技術、動物の生理や疾患のメカニズム、そして予防医学などを学ぶ点があげられます。
下記に獣医学部の特徴をまとめました。
- 多くの動物に関する医療技術の習得を目指せる
- 人間社会と動物との関わりを深く理解できる
- 公衆衛生や食品衛生の知識も求められる
- 卒業後は動物関係の多様な進路が視野に入る
- 基本的に6年間の在籍になる
学びの範囲の広さや、卒業後の進路が動物関連以外にも選択できることを考えると、獣医学部に入学する際には自分のキャリアプランを明確にする方が良いでしょう。
獣医学部で学ぶ分野

獣医学部では、下記分野について学ぶケースが一般的です。
- 基礎獣医学(生理学、解剖学など)
- 病態獣医学(免疫学、病理学など)
- 応用獣医学(動物衛生学、食品衛生学など)
- 臨床獣医学(内科学、外科学など)
獣医学部における各分野について、詳しく見ていきましょう。
基礎獣医学(生理学、解剖学など)
獣医学部で学ぶ最初のステップは基礎獣医学です。
獣医学における基礎獣医学は、基本的なフレームワークを形成し、より高度な学習の土台を築くための重要な部分です。
基礎獣医学において生理学・解剖学の知識があれば、動物の体の構造がどのように動物の生命活動を支える役割を果たしているのか、動物の体の機能がどのように体の構造にもとづいて動作しているのかを理解できます。
生理学と解剖学を簡単に説明すると以下となります。
基礎獣医学で学ぶ学問 | 学ぶ内容 |
生理学 | 動物の体がどのように正常に機能しているかを学ぶ。たとえば、動物の心臓がどのように血液を全身に送り出すか、神経系がどのように情報を伝達するか、消化系が食物をどのように分解し吸収するかなど、体の各システムの機能。 |
解剖学 | 動物の体の構造を詳しく学ぶ。解剖学は、骨格系、筋肉系、神経系、循環系など、体の各部分がどのように組み合わさっているかを理解するための科目。 |
生化学 | 生命現象の恒常性がどのようにして維持されているか、あるいはどのように崩壊して病気を発症するかを物質化学的に研究する。 |
病態獣医学(免疫学、病理学など)

病態獣医学は、獣医学部の重要な学問ひとつで、動物の疾患の成因や経過を理解し、治療法の開発につなげるための科学です。
具体的には免疫学や病理学など、動物の健康と病気に関連する各種の学問領域をカバーしています。
免疫学と病理学の簡単な説明は以下となります。
病態獣医学で学ぶ学問 | 学ぶ内容 |
免疫学 | 動物の体内で病原体に対抗する防御機構である免疫システムを学ぶ分野で、感染症の予防や治療、ワクチンの開発などに深く関わっている。 |
病理学 | 疾病の発生原因や進行過程、症状の現れ方などを研究する学問で、疾病の早期発見や診断、治療法の開発を学べる。 |
薬理学 | 医薬品の作用機序、生体反応、および経時変化に関する学問。 |
応用獣医学(動物衛生学、食品衛生学など)
獣医学部のカリキュラムには、応用獣医学という重要な領域が含まれています。
主に応用獣医学は動物の健康を維持するためのさまざまな手段を学ぶ領域で、動物衛生学や食品衛生学があげられます。
動物衛生学や食品衛生学を簡単に説明すると以下となります。
応用獣医学で学ぶ学問 | 学ぶ内容 |
動物衛生学 | 動物の健康の維持・促進における内容を学ぶ。感染症の予防方法や疾病の早期発見、疾病の広がりを防ぐための隔離方法などが含まれる。 |
食品衛生学 | 動物由来の食品の安全性に関する知識を学ぶ。具体的には、食材の衛生管理、食品処理の適正な手順、食品に含まれる有害物質の検出方法など。 |
動物行動学 | 動物のあらゆる行動を観察・研究する。 |
環境獣医学 | 動物が環境に与える影響や、反対に環境が動物に与える影響について学ぶ。 |
臨床獣医学(内科学、外科学など)

