作成日: 2026/2/12 更新日:2026/2/12
内部進学で不合格になる理由|主要付属高校の進学率と落ちた後の対策についても解説

付属校からの内部進学を目指す学生にとって、不合格は避けたい結果です。
しかし、内部進学でも不合格になるケースは存在します。
本記事では、内部進学の審査基準や進学率を詳しく解説し、不合格の理由を探ります。
また、不合格になった場合の進路選択についても考察し、一般選抜や総合型選抜の利用法を紹介します。
この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部
年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。
目次
- 1 内部進学とは?
- 2 ”自動的に合格”ではない理由
- 3 内部進学の審査基準
- 4 付属高校の傾向
- 5 付属高校でも内部進学できない理由
- 5-1 成績・定期テストが基準に届かない
- 5-2 欠席・遅刻が多く、出席条件を満たさない
- 5-3 提出物・授業態度が悪く、評価が落ちる
- 5-4 校則違反・指導歴など生活態度に問題がある
- 5-5 内部面接・内部試験で評価が低い
- 5-6 学部・学科の希望者が偏り、定員オーバーとなる
- 5-7 “油断”で対策が遅れる
- 6 内部進学に合格するための対策
- 7 内部進学で不合格になった時の対策と進路の作り方
- 7-1 まず最初にやること
- 7-2 一般選抜で同じ大学・他大学を受験する
- 7-3 同じ大学を一般選抜で受ける場合の注意点
- 7-4 他大学を受験する場合の注意点
- 7-5 総合型選抜を利用する
- 7-6 公募推薦を利用する
- 7-7 浪人はアリ?ナシ?の判断基準
- 8 まとめ
内部進学とは?

内部進学とは、同じ学校法人内、または提携関係にある高校から大学へ進学する制度のことです。
一般入試を受けずに進学できるケースが多いため、「自動で大学に行ける」と思われがちですが、実際は一定の基準や選考があります。
高校側の推薦基準と大学側の受け入れ基準の両方を満たす必要があり、条件を満たさなければ内部進学できない場合もあります。
また、大学には進学できても、必ずしも希望の学部・学科に入れるとは限りません。
成績や希望者数によっては、学部内での選抜が行われることもあります。
ここでは、内部進学の基本的な仕組みと、「付属」「系列」「内部推薦」の違い、そして内部進学が“自動的に合格”ではない理由を整理して解説します。
内部進学の基本
内部進学は、学校法人が運営する高校から大学へ進むルートが中心です。
一般入試とは異なり、校内選考や推薦制度を通じて進学が決まります。
主な流れは次の通りです。
- 高校在学中の成績や生活態度が評価対象になる
- 校内で推薦候補者が選ばれる
- 大学側に推薦され、面接や書類審査を経て合否が決まる
- 合格後は原則としてその大学に進学する
つまり、日頃の成績や出席状況、学校生活の姿勢がそのまま進学結果に直結しやすい仕組みです。
「付属校」「系列校」「提携校」の違い

