作成日: 2025/6/06 更新日:2025/6/06
音楽療法士になるには?なり方・必要な資格・仕事内容を解説

「音楽療法士のなり方は?」
「音楽療法士になるのに必要な資格は?」
このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、主に以下のことについて解説します。
- 音楽療法士とはどんな職業なのか
- 仕事内容・やりがい・給料
- 音楽療法士になるには何をすべきか
- 取得すべき資格
- 向いている人の特徴
また、音楽療法士に関するよくある質問にも答えています。
音楽療法士に興味のある人や、音楽療法士を目指している人に向けてわかりやすく解説しますので、最後までご覧ください。
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この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部
年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。
目次
音楽療法士とは?

音楽を通じてリラックスや運動、コミュニケーションの手助けをすることで患者の感情や身体機能、社会的スキルを向上させることを目指します。
以下に音楽療法士の仕事内容や給料についてまとめます。
- 音楽療法士の仕事内容
- 音楽療法士の給料・給与・年収
- 音楽療法士のやりがい
- 音楽療法士の働き方
- 音楽療法士という職業の注意点
それぞれ見ていきましょう。
音楽療法士の仕事内容
音楽療法士は、音楽を使って心と体の健康を支援する専門家です。
クライアント一人ひとりに合わせた個別またはグループセッションを行い、心身の改善を促します。
活動内容と期待される効果は以下の通りです。
活動内容 | 期待される効果・支援例 |
|---|---|
音楽を聴いてもらう | リラックス効果、感情コントロールの促進 |
楽器を演奏してもらう | 運動機能の向上、協調性の促進 |
歌を一緒に歌う | 呼吸機能の改善、感情表現の支援 |
作曲に挑戦してもらう | 自己表現の促進、創造力の開発 |
音楽に合わせて身体を動かしてもらう | 運動機能の向上 |
カウンセリングを行う | ストレス軽減 |
このような音楽活動を通じて、ストレス軽減や感情表現の促進、コミュニケーション能力や社会性の向上など、多面的な効果が期待できます。
音楽療法士が活躍する場は、病院、福祉施設、教育機関などさまざま。対象となるクライアントも、子どもから高齢者まで幅広いです。
特に、精神疾患、認知症、自閉症スペクトラム障害、発達障害、慢性痛などに対するサポートに力を発揮します。
また、医療・福祉・教育チームと連携し、クライアントの進捗に応じた柔軟なプログラム設計・調整を行います。
さらに、音楽療法の効果を科学的に実証するため、研究活動にも積極的に取り組みます。
音楽療法士の給料・給与・年収

音楽療法士の給料・年収は、勤務先や雇用形態によって大きく異なります。
求人情報サイトIndeedのデータによると、日本国内における音楽療法士の平均月給は約24万円とされており、年収に換算するとおおよそ288万円前後が目安となります。
ただし、音楽療法士はまだ活躍の場が限られるため、正社員雇用が限られるケースもあります。
非常勤やパート勤務、複数の施設を掛け持つ働き方を選ぶ人も多く、収入は個々の働き方や勤務先によって大きく変動します。
音楽療法士の収入は安定しにくい面もありますが、今後の需要拡大に伴い、待遇の改善も期待されています。
音楽療法士のやりがい
音楽療法士の仕事は、音楽の力で人々の人生に前向きな変化をもたらすことができる、非常にやりがいのある職業です。
特にやりがいを感じる瞬間は次のような場面です。
やりがいを感じる瞬間 | 実際の場面例 |
|---|---|
クライアントの心が開かれる瞬間 | コミュニケーションが難しい人が歌い出す |
クライアントの成長や回復を実感できる | リハビリを通じて表情が明るくなる |
クライアントからお礼を言われる | 感謝の気持ちを受け取ることでがんばれる |
音楽の力で前向きな変化を促す | 精神的な落ち込みが和らぎ、意欲が高まる |
また、医療・福祉・教育などさまざまな現場で経験を積みながら、専門性を高められる点も魅力です。
人の心に寄り添い、社会に貢献できる意義深い仕事と言えるでしょう。
音楽療法士の働き方・働く場所