獣医学部では、動物の健康と疾病を理解するために、臨床獣医学の内科学と外科学が重要な学問領域となります。
臨床獣医学の内科学と外科学は以下のとおりです。
臨床獣医学で学ぶ学問 | 学ぶ内容 |
内科学 | 動物の内臓器官の疾病や機能障害の診断、治療法、予防法について学ぶ。具体的には心臓病、肝臓病、腎臓病、呼吸器疾患などをはじめとする多岐にわたる疾患に関して知識を深める。 |
外科学 | 外傷や腫瘍、先天性疾患などの治療に必要となる外科手術の技術と知識を習得する。実際の手術では、病状に応じた適切な手術法の選択や、術中・術後の動物の管理、合併症の予防と対処方法なども重要なテーマとなる。 |
画像診断学 | 画像技術を活用して診断をサポートする。 CT、MRI、超音波、核医学、血管造影などが対象。 |
獣医麻酔学 | 動物に施す麻酔と疼痛(痛み)を専門に扱う。動物の種類や体のサイズ、症状の重さ、体質などに合わせて麻酔のかけ方を細かく調整する。 |
実習を通じて学ぶ実践的な知識
獣医学部では、理論だけでなく実践的な知識も重要とされています。
「実習」とは、動物病院や牧場での臨床実習です。
コースによっては、食品検査や公衆衛生業務の実習もあります。
動物の行動観察、診察、手術、レントゲン撮影、検体採取や顕微鏡観察など、多岐にわたる実技が含まれるため、獣医師になる前から働くイメージを掴めるでしょう。
獣医学部のカリキュラムの一例

獣医学部で何を学ぶのか事前に理解していると、入学後のイメージがもてるため、把握しておくべきでしょう。
ここでは、日本獣医生命科学大学におけるカリキュラムの一例をご紹介します。主な受講する授業は下記のとおりです。
学年 | カリキュラムの例 | ||
1年次 | 【必修科目(コアカリキュラム)】 獣医学概論 獣医倫理学 獣医解剖学 獣医組織学 獣医生理学 獣医生化学 放射線生物学 | 【必修科目(コアカリキュラム以外)】 比較細胞生物学 生体分子化学 化学実習 生物学実習 動物心理学 畜産学概論 | 【選択科目】 English Communication 独語 仏語 中国語 生命科学研究論 生物学 化学 物理学 科学史 数学 情報学 文章表現法 健康科学 スポーツ野外活動 心理学 哲学 経済学 法学 臨床獣医学概論 獣医史学 学外実習(基礎) |
2年次 | 【必修科目(コアカリキュラム)】 動物福祉学 獣医解剖学 獣医解剖学 実習獣医発生学 獣医組織発生学 実習獣医生理学 獣医生化学 獣医生化学実習 獣医薬理学 獣医遺伝・動物育種学 動物行動学 獣医病理学 獣医微生物学 野生動物学Ⅰ(野生動物基礎) | 【必修科目(コアカリキュラム以外)】 生物統計学家畜飼養学 | 【選択科目】 サイエンスセミナー 産業動物品種論 伴侶動物品種論 比較発達心理学実習 |
3年次 | 【必修科目(コアカリキュラム)】 獣医生理学実習 獣医薬理学 獣医薬理学実習 獣医病理学 獣医病理学実習 獣医免疫学 獣医微生物学 獣医微生物学実習 家禽疾病学 動物感染症学 獣医寄生虫病学 動物衛生学 動物衛生学実習(牧場実習含む) 公衆衛生学総論 公衆衛生学Ⅰ(環境衛生) 毒性学 毒性学実習 実験動物学 実験動物学実習 獣医内科学総論 獣医臨床薬理学 獣医臨床栄養学(基礎) 獣医外科学総論 手術学総論 獣医麻酔学 獣医外科学各論Ⅰ 獣医臨床繁殖学Ⅰ | ||
4年次 | 【必修科目(コアカリキュラム)】 獣医事法規 獣医微生物学実習 家禽疾病学 獣医寄生虫病学実習 動物衛生学実習(牧場実習含む) 公衆衛生学Ⅱ(食品衛生) 公衆衛生学Ⅲ(人獣共通感染症) 公衆衛生学実習Ⅰ(人獣共通感染症・環境衛生) 獣医疫学 魚病学 野生動物学Ⅱ(野生動物医学) 獣医内科学実習(一般診断・治療) 獣医内科学各論Ⅰ〜Ⅳ 獣医外科学各論Ⅱ〜Ⅳ 獣医外科学実習Ⅰ(手術学) 獣医外科学実習Ⅱ(麻酔学) 獣医画像診断学実習 産業動物臨床学Ⅰ・Ⅱ 産業動物臨床実習 獣医臨床繁殖学Ⅱ 獣医臨床繁殖学実習 獣医総合実習(臨床) | 【必修科目(コアカリキュラム以外)】 専門外国語学外実習 | 【選択科目】 魚病学実習野生動物学実習 |
5年次 | 【必修科目(コアカリキュラム)】 公衆衛生学実習Ⅱ(食品衛生) 疫学演習・実習 獣医内科学各論Ⅴ〜Ⅷ 獣医臨床病理学実習 獣医臨床栄養学(応用) 獣医外科学各論Ⅴ 獣医救急医療学 獣医総合実習(臨床) | 【選択科目】 病院経営学 鳥・特殊動物の臨床 | |
6年次 | 【必修科目(コアカリキュラム)】 獣医総合実習(臨床) | 【必修科目(コアカリキュラム以外)】 総合獣医学 卒業論文 | 【選択科目】 獣医学特論Ⅰ〜Ⅵ |
参照元:日本獣医生命科学大学 獣医学部 獣医学科カリキュラム
大学選びのポイント