内部進学と一口にいっても、高校と大学の関係性によって制度の厳しさや進学のしやすさは変わります。
混同されやすい3つの違いを整理すると、次のようになります。
区分 | 特徴 | 進学難易度 |
付属校 | 大学が直接運営している高校 | 内部進学率が高い |
系列校 | 同じ学校法人が運営しているが、別組織として運営 | 一定の条件を満たせば進学可能 |
提携校 | 大学と協定を結んでいる高校 | 人数制限や選抜がある |
付属校は内部進学を前提とした教育が行われていることが多く、進学率が高い傾向があります。
一方、系列校や提携校では、希望者全員が進学できるとは限らず、校内選考がより重視されます。
内部進学は“自動的に合格”ではない理由
内部進学は一般入試よりハードルが低いイメージを持たれがちですが、実際には複数の選考要素があります。
特に多いのが次の3つの理由です。
理由①「基準」がある
内部進学には、学校ごとに明確な基準があります。
主に次のような項目が重視されます。
- 評定平均
- 出席日数
- 生活態度や提出物の状況
- 校則違反の有無
これらを満たしていない場合、大学に推薦してもらえないことがあります。
特に評定平均は重要で、「一定以上」が条件として設定されているケースが一般的です。
理由②「学部・学科選び」には競争がある
大学には進学できても、人気の学部・学科は希望者が集中します。
そのため、内部進学でも学部内で選抜が行われることがあります。
よくあるケースは次の通りです。
- 成績順で学部が決まる
- 第一志望に入れず、第二・第三志望になる
- 人気学部は基準が高く設定される
内部進学=希望通りの進路が確約される、というわけではありません。
理由③「油断」しやすい
内部進学で落ちる原因として多いのが、安心感から努力量が落ちてしまうことです。
- 「受験がないから」と勉強量が減る
- 提出物や授業態度が雑になる
- 欠席や遅刻が増える
このような積み重ねが評定や評価に影響し、最終的に推薦がもらえなくなるケースがあります。
内部進学は一般入試に比べてチャンスがある制度ですが、日頃の学校生活がそのまま進学結果に直結します。
条件を満たし続けることが前提となるため、「入学した時点で大学が決まる」という仕組みではない点を理解しておくことが大切です。
”自動的に合格”ではない理由

内部進学は、付属校や系列校から大学へ進める制度ですが、必ず合格できる仕組みではありません。
高校側の推薦基準と大学側の選考の両方があり、条件を満たせない場合は不合格になることがあります。
内部進学の可否には、日頃の学校生活全体が影響します。
特に次のような要素は評価に直結します。
- 学業成績(評定平均が基準に届いているか)
- 出席状況(欠席や遅刻が多くないか)
- 生活態度(提出物、授業態度、校内評価)
- 面接や書類の内容(大学側の選考)
評定が不足している、欠席が多い、校内評価が低いといった場合は、そもそも内部推薦が出ないこともあります。
また、大学側の面接や書類審査で評価が不足し、内部進学でも不合格になるケースも見られます。
内部進学で起きる「うまくいかなかった」4つのパターン
内部進学の失敗は、単に「大学に行けなかった」という形だけではありません。
実際には次のようなパターンに分かれます。
- パターンA:大学に進学できない(内部推薦が出ない/出願できない)
- パターンB:内部の試験・面接で落ちる(大学側の選考で不合格)
- パターンC:大学には進学できるが、希望学部・学科に進めない
- パターンD:留年・卒業延期で進学のタイミングを逃す
特に多いのは、評定や出席状況などの基準を満たせず、校内推薦が得られないケースです。
また、人気学部では校内での希望者が集中し、学部・学科の枠をめぐって競争が発生することもあります。
内部進学を希望する場合は、「自動で進学できる制度ではない」という前提で考えることが必要です。
早い段階で進学条件を確認し、日頃の成績や生活態度を安定させて基準を継続して満たすことが、不合格を避けるための基本になります。
内部進学の審査基準

内部進学では、在学中の評価をもとに推薦の可否が判断されます。
学校によって細かな基準は異なりますが、主に「成績」「出席」「生活態度」「面接・内部試験」の4項目が総合的に見られます。
いずれか一つだけ良ければよいという仕組みではありません。
項目 | 主な確認内容 |
成績 | 評定平均、欠点科目の有無、追試回数、学年順位 |
出席 | 欠席日数、遅刻・早退、欠課数 |
生活態度 | 校則遵守、指導歴、提出物、授業態度 |
面接・内部試験 | 志望理由、学習意欲、基礎学力(実施校のみ) |
特に成績は、高1〜高3までの累積評価が対象となる学校が多くあります。
出席や生活態度も記録として残るため、短期間の改善では評価が覆らない場合があります。
内部進学は「在学中の総合評価」で決まる制度です。
成績・出席で落ちやすいパターン
内部進学で基準を満たせなくなるケースには、一定の傾向があります。
本人は軽く考えていても、評価上は不利になる行動があります。
- 苦手科目を放置して赤点を取る
- 提出物を出さない、遅れる
- 追試を前提にして回数が増える
- 高3で挽回するつもりが、評価対象が高1・高2を含んでいる
- 遅刻が積み重なる
- 体調不良で欠席が続くが、学校に相談しない
これらは一つひとつは小さく見えても、記録が残ります。
評定平均だけでなく、欠席や遅刻の回数も基準に含まれる場合があります。
内部進学では「大きな失敗」よりも「小さな積み重ね」が影響します。
面接・内部試験の内容
学校によっては、内部推薦後に大学側の面接や筆記試験が行われます。
形式は簡易的でも、評価対象であることに変わりはありません。
【面接で聞かれやすい内容】
- なぜこの大学・学部を志望するのか
- 高校で取り組んだことは何か
- 将来の進路をどう考えているか
- 成績や欠席についてどう受け止めているか
- 入学後に何を学びたいか
【内部試験で出やすい内容】
- 英語・国語の基礎
- 数学の基礎
- 文章理解などの適性検査
志望理由の具体性や学習意欲の一貫性が重視されます。
内部進学であっても、大学側が最低限の適性を確認する場と考える必要があります。
付属高校の傾向

