作成日: 2024/12/20 更新日:2024/12/20
歯学部では何を学ぶ?取得できる資格や就職先まで解説

「歯学部では何を学ぶ?」
「卒業した後の就職先について知りたい」
歯学部の受験を考えている人で上記のような疑問を抱いた方も多いかもしれません。
本ページでは歯学部で何を学ぶか知りたい方に向けて、学習内容や就職先、向いている人の特徴について解説します。
歯学部への進学を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
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年内入試ナビ編集部
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目次
歯学部では何を学ぶのか

歯学部は歯科医療に必要な知識と技術を学ぶための学部であり、歯学科と口腔保健学科に分かれています。
歯学科は、歯の治療を行う歯科医師になるための知識や技術を学びます。卒業することで歯科医師国家試験の受験資格を得られます。
また、歯学科はその学ぶ内容の多さや実習の必要性などから、修学年数が6年間と定められています。
口腔保健学科は、歯科医師の補助や予防歯科を行う歯科衛生士に必要な知識や技術を学びます。卒業することで、歯科衛生士国家試験の受験資格が得られます。
このように、歯学科と口腔保健学科は目的や修業年数が異なっています。
そのため、あなたの希望の職業などに合わせて適切な学科を選択する必要があります。
それぞれについてより詳しく解説します。
歯学科
歯学科は歯科医師になるための知識・技術を学ぶ学科です。
そのため、歯の病気の治療だけでなく、予防医療など口腔内の保健全般について学びます。
具体的には、以下のようなものを学びます。
科目 | 内容 |
教養系科目 | 人文科学、社会科学、自然科学、外国語、コミュニケーション論など |
基礎系科目 | 生物学、物理学、生命科学、解剖学、生理学など |
臨床系科目 | 歯の治療学、歯周病学、口腔内科・外科学、口腔インプラント学など |
臨床実習 | 臨床体験学、スキルアップ学習 |
それぞれの科目について解説します。
教養系科目
教養系科目は、歯科医師としての高度な教養と豊かな人間性を養い、歯科医学専門科目を理解するために必要な基礎知識の習得を目指します。
そのため、哲学や心理学などの人文科学系科目、法学や経済学などの社会科学系科目を学ぶとともに、物理学や数学、生物学などの自然科学科目まで幅広く学びます。
また、科学的根拠に基づいた治療を行うために、情報学や統計学、データサイエンスなども学びます。
さらには、外国語はもちろんのこと、保健体育科目として体育、患者の立場になった医療を行うためのコミュニケーション論なども履修します。
このように、幅広い教養を身につけ、歯科医師として必要な知識と人間性を養います。
基礎系科目
基礎系科目では、臨床系科目を理解するための土台となる知識を身につけることを目的としています。
具体的には、生体の構造や機能、病気の成り立ち、予防、薬の薬理作用、修復に用いる生体材料などについて学びます。
また、歯学は医学の一分野であるため、人体の基本的な構造を理解するための解剖学や、生命現象の法則や概念などを学ぶ生理学など、医学全般に共通した知識についても学びます。
臨床系科目
臨床系科目では、基礎系科目で学んだ知識をベースとし、医療現場で必要となる臨床歯科医学の基礎について学習します。
具体的には、予防歯科、小児歯科や矯正歯科、歯髄・歯周疾患、義歯の診断・治療法、口腔インプラント治療、高齢者の口腔ケアと全身健康管理などについて学習します。
これらの科目を通じて、疾病に対する正確な検査・診断法、新しい歯科医療材料や治療法など、高度な歯科医療行為を行うための知識と基本的な技能を習得し、臨床実習へと移ります。
臨床実習
大学5年次からは実際の患者を対象に診療参加型実習を行います。
付属の病院などで患者の診断や治療、口腔ケアを実践することによって、卒業後すぐに活躍できる能力を身につけます。
臨床実習では患者さんの訴えを聴き、痛みや悩みを受け止め、歯科医師の責任の重さを自覚することが重要です。
専門的な疾患や治療法だけでなく、チーム医療の一員としての役割や患者とのコミュニケーション能力を養います。
実習を通して、歯科医師として求められるスキルの習得を図ります。
口腔保健学科
口腔保健学科では、歯科衛生士となるために口腔内の健康維持と予防歯科を中心に学習します。
また、歯科衛生士は病院だけでなく、介護施設や福祉施設などでも活躍します。
そのため、福祉関連の科目が設定されており、社会福祉士や介護福祉士、養護教諭などの学びを得られる大学もあります。
具体的な学びの内容は以下の通りです。
科目 | 内容 |
教養系科目 | 人文科学、社会科学、自然科学、情報、医療コミュニケーションなど |
基礎系科目 | チーム医科治療学、衛生学、病理学、感染症学、薬理学、衛生学、栄養学、社会福祉論、高齢者福祉、障害者福祉など |
臨床系科目 | 歯科保存学、口腔保健予防学、高齢者口腔保健学、口腔リハビリテーション学など |
臨床実習 | 歯科診療補助、口腔保健衛生学臨床実習、福祉演習など |
それぞれさらに詳しく解説します。
教養系科目
教養系科目は、歯学科と同様に、医療人しての高度な教養と豊かな人間性を養い、歯科医学専門科目を理解するために必要な基礎知識の習得を目指します。
そのため、哲学や心理学などの人文科学系科目、法学や経済学などの社会科学系科目を学ぶとともに、物理学や数学、生物学などの自然科学科目まで幅広く学びます。
また、歯科医師をサポートし、チーム医療を円滑に進めるための歯科衛生士として働くための、医療コミュニケーションについても学びます。
このように、幅広い教養を身につけ、歯科衛生士として必要な知識と人間性を養います。
基礎系科目
歯科衛生士として必要となる基礎的な知識や、医療分野に携わるものとして必要な医学全般分野の基礎知識について学びます。
具体的には、チーム歯科医療の概念や理論を学ぶチーム医科治療学や、病気のメカニズムを理解する病理学、薬物などの作用メカニズムを理解する薬理学なども学びます。
また、歯科衛生士は、病院などの医療現場以外の福祉施設などでも活躍します。
そのため、福祉関連科目についても学びます。
具体的には、現代の社会福祉の制度などを理解するための社会福祉論や、高齢者を取り巻く介護や福祉の実態を理解する高齢者福祉などを学びます。
これらを通じて、歯科衛生士として必要な基本的な知識を習得します。
臨床系科目
臨床系科目は、歯科衛生士の三大業務である「歯科予防処置」「歯科診療の補助」「保健指導」を学びます
具体的には、顎・口腔や歯の疾患の種類とその原因を理解し、予防可能な疾患についての理論と実際について学ぶ口腔疾患予防学や、高齢者に必要な口腔ケア・生活援助などについての知識と技術を学ぶ高齢者口腔保健学などがあります。
この科目身につけた知識を、臨床実習で実践することになります。
臨床実習
口腔保健学科においても、実際の患者と接する臨床実習を行います。
これまで学んできたことを実践することによって、卒業後すぐに活躍できる能力を身につけます。
大学病院や診療所で、歯科衛生士として実習をすることや、高齢者施設や介護施設、保健所などで社会福祉士として実習を積むこともできます。
自身のキャリアや目標に合わせた実習先を選びましょう。
取得できる資格