獣医学部のある大学を選ぶ際には、下記の点を考慮するとよいでしょう。
- 大学の評判
- 学部のカリキュラム
- 実習・研究設備
- 学費・奨学金
- 獣医師国家試験の合格率
- 研究分野の特色
獣医学部があったとしても、各大学に応じて制度は異なります。
将来の目的やビジョンに必要なカリキュラムを受けられなかったり、金銭的な余裕がなくなったりすると、入学後に後悔するはずです。
自分にとって最適な大学で獣医学を学ぶためにも、上記のポイントを理解しましょう。
大学の評判
特定の学部や専門分野について評価が高い大学は、その分野で最新の知識や技術を身につけられる可能性が高いと考えられます。
また、大学の評判は卒業生が就職市場でどれだけ評価されるかにも影響します。
しかし、大学の評判だけでなく、自分がどのようなキャリアを目指しているのか、どのような学問を深めたいのかによって、評判を判断するポイントは変わるはずです。
各大学の評判を比較検討することで、最適な大学選びができます。
学部のカリキュラム

獣医学部のカリキュラムの中には、基礎獣医学、病態獣医学、応用獣医学、臨床獣医学など、多岐にわたる分野が含まれています。
獣医師に必要な知識や技術を網羅しており、それぞれが獣医師としての専門性を高めるための重要な要素となります。
カリキュラムを確認する際は、大学の公式ウェブサイトやパンフレット、オープンキャンパスなどを利用しましょう。
十分な情報を得て、自分に合った大学選びを行ってください。
実習・研究設備
獣医学部がある大学選びで重要なポイントのひとつが、実習・研究設備の充実度です。
獣医学は理論だけではなく、実際の動物の診療を通じて身につける、実践的な技術が求められる分野です。
最新の医療機器や研究施設が整っている大学を選ぶことで、より高度な専門知識と技術を学べます。
学費・奨学金

獣医学部は専門性が高い学問であるため、一般的に学費は高額となる傾向があります。
獣医学を専攻したくても、学費によっては払えず、学べない可能性もあります。
その場合、奨学金制度を利用するという手段もあります。
奨学金制度に関しては、各大学の公式ホームページを確認すれば、利用できる種類が記載されているでしょう。
獣医師国家試験の合格率
大学選びにおけるポイントのひとつに、獣医師国家資格の合格率が挙げられます。
令和6年に実施された第75回獣医師国家試験の一部の大学の新卒における合格率を以下に記載します。
大学名 | 合格率 |
北海道大学 | 92.5% |
帯広畜産大学 | 84.2% |
岩手大学 | 85.7% |
東京大学 | 60.9% |
東京農工大学 | 90.2% |
岐阜大学 | 96.6% |
鳥取大学 | 97.1% |
山口大学 | 81.5% |
大学により合格率は様々となっているため、獣医師になりたい方は獣医師国家試験の合格率も重視するとよいでしょう。
研究分野の特色

「獣医学部」といっても、大学によって特色があります。
例えば乳牛なら北海道など、獣医学部は地域の特色が出やすい学部です。
自分が目指す獣医師が、ペットを診る獣医師なのか、産業動物を診る獣医師なのか、はたまた別の職なのか、ある程度のキャリアプランを練った上で、大学の特色と照らし合わせて進路選択するのが良いでしょう。
獣医学部のある大学の例

