作成日: 2025/2/04 更新日:2025/2/04
大学受験で保護者がサポートできることとは?受験生の親ができることを徹底解説

大学受験を控えるお子さんを持つ保護者の方は、どの世に子供と接するべきでしょうか。
そこでこの記事では、子どもの健康管理やストレス解消方法をはじめ、学習環境の整備や進路選択のアドバイスなど、親としてサポートできることを詳しく解説していきます。
受験生の子どもを持つ保護者がよく抱く疑問や悩みについてもお答えしますので、この記事の内容を参考にして、受験生の親として正しいサポートをできるようになってくださいね。
この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部
年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。
目次
- 1 受験生をサポートする親の役割とは?
- 2 逆に受験生の親がやってはいけないこと4選
- 2-1 ①子どもに不要なプレッシャーを与えること
- 2-2 ②兄弟や知人、親と比較をすること
- 2-3 ③家庭で学費やお金のことでぐちぐちと小言を言うこと
- 2-4 ④子どもの進路を一方的に決めつけること
- 2-5 ⑤受験勉強への過干渉
- 3 親が受験生にかけるべき言葉
- 4 受験期の子供にかけてはいけない言葉
- 5 進路や進学先の希望で子供と意見が対立した時はどうするべき?
- 6 受験生のメンタルケアの方法
- 7 受験生のお子様を持つ保護者がよく抱く疑問や悩み
- 7-1 どこから受験の情報収集をすればいいの?
- 7-2 赤本(過去問集)は一通り揃えたほうが良いの?
- 7-3 子どもに合った学習法はどうやって見つければいいの?
- 7-4 出願する学部はどうやって決めたらいいの?
- 7-5 受験科目はどうやって決めたらいいの?
- 8 まとめ:受験生の親にできること
受験生をサポートする親の役割とは?

受験生をサポートする親の役割は多岐にわたりますが、子どもが受験で合格するまでに保護者がサポートできることは大きく分けると以下の4つに分類できます。
サポート内容 | サポート内容の詳細 |
健康管理 | 適切な食事や睡眠を取れるようにし、万全の状態で受験勉強に臨めるようにする |
不安な気持ちやストレスを解消する | 心に寄り添う言葉選びをし、勉強へのモチベーションが上がるようにコミュニケーションを取る |
適切な学習環境の整備 | スケジュールを管理したり、塾や予備校に通わせたり、金銭的にサポートしたりする |
進路選択に関するアドバイス | 最新の受験情報を元に適切なアドバイスをする |
それぞれについて詳しく解説していくので、ぜひ、参考になさってください。
①子供の健康状態を維持する
受験生の親として最も重要なのは、子どもが自身の能力を最大限に発揮できる環境を整えてあげることです。
健康な状態で受験勉強に臨まないとベストパフォーマンスを発揮できないため、受験期は特に健康管理が重要になってきます。
子どもの健康的な生活習慣を維持するためには、以下の3点に気をつけるのが効果的です。
- 健康的な食事
- 良質で十分な睡眠
- 適度な運動
栄養バランスを考えた食事を提供することが大切ですが、ビタミンとミネラルを豊富に含む食事は集中力を高め、ストレスを軽減してくれるので、特にオススメです。
また、夜更かしは避け、十分な睡眠時間を確保することで、疲労を回復し、記憶力を向上させることができます。
運動は血行を良くし、ストレスを発散するだけでなく、睡眠の質を向上させます。特に、受験生は長時間座って勉強するため、定期的にストレッチを行うと良いでしょう。
以上の3点を実践すると、子どもは万全の状態で受験勉強に臨みやすくなるので、ぜひ取り入れてみてください。
②不安な気持ちやストレスを解消する

