作成日: 2025/8/28 更新日:2026/6/16
証券アナリストになるには?なり方・必要な資格・仕事内容を解説

「証券アナリストのなり方は?」「証券アナリストになるのに必要な資格は?」
この記事では、主に以下のことを解説します。
- 証券アナリストになる方法
- 証券アナリストになりたい高校生の進路
- 証券アナリストとはどんな職業か
- 仕事内容・やりがい・給料・働き方
- 証券アナリストに必要な資格・知識・スキル
- おすすめの大学
証券アナリストに興味のある人や、証券アナリストを目指している高校生はぜひ最後まで読んでみてください。
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この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部
年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。
目次
証券アナリストになる方法
証券アナリストになるための必須資格はありません。
ただし、実際にアナリストとして活躍するための主なルートは以下の3つです。
ルート | 概要 |
①証券会社・銀行・投資会社に採用される | 金融機関に就職し、アナリスト部門への配属を目指す。最も一般的なルート |
②社内で実績を積んで異動・昇格する | 営業など他部門で成果を出し、アナリスト業務に携わる |
③CMA(証券アナリスト)資格を取得する | 日本証券アナリスト協会認定の資格を取得し、専門性を示す |
高校生には①のルートが現実的な出発点です。
まず経済学部・商学部・経営学部などのある大学に進学し、金融・経済の専門知識を身につけた上で金融機関への就職を目指します。
CMA資格は大学在学中から受講・受験が可能なため、在学中に取得しておくと就職に有利です。
ルート①:証券会社・銀行・投資会社に採用される
証券アナリストとして働く最も一般的な入口は、証券会社・銀行・運用会社などの金融機関への就職です。
入社後にアナリスト部門への配属を目指すか、希望職種としてアナリスト業務を志望することになります。
主な就職先は以下の通りです。
就職先 | 特徴 |
大手証券会社 | セルサイドアナリストとして上場企業を分析し、投資家向けリサーチレポートを作成する |
外資系証券会社 | グローバルな視点で分析するため、英語力と専門知識が特に求められる |
運用会社・投資信託会社 | バイサイドアナリストとして自社ファンドの投資判断を支える分析を担当する |
銀行・生命保険会社 | 資産運用部門でアナリスト業務に携わる |
新卒採用では経済学部・商学部・経営学部出身者が多いですが、学部よりも論理的思考力・データ分析力・コミュニケーション能力が重視されます。
ルート②:社内で実績を積んで異動・昇格する
証券会社・銀行などで営業職として入社し、顧客との信頼関係や業界知識を積み上げてアナリスト部門に異動するルートです。
金融機関の現場で培った実務経験は、分析の精度と説得力を高める強みになります。
ルート③:CMA(証券アナリスト)資格を取得する
CMA(日本証券アナリスト協会認定アナリスト)は、国内で最も代表的な証券アナリスト向け資格です。
資格自体が就職・転職の必須条件になるわけではありませんが、専門性の証明として評価されます。
CMA取得の流れをまとめました。
ステップ | 内容 |
①第1次レベル講座の受講 | 日本証券アナリスト協会の通信教育講座を受講する。大学生でも受講可能 |
②第1次試験(3科目)の合格 | 証券分析・財務分析・経済の3科目を受験する。科目ごとに合格すればよい |
③第2次試験の合格 | 第1次試験全科目合格後に受験資格を得る。年1回(6月)実施 |
④実務経験の充足 | 証券分析業務に関連する実務経験が3年以上必要 |
⑤CMA認定 | 試験合格+実務経験の要件を満たすとCMAとして認定される |
試験の合格率
試験 | 合格率 |
第1次試験(各科目) | 約50〜55%(2024年実績) |
