作成日: 2025/4/18 更新日:2026/6/22
警察官になるには?なり方・必要な資格・仕事内容を高校生向けに解説

「警察官になるにはどうすればいい?」
「警察官になるのに必要な資格は?」
このような疑問を持つ高校生も多いのではないでしょうか。
本記事では、主に以下のことについて解説します。
- 警察官になる方法
- 採用試験の内容と条件
- 仕事内容・給料・やりがい
- 警察官に向いている人の特徴
また、警察官に関するよくある質問にも答えています。
警察官を目指している人は、最後までご覧ください。
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この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部
年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。
目次
警察官になる方法
警察官になるには、公務員として採用試験に合格する必要があります。
特別な資格は必要ありません。
一般的な流れは以下のとおりです。
- 都道府県警察の採用試験に合格する
- 警察学校で研修を受ける
- 交番などに配属される
幹部候補として国家公務員(警察庁)に採用されるルートもあります。
それぞれ見ていきましょう。
都道府県警察の採用試験に合格する
多くの警察官は、地方公務員として都道府県警察に採用されます。
採用試験は、学歴の程度に応じて区分が分かれています。
警視庁(東京都)の区分は以下のとおりです。
区分 | 対象 | 主な受験資格(令和8年度) |
Ⅰ類 | 大学卒業程度 | 平成3年4月2日以降に生まれ、大学を卒業(見込み)した人など |
Ⅲ類 | 高校卒業程度 | 平成3年4月2日以降に生まれ、高校を卒業(見込み)した人など |
道府県警察では「警察官A(大卒程度)」「警察官B(高卒程度)」などの区分名が使われます。
受験資格や試験日は都道府県ごとに異なるため、志望先の募集要項を確認しましょう。
採用試験の内容を知って対策する
採用試験は、第1次試験と第2次試験の2段階で行われます。
警視庁の試験内容は以下のとおりです。
段階 | 試験 | 内容 |
第1次試験 | 筆記試験 | 教養試験またはSPI3を申込時に選択。論(作)文試験もある |
資格経歴等の評定 | 持っている資格や経歴を評価する | |
適性検査 | 警察官としての適性を確認する | |
第2次試験 | 面接試験 | 人物を評価する |
身体検査 | 視力、色覚、聴力、疾患の有無などを確認する | |
体力検査 | 腕立て伏せ、バーピーテスト、上体起こし、反復横跳び |
警視庁では、公務員試験の勉強をしていない人も受けやすいよう、SPI3の選択制を導入しています。
高校生のうちから、一般教養と体力づくりの両方に取り組んでおくと安心です。
警察学校で研修を受ける
採用試験に合格すると、警察官として採用され、警察学校に入校します。
警察学校では、法律、警察実務、逮捕術や柔剣道などの術科、一般教養を学びます。
入校する学校と研修期間は以下のとおりです。
採用区分 | 入校する学校 | 研修期間の例 |
都道府県警察(大卒程度) | 都道府県警察学校 | 6か月(警視庁Ⅰ類) |
都道府県警察(高卒程度) | 都道府県警察学校 | 10か月(警視庁Ⅲ類) |
警察庁(国家公務員) | 警察大学校など | 採用区分により異なる |
警察学校を卒業すると、警察署に配属され、交番勤務から仕事が始まります。
学校生活は全寮制で、規律ある生活の中で警察官としての基礎を身につけます。
国家公務員として警察庁に採用される
国家公務員の警察官は、警察庁に採用されます。
国家公務員総合職試験または一般職試験に合格し、警察庁の採用面接を通過する必要があります。
採用区分ごとの違いは以下のとおりです。
区分 | 採用試験 | 主な役割 |
キャリア | 国家公務員総合職試験 | 警察行政の企画立案や組織運営を担う幹部候補 |
準キャリア | 国家公務員一般職試験 | 警察庁や管区警察局で専門的な業務を担う |
キャリアは早い段階から幹部候補として育成されます。
採用人数は少なく、競争率の高いルートです。
地方公務員から昇任して国家公務員になる
都道府県警察に採用された後、昇任を重ねて国家公務員になる道もあります。
「警視正」以上の階級になると、身分が国家公務員に変わります。
警察官の階級は以下のとおりです。
階級 | 主な役職の例 |
巡査 | 交番や駐在所で勤務 |
巡査長 | 巡査の指導を行う |
巡査部長 | 現場の主任として巡査を指導監督する |
警部補 | 警察署の係長など |
警部 | 警察署の課長など |
警視 | 警察署の署長・副署長など |
警視正 | 大規模警察署の署長など(ここから国家公務員) |
警視長 | 道府県警察本部の部長・本部長など |
警視監 | 警察庁の局長、道府県警察本部長など |
警視総監 | 警視庁のトップ |
昇任は、昇任試験と勤務実績によって決まります。
地方採用から警視正に昇任するのは狭き門ですが、可能性はあります。
警察官になるために進む進路
警察官になるための進路は、高校卒業後すぐに採用試験を受けるか、大学に進学するかの2つです。