内部進学率は学校ごとに差がありますが、大学付属校では系列大学へ進学する割合が高い傾向にあります。
ただし、数字だけを見て判断すると実態を誤解することもあるため、進学率の確認方法や見方を理解しておくことが大切です。
【内部進学率の確認方法】
- 学校案内や公式パンフレットの進路実績
- 学校公式サイトの進路状況ページ
- 卒業生数と推薦進学人数の公表データ
学校によって掲載方法は異なります。
たとえば、早稲田実業は「進路状況」で卒業生総数と早稲田大学への推薦人数を公表しています。
慶應義塾高等学校は「慶應義塾大学への推薦」の項目で、卒業生数と推薦人数を示しています。
青山学院高等部は「卒業後の進路」で内部進学がおよそ85%前後であることを説明しています。
内部進学率は高く見えることが多いですが、その数字にはいくつかの注意点があります。
- 自ら外部受験を選んだ生徒も含まれている
- 大学には進めても、希望学部に進学できた割合は別問題
- 進学できるための具体的な条件が明記されていない場合がある
進学率はあくまで全体の傾向を示す指標であり、「希望通りの進学ができるか」とは一致しない点に注意が必要です。
また、付属高校には進学傾向のタイプがあります。
主要付属高校の進学傾向(代表例)
内部推薦が中心(ほぼ系列大学へ進学)
- 早稲田実業高校
- 慶應義塾高等学校
内部進学が多い+外部受験も一定数
- 青山学院高等部
- 明治大学付属明治高校
- 中央大学附属高校
- 法政大学第二高校
内部進学に加えて外部進学も多い
- 日本大学櫻丘高校
系列大学への進学者が多い学校でも、外部受験を選ぶ生徒は一定数います。
特に外部進学の指導にも力を入れている学校では、内部進学と外部受験が並行して行われる傾向があります。
進学率の数字を見る際は、学校の進路方針や進学の仕組みもあわせて確認することが重要です。
参考一覧
付属高校でも内部進学できない理由
付属高校に入学したからといって、自動的に系列大学へ進学できるとは限りません。
内部進学には学校ごとの基準があり、3年間の成績や生活状況の積み重ねが重視されます。
特に「基準を満たしていない」「対策が遅れた」といった理由で、推薦が出ないケースは毎年一定数見られます。
ここでは、内部進学が難しくなる主な理由を整理して解説します。
成績・定期テストが基準に届かない
内部進学では、日頃の定期テストや評定が最も基本的な評価材料になります。
一定の基準を下回ると、推薦対象から外れる可能性があります。
特に「一部の科目だけ苦手」という状態を放置していると、評定平均や順位に影響しやすくなります。
- 赤点や欠点を繰り返してしまう
- 提出物を出さず、評価が下がる
- 「追試で取り返せば大丈夫」と油断する
- 高3から急に頑張ろうとしても、高1〜高2の成績も含めて評価される
定期テスト対策に力を入れ、苦手科目を早い段階で補強しておくことが、内部進学の土台になります。
普段の授業理解と提出物の管理を徹底するだけでも、評定は安定しやすくなります。
欠席・遅刻が多く、出席条件を満たさない