日本で獣医学部のある大学は、そこまで多くはありません。
そのため、獣医学部を経由して獣医師になるための進路は限られていると言えます。
本記事では下記の3大学を紹介します。
北海道大学 獣医学部
北海道大学獣医学部は、国立大学でも有数の獣医学部です。
1年次は総合教育部で一般教養を学び、2年次から本格的に獣医学の学びを開始します。
また、帯広畜産大学との共同獣医学課程があるのも特徴です。
両校の広大な土地や多くの動物たちを活用した実習機会の豊富さで、理論と実践の両面から獣医学の学びを深めることができます。
参考:北海道大学 獣医学部
日本獣医生命科学大学 獣医学部

「総合的な『臨床力』を高める」ことをテーマに、獣医師資格を取得することを目指す大学です。
下記4つの学問を軸に学びを展開します。
- 基礎獣医学
- 応用獣医学
- 病態獣医学
- 臨床獣医学
家庭用ペット、畜産、鑑賞動物など、獣医学部での学びが必要とされる場面は多岐にわたります。
また近年では、海外から動物とともに病原菌やウイルスが持ち込まれることもあり、対策のために獣医学部で身につけた知識が求められます。
日本獣医生命科学大学 獣医学部では、それら広範な課題に対応できる獣医師の育成を目指しています。
参考:日本獣医生命科学大学 獣医学部
大阪公立大学 獣医学部
欧州認証に準拠したカリキュラムで獣医学を教授できることが特徴の大学です。
拠点となる「りんくうキャンパス」には、「獣医臨床センター」と「動物科学教育研究センター」が併設されています。
また、近畿地方内の下記のような施設で実習や職場体験を行うことができ、在学中から実践的な学びを得ることができます。
- 民間動物病院
- 大動物診療機関
- 他大学付属牧場
- 食肉衛生検査所
- 家畜保健衛生所
- 保健所空港検疫所
さらには海外の大学との連携も行っており、研究者や留学生を招いて国際的な学びができることも大きなメリットです。
参考:大阪公立大学 獣医学部
取得を目指せる資格

獣医学部は、基本的に獣医師資格の取得を目指します。
卒業生の多くは獣医師として、動物病院や産業動物関連施設に就職します。
一方で、取得を目指せる資格は獣医師のみではありません。
獣医学部では、以下のような資格取得を目指すことができます。
- 獣医師
- 公務員(国家、地方)
- バイオ技術者
- 家畜人工授精師
- 高等学校教諭一種免許状(理科・農業)
- 中学校教諭一種免許状(理科)
- 食品衛生管理者
- 食品衛生監視員
取得を目指せる資格が多ければ、卒業後の進路選択の幅も広がります。
ただし上記の中で、教員免許取得のためには大学のカリキュラムが教職課程として認定されていることが必要です。
進学を希望する大学の獣医学部が、教職課程が組まれているかどうかを確認してください。
卒業後の進路・就職先一例

獣医学部から選択できる卒業後の進路・就職先の一例は、下記があげられます。
- 動物病院
- 産業動物関連
- 動物園・水族館・競馬関係
- 公務員
- 民間企業
- 大学院進学
獣医学部で学んだ経験を最大限に活用するためにも、卒業後の進路・就職先を理解しておきましょう。
なお、下記の記事では獣医師の仕事について詳しく解説しています。
動物病院
獣医学部を卒業した後の進路・就職先として、動物病院で働く選択肢があります。
動物病院で働く獣医師は、人々の大切なペットの健康を守る重要な役割です。
日々の業務内容は、診療、手術、予防接種、健康管理、栄養指導など多岐にわたります。
動物病院で働く獣医師としての魅力は、患者である動物たちとその家族に対する直接的な貢献です。
動物の命を救い、飼い主の笑顔を実現するための努力は、多くの獣医師にとって大きなやりがいとなるでしょう。
産業動物関連

産業動物関連の職種は、獣医学部の卒業後に選択できる進路のひとつ。
たとえば、養鶏場や飼育場での獣医師、飼育管理者など、食肉産業や酪農業を支える役割が含まれます。
産業動物関連の仕事では、動物の健康管理や疾病の予防、動物たちが最適な環境で生活できるようにするための管理が求められます。
獣医学部を卒業して産業動物関連の仕事に就くことは、社会全体の食品安全を守り、動物たちの生活環境を向上させるという、重要な役割を果たせるでしょう。
動物園・水族館・競馬関係
獣医学部を卒業した後には、動物園や水族館、競馬関係の業界への道も広がっています。
動物と触れ合う職場では、獣医師としての知識や技術が求められ、保護している動物の健康管理や病気の治療、予防医学的なアプローチが主な仕事内容となります。
具体的には、動物たちの健康管理はもちろん、展示動物の飼育環境の最適化や繁殖計画の立案など、一般の獣医病院では経験できない多様な業務に携わるでしょう。
これらの分野で働くことは、獣医学の知識を活かしながら、自身の専門性を深められます。
公務員

