作成日: 2025/7/22 更新日:2025/7/22
帰国子女の大学受験ガイド|制度・条件・対策までわかりやすく解説

「帰国子女が日本の大学を受験する場合、どのような準備が必要なのか分からない」
「帰国子女のための大学受験制度を利用できるのか分からない」
こうした不安や疑問を抱えている受験生や親御さんも多いのではないでしょうか。
今回の記事では、帰国子女のための大学受験制度について詳しく解説します。
条件や必要な対策もご紹介するので、帰国子女で日本の大学進学を検討している方は参考にしてください。
この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部
年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。
目次
帰国子女のための大学受験制度

帰国子女のための大学受験制度とは、どのようなものでしょうか。
ここでは、帰国子女の定義や帰国子女枠受験の概要、一般入試との違いを解説します。
帰国子女の定義
総務省では、帰国子女を以下のように定義しています。
「帰国児童・生徒」とは、海外勤務者等の児童・生徒で、引続き1年を超える期間海外に在留し、前年4月1日から翌年3月31日までの間に帰国した児童・生徒をいいます。
引用元:総務省統計局「22A-Q05 帰国児童・生徒数及び外国人児童・生徒数」
ただし、大学入試の場面では、各大学が独自に「帰国子女枠」を設け、その枠での受験資格を明確に定めています。
海外で生活した期間や教育を受けた年数など、大学によって細かな条件が異なるため注意が必要です。
多くの大学では、おおよそ以下のような基準が一般的です。
- 海外での在住期間が連続して2年以上または通算で3年以上あること
- 日本に帰国後、一定年数以内(通常は1〜3年以内)であること
- 現地の学校で教育を受けていること(日本人学校、インターナショナルスクール、現地校など対象となる学校は大学ごとに異なる)
こうした基本的な定義を理解したうえで、自分が「帰国子女枠」の対象となるかどうか、早めに確認しましょう。
帰国子女枠受験とは?

帰国子女枠受験とは、海外で一定期間生活・教育を受けた日本人の子どもを対象にした特別な入試制度です。
「帰国子女入試」と呼ばれることもあります。
グローバル人材の育成を目的に、海外での経験や英語力、国際性を評価する選抜方法が採用されています。
上述の通り帰国子女の定義は大学によって異なるため、志望大学の募集要項で自分が帰国子女に当てはまるのかどうかをしっかり確認することが大切です。
一般入試との違い
帰国子女枠受験と一般入試では、大きく4つの点で違いがあります。
- 英語力の評価が高い
- 日本語力や学力試験の難易度が異なる
- 面接や書類審査の重要度が高い
- 募集人数や倍率の違い
それぞれ見ていきましょう。
1.英語力の評価が高い
一般入試:主に筆記試験(大学入学共通テストや大学独自試験)で評価される。
帰国子女枠:TOEFLやIELTSなどの英語資格試験スコアを重視して評価される場合が多い。
2.日本語力や学力試験の難易度が異なる
一般入試:高校の学習範囲から幅広く出題され、難易度も高い。
帰国子女枠:基本的な日本語力や基礎学力を確認する程度で、小論文や面接が中心になることが多い。
3.面接や書類審査の重要度が高い
一般入試:書類審査はほぼなく、面接試験が行われることも稀。
帰国子女枠:志望理由書や活動報告書など出願書類が詳細に求められ、面接も重要な評価基準となる。
4.募集人数や倍率の違い
一般入試:募集人数は比較的多いが、受験者数も多く競争が激しい。
帰国子女枠:募集人数が少ないため倍率は高くなることもある。ただし、帰国生に特化した基準で評価されるため、一般入試とは異なる競争環境になる。
帰国子女の大学受験に必要な条件