健康状態を左右するものは食事や睡眠だけではありません。受験期はストレスを感じやすく、それが健康に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、親としては、子どもが感じているストレスを理解し、上手に解消できるようにサポートすることが重要です。
特に、頑張って勉強しているのになかなか成績が伸びないと、子どもは精神的に追い込まれてしまうので、勉強を頑張る姿勢や努力を認めてあげることで、少しでもプレッシャーを緩和してあげてください。
逆に、成績が伸び悩んでいることを指摘してしまうと、子どもは更に追い込まれてしまうので、過度に口出しをしてプレッシャーをかけないように注意しましょう。
受験期の息子・娘の不安を取り除くためにやっておきたいこと
子どもが抱く不安を取り除くためには、親のサポートが不可欠です。特に重要なのは、話を聞く時間を作ることと息抜きの時間を設けることです。
子どもがストレスを感じているときには、親が話を聞きながら共感してあげ、解決策を一緒に考えることで不安が軽減していきます。その際には、無理に解決策を押し付けるのではなく、子ども自身が納得し、自分で解決できるように導くことが大切です。
受験期は学業に関する不安を抱えがちなので、一緒に時間を作り、学習計画を立ててあげるだけでも、子どもの不安を軽減することができます。
また、子どもが趣味や好きなことに時間を使ってストレスを発散させることも大切です。受験期は勉強が中心となりがちですが、適度なリラクゼーションや趣味の時間はストレス解消につながるので、心の健康を保つために重要です。
家庭ではなるべくリラックスしてストレスを発散できるようにしてあげると不安が軽減するので、親子間で喧嘩をしたりしてギクシャクした関係にならないように心がけ、心地よい家庭環境を作るようにしてください。
勉強へのモチベーションを上げる方法
受験生のモチベーションを上げるためには、親が子どもの努力を認めてポジティブなフィードバックを与えることと受験が終わった後の楽しみを用意しておくことが有効です。
受験期にはどうしてもストレスがのしかかってくるので、親からの温かな言葉は大きな励みになります。積極的に応援することで、子どもは支えてもらっていると実感することができ、自然とモチベーションが上がっていきます。
些細な進歩でも積極的に褒めることで、子供の自信を引き出し、不安を取り除くことにも繋がるので、子どもの頑張りを認め、常に応援し続けるようにしてください。
例えば、一日の勉強時間を決め、達成したときには小さなご褒美をあげるなど、具体的な目標を設定し、達成感を味わえるようにしておくのも有効です。
また、受験が終わったら行きたい旅行先を決めておくなど、受験合格後の楽しみを用意しておくのもモチベーションアップに繋がります。子どもと共に喜んでいる場面や進学先での新しい生活など、ワクワクするようなことを具体的にイメージすると受験を乗り越える原動力になるので、ぜひ、実践してみてください。
③子供の学習環境を整備する
受験生をサポートする親にとって子どもの学習環境を整備することは重要な役割の一つですが、特に重要なのは次の2つです。
- 子どもの学習スタイルや志望校に合った予備校や塾を選ぶ
- 塾の費用や参考書の購入費用など、子どもの学習をサポートするための費用を計画的に準備する
ここからは、子どもが万全の状態で受験勉強に臨めるようにして学習効果を最大限に引き出すために大切な上記の2つのポイントについて解説していきます。
おすすめの塾や予備校とその選び方
塾や予備校の選び方は、子供の学力や性格、そして親の経済状況などによって異なります。一般的に、塾は地域密着型で、小学生から高校生まで幅広く対応しているのに対し、予備校は高校生以上を対象に、大学受験に特化した指導を行っています。
塾や予備校を選ぶ際は、まずは無料の体験授業を受けてみることをおすすめします。その際、授業の質や雰囲気、先生との相性などを確認しましょう。子供が通うことになった場合の費用もしっかりと確認しておくことが大切です。
塾や予備校は子供の学力向上だけでなく、自己管理力をつける場でもあるので、子供自身が主体的に学べる環境を選ぶと学習効果が高まります。例えば、東進衛星予備校のようなオンライン受講ができる予備校では比較的自由にカリキュラムを組めるので、そのような環境の方が向いている場合は候補の1つに入れてみてください。
金銭的にサポートする
- 受験にかかる費用をリスト化し、予算を立てる。
- 奨学金制度や教育ローンなど、利用できる制度を調べる。
- 必要な費用が不足しないよう、早めに貯蓄を計画する。
受験生の親として子供を金銭的にサポートするためには、まずは学費の計画を立てることが重要です。志望校の学費はもちろん、塾や予備校の費用、教材費、交通費など、受験にはかなりの費用がかかるため、早めに計画を立てておくことをおすすめします。
また、費用を抑えるための補助金や奨学金などの情報収集も忘れずにしましょう。これらの情報は各学校や地方自治体、教育関連のウェブサイトなどで確認することができますので、経済的な余裕がないからといって大学進学を諦めないでください。
なお、受験生自身がアルバイトをすることで学費を補うという方法もありますが、勉強時間を削ることになるため、受験期間は少しでも勉強に集中できるように、子供がアルバイトなどをしなくていいように資金的な援助をしてあげた方が望ましいです。
④:進路選択に関するアドバイス