多くの付属高校では、出席状況が進学条件の一つとして明確に定められています。
欠席日数だけでなく、遅刻や早退の回数も記録として残るため、積み重なると不利になることがあります。
- 朝が苦手で遅刻が増える
- 体調不良が続き、欠席が重なる
- 理由がある欠席でも、記録上は不利になる場合がある
体調・メンタル・家庭の事情がある場合は、無理に我慢するより早めに相談することが重要です。
- 担任に相談(可能なら保護者も同席)
- 保健室やスクールカウンセラーを利用する
- 必要に応じて医療機関を受診(診断書が必要な場合もある)
- 学校に配慮や学び方の調整があるか確認する
早めに相談して「記録の扱い」を確認しておくことで、不利な状況を防ぎやすくなります。
提出物・授業態度が悪く、評価が落ちる
内部進学では、テストの点数だけでなく、日常の学校生活全体が評価対象になります。
提出物の遅れや授業態度の問題は、内申評価に直接影響します。
- 課題やレポートの未提出・遅れ
- 授業中の私語や居眠り
- スマホ使用などの授業態度の乱れ
こうした積み重ねが評定や生活評価を下げ、結果として推薦基準に届かなくなることがあります。
学習内容だけでなく、日常の行動も評価対象になる点を意識する必要があります。
校則違反・指導歴など生活態度に問題がある

生活態度に関する記録も、内部進学の判断材料として見られる場合があります。
学校によっては、指導歴や反省文の記録が残ることもあります。
- 服装や頭髪などの校則違反
- 提出物の未提出や遅れが続く
- 授業態度に関する注意が多い
- トラブル(対人関係・SNSなど)での指導歴
こうした記録は成績とは別の評価項目として扱われることがあり、推薦判断に影響することがあります。
内部面接・内部試験で評価が低い
学校によっては、大学側または校内で面接や試験が実施されます。
ここで評価が伸びないと、推薦が見送られることもあります。
- 志望理由が曖昧で説得力がない
- 高校生活で頑張ったことを具体的に話せない
- 将来の目標がはっきりしていない
- 質問に対して受け答えが不十分
志望動機や将来の目標は、暗記ではなく自分の言葉で説明できるように準備しておく必要があります。
面接練習を重ねることで、評価は安定しやすくなります。
学部・学科の希望者が偏り、定員オーバーとなる

大学には進学できても、希望する学部・学科に進めないケースがあります。
人気学部には希望者が集中し、校内での成績順位や評価によって振り分けが行われるためです。
- 人気学部に希望が集中する
- 成績順位で振り分けられる
- 第1志望に届かず、別学部になる
内部進学は「大学への進学」だけでなく、「どの学部に進めるか」も重要なポイントになります。
“油断”で対策が遅れる
内部進学で最も多い失敗の一つが、安心感による油断です。
「受験がないから大丈夫」と思っているうちに、成績や出席の条件を満たせなくなるケースがあります。
- 高1・高2での成績を軽く見てしまう
- 基準を知らないまま過ごしてしまう
- 気づいた時には条件に届かなくなっている
内部進学は、日常の積み重ねがそのまま結果につながる制度です。
早い段階で基準を確認し、安定してクリアし続けることが現実的な対策になります。
内部進学に合格するための対策