帰国子女の大学受験に必要な条件は、各大学によって異なります。
そのため、志望大学の募集要項をしっかり確認することが大切です。
ここでは、一般的に求められる条件を解説します。
必要な在外年数等の基礎条件
帰国子女枠受験をする場合、日本国籍を有する(日本に永住権を持つ者も含む)ことが大前提です。
また、多くの大学では高等学校の最終学年を含め、海外の中・高等学校での就学期間を継続2年以上と定めています。
さらに、海外の高校を卒業した、もしくは卒業見込みであることが条件に入っている場合もあります。
特に国公立大学は、海外の高校卒業が必須条件となるので注意が必要です。
その他、ほとんどの大学では高校卒業後2年未満であることを条件としています。
このケースでは6月に海外の高校を卒業した後、帰国子女枠の入試を2回受験することができます。
帰国後の経過年数の条件

帰国子女枠の受験では、「帰国後〇年以内に出願」といった条件を設けている大学があります。
これは、帰国子女としての経験や特性を評価する目的で、帰国からの年数に上限を設けているものです。
主に次のような条件があります。
- 多くの大学で「帰国後3年以内」
- 一部では「帰国後5年以内」も可
- 帰国時期や学年によって判断が分かれることも
学歴・学校種別の条件
帰国子女枠の出願には、海外での在籍校の種類に関する条件が設けられていることがあります。
大学によって評価対象とする学校の範囲が異なるため、事前確認が重要です。
- 現地校……多くの大学で評価対象
- インターナショナルスクール……英語・現地語での授業が中心なら対象となることが多い
- 日本人学校……一部の大学では評価対象外の場合もある。
求められる英語能力

必要な英語能力は、各大学によって異なります。
また、基準に加えて英語資格の種類も異なるため注意が必要です。
ここでは、例として立命館アジア太平洋大学と上智大学で求められる英語能力をご紹介します。
立命館アジア太平洋大学
英語資格の種類 | 最低基準 |
IELTS | 6.0 |
IELTS Online | 6.0 |
TOEFL iBT® Test | 75 |
TOEIC® L&R/S&W Test | 1600 |
Duolingo English Test | 110 |
ケンブリッジ英語検定 | 169 |
リンガスキル | 60 |
実用英語技能検定(英検) | 2304(英検準一級) |
参照元:立命館アジア太平洋大学「出願資格」
なお、IELTSのスコアを提出する場合は、上記の基準に加えて各項目が5.5以上であることも条件となります。
TOEIC®(L&R/S&W)については、TOEIC® S&Wのスコアを2.5倍にして合算した数値です。
実用英語技能検定は、英検S-CBTや英検S-Interview も含みます。
また、受験の合否によらず、英検CSE2.0スコアが対象となります。
上智大学
上智大学で必要な英語能力は、学部によって異なります。
ここでは、経済学部を例にご紹介します。
英語資格の種類 | 最低基準 |
IELTS | 5.5 |
TOEFL iBT® Test | 72 |
TOEIC® L&R/S&W Test | LR785&SW310 |
国連英検 | B級 |
ケンブリッジ英語検定 | 162 |
TEAP | 330(各70) |
TEAP CBT | 590 |
GTEC | 1180 |
実用英語技能検定(英検) | 準一級 |
参照元:上智大学「海外就学経験者(帰国生)入学試験」
求められる日本語能力
帰国子女枠受験では英語力が注目されがちですが、実は「日本語力」も多くの大学で重要な評価基準となっています。
日本語で行われる講義や大学生活に支障なく対応できるかを判断するため、一定の日本語能力を求められることが一般的です。
多くの大学では以下のような日本語能力を求めています。
- 日本語能力試験(JLPT)……N2レベル以上が目安(難関大学ではN1レベルを推奨)
- 日本語での小論文や面接試験が実施される場合……å読解力や表現力など、実践的な日本語能力
大学や学部によって求められる日本語力の違い

日本の大学を受験する場合、どの大学でも基本的に日本語能力は求められます。
一方で、大学や学部によって、求められるレベルが変わってきます。
一例を見てみましょう。
- 国際系・語学系学部の場合:日本語力よりも英語力や国際経験が重視されることが多いですが、基本的な日本語力は必要
- 文系・理系の一般学部の場合:講義やレポート提出、学生生活がほぼ日本語で行われるため、一定以上の日本語力が必須
英語力だけでなく、日本語力も高めることで、帰国子女枠受験をさらに有利に進められるようになります。
帰国子女枠で合格するための受験対策