親自身が受験に関する最新の情報を知らないと、子供が必要な進路情報を得られない可能性があるので、進路選択に関するアドバイスをする際には、最新の大学受験の入試制度についての情報を収集するようにしてください。
そのうえで、冷静かつ理解のある態度で進路相談に乗り、子供の希望や興味を尊重しながら、一緒に様々な選択肢を探ることから始めましょう。一般入試だけでなく、推薦入試や総合型選抜などの選択肢もありますし、国公立大学と私立大学では入試での選抜方法も違うので、その辺りも加味しながら、子供の能力と希望に沿って最適な選択ができるようにサポートすることが大切です。
また、大学進学は親離れ・子離れのタイミングなので、子供が家を出ていくことに寂しさを感じたとしても、子供がそれを望んでいるのであれば、それを応援してあげるのも親の愛情です。
親の役割は、あくまで子供が自分の進路を自信を持って選べるようにサポートすることなので、親の考えを伝えることも大切ですが、最終的な意思決定は子供自身に任せるようにしましょう。
逆に受験生の親がやってはいけないこと4選

受験生の親として、お子様の成功を願うあまりに行ってしまいがちな行動を4つご紹介します。
NG行動 | もたらす影響 |
子どもに過度なプレッシャーを与える | 子ども自身が十分にプレッシャーを感じている中、親からのプレッシャーは逆効果となる |
自分の子どもを他の兄弟や知人と比較する | 子どもの自尊心を傷つけ、モチベーションを下げる |
家庭で、学費やお金のことで、ぐちぐちと小言を言う | 子どもの学習意欲を削ぐだけでなく、家庭環境を悪化させる原因となる |
子どもの進路を一方的に決めつける | 子ども自身の意思が尊重されず、自身で考え、決断する機会を奪ってしまう |
受験勉強への過干渉 | 毎日のように進捗を確認して追い詰めてしまう |
以上の4点を避けてお子様の受験をサポートすることが大切なので、それぞれについて詳しく解説していきます。
①子どもに不要なプレッシャーを与えること
受験生の親としてお子様を上手くサポートするためには、不必要なプレッシャーを与えず、その代わりに適切なサポートをして励ましてあげることが重要です。
お子様は、親からの高い期待や無理な要求により、不必要なプレッシャーを感じることがあります。そうなると、学業成績を低下させ、メンタルヘルスに悪影響を及ぼす可能性があるので、「あと何カ月しかないじゃない」などといった不要なプレッシャーを与えないようにしましょう。
結果だけでなくプロセスを重視した声掛けを心掛け、子どもが頑張る姿勢を評価して努力を認める言葉をかけましょう。
また、お子様が適切な進路を選ぶためのガイダンスをする一方で、お子様の選択を尊重し、親の期待を押し付けないことも大切です。親としての役割は、お子様が自分の力を信じ、自分の可能性を最大限に引き出すことをサポートすることであることを忘れないでください。
②兄弟や知人、親と比較をすること

「○○君はできているのに」「お兄ちゃん、お父さんはこうだったのに」などとあなたのお子様を知人や他の兄弟、親と比較してしまうと、お子様が自分の価値を見失い、自己効力感を低下させる可能性があります。
また、他の人と比較することで、お子様は自分自身の能力に自信を持つことが難しくなるかもしれません。なぜなら、お子様が自分自身を他人と比較することで、自分自身の能力を過小評価し、自己肯定感が低下する可能性があるからです。
その結果、お子様は自分の能力を信じることが難しくなり、受験に対する意欲を失う可能性があります。そのため、受験生の親であるあなたがするべきことは、お子様を他の人と比較するのではなく、子供自身の進歩と努力を認識し、その達成を称えることです。そうすることで、お子様は自己効力感を育み、自己肯定感を向上させ、自分自身の能力に自信を持つことができます。
③家庭で学費やお金のことでぐちぐちと小言を言うこと
受験生の親として、お子様の学費についての話題は避けがたいものですが、家庭内で「塾代がかかる」「学費にいくらかかる」といった金銭的なことでぐちぐちと小言を言うと、お子様は自分が家計の負担になっていると罪悪感を覚えるかもしれません。
そうすると、お子様が受験に集中できなくなってしまうかもしれないので、代わりに、お子様が学費について心配する必要がないことを伝え、その理由を具体的に説明することをおすすめします。
例えば、貯金や教育ローン、奨学金など、学費を捻出するための計画を立てていることを伝えると良いでしょう。学費の話題は適切に扱うことで、お子様が学習に集中する環境を整えることができます。
④子どもの進路を一方的に決めつけること