第2次試験 | 約44%(2025年実績) |
1次・2次ともに合格率は50%前後で推移しており、適切な準備をすれば合格を目指せる難易度です。
証券アナリストになりたい高校生の進路
証券アナリストを目指す高校生は、まず経済学・金融・経営の基礎を学べる大学への進学を目指しましょう。
経済学部・商学部・経営学部のある大学に進学する
証券アナリストに直結するのは、以下のような専門知識です。
大学での学び | 証券アナリスト業務との関連 |
ミクロ・マクロ経済学 | 経済動向の分析・予測に直結する |
財務会計・管理会計 | 企業の財務諸表を読み解く基礎力になる |
金融論・証券論 | 株式・債券・デリバティブなど金融商品の仕組みを理解する |
統計学・計量経済学 | データ分析・モデル構築の基礎力になる |
英語(ビジネス英語) | 海外の経済情報・企業レポートを読む力が必要 |
大学在学中からCMA第1次レベル講座の受講が可能なため、在学中から資格取得の準備を進めることをお勧めします。
証券会社・銀行などの金融機関に就職する
大学卒業後は、証券会社・銀行・資産運用会社などへの就職を目指します。
就職活動では、以下のような力が評価されます。
- 企業分析・経済分析の論理的な思考力
- データを読み解く定量的な分析力
- 自分の考えを明確に伝えるプレゼン・文章力
- 英語力(外資系・グローバル業務を担当する場合)
証券アナリストとは
証券アナリストとは、株式・債券などの金融商品の価値を評価し、投資判断に役立つ情報を提供する専門家です。
企業の財務分析・業界調査・経済動向の把握を通じて、将来の収益性やリスクを予測します。
証券アナリストは大きく「セルサイドアナリスト」と「バイサイドアナリスト」の2種類に分かれます。
種類 | 所属 | 主な役割 |
セルサイドアナリスト | 証券会社・投資銀行 | 外部の機関投資家・個人投資家向けにリサーチレポートを提供する |
バイサイドアナリスト | 投資信託会社・保険会社・年金基金 | 自社の資金をどの銘柄に投資するかを分析・提案する |
セルサイドはスピードと情報発信力、バイサイドは中長期的な企業価値分析と投資判断の質が特に求められます。
証券アナリストの仕事内容
証券アナリストの主な仕事内容は以下の通りです。
仕事内容 | 具体的な内容 |
財務分析 | 企業の決算資料・財務諸表を分析し、収益性・財務健全性を評価する |
企業・業界調査 | 経営陣へのインタビュー・現地取材・業界動向の調査を行う |
株価予測・目標株価の設定 | 将来の業績見通しをもとに株価を予測し、投資判断を提示する |
レポート作成 | 分析結果をまとめたリサーチレポートを作成し、投資家や社内関係者に発信する |
プレゼンテーション | 機関投資家や社内の運用担当者に分析結果を説明・提案する |
証券アナリストの給料・年収
証券アナリストの年収は、所属する企業・役職・実績によって大きく異なります。
JobTagによると、金融・保険業全体の平均年収は約652万円です。
証券アナリストは金融機関の中でも専門職として評価されるため、同業他職種と比べて高い水準にあることが多いです。
所属・役職別の年収目安
所属・役職 | 年収目安 |
国内証券会社(新卒・若手) | 400〜600万円 |
国内証券会社(中堅・シニア) | 700〜1,200万円以上 |
外資系証券会社 | 1,000万〜数千万円(成果連動型が多い) |
資産運用会社(バイサイド) | 600〜1,500万円 |
銀行・生命保険(アナリスト部門) | 500〜900万円 |
外資系証券会社では年収が非常に高くなる一方、成果に対する評価が厳しく、激務になる場合もあります。
証券アナリストのやりがい
証券アナリストは、自分の分析が実際の投資判断や経営戦略に反映される、やりがいの大きい職業です。
やりがい | 詳細 |
分析が投資判断・経営戦略に活かされる | 自分のレポートが機関投資家の売買判断や企業の資金調達に影響を与える実感を得られる |