帰国子女枠で合格するためには、以下の受験対策が必要です。
- 必要な英語資格を早めに取得する
- 日本語の対策をする
- 出願書類の作成に力を入れる
- 学科試験の対策をする
時間がかかる対策が多いので、大学受験よりも前に余裕を持って進めることが大切です。
必要な英語資格を早めに取得する
帰国子女枠の多くではTOEFL iBTやIELTS、実用英語技能検定(英検)などの英語資格が出願条件や評価対象となります。
スコア取得には時間がかかるため、早めの受験計画が不可欠です。
特にTOEFLやIELTSは一度で高得点を取るのが難しく、複数回の受験を前提にスケジュールを組みましょう。
具体的には以下のようなスケジュールです。
- 高校2年生の夏〜冬頃までに初回受験を済ませる:最終的な目標スコアを取るための準備期間を確保できる
- 帰国直後(帰国後半年以内)には必要スコアを獲得:帰国後の出願や他の受験対策にスムーズに移行するためには、帰国前〜直後にスコアを取得しておくのが理想
また、学校ごとに求められるスコアが異なるため、志望校の募集要項を事前に確認しておくことが重要です。
日本語の対策をする

海外での生活が長いと、日本語力が弱くなっていることがあります。
日本語力を鍛え、受験対策をしましょう。
① 日本語能力試験(JLPT)を活用する
日本語能力試験(JLPT)は、日本語を母語としない人を対象とした検定試験ですが、帰国子女にとっても日本語力の客観的な証明手段となります。
特にN1やN2のレベルは、多くの大学で語学力の証明として評価される場合があります。
JLPTは語彙・文法・読解・聴解といった幅広い能力を問うため、バランスよく日本語力を伸ばす目標として活用できます。
また、JLPT合格を目指すことで、自主的な学習の動機づけにもなります
出願に必須ではない大学もありますが、合格証を持っていることで学力や言語適応力のアピール材料になります。
② 小論文対策を徹底する
帰国子女枠入試では、小論文が課されることが多く、日本語での論理的思考と表現力が問われます。
小論文では、単に知識を書くのではなく、テーマに対して自分の意見を述べ、その根拠を明確に示すことが求められます。
帰国子女にとっては語彙の選び方や文体の使い分け、日本的な文章構成(序論・本論・結論)を身につけることが課題となりやすいため、専門の添削指導や模範解答の読解が効果的です。
時事問題や教育・国際関係などの定番テーマに触れ、自分の意見を日本語で整理して書く訓練を積むことが不可欠です。
③ 日本語での面接対策を重視する
面接は単なる言語能力だけでなく、思考力や適応力、価値観を評価する場でもあります。
帰国子女枠では、海外経験をどう受け止め、日本の大学で何を学びたいのかを日本語で説明する力が必要です。
面接では「自己紹介」「志望理由」「帰国後の生活」などを問われることが多いため、内容を事前に整理し、的確に伝える練習が効果的です。
また、言葉遣いや敬語、話し方のテンポ、アイコンタクトなども見られるため、日本語での実践的な模擬面接を重ねることが重要です。
面接官が聞き取りやすく、共感しやすい受け答えができるように、表現力とコミュニケーション力の両面を意識しましょう。
④ 日常的に日本語に触れる機会を増やす
帰国子女が日本語力を維持・向上させるには、日常的なインプットとアウトプットの積み重ねが欠かせません。
具体的には、日本の新聞やニュース番組を毎日読む・視聴することで時事的な語彙や文章構成に慣れることができます。
また、読書や日本語のポッドキャスト、YouTubeの教養系動画なども有効です。
さらに、家族や日本人の友人との日常会話を増やすことで、自然な表現や話し言葉の感覚を養うことができます。
SNSや日記を日本語で書くこともアウトプットの手段となり、文章力の向上につながります。
生活の中に「日本語で考え、表現する」時間を意識的に組み込むことが効果的です。
出願書類の作成に力を入れる
帰国子女枠の入試では、出願書類が合否に大きく影響します。
志望理由書や自己推薦文では、自身の海外経験をいかに日本の学校生活や将来の目標に結びつけて説明できるかが問われます。
以下に、志望理由書と海外での活動報告書に盛り込むべき内容をまとめました。
志望理由書に盛り込むべき内容
- 明確で具体的な志望動機
- 「なぜその大学でなければいけないのか」を明示
- 海外経験を大学での学びに結びつける
活動報告書に盛り込むべき内容
- 自分ならではであることをアピールできる経験
- 具体的な成果や数字
- 学部・学科に関連付けた活動
出願書類作成上の注意点
出願書類を作成する際には 、以下の点に注意しましょう。
- 簡潔で読みやすくする(一文が長すぎないよう注意)
- 日本語の文法・表現に誤りがないよう徹底チェック
- 先生や進路指導担当者に添削をお願いする
出願書類のクオリティは、受験の合否に直結します。
必ず第三者に確認してもらい、客観的なアドバイスを受けるようにしましょう。
学科試験の対策をする

