作成日: 2025/1/17 更新日:2025/1/17
柔道整復学とは?専門学校や大学で何を学ぶかや卒業後の進路を解説

柔道整復学に興味があったとしても、まわりに詳しい人がいないと、あまり情報を得られないですよね。
そこで今回は、柔道整復学とは何か、どのような学問内容なのかをはじめ、向いている人の特徴とは何かや学校選びのポイント、卒業後のキャリアパスについても詳しく解説していきます。
さらに、鍼灸や生理学との違いなどをはじめとする「よくある疑問」についてもお答えしていきますので、柔道整復学とは何かを理解する一助にしてくださいね。
この記事を書いた人

竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。
目次
- 1 柔道整復学とはどんな学問なのか
- 2 専攻すると具体的に何を学ぶことになるのか?
- 3 柔道整復学は専門学校でも大学でも学ぶ環境がある
- 4 柔道整復学を学ぶことが向いている人の特徴とは?
- 5 卒業した後の仕事とキャリアとは?
- 6 柔道整復学に興味がある人がよく抱く疑問の内容
- 6-1 柔道整復学を学ぶことの意義とは?
- 6-2 柔道整復学という学問の将来性と可能性とは?
- 6-3 柔道整復学を学ぶことができる学校の選び方のポイントとは?
- 6-4 柔道整復学を学んだ人に人気の柔道整復師の資格の取得方法とは?
- 6-5 鍼灸と柔道整復術の違いとは?
- 6-6 柔道整復学と生理学との関係とは?
- 6-7 柔道整復術を学んで柔道整復師になるにはどのくらい勉強すればいいの?
- 7 今回の内容のまとめ
柔道整復学とはどんな学問なのか

柔道整復学とは、骨折や脱臼、捻挫などの外傷の治療法を専門的に学ぶ学問です。
柔道整復学は、東洋医学の知識と西洋医学の技術を融合させた日本の伝統的な医学の一分野であり、自然治癒力を引き出すことで、患者一人ひとりの状態に応じた最適な治療法を提供することを目指します。
そのため、柔道整復学を専攻すると、解剖学や生理学、病理学などの多岐にわたる基礎医学の科目を学ぶことから始まり、実践的な治療技術を習得するための臨床実習も行います。
柔道整復学を学ぶことで、手技を中心に患者の身体を整え、日常生活やスポーツにおけるケガを予防したり治療を行ったりする上で必要なスキルが身につきます。
専攻すると具体的に何を学ぶことになるのか?

柔道整復学を専攻すると、専門学校や大学で主に次のようなことを先生から学ぶことになります。
なお、柔道整復師は国家資格ですので、柔道整復師として施術するには国家試験に合格する必要があります。そのため、授業を通して柔道整復師の国家試験対策を行うようになります。
柔道整復学を専攻すると学ぶことになる主な学習科目

柔道整復学を専攻すると学ぶことになる主な学習科目は次の3つです。
基礎医学科目
実技科目
実務科目
基礎医学科目には解剖学、生理学、病理学などが含まれており、これらの科目を通じて、人体の構造や機能、病気のメカニズムについて深く理解することができます。
実技科目では、骨折や脱臼の整復法、固定法、リハビリテーション方法などを学び、柔道整復術の専門的な技術を身につけることができます。
この他、柔道整復師として必要な法規や倫理、コミュニケーションスキルを養うための科目もあります。これらの学習を通じて、柔道整復師としての総合的な知識と技術を身につけることができます。
柔道整復学を専攻する学校に進学した後のカリキュラム

柔道整復学を専攻する学校に進学した後、まずは基礎科目として解剖学や生理学、病理学などの医学基礎科目を学びます。これにより、人体の構造や機能、病気のメカニズムについて深く理解します。
次に、柔道整復学の専門科目である骨折や脱臼の整復法、包帯法、リハビリテーション技術などを実践的に学びます。
これらは、実際の患者さんを対象にした臨床実習を通じて身につけるようになるため、この臨床実習がカリキュラムの重要な部分を占めます。
この他に、医療倫理や法規制についての学びも含まれており、柔道整復師としての責任感と倫理観も養われます。
これらの多面的なカリキュラムを通じて専門知識と技術を習得し、柔道整復師として現場で必要なスキルや対応力を総合的に高めていきます。
柔道整復学は専門学校でも大学でも学ぶ環境がある

日本には柔道整復学を学ぶことができる多数の学校があり、これらの学校は、主に専門学校と大学に分かれます。
専門学校では、実践的なスキルや知識を短期間で集中的に学ぶことができます。一方、大学では、より理論的な知識や研究を深めることができます。
また、多くの学校では、実際の臨床経験を積むことができる実習プログラムも充実しているので、現場での対応力を養うことができます。
柔道整復学を学ぶ際には、各学校のカリキュラムやサポート体制、卒業後のキャリア支援などを比較することが重要です。
自分に合った学びの環境を見つけるためには、オープンキャンパスや学校説明会に参加することをおすすめします。
なお、柔道整復師は国家資格ですので、名乗るには国家試験に合格する必要があります。そのため、比較検討する際には、試験対策としてどのようなサポートがあるのかを重要な判断基準にしてください。
柔道整復学を学ぶことができるおすすめの専門学校の探し方と学校名の一例

