作成日: 2025/7/15 更新日:2025/7/15
臨床検査技師になるには?なり方・必要な資格・仕事内容を解説

「臨床検査技師のなり方は?」
「臨床検査技師になるのに必要な資格は?」
このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、主に以下のことについて解説します。
- 臨床検査技師とはどんな職業なのか
- 仕事内容・やりがい・給料
- 臨床検査技師になるには何をすべきか
- 取得すべき資格
- 向いている人の特徴
また、臨床検査技師に関するよくある質問にも答えています。
臨床検査技師に興味のある人や、臨床検査技師を目指している人に向けてわかりやすく解説しますので、最後までご覧ください。
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この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部
年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。
目次
臨床検査技師とは

臨床検査技師とは、病院や検査センターで、血液・尿・心電図・超音波などを使って、病気を調べる検査の専門職です。
患者さんに直接治療をするわけではありませんが、医師が診断するための「正確なデータ」を提供する重要な仕事です。
これらの検査結果は、医師が正確な診断を下すための重要な情報源となります。
技師は、検査機器の操作やメンテナンスも行い、精度の高いデータを得るための品質管理にも責任を持ちます。
以下に臨床検査技師の仕事内容や給料についてまとめます。
- 臨床検査技師の仕事内容
- 臨床検査技師の給料・給与・年収
- 臨床検査技師のやりがい
- 臨床検査技師の働き方
- 臨床検査技師に必要な資格、知識、スキル
- 臨床検査技師という職業の注意点
それぞれ見ていきましょう。
臨床検査技師の仕事内容
臨床検査技師は、医師が正確な診断や治療方針を決定するために必要な検査を行う専門職です。
主な仕事内容は以下の通りです。
- 血液・尿・便など体液の成分分析(生化学検査・血液検査・一般検査など)
- 心電図・脳波・超音波(エコー)などによる生理機能検査
- 細菌・ウイルスなどの感染症に関する微生物検査
- 検査機器の操作・保守・点検・新技術の導入対応
- 検査データの管理と報告、医療チームとの連携
- 感染症の検査
- 病理検査(がん細胞のチェックなど)
- 医師へ検査結果を報告
これらの検査結果は、診断・治療の根拠となるため、高い精度と専門知識が常に求められます。
臨床検査技師の給料・給与・年収

臨床検査技師の給料・給与・年収については、その勤務先や経験年数によって大きく異なります。
厚生労働省の職業情報サイト「jobtag」によると、臨床検査技師の平均年収は約504万円です。
公立病院や大手病院に勤務する場合、給与は比較的安定しています。
クリニックや小規模の医療機関では、給与がやや低くなることもあります。
また、夜勤や休日出勤がある場合は、その分が加算されるため、実際の給与は勤務条件によって大きく変動することがあります。
臨床検査技師のやりがい
臨床検査技師のやりがいは、医療現場で直接的に患者の健康を支えられることにあります。
やりがいを感じる主な場面は以下の通りです。
- 自分が担当した検査が、病気の早期発見や治療方針の決定に貢献したとき
- 検査精度の高さが患者の命に直結する緊張感と責任感
- 医療技術の進化に合わせて新しい知識・技術を習得し続けられる環境
- 専門職として、医師や看護師と対等に連携しながら医療チームに貢献できる
見えないところで医療を支える重要な立場でありながら、専門性を活かして大きな達成感を得られる仕事です。
臨床検査技師の働き方

臨床検査技師は、さまざまな勤務先・働き方を選べる柔軟性の高い職種です。
主な働き方の選択肢は以下の通りです。
- 病院・クリニック・検査センターなど医療機関での常勤勤務
- 製薬会社や研究機関での検査・品質管理・データ解析業務
- 24時間体制の医療機関では、夜勤を含むシフト制勤務が一般的
- 非常勤・パートタイム勤務、あるいはフリーランスとしての独立も可能
勤務時間や職場環境は多様で、ライフステージに応じた働き方を選びやすいのが魅力です。
臨床検査技師に必要な資格、知識、スキル
臨床検査技師として働くには、国家資格である「臨床検査技師免許」の取得が必須です。
指定の養成校(大学・短大・専門学校など)で所定のカリキュラムを修了し、国家試験に合格することで取得できます。
臨床検査技師には、以下のような専門知識とスキルが求められます。
- 医学・生理学・病理学の知識
検査対象となる臓器や疾患について理解し、正確な検査と診断支援を行うための基礎知識 - 検査機器の操作技術
血液検査、生化学検査、微生物検査、心電図や超音波など、多岐にわたる検査機器の扱いに関する実務スキル - 情報管理・データ分析力
検査結果のデータを正確に記録・分析し、医師や医療チームにわかりやすく伝える能力 - 倫理観と責任感
医療従事者としての高い倫理観と、正確かつ迅速な対応が求められる責任ある姿勢 - コミュニケーション能力
医師や看護師など他職種と連携しながら業務を進めるための対話力 - 集中力
微細な異常値や画像の変化を見逃さない正確さ - 観察力
いつでも集中力を発揮できる安定した精神力
臨床検査技師は、「医師の診断を支える専門職」として重要な役割を担っています。
専門性の高い知識と正確な技術力、そして医療チームの一員としての協調性を備えていることが、信頼される臨床検査技師への第一歩となります。
臨床検査技師という職業の注意点

臨床検査技師として働くには、業務特性に応じた注意点を理解する必要があります。
特に気をつけたいポイントは以下の通りです。
- 夜勤や休日出勤が発生する職場では、長時間労働や不規則な生活リズムを乗り切る体力が必要
- 高精度な検査を求められるため、常に集中力を維持する姿勢が求められる
- 医療技術の進歩が速く、常に新しい知識や技能の習得が必要
- 緊急検査や突発的な対応に備えた柔軟性も求められる
こうした課題に対処しつつ、自分に合った職場環境を選ぶことが、長く働き続けるためのカギとなります。
臨床検査技師になる方法