市場・企業の変化をいち早く捉えられる | 最新の経済情報・企業動向に常に触れながら働ける知的刺激がある |
専門知識を磨き続けられる | 業界・企業・経済のプロとして継続的に成長できる環境がある |
成果が数値や市場反応として明確に表れる | 株価の動きや顧客の評価として、自分の分析精度が直接フィードバックされる |
投資家・顧客から信頼を得られる | 正確な分析を重ねることで顧客・投資家からの信頼が積み上がり、達成感につながる |
証券アナリストの働き方
証券アナリストは、常に最新情報を追いながら企業取材・決算分析を行う多忙な職種です。
主な勤務先は以下の通りです。
勤務先 | 特徴 |
証券会社 | セルサイドアナリストとして投資家向けレポートを作成する |
銀行 | 資産運用部門でアナリスト業務に携わる |
運用会社(投資信託・年金) | バイサイドアナリストとして自社ポートフォリオの分析を担当する |
いずれも正社員(総合職)としての勤務が一般的です。
リモートワークと出社を組み合わせたハイブリッド勤務を導入している企業も増えています。
証券アナリストに必要な資格・知識・スキル
証券アナリストになるための必須資格はありません。
ただし、以下の資格・知識・スキルを持つことで、就職・キャリアアップで有利になります。
主な資格
資格 | 概要 |
CMA(日本証券アナリスト協会認定アナリスト) | 国内で最も代表的な証券アナリスト向け資格。1次試験・2次試験・実務経験が必要 |
CFA(Chartered Financial Analyst) | 国際的に通用する金融資格。難易度は高いが、外資系企業で特に評価される |
日商簿記検定2級以上 | 財務諸表の読み解きに役立つ会計の基礎力を証明できる |
必要な知識・スキル
知識・スキル | 内容 |
経済学・金融工学・統計学 | 市場分析・モデル構築の基礎となる理論を理解している必要がある |
財務諸表の分析力 | 貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書を読み解き、企業の収益性・健全性を判断する力 |
リサーチ力 | 膨大な情報の中から正確・有用な情報を収集・整理する力 |
データ分析スキル | Excelやデータ分析ツールを使いこなし、数値から洞察を導く力 |
プレゼンテーション能力 | 分析結果を論理的かつ簡潔に相手に伝える力 |
英語力 | 海外企業・海外経済情報を読むために必要。外資系では会話力も求められる |
論理的思考力 | 複雑な情報を整理し、投資判断を論理的に説明する力 |
証券アナリストという職業の注意点
証券アナリストはやりがいの大きい職業ですが、以下の点を事前に把握しておくことが重要です。
注意点 | 詳細 |
予想が外れるリスクは避けられない | 市場や企業環境は不確実性が高く、分析が必ずしも的中するとは限らない |
早朝・深夜の労働が多い | 日本市場の開場前にレポートを仕上げたり、海外市場を確認したりするため早朝勤務が多い。決算期は深夜まで業務が続くことがある |
精神的なプレッシャーがある | 分析結果が投資判断に直結するため、常に高い責任とプレッシャーの中で働く |
常に情報のアップデートが必要 | 経済・企業・市場の情報は毎日更新されるため、継続的な情報収集と学習が求められる |
情報を見極める力が求められる | 膨大な情報の中から正確で有用なものを選び出す判断力が必要 |
おすすめの大学
証券アナリストを目指す人におすすめの大学を紹介します。
経済学・金融・経営の専門知識を身につけられる大学を中心に選定しています。
一橋大学 経済学部・商学部
社会科学の総合大学として国内トップクラスの経済・商学教育を提供する大学です。
特徴 | 内容 |
少人数ゼミ教育 | 1年次から少人数ゼミで専門的な学びを深められる |
就職実績 | 金融機関・コンサルティングファームへの就職実績が豊富 |
研究環境 | 経済学・経営学・会計学の高度な研究環境が整備されている |