柔道整復学を学ぶことができるおすすめの専門学校をいくつかご紹介します。
専門学校を探す際のポイントは次の3つです。
カリキュラムが実践的か
卒業生の進路や就職実績
学校の設備や実習の機会
柔道整復師の国家試験は筆記試験のみです。しかし、資格取得後に実際に施術することを見越し、理論のみならず実技を磨くことも重要です。そのため、実技の授業が充実している学校を選ぶと良いでしょう。
また、高い就職率や実績がある学校は教育の質が高いと言えますので、卒業生の進路や就職実績もチェックしましょう。
加えて、最新の設備が整っている学校や、実際の現場での経験を積む機会が多い学校は、実践力を身につけるために有利です。これらのポイントを考慮して、自分に合った専門学校を見つけましょう。
柔道整復学科があり、柔道整復学を専攻できるおすすめの大学の一例

柔道整復学科があり、柔道整復学を専攻できるおすすめの大学としては、次のような大学などが挙げられます。
これらの大学では、柔道整復学に特化した教育プログラムが提供されており、実践的なスキルと知識を身につけることができます。
さらに、最新の研究設備や臨床実習の機会が豊富に用意されており、実際の現場での経験を積むことができます。学費やカリキュラム、校風など、各大学の特徴をよく調べ、自分に合った環境を見つけることが大切です。
柔道整復学を学ぶことが向いている人の特徴とは?

次の特徴を持つ人は、柔道整復学を学ぶことで、充実したキャリアを築くことができるでしょう。
健康やスポーツに対する強い関心がある人
人と接することが好きで、コミュニケーション能力が高い人
手先が器用であり、忍耐強く、問題解決能力がある人
柔道整復学は、身体のケアやリハビリテーションに関する知識を深める学問であるため、これらの分野に興味がある人に向いています。
また、患者さんとの信頼関係を築くことが重要なので、対人スキルが優れていると柔道整復師として成功しやすいです。
加えて、柔道整復学は実践的な技術を学ぶことが多いため、長時間の勉強や実習が必要です。そのため、困難な状況でも前向きに取り組めることは大きな利点になります。
卒業した後の仕事とキャリアとは?

柔道整復学を学び終えた後、多くの卒業生が選択するのが柔道整復師の道ですが、それ以外の仕事もあります。ここからは、それぞれのキャリアについて解説していきます。
王道は柔道整復師になること

柔道整復学を学び終えて卒業した後は、柔道整復師としてのキャリアが一般的な選択肢です。
柔道整復師は、骨折や脱臼、捻挫などの怪我や外傷による痛みに対する治療や施術を専門的に行い、患者の回復をサポートする専門家です。
柔道整復学で培った技術と知識を駆使して、病院やクリニック、整骨院や接骨院、スポーツ施設やスポーツチームなどで患者の回復をサポートする場面で活躍することができます。
また、開業して自分の治療院を持つことも夢ではありません。患者との信頼関係を築きながら長く続けられるようになると、収入が安定してきます。
柔道整復学の知識をいかせる柔道整復師以外の仕事とは?

柔道整復学の知識をいかせる柔道整復師以外の仕事には、次のようなものなどがあります。
これらの職業では、柔道整復学で学んだ解剖学や生理学、運動学の知識を応用することで、スポーツ選手のケガの予防や治療、一般の人々の健康維持・増進をサポートする役割を果たします。
このように、柔道整復学の知識と技術を活かして、柔道整復師とは異なる視点から人々の健康を支える重要な役割を果たすこともできます。
また、教育機関や研究機関で柔道整復学の講師や研究者としてキャリアを築く道もあり、次世代の柔道整復師を育成し、学問の発展に寄与することもできます。
柔道整復学を学ぶことで得られる知識と技術を多様な分野で活かすことで、よりキャリアの可能性が広がり、幅広い分野で活躍することができます。
柔道整復学に興味がある人がよく抱く疑問の内容

ここからは、柔道整復学に興味がある人がよく抱く疑問に対して具体的に回答していきます。
柔道整復学を学ぶことの意義とは?

柔道整復学を学ぶことの意義は次の3つに集約されます。
伝統的な日本の医療技術を理解し、継承する
人々の健康と福祉に貢献できる
専門性を高め、キャリアの選択肢を広げる
柔道整復学は、骨折や脱臼、捻挫などの外傷を手術によらず治療する方法を提供します。そのため、現代医学と補完し合う役割を果たしています。
また、柔道整復学を学ぶことで身体の専門家としての地位が確立され、患者との深い信頼関係を構築することができます。
加えて、柔道整復学の知識は、スポーツ医学やリハビリテーションなど、幅広い分野で応用可能です。このように、柔道整復学を学ぶことには、単に技術や知識を習得するだけに留まらない様々な意義があります。
柔道整復学という学問の将来性と可能性とは?