音楽療法士は、働く場所(勤務先)と働き方(雇用形態)の両面で、さまざまな選択肢があります。
勤務先 | 勤務先でやること |
|---|---|
医療機関 | リハビリテーション科や精神科病院で、患者のリハビリ支援や精神的サポートを目的とした音楽療法を提供する |
福祉施設 | 特別養護老人ホームや障害者支援施設などで、生活の質(QOL)向上を目指した音楽療法を行う |
教育機関 | 特別支援学校や一部の幼稚園・小学校で、子どもたちの情緒や社会性の発達を支援する |
地域施設・コミュニティセンター | 地域住民向けに、心身の健康促進を目的とした音楽プログラムを提供する |
雇用形態 | 働き方の詳細 |
|---|---|
正社員・常勤職員 | 病院や施設の一員として、安定した雇用形態で働く |
契約社員・非常勤職員 | 週数回の勤務や特定のセッションのみ担当するなど、柔軟な勤務形態で働くケースも多くある |
フリーランス | 個人事業主として、クライアントへの個別セッション、企業・地域向けのワークショップやイベントを企画・運営する |
音楽療法士としてキャリアを積むためには、常に新しい音楽療法の技術や理論を学び続ける姿勢が求められます。
また、クライアントや他の専門職スタッフと協力し、効果的なセッションを行うためのコミュニケーション力も欠かせません。
音楽療法士という職業の注意点
大きなやりがいのある音楽療法士ですが、注意点もあります。
- 必ずしも音楽だけで食べていけるとは限らない
- 正社員ではない働き方をする人が多い
- 音楽に加えて医療や福祉の勉強も必要
音楽療法士はまだ世間的な認知や評価を得ている職業とは言いづらく、給料や報酬がそこまで高くないケースがほとんどです。
同様に、雇用も不安定な傾向にあります。
また、あくまで「療法士」なので、音楽以外に医療や福祉の基礎知識も求められます。
必要な能力

音楽療法士には、一般レベル以上に楽器を演奏したり、歌を歌ったりする能力が求められます。
またそれだけでなく、患者やクライアントを思い遣ったり良好なコミュニケーションを取ったりするスキルも必要です。
具体的に以下のようなスキルです。
- 音楽の演奏スキル(ピアノ・ギターなど)
- 相手の気持ちを考える力(共感力)
- コミュニケーション力
- 心理・医療・福祉に関する基礎知識
それぞれ見ていきましょう。
音楽の演奏スキル(ピアノ・ギターなど)
音楽療法士は、患者やクライアントに合わせて即興的に演奏を行うことが求められるため、ピアノやギター、打楽器など、複数の楽器を扱える演奏スキルが必要です。
特に以下のような能力が重要です。
- 伴奏力‥‥歌やメロディに合わせて柔軟に伴奏を付けられる
- 即興演奏力……クライアントの反応に合わせて即座に音楽を作り出せる
- 幅広いレパートリー……ジャンルや年代に合わせた楽曲選択ができる
単に楽器を演奏できるだけでなく、相手の症状や心身の状態に合わせて曲を選択したり、場合によってはその場で曲を作ったりする即興力が必要です。
また、状況に応じた演奏ができ流用に、多くの曲を覚えておいたほうが良いでしょう。
相手の気持ちを考える力(共感力)

音楽療法士は、クライアントの心身の状態や感情の動きを理解し、共感しながら寄り添う姿勢が求められます。
特に以下の力が重要です。
- 観察力……表情やしぐさ、話し方から相手の感情を読み取る
- 傾聴力……相手の言葉や想いにしっかり耳を傾ける
- 思いやり……相手の立場や気持ちを想像し、受け入れる姿勢を持つ
心理・医療・福祉に関する基礎知識
音楽療法士の肩書はあくまで「療法士」です。
対象者の心や体の状態を理解し、適切な支援を行うために、心理学・医学・福祉に関する幅広い知識を持つ必要があります。
具体的には以下の内容が含まれます。
- 心理学……発達心理学、障害理解、ストレス・不安への対応など
- 医学……基礎的な解剖生理学、病気や障害の理解
- 福祉……高齢者・障害者福祉制度や地域資源の知識
これらの知識をもとに、クライアントの状態に合わせた適切な音楽療法を計画し、実施する力が求められます。
音楽療法士に関する資格