経済・金融分野で高い専門性を磨き、証券会社・銀行・コンサルに就職したい人に向いています。
参照:一橋大学 経済学部
慶應義塾大学 経済学部
国内トップクラスの私立大学で、金融業界への就職実績に強みを持ちます。
特徴 | 内容 |
金融業界とのネットワーク | 卒業生が金融・証券業界に多数在籍しており、OB・OGネットワークを活かした就職支援がある |
国際的な学習環境 | 海外大学との交換留学・英語での授業など国際的な環境が整っている |
多様なゼミ | 金融論・計量経済学・会計学など多様な専門ゼミが設置されている |
参照:慶應義塾大学 経済学部
早稲田大学 政治経済学部・商学部
政治・経済・商学を横断的に学べる環境で、幅広い知識と視野を持つ人材を育成します。
特徴 | 内容 |
学際的なカリキュラム | 経済学・政治学・社会学を横断する学びで、複眼的な思考力を育てる |
データサイエンス教育 | 近年はデータ分析・統計学への対応を強化したカリキュラムが整備されている |
就職支援 | 金融業界・コンサルティング業界への就職支援が充実している |
参照:早稲田大学 政治経済学部
よくある質問
証券アナリストに向いている人の特徴は?
特徴 | 理由 |
数字やデータの分析が好きな人 | 財務諸表・経済データの分析が業務の中心だから |
経済・ビジネスへの関心が強い人 | 市場・企業・経済動向に常にアンテナを立てることが求められるから |
論理的に考え、説得力を持って伝えられる人 | 分析結果を投資家や上司に納得させる説明力が必要だから |
プレッシャーの中でも結果を出せる人 | 予測の正誤が直接評価される、責任の重い仕事だから |
継続的に学び続けられる人 | 経済・企業・金融の知識は常にアップデートが必要だから |
証券アナリストに学歴は関係ある?
関係あります。
大手証券会社・外資系金融機関の採用では、旧帝大・早慶などの高学歴者が多数を占める傾向があります。
ただし、CMA資格の取得・インターンシップの経験・卓越した分析力を示すことで、出身大学による差を埋めることも可能です。
証券アナリストになるには何年かかる?
大学卒業後に金融機関に就職し、アナリスト業務に従事する場合は、就職から数年でアナリストとしての業務を担当するケースが多いです。
CMAの認定を受けるには、試験合格に加えて3年以上の実務経験が必要です。
資格なしでも証券アナリストになれる?
なれます。
「証券アナリスト」は職業の名称であり、法律上で必要な資格はありません。
ただし、CMA資格は専門性の証明として評価されるため、取得しておくとキャリアアップに有利です。
CMAは意味ない?
そんなことはありません。
証券会社・銀行・運用会社の採用・昇進において、CMA保有者は専門性の証明として評価されます。
特にアナリスト部門への配属を希望する場合や、転職・独立を目指す場合に有効です。
11. まとめ
この記事では、証券アナリストになる方法・仕事内容・給料・必要なスキルまで解説しました。
重要なポイントをまとめます。
- 証券アナリストに必須資格はないが、CMA資格は専門性の証明として就職・昇進で有利になる
- 高校生は経済学部・商学部・経営学部のある大学への進学が出発点
- 就職先は証券会社・銀行・運用会社で、アナリスト部門への配属を目指す
- CMAは1次・2次の試験に合格し、実務経験3年以上で認定される。合格率は1次・2次ともに50%前後
- 年収は所属・役職・成果によって大きく異なり、外資系では非常に高水準になることもある
- 決算期の多忙・プレッシャーの大きさを理解した上で、長期的なキャリアプランを描くことが大切
まずは経済・金融を学べる大学のオープンキャンパスに参加し、カリキュラムと就職実績を確認してみてください。
証券アナリストになるには?なり方・必要な資格・仕事内容を解説
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この記事の監修者

竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。