どちらを選ぶかは、将来どのように働きたいかで決まります。
それぞれ見ていきましょう。
早く現場に出たいなら高校卒業後に採用試験を受ける
高校卒業程度の区分で受験すれば、18歳から警察官として働けます。
高卒で採用される主なメリットは以下のとおりです。
- 早い段階から現場経験を積める
- 大卒採用より長く勤続できる
- 採用後の研修で必要な知識を学べる
高卒採用でも、昇任試験に合格すれば階級を上げられます。
早く社会に出て経験を積みたい人に向いている進路です。
管理職を目指すなら大学に進学する
幹部候補として働きたい人は、大学への進学がおすすめです。
大学卒業程度の区分は、初任給や昇任の早さで高卒程度の区分と差があります。
警察官を目指す人におすすめの学部は以下のとおりです。
学部 | 学べること |
法学部 | 警察官の業務の根拠となる刑法や刑事訴訟法 |
政治経済学部 | 行政の仕組みや社会の成り立ち |
体育学部・スポーツ科学部 | 職務に必要な体力づくりや武道 |
危機管理学部 | 防災、犯罪対策、セキュリティ |
警察官になるために必須の学部はありません。
法律の知識や体力は、どの学部に進んでも役立ちます。
年内入試ナビでは、警察官を目指せる大学をまとめています。
警察官の仕事内容や給料
警察官とは、法律に基づいて社会の安全と秩序を守る公務員です。
ここでは、仕事内容や給料、やりがいなどを解説します。
警察官の仕事内容
警察官の仕事は、担当する部門によって異なります。
主な部門と業務内容は以下のとおりです。
部門 | 業務内容 |
地域 | 交番勤務やパトロール、住民からの相談対応 |
刑事 | 殺人や強盗、詐欺などの犯罪捜査 |
交通 | 交通違反の取り締まりや交通事故の処理 |
生活安全 | 少年非行の防止やストーカー・DV対策 |
警備 | 要人警護や大規模イベントの警備、災害救助 |
公安 | テロやスパイ活動などへの対策 |
サイバー | サイバー犯罪の捜査やサイバー攻撃への対処 |
採用後は、多くの人が地域部門の交番勤務から経験を積みます。
その後、本人の希望と適性に応じてさまざまな部門に配属されます。
警察官の年収・給与
警察官の給与は、地方公務員の中でも高い水準です。
総務省の令和7年地方公務員給与実態調査による、警察職の平均は以下のとおりです。
項目 | 金額 |
平均給与月額(給料+諸手当) | 494,513円 |
期末・勤勉手当(年額) | 1,855,952円 |
年収の目安 | 約779万円 |
年収の目安は、平均給与月額の12か月分に期末・勤勉手当を加えて算出しています。
給与は年齢、階級、勤務地によって変わります。
警視庁の初任給は、Ⅰ類が321,900円、Ⅲ類が279,400円です(令和7年4月1日現在、地域手当を含む)。
警察官の「キャリア」「ノンキャリア」
警察官には「キャリア」と「ノンキャリア」という区分があります。
採用のされ方によって、役割や昇任の仕組みが異なります。
種類 | 採用経路 | 主な役割 | 昇任 |
キャリア | 国家公務員総合職試験で警察庁に採用 | 政策立案や組織運営を担う幹部 | 早い段階で幹部として育成される |
ノンキャリア | 都道府県警察の採用試験で採用 | 現場で地域の安全を守る | 昇任試験と実績で階級が上がる |
警察官の大多数はノンキャリアです。
どちらも社会の安全を守る上で欠かせない存在です。
警察官のやりがい
警察官の仕事には、大きなやりがいがあります。
主なやりがいは以下のとおりです。
やりがい | 内容 |
人々の安全を守れる | パトロールや取り締まりで、地域の平穏を支える |
事件解決に関われる | 捜査を通じて被害者の力になれる |
身近な困りごとを解決できる | 道案内や落とし物、迷子の対応で住民の役に立つ |
感謝の言葉を直接受け取れる場面も多い仕事です。
社会に貢献している実感を得やすい職業です。
警察官という仕事の注意点
やりがいが大きい一方で、注意点もあります。
主な注意点は以下のとおりです。
- 交替制勤務で生活リズムが不規則になりやすい
- 体力的、精神的に厳しい場面がある
- 危険を伴う業務がある
警視庁の交番勤務は、4日に1回の夜間勤務がある四部制です。
事件や事故の現場で、つらい場面に立ち会うこともあります。
心身の健康を保つ工夫が求められる仕事です。
おすすめの大学
警察官を目指す人におすすめの大学は、キャリアを目指すか、ノンキャリアを目指すかで変わります。
ここでは、それぞれにおすすめの大学を紹介します。
キャリアを目指す人におすすめの大学
キャリアの警察官を目指す人におすすめの大学は、東京大学と京都大学です。
どちらも国家公務員総合職試験の合格者を多く出しています。
どちらも入試の難易度は高い大学です。
早い段階から計画的に受験対策を進めましょう。
ノンキャリアを目指す人におすすめの大学
ノンキャリアの警察官を目指す人におすすめの大学は、日本大学、国士舘大学、帝京大学です。
いずれも公務員試験の対策支援に力を入れています。
大学選びでは、公務員試験対策講座の有無も確認しましょう。
体力づくりができる環境があるかも比較のポイントです。
よくある質問
警察官に興味がある人が疑問に思うことをまとめました。
よくある質問とその回答を記載していきます。
警察官の採用試験は難しいですか?