音楽療法士の資格は、日本では民間資格に分類され、認定団体によってカリキュラムや試験内容が異なります。
資格の認知度や信頼性によって、就職先や活動範囲に影響するため、将来のキャリアに合った資格を選ぶことが重要です。
音楽療法士は医療機関、福祉施設、教育機関など幅広い現場で活躍できますが、職場によっては特定の資格が求められる場合もあります。
資格取得後も、スキルを磨き続ける姿勢が求められます。
音楽療法士に関する資格は主に民間資格が2種類
音楽療法士の資格は複数ありますが、特に代表的なものが次の2つです。
- 日本音楽療法学会認定「音楽療法士」
- 全国音楽療法士養成協議会認定「音楽療法士(専修・1種・2種)」
それぞれの資格の概要を表にまとめました。
資格名称 | 音楽療法士(MTJ) | 音楽療法士(専修・1種・2種) |
認定団体 | 一般社団法人 日本音楽療法学会 | 全国音楽療法士養成協議会 |
取得方法 | 認定校で所定のカリキュラムを修了し、学会の認定試験に合格する | 認定養成校で所定の単位を修得し、卒業と同時に資格が付与される |
試験内容 | 筆記試験および面接試験 | 試験なし(卒業時に資格付与) |
資格区分 | 単一資格(2025年3月31日をもって「音楽療法士(補)」資格は廃止) | 専修(修士レベル)、1種(学士レベル)、2種(短期大学士レベル) |
実習要件 | 指定された時間数の臨床実習を修了する必要がある | カリキュラム内に実習が含まれる |
資格更新 | 5年ごとに活動実績や研修参加を通じて更新が必要 | 更新制度なし |
資格の特徴 | 医療・福祉・教育など幅広い分野で認知されている | 卒業と同時に資格が付与されるため、取得が比較的容易 |
参照:全国音楽療法士養成協議会
音楽療法士資格の取得難易度

音楽療法士の資格取得は、受験者の音楽・心理・医学に関する知識や実務経験によって難易度が変わります。
統一された国家試験は存在せず、各認定団体の基準に基づいて筆記・実技・面接試験が行われます。
特に、以下の能力が求められます。
- 音楽に関する基本的な演奏スキルと理論知識
- 心理学や生理学の基礎的な理解
- クライアントに応じた即興演奏や対応力
- セッションを進行できる実践力とコミュニケーション力
音楽大学や心理学部で学んだ経験があると有利ですが、実務経験(インターンシップやボランティアなど)も重要な準備要素となります。
音楽療法士の試験内容
音楽療法士の試験は、知識と実践力の両方をバランスよく評価する内容となっています。
試験内容 | 評価項目 |
|---|---|
筆記試験 | 音楽療法の理論・歴史・技法 生理学 心理学などの知識 |
実技試験 | 楽器の演奏技術 即興力 クライアントとのコミュニケーション能力 セッション運営能力 |
ケーススタディ分析 | 具体的な事例に対する適切な介入方法や問題解決策の考察力 |
試験対策としては、単なる知識詰め込みではなく、現場を意識した柔軟な対応力や表現力を養うことが重要です。
理論と実践をバランスよく身につけることで、音楽療法士としての総合力が高まります。
音楽療法士になる方法