「あんたは、ここに行きなさい。」と、お子様の進路を一方的に決めつけると、お子様の自己決定権を奪い、自己肯定感を低下させる可能性があります。親としてお子様の将来を考えるのは当然ですが、お子様が自分の進路を自分で決めることで責任感や自立心が育まれるので、あくまで提案やアドバイスに止めるべきです。
また、親が「その大学は諦めなさい」といった一方的な進路の決めつけをすると、お子様はその選択に納得感を持つことが難しくなり、その結果としてモチベーションの低下やストレスの増加を招く可能性があります。
親として大切なのは、お子様が自分自身で進路を選ぶことを支援し、その選択を尊重することです。進路選択は子ども自身の人生に大きな影響を与える重要な決断なので、親の一方的な意思ではなく、子供自身の意志で決めるべきです。
⑤受験勉強への過干渉
必要に応じてアドバイスはするものの、最終的な計画や進め方は子どもに任せましょう。
親が受験生にかけるべき言葉

受験は、学生にとって一生に一度の大きな挑戦です。親の言葉は、受験生にとって大きな支えや励みとなります。どんな言葉をかけることで、受験生がより安心し、自信を持って試験に臨めるのでしょうか? ここでは、親が受験生に言うべき言葉についてご紹介します。
言葉 | 具体的なポイント |
「無理せず、休む時は休んでね」 | ・勉強の合間に適切な休息を取ることの重要性を伝える ・睡眠や食事をしっかりとるよう促す ・ストレス解消法やリラックス法を提案 |
「毎日頑張っているね、偉いよ」 | ・結果よりも努力や成長の過程が大切だと伝える ・どんな結果でもその努力を認め、誇りに思うことを伝える |
「自分を信じて、できることをやりきろう」 | ・自己信頼を持って取り組むことの重要性を伝える ・「君ならできる」と励まし、過去の実績や成長を肯定する |
「一歩一歩、前進しているよ」 | ・小さな成果や努力が積み重ねられていることを強調 ・焦らず着実に進んでいることを認識させる |
「一緒に頑張ろう、支えるからね」 | ・精神的なサポートを示す ・「一緒に頑張っている」という気持ちを伝え、受験生が孤独を感じないよう支える |
「失敗しても大丈夫だよ。大切なのは次にどうするかだよ」 | ・失敗から学び、立ち直る力を育む ・失敗が成長の一部であり、次にどう生かすかが大切だと伝える |
「一度きりの受験だから、楽しんでやろうね」 | ・受験をプレッシャーに感じさせないように、楽しさを伝える ・気分転換やリフレッシュの時間を提供する |
「同じ状況なら私も緊張すると思う。でも、〇〇なら乗り越えられるよ」 | ・共感をすることで安心感を与える |
受験生にかける言葉は、励ましと支えとなります。親としての言葉が、受験生の不安を和らげ、前向きに取り組む力を与えることができます。プレッシャーに押しつぶされることなく、自分を信じて努力できる環境を整え、共に頑張る気持ちを伝えていきましょう。
受験期の子供にかけてはいけない言葉

受験期の子供に対する言葉遣いは、ストレスやモチベーションに大きな影響を与えます。言葉には心を傷つける力があるので、特に「お前はダメだ」「もっと頑張れ」といった不安を与える言葉や否定的な言葉、過度なプレッシャーを与える言葉は避けましょう。
また、「兄弟や友人と比べて」といった他人と比較する言葉も子供の自尊心を傷つける可能性があるほか、「お金がないから頑張れ」といった家計の問題を押し付ける言葉や「こうなるべきだ」と一方的な進路の決定を強いる言葉も適切ではありません。
大切なのは、子供の努力を認め、応援し、一緒に考えることなので、子供が自らの力で受験を乗り越えられるよう、適切なアドバイスと支援をしましょう。
進路や進学先の希望で子供と意見が対立した時はどうするべき?