歯学科と口腔保健学科は、学修内容が異なるため、取得できる資格も異なります。
それぞれの学科に分けて紹介します。
歯学科で取得できる資格
歯学科で取得できる主な資格は以下の通りです。
資格 | 内容 |
歯科医師国家試験受験資格 | 歯科医師となるために必要な、歯科医師国家資格を獲得するための試験を受けることができる。 試験合格後、歯科医師免許を取得し、病院での1年間の研修を経て歯科医師として活動することができる。 |
また、歯科医師免許を取得すると、以下の資格も付与されます。
資格 | 内容 |
食品衛生管理者 | 食品の製造や加工、保存、運搬、販売などにおける衛生管理の方法や食品衛生法の知識を証明できる |
衛生検査技師 | 公的な医療機関や研究機関で、医薬品や食品、環境などの衛生状態を検査する |
衛生管理者 | 感染症の予防や、清掃、消毒、滅菌など、医療現場の衛生状態を管理する |
口腔保健学科で取得できる資格
口腔保健学科で取得できる資格は以下の通りです。
資格 | 内容 |
歯科衛生士国家資格受験資格 | 歯科衛生士になるために必要な、歯科衛生士国家資格を取得するための試験を受けることができる。 |
社会福祉士国家試験受験資格 | 社会福祉士になるために必要な、社会福祉士の国家資格を取得するための試験を受けることができる。 |
介護福祉士 | 身体的または精神的障害のある人の日常生活を支援する介護の専門職として、介護や指導を行うことができる。 |
社会福祉主事任用資格 | 社会福祉施設や介護施設において、高齢者や障がいがある方に必要な援助を行い、民間企業であれば介護事業所の生活相談員として活躍するなど、現場の管理職候補に求められる資格。 |
養護教諭一種免許状 | 小・中学校や高校の養護教諭(保健室の先生)として働くための資格。 |
このように、歯科衛生士のみならず、介護士や社会福祉士などとしても活躍することができます。
一方で、介護士や社会福祉士の資格を取得するためには、他の学生よりも多くの授業や実習に参加する必要があります。
また、取得できる資格には、大学により異なるため、どのような資格が取得できるのか、ということも大学選びの指標にしてください。
歯学部卒業後の就職先とは