音楽療法士になるにはどのようなことが必要なのでしょうか。
必要な資格取得の流れと、就職に向けた準備についてわかりやすく解説します。
- 音楽療法士の養成課程がある大学、専門学校に進学する
- 指定されたカリキュラムを修了する
- 資格試験に合格する
- 医療・福祉施設などに就職する
それぞれ見ていきましょう。
音楽療法士の養成課程がある大学、専門学校に進学する
音楽療法士になりたい高校生は、音楽療法を学べる大学や専門学校への進学が一般的です。
これらの養成校では、音楽と心理学、医療、福祉に関する専門知識や、臨床実習など実践的な技術を学びます。
大学では4年間で「学士」、専門学校では「専門士」や「短期大学士」の学位を取得し、必要に応じて資格試験の受験資格を得られる場合もあります。
進学先を選ぶ際は、認定校であるかを確認することが重要です。
資格別の認定校の例は以下のとおりです。
音楽療法士(MTJ)認定校例(日本音楽療法学会認定) | 音楽療法士(専修・1種・2種)認定校例(全国音楽療法士養成協議会認定) | |
国立音楽大学 音楽学部 音楽文化デザイン学科 音楽療法コース 昭和音楽大学 音楽療法コース(大学院も含む) 札幌大谷大学 芸術学部 音楽学科 音楽療法専攻 名古屋音楽大学 音楽学部 音楽療法コース 大阪音楽大学 音楽学部 音楽療法専攻 同志社女子大学 学芸学部 音楽学科 音楽療法コース | 専修(修士) | 聖徳大学大学院 音楽文化研究科 音楽療法専攻 徳島文理大学大学院 音楽学研究科 音楽療法専攻 |
1種(学士) | 聖徳大学 音楽学部 音楽療法コース 札幌大谷大学 芸術学部 音楽学科 音楽療法専攻 | |
2種(短期大学士) | 郡山女子大学短期大学部 音楽科 音楽療法コース 宇都宮共和大学短期大学部 音楽科 音楽療法コース 華頂短期大学 幼児教育学科 音楽療法コース | |
指定されたカリキュラムを修了する

大学や短期大学、専門学校に進学したあとは、指定されたカリキュラムを修了する必要があります。
カリキュラムには、音楽療法の理論、心理学、医学、福祉、実技演習、臨床実習などが含まれています。
音楽の知識や技術だけでなく、人の心や体への理解を深める内容が組まれています。
資格試験に合格する
認定校で指定されたカリキュラムを修了した後は、音楽療法士資格を取得するために、筆記試験や面接などの資格試験に合格する必要があります。
試験では、音楽療法の専門知識だけでなく、心理学や医学の基礎、臨床実習での経験など、総合的な理解が問われます。
合格することで、正式に「音楽療法士」として認定され、医療や福祉、教育などの現場で専門職として活動できるようになります。
医療・福祉施設などに就職する

音楽療法士の資格を取得した後は、医療や福祉施設に就職し、音楽療法を実践することが一般的です。
主な就職先の一例は以下のとおりです。
病院(精神科、リハビリテーション科、小児科など)
高齢者福祉施設(特別養護老人ホーム、デイサービス、グループホーム)
障がい者支援施設(障がい者支援センター、生活介護事業所)
児童福祉施設(児童発達支援センター、放課後等デイサービス)
教育機関(特別支援学校、支援学級、幼稚園・保育園など)
音楽療法関連の研究機関や大学院
地域の公的機関(地域包括支援センターなど)
自主開業(フリーランスでの音楽療法提供)
これらの職場では、患者さんや利用者さんの心身の状態に合わせた音楽療法プログラムを作成し、支援を行います。
音楽療法士は、医師や看護師、介護職員、心理職などと連携しながら、専門的な立場から音楽を用いたケアを提供します。
音楽療法士になりたい高校生の進路

音楽療法士になりたい高校生の進路はどのようなものがあるのでしょうか。
代表的な2つの進路について解説します。
- 4年制大学に進学する
- 専門学校・短大に進学する
それぞれ見ていきましょう。
4年制大学に進学する
4年制大学への進学は、音楽療法士を目指す上で有力な進路先です。
大学では、音楽療法に必要な理論・実技・関連分野(心理学や生理学)を総合的に学ぶことができます。
大学進学のメリットは以下の通りです。
- 音楽療法に特化した専門カリキュラムで体系的に学べる
- インターンシップや実習を通じて現場経験を積める
- 学士号が資格取得や将来のキャリアに有利に働く
- 同じ志を持つ仲間との人脈が広がる
大学を選ぶ際には、音楽療法士の民間資格を得られる認定校であるかどうかを確認するとよいでしょう。
専門学校・短大に進学する
専門学校や短期大学も、音楽療法士を目指すための進路の1つです。
これらの教育機関では、短期間で実践的なスキルを集中して身につけることができます。
専門学校・短大進学のメリットは以下の通りです。
- 音楽療法に必要な基礎知識と技術を短期間で習得できる
- 実習が豊富で、卒業後すぐに現場で活躍できる力を養える
- 資格取得支援や就職サポートが充実している学校も多い
- 同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる環境がある
短期大学や専門学校を選ぶ際には、音楽療法士の民間資格を得られる認定校であるかどうかを確認するとよいでしょう。
おすすめの大学