獣医学部を卒業後、公務員として働く道もあります。
都道府県や市町村の公務員として、地域の動物保健衛生管理に携わることが可能です。
具体的には、家畜疾病の予防や、食肉の衛生管理などをおこないます。
また、農業や畜産業の発展を支えるため、疾病の早期発見や予防に向けた取り組みも実施するでしょう。
公務員として働くことは社会貢献度が高く、安定した生活を送ることができるため、多くの獣医学部卒業生にとって魅力的な進路となっています。
民間企業
獣医師としてのキャリアは、公務員だけでなく、民間企業でも幅広く展開できます。
製薬会社や飼料メーカー、ペット関連企業など、動物の健康・福祉に関わる企業は数多く存在し、その中で獣医師の専門知識が求められます。
たとえば、製薬会社では新薬の開発や動物実験をおこなうため、解剖学や生理学、病理学などの知識が必要です。
飼料メーカーやペット関連企業では、動物の栄養学や動物の行動学についての知識が求められ、商品開発やマーケティングに活かされます。
このように、獣医学部を卒業した後の進路として、公務員だけでなく、民間企業で活躍する道も広がっています。
進学

獣医学部から卒業した後のひとつの選択肢として、進学があります。
進学先としては、獣医学に関する研究を深めるために大学院へ進むことが一般的です。
大学院では、自分が興味を持つ分野について専門的に学ぶことが可能で、博士号を取得することも視野に入れられます。
大学院卒業後は、大学や研究機関での研究者や教員、製薬会社の研究開発部門など、専門知識を活かして活躍できるでしょう。
獣医学部に関するよくある質問

獣医学部に関するよくある質問と回答について紹介します。
獣医学部に向いている人の特徴はある?
獣医学部に向いている人の特徴として以下が挙げられるでしょう。
- 獣医師になりたい人
- 動物が好き
- 責任感が強い
- コミュニケーション能力がある
最も重要なのが、「動物がすき」という点でしょう。
動物への愛情と関心がないと、獣医師として必要なモチベーションを維持することはできません。
命を扱う仕事に就く場合もあるので、責任感をしっかり持てる人も向いているでしょう。
獣医学部と薬学部はどちらが難しい?

獣医学部と薬学部はどちらが難しいのでしょうか?
ここでは、北里大学の獣医学部と薬学部の偏差値を比較してみます。
学部(学科・専攻コース) | 偏差値 |
獣医学部獣医学科 | 57.5 |
薬学部薬学科 | 55 |
参考:パスナビ
北里大学の獣医学部と薬学部を比較すると、偏差値はやや獣医学部の方が高いようです。
獣医学部と医学部はどちらが難しい?
獣医学部と医学部はどちらが難しいのでしょうか?
こちらも2つの学部がある大学の偏差値で比べてみます。
まとめ

本記事では、獣医学部の概要、学ぶ学問の分野、カリキュラム、大学を選ぶ際のポイント、卒業後の進路や就職先など解説してきました。
その中でも、獣医学部に関する重要なポイントを最後にまとめていきます。
- 獣医学部とは、動物の生理学、解剖学、病理学、免疫学など幅広い学問を学ぶ場所であり、専門的な知識と技術を身につけて動物の健康を守る獣医師を目指す学生たちのための学部。
- 実習を通じた実践的な知識の習得も重視され、理論だけでなく現場で即戦力となる技術も学ぶ。
- 卒業後は、動物病院で獣医師として働くことはもちろん、産業動物関連の仕事、動物園や水族館での仕事、公務員、民間企業など幅広い進路が選択できる
- 獣医学部を選ぶ際は、自分の興味や目指す進路に合ったカリキュラムを提供している大学を選ぶことが大切
獣医学部は、動物の健康と病気の予防、治療、衛生管理に関する専門知識と技術を学ぶ大学の学部です。
獣医学部に興味・関心がある学生は、本記事を参考にしてください。
この記事の監修者

竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。