内部進学は「一度の試験」で決まる制度ではありません。
高1から高3までの成績、出席状況、生活態度など、日々の積み重ねがそのまま評価になります。
まずは学校ごとの基準を確認し、「どの項目がどれだけ見られるのか」を把握したうえで対策を進めることが前提です。
定期テスト対策に力を入れる
内部進学の土台になるのは、定期テストと評定平均です。
テスト範囲は授業内容・学校教材が中心になるため、外部教材よりもまず学校のワークやプリントを確実に仕上げることが優先です。
- 授業ノートと学校ワークを繰り返し解く
- テスト範囲は最低2周する
- 苦手科目を放置せず、早めに質問する
- 「捨て教科」を作らない
評定平均は全科目で算出されます。
得意科目だけで稼ぐのではなく、苦手科目を底上げする意識が必要です。
日々の復習を習慣化し、テスト前に慌てない状態を作ることが安定した成績につながります。
提出物・授業態度で内申を落とさない
内申評価はテストの点数だけでは決まりません。
提出物と授業態度で評価を落とすケースは少なくありません。
まずは「減点されない行動」を徹底することが基本です。
提出物で損しないルール
- 提出期限の2日前に完成させる
- 答えを写すだけで終わらせず、見直しをする
- 分からない問題を空欄にしない(質問して埋める)
- 提出日をスマホのリマインダーに入れる
授業態度(最低限守ること)
- スマホを出さない
- 授業中に寝ない(難しい場合は席や体調を相談)
- 小テストは必ず受ける
- ノートを取り、学習姿勢を示す
大きな加点を狙うより、「確実に減点されない」行動を続けることが結果的に内申の安定につながります。
遅刻・欠席を最小限に抑える
出席状況は内部進学の基本条件です。
遅刻や欠席が積み重なると、成績が基準を満たしていても不利になることがあります。
- 毎日の起床・就寝時間を固定する
- 手洗い、睡眠、食事を整える
- 通学時間に余裕を持つ
- 欠席が増えたら早めに担任へ相談する
体調やメンタル面に不安がある場合は、我慢せず相談することが重要です。
担任、保健室、スクールカウンセラー、必要に応じて医療機関を活用し、「記録の扱い」を確認しておくと不利を防ぎやすくなります。
部活動・課外活動で評価材料をつくる

学業以外の取り組みも評価対象になる場合があります。
部活動や課外活動は、継続力や協調性を示す材料になります。
- 3年間継続している活動がある
- 役職やリーダー経験がある
- 大会や発表での実績がある
- 活動の中での役割を説明できる
単に「参加している」だけではなく、自分がどのように関わり、何を学んだかを説明できることが重要です。
面接や志望理由書で具体的に語れる経験を意識して積み重ねていきます。
学部選択を見据えた戦略を立てる
内部進学では「大学に行けるか」だけでなく、「どの学部に進めるか」が重要になります。
人気学部は成績順で振り分けられることもあるため、早めの情報収集が必要です。
まず確認すべきこと
- 学部ごとの定員枠はあるか
- 決定方法(成績順・面接・科目条件など)
- 人気学部の競争状況
- 第2・第3希望の扱い
戦略の立て方
- 志望学部に必要な科目を重点的に強化する
- 成績が足りない場合は第2・第3希望を現実的に設定する
- 希望学部に届かない可能性があるなら外部受験も視野に入れる
内部進学は「自動的に進める制度」ではなく、「条件を満たした人が選ばれる制度」です。
基準を把握し、早い段階から計画的に動くことが合格への近道になります。
内部進学で不合格になった時の対策と進路の作り方

内部進学に不合格になっても、進路が途切れるわけではありません。
重要なのは、結果が出た直後に状況を整理し、次の選択肢へ素早く切り替えることです。
一般選抜への移行、他大学への出願、推薦型選抜の活用など、複数のルートを現実的に検討していきます。
まず最初にやること
不合格後は感情的に動くのではなく、原因を整理することが先決です。
理由が分かると、次に取るべき対策も明確になります。
- 不合格の理由を特定する(成績・面接・志望学部の競争など)
- 担任や進路指導の先生に相談する
- 出願可能な入試方式と残り日程を確認する
原因を把握せずに次の受験へ進むと、同じ失敗を繰り返しやすくなります。
学校側が持っている情報は多いため、早めに相談し、現実的な進路の組み立てを始めることが重要です。
一般選抜で同じ大学・他大学を受験する