音楽療法士を目指す人におすすめの大学は、昭和音楽大学、国立音楽大学、名古屋音楽大学です。
これらの大学では、音楽療法に必要な理論と実技の両方をバランスよく学べる環境が整っており、卒業後に日本音楽療法学会認定の資格取得を目指すことが可能です。
以下に、各大学と課程の概要を紹介します。
大学名 | 大学の概要 |
|---|---|
音楽療法コースを設置し、「人間教育」を重視したカリキュラムを提供 施設実習や音楽療法実践演習を通じて、現場で必要なスキルを養成 日本音楽療法学会の音楽療法士認定校のひとつ | |
音楽文化教育学科 音楽療法専修を設置 障害や疾患に対する理解を深め、音楽療法の理論と実践を体系的に学べる環境を提供 学会認定の資格試験受験資格を得られるカリキュラムが整っている | |
音楽学科 音楽療法コースを設置 基礎から応用まで幅広く学び、現場実習や福祉分野の単位履修も可能 卒業後に日本音楽療法学会認定資格試験の受験資格が得られるカリキュラム |
各大学の特色や強みを比較しながら、自分の興味や将来のキャリアビジョンに合った進学先を選ぶことが、音楽療法士への第一歩になります。
特に、「音楽を通じて人を支援したい」「医療・福祉・教育分野で活躍したい」といった目的に応じて、大学選びをすることが大切です。
音楽療法士を目指せる大学
上記に挙げた大学以外にも、音楽療法士を目指せる大学はあります。
年内入試ナビでは、音楽療法士を目指せる大学の一覧をまとめています。
こちらのぜひ参考にしてください。
よくある質問

音楽療法士に興味がある人はどんなことを疑問に思うのでしょうか。
よくある質問とその回答を記載していきます。
音楽療法士に向いている人の特徴は?
音楽療法士に向いている人には、以下のような特徴があります。
向いている人の特徴 | 特徴の詳細 |
|---|---|
音楽に対する深い愛情と理解がある | 音楽をツールとして活用するため、音楽の力を信じ、その効果を引き出す感性が求められる |
コミュニケーション能力が高い | 患者や家族、医療スタッフと連携しながら、個々に合わせた療法計画を立てる力が必要 |
共感力と忍耐力を持っている | 長期的な支援が必要なクライアントに対して、相手の立場に立って根気強く対応できる |
柔軟性と創造力がある | クライアントの反応に応じて即興的にプログラムをアレンジし、新しいアプローチを考えられる |
倫理観と責任感を持っている | クライアントの健康と安全を第一に考え、専門家として知識と技術の向上に努める姿勢が求められる |
これらの特徴を備えた人は、音楽療法士として現場で求められるスキルを発揮し、クライアントの心身の健康を支える重要な役割を担うことができます。
特に「音楽への深い理解」と「柔軟なコミュニケーション力」は、音楽療法士として活躍するうえで大きな強みとなるでしょう。
音楽療法カウンセラーと音楽療法士の違いは?

音楽療法カウンセラーと音楽療法士は、どちらも音楽を用いて人を支援する職業ですが、目的やアプローチに大きな違いがあります。
比較項目 | 音楽療法カウンセラー | 音楽療法士 |
|---|---|---|
主な役割 | 心理面を重視したカウンセリング中心 | 演奏や活動を通じて療法を行う |
資格の位置づけ | 民間団体が認定するカウンセリング系民間資格 | 音楽療法学会などが認定する専門職資格 |
活躍する場 | カウンセリングルーム、福祉施設など | 病院、福祉施設、教育機関など幅広い現場 |
アプローチの特徴 | 主に心理面へのアプローチ(心の癒し重視) | 心身の機能回復や発達支援を目的に音楽を活用 |
音楽療法カウンセラーは心理的なサポートを重視し、音楽療法士は医療・リハビリテーションの現場で専門的な支援を行う点に違いがあります。
音楽療育士と音楽療法士の違いは?
音楽療育士と音楽療法士は、支援する対象や目的に明確な違いがあります。
比較項目 | 音楽療育士 | 音楽療法士 |
|---|---|---|
主な対象 | 主に子ども(発達障害、知的障害のある子など) | 子どもから高齢者まで幅広い層を対象 |
主な目的 | 音楽を通じて発達を促す、生活能力を高める | 心身のリハビリ・症状の改善、QOL向上 |
活動場所 | 福祉施設、児童発達支援センターなど | 病院、介護施設、教育機関など |
資格の種類 | 民間資格(音楽療育士認定団体による) | 民間資格(音楽療法学会などによる) |
音楽療育士は子どもの発達支援に特化し、音楽療法士はあらゆる年齢層を対象に心身のケアを行う専門職です。
音楽療法士の1種と2種の違いは?