帰国子女枠受験でも、学科試験が課されるケースは多くあります。
海外のカリキュラムと日本の出題傾向には差があるため、志望校の過去問を分析し、日本の受験スタイルに慣れる必要があります。
下記のプロセスで対策を行いましょう。
試験科目と出題範囲を確認
大学・学部によって試験科目や出題内容は異なります。
一般入試と異なる傾向の問題が出る場合もあるため、必ず入試要項や過去の出題例を確認し、自分が受ける大学で何が問われるのかを明確にしておくことが重要です。
基礎力の徹底重視
帰国子女枠では、高度な応用力よりも教科書レベルの基礎的内容を確実に理解しているかが重視される傾向があります。
基礎用語や公式の定着、基本問題の繰り返し演習によって、確かな土台を築くことが大切です。
過去問演習を重視
過去問を活用すれば、出題傾向や難易度を把握でき、本番への対応力が高まります。
実際の試験時間に合わせて解く練習を重ねることで、解答スピードや時間配分の感覚も身につけることができます。
大学・学部の選び方

帰国子女枠を設けている大学は、数多くあります。
単に出願できる大学ではなく、自分のバックグラウンドや得意分野に合う大学・学部をを受験することで、合格の可能性を高められます。
ここでは、大学選びのポイントや帰国子女を受け入れている大学、特におすすめの大学を詳しく解説します。
志望大学選びのポイント
帰国子女枠を設けている大学は、以下のポイントを押さえて選ぶのがおすすめです。
- 大学の規模
- 授業で学ぶ分野
- 授業で使う主な言語
- 帰国子女向けのサポートの有無
- 留学生や帰国子女の多さ
- キャリア支援の有無
- 海外大学院への進学実績・就職実績
- 自分の興味や将来希望するキャリアに合っているか?
- 帰国子女枠の要件
- 入試方式や選考基準の向き不向きを考える
- 大学の教育内容やカリキュラムを確認する
- 帰国子女であるというバックグラウンドが有利になる学部かどうか
- 卒業後の進路実績を調べる(就職実績・資格取得など将来の展望を考える)
また、志望大学を選ぶ際には以下のような注意点もあります。
- 受験倍率
- 提出書類の量や期限
- キャンパスの環境や立地
受験倍率があまりに高すぎて合格の可能性が少なかったり、書類提出の期限が迫って間に合わなかったりすると、合格の可能性は小さくなります。
また、自宅から通える範囲にキャンパスがあるかどうか、難しければ一人暮らしや寮に入ることが可能かどうかも検討する必要があります。
帰国生入試を実施している大学の例