- 子どもの意見をしっかりと聞く
- 親の意見を冷静に伝える
- 情報を一緒に収集する
- 中立的な第三者の意見を取り入れる
- 結論を急がず、冷却期間を設ける
- 最終的には子どもの意思を尊重する
手順 | 詳細 |
1. 子どもの意見をしっかりと聞く | 子どもの気持ちや考えを理解することが第一歩。否定せずにしっかりと耳を傾ける |
2. 親の意見を冷静に伝える | 親の意見や進路選択の理由を感情的にならずに伝え、理由を明確にする |
3. 情報を一緒に収集する | 学校や学科、カリキュラム、就職実績などについて一緒に情報を収集し、選択肢を広げる |
4. 中立的な第三者の意見を取り入れる | 第三者の意見を取り入れ、客観的な視点を加えることで、感情的な対立を減らす |
5. 結論を急がず、冷却期間を設ける | お互いの意見を一度整理し、冷静に考えるための時間を設け、感情に流されないようにする |
6. 最終的には子どもの意思を尊重する | 親としての意見を伝えた後は、最終的には子どもが納得し、自分で決められるようサポートする |
例えば、子どもは東京の大学に行きたいと思っているのに親は自宅から通える大学に行ってほしいと思っていたり、子どもは文学部に行きたいのに親は就職に強そうな経済学部などに行ってほしいといったように、進路や進学先の希望について子どもと意見が対立する場合があります。
その場合は、対話を通じて子供の意見や希望を理解し、それに基づいて冷静に親としてアドバイスをすることが重要です。
親の意見を踏まえて子どもの意見が変わることもありますが、変わらないこともあるので、その場合は子供の意見を尊重し、その希望や夢を応援してあげると、子供が自信を持って進路選択をすることができます。
受験生のメンタルケアの方法

- 話を聞く姿勢を大切にする
- 無理に追い詰めない
- ポジティブなことばをかける
- 生活リズムを整えるサポートをする
- リフレッシュの時間をとるよう促す
- 受験期の不安を一緒に整理する
- 必要なら専門家の力を借りる
手順 | 詳細 |
1. 話を聞く姿勢を大切にする | 受験生が感じている不安や悩みをしっかりと受け止め、共感する姿勢を持つ |
2. 無理に追い詰めない | プレッシャーをかけすぎず、適度なサポートでストレスを軽減する |
3. ポジティブなことばをかける | 受験生が自信を持てるように、励ましの言葉や前向きなフィードバックを伝える |
4. 生活リズムを整えるサポートをする | 規則正しい生活をサポートし、十分な睡眠や栄養バランスを整える手助けをする |
5. リフレッシュの時間をとるよう促す | 受験勉強の合間に、気分転換や趣味の時間を大切にするように促す |
6. 受験期の不安を一緒に整理する | 受験の不安を言葉にして整理し、問題解決に向けて一緒に考える |
7. 必要なら専門家の力を借りる | ストレスが強くなっている場合は、メンタルヘルスの専門家に相談することも検討する |
受験生のメンタルケアには、親の理解とサポートが不可欠です。まず、親自身がお子様の気持ちを理解し、無理に勉強を強制するのではなく、お子様が自主的に学ぶ意欲を促すことが大切です。
また、お子様のストレスを軽減するために、適度な休息時間を取り、趣味や遊びを通じてリラックスする時間を持たせることも重要です。
さらに、親自身が強いプレッシャーを感じている場合、それがお子様に伝わり、お子様のメンタルを不安定にさせる可能性があります。そのため、親自身も自分の感情を管理し、落ち着いた態度を保つようにしましょう。
これらのメンタルケアの方法を実践することで、受験生のストレスを軽減し、ベストパフォーマンスを発揮させることができます。
受験生のお子様を持つ保護者がよく抱く疑問や悩み