歯学科と口腔保健学科では、学修内容などに違いはありますが、就職先には大きな違いはありません。
一方で、歯学科は、歯科医師として活躍するためには、1年間の研修が必須です。
そのため、これから紹介する就職先へ進路選択するタイミングは、研修後であることがほとんどです。
具体的な歯学部卒業後の就職先は以下のとおりです。
- 医療機関
- 大学病院
- 大学院進学
- 一般企業
- 公務員
- 福祉施設
各就職先について詳しく見ていきましょう。
医療機関
歯学部卒業生の最も多い就職先が医療機関への就職です。
歯科医師または、歯科衛生士として、公立病院や民間病院や診療所などに就職します。
公立病院と民間病院や診療所はその役割などが異なることから、働き方などにも違いがあります。
公立病院は、地域の中核となる医療機関であるため、より高度な技術や経験を積むことができるでしょう。
また、公立であるため、給料や賞与も安定的であるといえます。
民間病院は、経営状況により働き方や給料が左右されます。そのため、自分に合った教育や福利厚生が得られるかを見極める必要があるでしょう。
大学病院

大学病院は診療・研究・教育の3要素を兼ね備えています。
一般的な医療機関(病院や診療所)では、診療のみを目的としています。
それに対し、大学病院では、診療に加えて、医学生の教育や新しい医療技術の研究開発を行っています。
研究機関であることから、一般の病院では難しいとされる難病の治療も行われています。
これらのことから、大学病院は一般病院よりも業務量や勉強量などが多くなる傾向にあります。
そのため、学修意欲が高く、最先端の医療技術や後輩指導などに触れたい方にはおすすめです。
大学院進学
大学院へ進学し新たな研究を進める人も多いです。
歯科医療の新たな治療法の開発や既存治療の改善、歯科疾患の原因解明など研究テーマは多岐にわたります。
大学院での研究は自らが興味を持ったテーマについて深く掘り下げ、歯学に関する専門性を高めることが可能です。
歯科医師・歯科衛生士としてのより高度な知識や技術の習得が可能です。
一般企業

歯科医師や歯科衛生士にはならずに、一般企業へ就職する人もいます。
就職先企業としては、歯科関連企業がほとんどです。
例えば製薬・医療機器メーカーで歯科用器具や薬品の開発・販売などを行います。
このように、歯学部での学びを活かし、歯の健康を守る商品の販売や研究・開発に関わる人が多いです。
公務員
口腔保健学科を卒業した生徒には公務員になる人も多いです。
市や県の保健所や社会福祉協議会などが就職先として挙げられます。
これらは、行政職の歯科衛生士として、地域住民の歯と口の健康を支えます。
福祉施設

福祉施設で働く人もいます。具体的には介護施設や福祉施設での治療や衛生管理などを行います。
また、歯科医院への通院が困難な方への訪問治療などを行う方もいます。
虫歯や歯周病などの口腔機能の低下は高齢者の食事能力の低下などを導く深刻な問題です。
そのため、これらの仕事は高齢者を支える重要な仕事の一つです。
歯学部に向いている人の特徴