音楽療法士の資格には、全国音楽療法士養成協議会が認定する「1種」と「2種」があり、それぞれ取得要件や専門性に違いがあります。
以下に、両者の主な違いをまとめた表を示します。
比較項目 | 音楽療法士(1種) | 音楽療法士(2種) |
|---|---|---|
学歴要件 | 学士(大学卒業) | 短期大学士(短期大学卒業) |
必要単位数 | 専門教育科目95単位以上 | 専門教育科目53単位以上 |
取得方法 | 協議会認定の大学で所定の課程を修了し、卒業と同時に称号を取得 | 協議会認定の短期大学で所定の課程を修了し、卒業と同時に称号を取得 |
求められる専門性 | 高度な専門知識と実践スキル | 基礎的な音楽療法の知識と技能 |
活動の幅 | 医療、福祉、教育など多岐にわたる現場での活動が可能 | 主に福祉施設や教育現場での支援が中心 |
これらの資格は、全国音楽療法士養成協議会の認定する養成校を卒業することで取得できます。
将来の進路や希望する活動領域に応じて、適切な資格を選択することが重要です。
音楽療法士の将来性は?
音楽療法士は、今後さらに社会的なニーズが高まると期待されている職業です。
日本ではまだ国家資格ではないものの、高齢化社会の進展や心のケアの重要性が認識される中で、音楽療法の効果が注目されています。
特に次のような分野で、音楽療法士の活躍が期待されています。
- 認知症予防・改善支援
- 発達障害や知的障害のある子どもたちへの支援
- うつ病や不安障害など、メンタルヘルス領域での活用
- 高齢者施設やリハビリ現場でのQOL(生活の質)向上支援
さらに、音楽療法士の国家資格化を目指す動きもあり、将来的には職業としての地位や待遇が向上する可能性もあります。
現在は音楽療法士単体での求人はまだ多くはありませんが、医療・福祉・教育の各分野と連携したニーズは着実に広がっています。
音楽の力で心身を支える専門職として、音楽療法士の役割は今後ますます重要になるでしょう。
音楽療法士は通信コースの学校でも目指せる?

通信制の教育機関を通じて、音楽療法士の資格取得を目指すことは可能です。
日本音楽療法学会が認定する「音楽療法士」の資格は、通信制の認定校で所定のカリキュラムを修了することで、日本音楽療法学会認定の音楽療法士資格試験の受験資格を得ることができます 。
たとえば、国際音楽療法専門学院では、通信コースを提供しており、在宅学習と年3回のスクーリング(対面授業)を組み合わせたカリキュラムで学ぶことができます。
このように、通信制でも理論と実技の両方をしっかりと身につけながら、資格取得を目指すことが可能です。
まとめ

本記事では、音楽療法士の定義から仕事内容・給料・やりがい・なり方・向いている人の特徴までを解説しました。
解説した中でも、音楽療法士に関する重要なポイントを最後に記載していきます。
- 音楽療法士とは、音楽を用いて心身の健康改善をサポートする専門職である
- 主な仕事は、音楽活動を通じてリラクゼーションやストレスの軽減、感情の表現を促すセッションを行うなどが挙げられる。
- 日本音楽療法学会認定「音楽療法士」が代表的な音楽療法士の資格である
- 音楽への深い理解がある人・柔軟なコミュニケーション力がある人に音楽療法士はおすすめ
- 音楽療法士になりたい高校生は日本音楽療法学会の音楽療法士認定の大学や専門学校に進学するのがおすすめ
本記事が音楽療法士の全体像について理解する参考になれば幸いです。
音楽療法士になるには?なり方・必要な資格・仕事内容を解説
この記事の監修者

竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。