ここからは、受験生のお子様を持つ保護者がよく抱く疑問や悩みに対して具体的に回答していきます。
どこから受験の情報収集をすればいいの?
受験情報の収集源としては、教育機関の公式ウェブサイトが最も信頼性があります。各大学の入試情報やカリキュラム、学費などの具体的な内容が掲載されているので、まずはそちらを参照するようにしてください。
なお、大学入試センターのウェブサイトには共通テストの試験日程や出願方法、過去問題等が載っているので、併せて確認するようにしましょう。
また、塾や予備校は最新の入試情報や試験傾向を解説したセミナーを開催したり、個別相談に応じてくれたりするので、必要に応じて利用してみてください。その他、受験情報誌や専門書籍も役立ちますが、情報は日々更新されているため、常に最新の情報をチェックすることが重要です。
信頼性の低い情報源からの情報は避け、なるべく公式の情報源から情報を取るようにしましょう。
赤本(過去問集)は一通り揃えたほうが良いの?

赤本(過去問集)は出題傾向を把握し、試験対策を立てるための重要なツールですが、必ずしも全ての大学の赤本を揃える必要はありません。お子様の得意・苦手科目や志望校の出題傾向などを見て、必要な赤本だけを選びましょう。
また、赤本には大量の過去問が収録されているため、全てを解くことは現実的ではありません。重要なのは、過去問を解くことで試験の形式や出題範囲を理解し、自分の弱点を洗い出して弱点を克服するための学習計画を立てることなので、直近数年分の問題を解くだけでもある程度の学習効果を得ることができます。
子どもに合った学習法はどうやって見つければいいの?
お子様に適した学習法を見つけるためには、まずはお子様の特性や興味を理解することが重要です。教科書を読むだけで理解できる子もいれば、実際に実験を行ったり、図や模型を使って学習したりする方が理解が進む子もいます。1人で勉強するのが得意な子もいれば、グループでの学習が得意な子もいます。
また、お子様の学習スタイルや学習進度に合わせて教材を使い分けることで理解度を最大化することができるので、併せて参考にしてみてください。
出願する学部はどうやって決めたらいいの?

- 受験科目との相性
- 学部ごとのカリキュラムや就職先
- 資格取得などの特徴
出願する学部を決める際には、まずはお子様自身の興味や得意な科目を中心に考えることが重要です。例えば、理系科目に強い場合は理工学部、人間関係に興味があるなら文学部や心理学部など、自身が何を学びたいのかを明確にすると良いでしょう。
また、大学のHPやパンフレットで学部や学科の詳細を調べ、自分の目指す未来像に合った学部を選ぶことも大切です。高校の進路指導の先生や家族、友人と話し合うことで視野を広げることもできますが、最終的な選択はお子様自身が決めるべきなので、親が一方的に決めるのは避けましょう。
受験科目はどうやって決めたらいいの?
基本的には自分の得意な教科を中心に受験科目を絞ると良いですが、進学先や将来の職業を考慮に入れて科目を選ぶことも重要です。例えば、医学部を目指すならば理科系の科目が必須となるように、進学先の大学の入試情報を確認し、必要な科目を確認しましょう。
また、自分の興味や関心がある科目を選択することで学習のモチベーションを上げることができるので、興味のある科目を選ぶのもオススメです。
まとめ:受験生の親にできること

本記事では、受験生の親にできることについて詳しく解説しました。
その中でも、重要なポイントを最後に記載していきます。
- ・受験生の親として子供をサポートするためには、まずは健康状態の維持が重要です。バランスの良い食事や十分な睡眠時間の確保など、日々の生活習慣の見直しを心掛けましょう。
- ・子供の不安やストレスを解消するために、親としてどう接するべきかを理解し、適切な対応を行いましょう。
- ・子供の学習環境の整備も大切な役割です。塾や予備校の選び方、スケジュール管理術など、子供の学習に最適な環境を整えるための方法を実践しましょう。
- ・進路選択に関するアドバイスも重要です。子供の進路を一方的に決めつけるのではなく、一緒に考えて選択することが大切です。
- ・子供に不要なプレッシャーを与えることなく、適切なサポートを行うようにしましょう。
この記事を通じて、あなたが受験生の親としてできることを理解し、お子様の受験に活かしていただければ幸いです。
この記事の監修者

竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。