警察官の採用試験は、専門知識を問われないため、しっかり準備すれば合格を目指せる試験です。
近年は倍率が下がる傾向にあります。
警視庁の男性警察官の倍率は以下のとおりです。
区分 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 |
Ⅰ類(教養試験) | 6.0倍 | 3.7倍 | 3.0倍 |
Ⅲ類(教養試験) | 8.0倍 | 5.5倍 | 3.4倍 |
女性警察官の令和7年度の倍率は、Ⅰ類(教養試験)が2.7倍、Ⅲ類(教養試験)が3.4倍です。
倍率が下がっても、面接と体力検査の対策は欠かせません。
警察官になるには何年かかりますか?
警察官になるまでの年数は、進路によって異なります。
高校卒業からの目安は以下のとおりです。
進路 | 現場に出るまでの目安 |
高校卒業後すぐに採用(警視庁Ⅲ類) | 採用後、警察学校で10か月 |
大学卒業後に採用(警視庁Ⅰ類) | 大学4年間+警察学校で6か月 |
高卒で採用された場合、最短で19歳ごろから現場で働けます。
警察学校での研修期間は、都道府県によって異なります。
警察官になるための条件は?(年齢・身長・体重など)
警察官になるには、受験資格と身体の基準を満たす必要があります。
警視庁の主な条件は以下のとおりです。
項目 | 条件 |
国籍 | 日本国籍を有すること |
年齢 | 平成3年4月2日以降に生まれた人(令和8年度試験) |
学歴 | 区分に応じて大学卒業程度・高校卒業程度 |
視力 | 裸眼視力が両眼とも0.6以上、または矯正視力が両眼とも1.0以上 |
色覚・聴力 | 職務執行に支障がないこと |
疾患 | 職務執行上、支障のある疾患がないこと |
警視庁では、身長と体重は測定項目ですが、数値の基準は設けられていません。
他の都道府県では基準が異なる場合があるため、必ず募集要項を確認しましょう。
警察官に向いている人の特徴は?
警察官に向いている人には、以下の特徴があります。
主な特徴を表にまとめました。
特徴 | 説明 |
正義感と倫理観がある | 法令を守り、公平に職務を行える |
コミュニケーション力がある | 住民や同僚と信頼関係を築ける |
体力と精神力がある | 夜間勤務や緊急対応に対応できる |
冷静に判断できる | 緊急時でも落ち着いて行動できる |
責任感と忍耐力がある | 困難な状況でも粘り強く取り組める |
礼儀正しい | 上下関係のある組織で、礼儀を守って行動できる |
フットワークが軽い | 何かあればすぐに行動に移せる |
最初からすべてを満たす必要はありません。
警察学校での訓練や現場経験を通じて身につけられる力も多くあります。
警視庁、刑事、公安とは?
警視庁、刑事、公安は、よく聞く言葉ですが意味が異なります。
それぞれの意味は以下のとおりです。
用語 | 意味 |
警視庁 | 東京都を管轄する警察組織。日本最大規模の警察本部 |
刑事 | 犯罪捜査を専門とする警察官 |
公安 | テロやスパイ活動など、国の安全を脅かす事案に対応する部門 |
警視庁は東京都の警察で、警察庁(国の機関)とは別の組織です。
刑事や公安の仕事に就くには、採用後に経験を積み、希望と適性に応じて配属される必要があります。
まとめ
本記事では、警察官になる方法から、採用試験・給料・向いている人の特徴までを解説しました。
重要なポイントは以下のとおりです。
- 警察官になるには、都道府県警察または警察庁の採用試験に合格する
- 特別な資格は不要で、採用後は警察学校で研修を受ける
- 警視庁では令和7年度からSPI3の選択制を導入している
- 警察職の年収の目安は約779万円(総務省 令和7年調査より算出)
- 早く現場に出たいなら高卒採用、幹部を目指すなら大学進学がおすすめ
本記事が、警察官を目指す第一歩になれば幸いです。
警察官になるには?なり方・必要な資格・仕事内容を解説
この記事の監修者

竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。