歯学部に向いてる人の特徴は以下の通りです。
- コミュニケーション能力が高い人
- 共感性が高い人
- 継続した学習ができる人
- 細かな作業が得意な人
- 口腔ケアを通じて全身の健康をサポートしたい人
各特徴について詳しく見ていきましょう。
コミュニケーション能力が高い人
コミュニケーション能力が高い人は歯学部に向いています。
なぜなら、歯科医師や歯科衛生士は患者の不安を取り除きつつ、治療方針を明確に伝えるための優れたコミュニケーション能力が必要だからです。
また、治療はチームとして行います。
患者に寄り添い、チームの他のメンバーが円滑に業務を行えるような優れたコミュニケーション能力が必要です。
共感性が高い人

共感性が高く、他者に寄り添える人は歯学部がおすすめです。
医療現場では、患者の痛みを理解し、和らげるための治療を行うだけでなく、患者の不安を取り除くために必要もあります。
そのため、患者が安心して治療を受けられるように患者としっかりコミュニケーションをとることが重要です。
共感性の高い人は、患者と良好な関係も築くことができ、治療をスムーズに行うことができるでしょう。
継続した学習ができる人
継続した学習ができる人は歯学部に向いています。
なぜなら、歯学部歯学科は一般的な学部学科と異なり6年間学ぶ必要があるからです。
また、歯科医師や歯科衛生士など、人の健康や治療にかかわる人は、常に最新の治療技術などを習得するために、論文などを読んだり、学会に参加したりする必要があります。
日々進歩する医療分野に遅れを取らないように、大学在学中だけでなく、卒業後も常に学び続けられる人が向いています。
細かな作業が得意な人

細かい作業が得意な人は歯学部に向いています。
なぜなら、歯科医療は歯の細かな部分まで治療を施すため、緻密さが求められる細かな作業が多いからです。
例えば、虫歯治療では、見逃すことのできない微細な虫歯の部分を見つけ出し、適切に治療することが求められます。
このように、歯科医療に携わる人にはとって、細かな作業が得意であるということは必要不可欠な能力であるといえます。
口腔ケアを通じて全身の健康をサポートしたい人
口腔ケアを通じて全身の健康をサポートしたい人は歯学部が向いています。
なぜなら、口腔の健康を守ることは全身の健康を守ることにつながるからです。
実際に、厚生労働省は以下のように述べています。
う蝕及び歯周病に代表される歯科疾患は、その発病、進行により欠損や障害が蓄積し、その結果として歯の喪失に繋がるため、食生活や社会生活等に支障をきたし、ひいては、全身の健康に影響を与えるものとされている。また、歯及び口腔の健康を保つことは、単に食物を咀嚼するという点からだけでなく、食事や会話を楽しむなど、豊かな人生を送るための基礎となるものである。
引用元:厚生労働省 歯の健康
このように、歯科医療を通じて歯や口の中の健康を守ることは全身の健康を守ることにつながります。
口腔ケアを通じて、人々の健康に貢献したいという意欲のある人は、歯学部での学びが最適です。
歯学部のある主な大学

歯学部のある主な大学を紹介します。
大学 | 学科・専攻 |
東京科学大学 (旧東京医科歯科大学) | ・歯学科 ・口腔保健学科 口腔保健衛生専攻 ・口腔保健学科 口腔保健工学専攻 |
東京歯科大学 | 歯学科 |
日本大学 | 歯学科 |
九州歯科大学 | ・歯学科 ・口腔保健学科 |
これらの大学以外にも歯学部のある大学は複数あり、それぞれ学科や専攻、カリキュラムなどに違いがあります。
そこで、次は大学を比べる際のポイントについて紹介します。
各大学の歯学部を比較する際のポイント