帰国生入試を実施している代表的な大学は、以下の通りです。
大学 | 国立、公立、 私立 | 学部 | 特徴 |
東京大学 | 国立 | 文系/理系 | 大学院の授業は英語中心 |
京都大学 | 国立 | 経済学部・法学部 | 経済学部の授業は主に日本語 |
国際基督教大学(ICU) | 私立 | 教養学部アーツ・サイエンス学科 | 文理の区別なく幅広い学問分野を学べる |
早稲田大学 | 私立 | 国際教養学部以外 (国際教養学部は帰国枠入試がないが受け入れ自体はしている) | 生活サポートが充実している |
慶應義塾大学 | 私立 | 総合政策・法・医等6学部 | 世界50以上の国から1,300名以上の留学生がいる |
上智大学 | 私立 | すべての学部 | 全て英語による授業での学部やコースがある |
立命館アジア太平洋大学(APU) | 私立 | アジア太平洋・国際経営・サスティナビリティ観光学部 | 英語のみで受験可能。国際教育寮があり、希望者は全員入寮可能 |
帰国子女に特におすすめの大学
帰国子女に特におすすめの大学は、以下の通りです。
上智大学
上智大学はすべての学部で帰国子女入試を設けているため、興味のある学部を受けやすいのが魅力です。
選考方法は提出書類に加えて、面接や小論文など一般的な帰国子女枠受験と同様です。
英語資格で必要なスコアはIELTSで5.5、TOEFLで72と比較的受験のハードルが低めと言えます。
ただし、高い点数を取っている人が受験する可能性は高いので、可能な限りハイスコアを取っておくことが大切です。
英語能力に自信がある方や反対に日本語能力に自信のない方は、授業を全て英語で行う学部やコースを選ぶと良いでしょう。
参照元:上智大学「海外就学経験者(帰国生)入学試験」
慶應義塾大学
慶應義塾大学では、経済、法、医、理工、総合政策、環境情報の6学部が帰国子女枠を設けています。
文系学部の倍率は、約1.7〜2.0倍程度と他の大学に比べて低いのが特徴です。
志望大学を選びやすいだけでなく、合格率も高いため受験する価値があります。
ただし、必要なTOEFLのスコアの基準は公開されていないものの、目安としては100点以上と言われています。
そのため、早い時期からTOEFLの対策を行い、できるだけ高い点数を取ることが大切です。
早稲田大学
早稲田大学は、国際教養学部以外の学部で帰国子女枠を設けています。
また国際教養学部も、帰国子女入試は実施していませんが、帰国子女の受け入れ自体は行っています。
留学の受け入れや派遣が盛んで、2024年度の留学生は8,000人以上と他大学と比べて多いのが特徴です。
そのため、自分の価値観やバックグラウンドと似た人と出会える可能性があります。
また、約4,500名の学生が海外の大学に留学しています。
在学中に英語能力を生かして、海外の大学で学んでみたい方にもおすすめです。
早稲田大学もTOEFLのスコアの基準は募集要項に明記されていませんが、最低でも90点以上取っておく必要があります。
さらに合格率を高めたい場合は、100点以上は取っておきましょう。
帰国生入試がある大学
上記の大学以外にも、年内入試ナビでは帰国生入試がある大学の例をまとめています。
各大学の入試制度を確認し、進路選択の参考にしてください。
参考:帰国生入試のある大学の例はこちら
よくある質問

ここでは、帰国子女の大学についてよくある質問とその回答をご紹介します。
疑問は早めに解消し、帰国子女枠受験に向けて対策を進めましょう。
帰国子女入試は一般入試よりも難易度が高いですか?
帰国子女入試の難易度は、受験する人によりますが、一般的には難易度が低めの傾向があるようです。
以下のような理由があると考えられます。
- 英語資格や面接、小論文など総合評価型の選考が多い
- 一般入試のように幅広く難易度の高い筆記試験ではなく、英語資格スコアや面接、小論文での評価が中心なので、自分の強みを活かしやすい
- 競争相手が限定されている
- 一般入試より受験人数が少なく、競争倍率が低い
一方で、「難しい」と感じる人もいます。
そちらは以下のような理由があります。
- 特に人気のある難関大学や学部では、帰国子女同士の競争が激しく、倍率が高くなる傾向がある
- 英語以外(日本語や小論文、面接)の対策も必須
全体の傾向よりも、自分が行きたい大学の倍率な試験内容によって難易度が変わる、と言えるでしょう。
英語だけで帰国子女枠入試を受験できる大学はありますか?