柔道整復学は、古くからの伝統技術と現代の医療知識を融合させた学問です。
社会の高齢化が進み、健康志向が高まる現代社会において、自然治癒力を重視した柔道整復学のアプローチは多くの人々に受け入れられています。
また、柔道整復学の研究が進むことで、新しい治療法や技術が開発される可能性もあります。
このように、柔道整復学には大きな将来性と可能性があり、今後ますます進化し、医療分野における重要な位置を占めることが予想されます。
柔道整復学を学ぶことができる学校の選び方のポイントとは?

柔道整復学を学ぶことができる学校を選ぶ際には、次の重要なポイントを考慮することが大切です。
これらのポイントを押さえて、最適な学校を選びましょう。
柔道整復学を学んだ人に人気の柔道整復師の資格の取得方法とは?

柔道整復師としての国家資格を取得するためには、文部科学省が指定する専門学校や大学で柔道整復学を学び、所定の単位を取得することが必要です。
単位取得後、国家試験に合格すると、柔道整復師として登録され、実際に施術を行うことができます。
なお、試験には、解剖学、生理学、病理学などの基礎医学や、柔道整復術の実技試験が含まれるため、柔道整復学を専攻しながら学習した内容を忘れないように勉強する必要があります。
資格を取得することで、接骨院や整骨院、病院などでの勤務、さらには独立開業の道も開かれるので、柔道整復師の資格は、柔道整復学を学んだ人にとってキャリアの大きな一歩となります。
なお、国家試験に合格して資格を取得した後も継続的な学習や研修が求められるため、実務経験を積みながらの自己研鑽が重要になります。
詳しくは、公益財団法人 柔道整復研修試験財団のHPにてご確認ください。
鍼灸と柔道整復術の違いとは?

鍼灸と柔道整復術は、どちらも日本の伝統的な治療法ですが、その方法や目的には大きな違いがあります。
鍼灸は、細い鍼を使って体の特定のポイントに刺し、気の流れを調整することで痛みや病気を治療する方法です。
一方、柔道整復術は、骨折や脱臼、捻挫などの骨と関節の外傷に対する治療法で、手技を用いて骨や関節を正しい位置に戻すことを目的としています。
鍼灸は主に内科的な症状に対して効果的であり、柔道整復術は外傷に対する応急処置やリハビリテーションに優れています。また、鍼灸師と柔道整復師の資格取得には、それぞれ異なる教育課程と国家試験が必要です。
これらの違いを理解することで、自分に適した治療法を選ぶ際の参考になります。
柔道整復学と生理学との関係とは?
柔道整復学は、身体の構造や機能に関する深い理解を必要とする学問であり、そのために生理学の知識が不可欠です。
生理学は、人体の正常な機能を理解するための基礎科学であり、筋肉、骨、関節、神経などの働きを学びます。これにより、柔道整復師は患者の身体の状態を正確に把握し、効果的な治療を行うことができます。
例えば、怪我をした部位の回復過程や、治療中の身体の反応を理解するためには、生理学の知識が重要です。また、生理学を学ぶことで、柔道整復術の技術をより効果的に応用することが可能となります。
このように、柔道整復学を深く学び、質の高い治療を提供するためには、生理学を学ぶことが必須となります。
柔道整復術を学んで柔道整復師になるにはどのくらい勉強すればいいの?

柔道整復師になるためには、まず、柔道整復術の専門知識と技術をしっかりと学ぶ必要があります。専門学校や大学での学習期間は通常3〜4年間ですが、試験範囲となる内容は非常に多岐にわたります。
具体的には、解剖学や生理学、病理学といった基礎医学から、臨床実習を通じた柔道整復術の実技や応用まで幅広い範囲をカバーする必要があります。
そのため、学校での授業に加え、国家試験に合格するための試験対策として、少なくとも100時間は確保することが望ましいです。
このように、柔道整復師になるためには、3〜4年に渡る学習期間と多くの勉強や実践が必要であり、努力の継続が求められます。
今回の内容のまとめ

本記事では、柔道整復学の具体的な内容について詳しく解説してきました。その中でも、柔道整復学について重要なポイントを最後に記載していきます。
柔道整復学は、人間の身体の構造と機能を深く理解し、怪我や痛みの治療と予防に役立つ技術を学ぶ学問です。
柔道整復学のカリキュラムには、解剖学、生理学、病理学、運動学、臨床実習などが含まれており、理論と実践の両方をバランスよく学べます。
柔道整復学を医療現場で実践することで、人々の健康を支える重要な役割を果たすことができます。
柔道整復学を修了すると、国家資格である柔道整復師の資格試験を受ける資格が得られます。
柔道整復師は、骨折や脱臼、捻挫などの外傷を手技療法や補助具を用いて治療する専門家です。
柔道整復学を学ぶことで、柔道整復師に必要な知識と技術を身につけることができます。
この記事を通じて、柔道整復学についてより深く理解し、進路選択にお役立ていただければ幸いです。
この記事の監修者

竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。