内部進学が叶わなかった場合、多くの人がまず検討するのが一般選抜です。
外部受験生と同条件での勝負になるため、学力面での準備が中心になります。
- 過去問を使って出題傾向を把握する
- 試験科目を絞り、重点的に対策する
- 模試で現在地を確認する
- 小論文・面接がある大学は並行して準備する
共通テストの出願は秋に締め切られるため、内部進学が第一志望でも、保険として申し込んでおくと選択肢が広がります。
結果が出てから準備を始めるのでは時間が足りなくなるため、早めの行動が前提になります。
同じ大学を一般選抜で受ける場合の注意点
内部進学と一般選抜では、求められる基準が異なります。
内部進学の基準に届かなかった場合、同じ大学を一般選抜で目指すには相応の学力差があることも想定しておく必要があります。
- 合格最低点と自分の学力の差を確認する
- 受験科目の負担を把握する
- モチベーションを維持できる志望理由を持つ
周囲が進路を決めている中で受験を続けるのは精神的な負担も大きくなります。
志望理由が明確であれば、一般選抜へ切り替えた後も勉強を継続しやすくなります。
他大学を受験する場合の注意点

内部進学が前提だった場合、全科目の受験対策が不十分なこともあります。
その状態から短期間で仕上げるのは難しいため、志望校の選び方が重要になります。
- 合格可能性がある大学を最低1校は確保する
- 受験科目が少ない方式を検討する
- 内部進学の権利と外部受験の併願ルールを確認する
付属校によっては、内部推薦を保持したまま外部受験ができる場合もあります。
学校ごとに規定が異なるため、必ず事前に確認しておく必要があります。
総合型選抜を利用する
学力試験だけでなく、活動実績や志望理由を重視する選抜方式も有力な選択肢です。
これまでの学校生活で積み重ねてきた経験が評価材料になります。
- 志望理由書を早めに作り込む
- 面接対策を行う
- 部活動や課外活動の実績を整理する
- 大学ごとの評価ポイントを確認する
内部進学を目指してきた過程での活動歴は、そのままアピール材料になります。
自己分析を行い、大学で何を学びたいかを言語化しておくことが重要です。
公募推薦を利用する

時期によっては、公募推薦の後期日程に出願できる場合もあります。
校内選考が不要なケースが多く、条件を満たせば出願可能です。
- 出願時期(11月下旬〜12月)を確認する
- 調査書の発行を早めに依頼する
- 出願条件(評定・資格など)をチェックする
内部進学の結果が出てからでも間に合う大学を、あらかじめ調べておくと動きやすくなります。
浪人はアリ?ナシ?の判断基準
進学先に納得できない場合、浪人という選択もあります。
ただし、向き不向きがはっきり分かれるため、冷静に判断する必要があります。
区分 | 内容 |
浪人が向いている人 | ・目標の大学や学部が明確 ・基礎からやり直す覚悟がある ・家庭と費用面の相談ができている ・生活リズムを整えて継続できる |
浪人で失敗しやすい人 | ・なんとなく「もう1年」で決める ・生活リズムが乱れやすい ・学習計画を立てないまま始める |
浪人する場合、最初に決めておくこと | ・受ける大学・学部(最終目標) ・受験科目(学習範囲) ・年間の学習スケジュール |
目的が曖昧なまま浪人すると、時間だけが過ぎてしまいます。
具体的な目標と計画を持てるかどうかが判断の分かれ目になります。
まとめ

本記事では、内部進学の仕組みや「付属・系列・提携」の違い、不合格になる理由や対策、進学率の見方までを整理して解説しました。
解説した中でも、内部進学に関する重要なポイントを最後にまとめます。
- 内部進学とは、同じ学校法人や提携関係にある高校から大学へ推薦などを通じて進学する制度である
- 「付属・系列・提携」で進学のしやすさや選考の厳しさが異なり、必ずしも全員が進学できる仕組みではない
- 成績・出席・生活態度など高校3年間の積み重ねが評価され、条件を満たさなければ推薦が得られない場合もある
- 大学に進学できても、希望学部に進めるかどうかは成績順位や希望者数による選抜の影響を受ける
内部進学を目指す場合は制度を正しく理解し、早い段階から基準を意識して学校生活を整えることが重要です。
この記事の監修者

竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。