英語だけで受験できる大学は、複数存在します。
代表的なのは、早稲田大学のSILS(国際教養学部)、立命館アジア太平洋大学(APU)などです。
英語力に自信があり、日本語での学力試験に不安がある帰国子女にとっては有力な選択肢です。
ただし、一般的な帰国子女入試と比べて、求められる英語資格もハイレベルになるため試験に向けた対策は不可欠です。
帰国子生枠入試と一般入試の併願は可能ですか?
多くの大学では、帰国生枠と一般入試の併願が可能です。
ただし、同一学部・学科に対しては「併願不可」としている場合もあるため、大学ごとの募集要項をよく確認する必要があります。
例えば、帰国子女枠で不合格となった後に、同学部を一般入試で再挑戦できる大学もあれば、一度出願した枠以外では受験できない大学もあります。
スケジュール面でも、帰国子女枠の試験が秋~冬に行われるため、併願する場合は一般入試の準備も並行する計画性が求められます。
また、日本の学生と同じレベルでの受験となるので、日本語能力も高めておくことが大切です。
日本の帰国生向け入試と海外大学の受験は併願できますか?

基本的に併願は可能ですが、注意点もあります。
日本の帰国生枠は出願や試験が秋から冬にかけて行われることが多く、海外大学は同時期に書類提出が必要です。
両方を狙う場合、並行して準備する必要があり、時間と労力の管理が鍵となります。
また、大学によっては「入学辞退不可」の制度を設けているケースもあるため、海外大学との入学時期の重複や選択に慎重になる必要があります。
合格後の手続き時期も含め、全体のスケジュールを早めに組み立てることが大切です。
理系でも帰国生枠の入試はありますか?
理系でも帰国子女枠の入試はありますが、文系よりも少ない傾向があります。
理系学部で帰国子女枠を設けている大学は限られてしまうので、事前にしっかり調べておくことが大切です。
志望大学の理系学部が帰国子女枠を設けていない場合は、一般入試も検討してみましょう。
医学部にも帰国子女枠はありますか?

医学部の帰国子女枠はありますが大学は限られており、難易度も非常に高いです。
主な例として、北海道大学医学部医学科や慶應義塾大学医学部があります。
これらの大学では、英語力や国際経験だけでなく、理系科目(特に生物・化学・数学)の高い学力が求められるケースが多いです。
また、医学部の志望動機を論理的に伝える面接対策も不可欠です。
IBやSATなどの国際資格を利用できる大学もありますが、日本語での授業が中心となるため、日本語力も重視される傾向があります。
日本の大学の出願資格がない場合はどうするべきですか?
日本の大学の出願資格がない場合は、高卒認定試験を取得する方法が有効です。
高卒認定試験に合格すると、大学受験の資格を得ることができます。
また、大学によっては個別に入学資格審査を受けられる制度を設けています。
ただし、受験資格が認められるか否かは各大学の判断となっているため、直接問い合わせてみましょう。
そのほかにも、以下のような選択肢があります。
- 外国の大学へ進学後、編入学する
- 海外の大学に進学する
どのような選択をしたとしても、後悔をしないように入念に調べることが大切です。
まとめ

ここまで、帰国子女が日本の大学に進学するための制度や条件、必要な対策について詳しく解説しました。
下記では、今回取り上げた内容の中でも特に重要なポイントをまとめました。
- 帰国子女枠の受験では、在外年数や帰国後の経過年数、在籍校の種類が重要な条件となる
- 出願には英語力・日本語力ともにバランスの取れた準備が必要
- 学科試験は基礎重視、志望理由書や面接の対策も不可欠
- 大学ごとの制度や要件を早めに確認し、計画的に準備することが合格への近道い
帰国子女受験は一般試験とは異なり、英語能力や海外での経験が評価されるのが特徴です。
ただし、募集人数が少なく、提出書類も合否を大きく左右する要素となります。
そのため、必要な英語資格を取得するのはもちろん、提出書類の精度も高めましょう。
面接は繰り返し練習することで、より高い評価を得られるようになります。
ぜひ本記事を参考にして、帰国子女枠での大学受験を検討してみてください。
この記事の監修者

竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。