各大学の歯学部を比較する際のポイントは以下の2点です。
- 国家試験合格率
- 臨床実習の充実度
それぞれ解説します。
国家試験合格率
国家試験の合格率は、大学選びの際に極めて重要です。
なぜなら、歯科医師や歯科衛生士として働くためには、国家資格に合格する必要があるからです。
例えば、先ほど紹介した4大学の第117回(2023年度)歯科医師国会試験の新卒者の合格率は以下の通りです。
大学 | 新卒合格率(%) |
東京科学大学 (旧東京医科歯科大学) | 89.8 |
東京歯科大学 | 99.2 |
日本大学 | 70.8 |
九州歯科大学 | 79.1 |
このように、大学ごとに合格率がかなり異なることがわかります。
合格率の高い大学は、大学でのサポートが手厚い場合が多いため、国家試験の合格率は重要なポイントです。
臨床実習の充実度
臨床実習の充実度も重要な比較ポイントです。
なぜなら、どのような経験を積むことができるのかにより、歯科医師や歯科衛生士としてのスキルに関わるからです。
例えば、東京科学大学病院には、世界初の放射線を用いることなくむし歯の画像診断ができる機械があります。
参照元:東京科学大学歯学部 臨床
他にも、日本大学歯学部では、歯科医師国家試験合格後の臨床研修制度で、離島での歯科医師研修が受けられます。
参照元:日本大学歯学部 付属病院との連携
このように、付属の大学病院にはどのような設備があるのかや、どのような実習が受けられるのかなどを確認しましょう。
よく抱く疑問と回答

歯学部に興味を持つ人がよく抱く疑問について回答します。
歯学部で学べば歯科医師になれますか?
歯学部を卒業するだけでは歯科医師にはなれません。
歯科医師として働くためには、歯科医師国家試験に合格した上で、1年間の研修を受けることが必須です。
歯学部歯学科を卒業後に得られるのは、あくまで国家試験の受験資格であることを覚えておきましょう。
歯科衛生士になるためには大学と専門学校のどちらが良い?
歯科衛生士になるためには、必ずしも大学の口腔保健学科に進学する必要はありません。
専門学校を卒業後、国家資格に合格することでも、なることができます。
その上で、専門学校と大学では、学ぶ内容などに違いがあります。それぞれの違いや特徴は以下の通りです。
項目 | 専門学校 | 大学 |
特徴 | 歯科に関する科目や臨床実習や病院などでの実習が中心 | 歯科に関する科目に加えて、一般教養科目など幅広い科目について学べる |
修学期間 | 3年 | 4年 |
卒業後の進路 | 病院やクリニック | 病院やクリニック、歯科関連企業 |
歯科衛生士としてすぐに活躍したい、絶対に歯科衛生士になりたい、という方は専門学校が向いているでしょう。
一方で、歯科衛生士になりたいとは考えているものの、一般企業への就職も選択肢に入れたい方や、幅広い教養を学びたいという方は大学進学が向いているでしょう。
あなたの希望や考え方に合わせて進路を選びましょう。
今回のまとめ

本記事では歯学部の学習内容や就職先、向いている人の特徴について解説しました。
最後に本記事の重要なポイントについてまとめます。
- 歯学部は歯科医療に必要な知識と技術を学ぶための学部であり、歯学科と口腔保健学科の2つの学科がある。
- 歯学科は歯科医師になるための知識や技術を学ぶ。
- 歯学科では、歯科医師国家試験の受験資格や食品衛生管理者、衛生検査技師、衛生管理者の資格が得られる。
- 口腔保健学科は歯科衛生士になるための知識や技術を学ぶ。
- 口腔保健学科では、歯科衛生士国家試験の受験資格や社会福祉士国家試験の受験資格、介護福祉士、社会福祉主事任用資格、養護教諭一種免許状が得られる。
- 歯学部卒業後の進路には、一般病院やクリニック、大学病院、大学院、歯科関連企業、公務員、福祉施設などである。
- 歯学部に向いている人の特徴は、共感性が高くコミュニケーション能力が高い、継続した学習ができる、細かな作業が得意、口腔ケアを通じて全身の健康をサポートする意欲があることである。
- 大学を比較する際は、国家試験の合格率と臨床実習の充実度が重要である。
本記事を通じて、歯学部についての理解を深め、進路選択の参考にしていただければ幸いです。
この記事の監修者

年内入試ナビ編集部
年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。