臨床検査技師になるにはどのようなことが必要なのでしょうか。
ここでは、臨床検査技師のなり方の具体的なステップについて紹介します。
- 国家試験の受験資格を取得し、合格する
- 総合病院・クリニックなど医療系に就職する
それぞれ見ていきましょう。
国家試験の受験資格を取得し、合格する
臨床検査技師になるためには、まず国家試験の受験資格を取得し、合格することが必要です。
この資格を得るためには、指定された大学や専門学校を卒業し、所定のカリキュラムを修了することが求められます。
これにより、臨床検査技師としての基礎的な知識と技術を身につけることができます。
国家試験は年に一度行われ、試験内容は解剖学や生理学、病理学など多岐にわたります。
合格ラインは毎年変動しますが、しっかりとした学習計画を立て、過去問を活用しながら試験対策を行うことが重要です。
合格することで、晴れて臨床検査技師としての第一歩を踏み出すことができます。
項目 | 内容 |
|---|---|
資格概要 | 医師の指示のもと、血液・尿・細胞などの検体検査や生理機能検査を行う医療技術職 |
受験要件 | 下記いずれかに該当する者 ・文部科学大臣または都道府県知事が指定する臨床検査技師養成所を3年以上修了(または見込み) ・医学、歯学の大学卒業者(見込み含む) ・医師、歯科医師、獣医師、薬剤師または同等の外国免許保持者 ・所定の専門科目を修了した大学卒業者(見込み含む) |
合格率 | 2025年:84.6%(受験者5,131人、合格者4,340人) |
試験内容 | 全200問(1問1点、200点満点) 合格基準:120点以上(マークシート方式、正答率60%) 主な科目: 臨床検査総論 臨床検査医学総論 臨床生理学 臨床化学 病理組織細胞学 臨床血液学 臨床微生物学 臨床免疫学 公衆衛生学 医用工学概論 |
試験日程 | 年1回(2月中旬)、合格発表は3月下旬 |
試験会場 | 全国9都道府県で実施 |
総合病院・クリニックなど医療系の機関に就職する
国家試験に合格した後は、総合病院やクリニックなどの医療機関に就職するのが一般的です。
これらの施設では、患者の健康状態を把握するための様々な検査を担当します。
例えば、血液検査や尿検査、心電図、超音波検査などが挙げられます。
就職活動では、希望する医療機関の特色や診療科に応じた専門性をアピールすることが重要です。
また、研修制度の充実度やキャリアアップの機会も確認し、自分に合った職場を選ぶと良いでしょう。
就職後は、実務経験を積みながら技術を磨き続け、患者の健康をサポートするプロフェッショナルとして成長していくことが期待されます。
臨床検査技師になりたい高校生の進路

臨床検査技師になりたい高校生の進路はどのようなものがあるのでしょうか。
代表的な進路について解説します。
- 大学に進学する
- 短大や専門学校に進学する
それぞれ見ていきましょう。
大学に進学する
臨床検査技師を目指すには、「臨床検査技師養成課程」を設けた大学や専門学校などに進学する必要があります。
こうした教育機関では、国家試験に対応した専門的なカリキュラムが整備されており、知識と実践をバランスよく学ぶことが可能です。
- 基礎医学系
解剖学、生理学、生化学、病理学、微生物学など - 検査技術系
臨床血液学、生化学検査学、免疫検査学、微生物検査学、病理検査学、生理検査学、遺伝子検査学、輸血検査学 など - 医療関連科目
医用工学概論、臨床検査総論、情報科学、医療安全管理学、公衆衛生学、倫理・法規 など - 臨地実習・実験
病院や検査センターなどでの実習を通じた現場対応力の養成
これらの学問を学べるのは、以下のような学部・学科です。
- 保健医療学部臨床検査学科
- 医療科学部臨床検査学科
- 健康科学部臨床検査学科
- 臨床検査技師養成科
大学ではこうした学問と並行して、総合病院などでの臨床実習も重視されており、現場での実践力を高めることができます。
また、研究活動が盛んな大学では、最新の医療技術や検査法にも触れることができ、卒業後のキャリアの選択肢が広がります。
文部科学大臣指定(認定)している臨床検査技師養成学校の一覧は以下のリンクから確認できます。
参照:臨床検査技師養成所
短大や専門学校に進学する
短期大学や専門学校に進学することも、臨床検査技師になるための有効な選択肢です。
短期大学や専門学校では、実践的なカリキュラムが充実しており、より早く臨床検査技師として働き始めたい方に適しています。
これらの教育機関は、国家試験合格を目指した集中的な授業を提供しており、短期間で必要な知識と技術を習得することが可能です。
少人数制のクラスが多いため、講師からのきめ細かな指導を受けることができるのも魅力の一つです。
さらに、病院やクリニックとの連携が強く、実習先での指導が手厚いことが多いため、実践力をしっかりと身につけることができます。
短期大学や専門学校の卒業後は、即戦力として医療現場で活躍する機会が多く、実務経験を積む中でさらなるスキルアップを図ることができます。
おすすめの大学

臨床検査技師を目指す方におすすめの大学は、以下のような学校が挙げられます。
いずれも国家試験受験資格を取得できるカリキュラムが整っており、実習や研究、就職支援も充実しています。
大学名 | 学部・学科の概要 |
|---|---|
医療衛生学部 医療検査学科 免疫学や生理学などの基礎から、高度な検査技術までを学ぶことができ、附属病院での臨地実習も充実している 将来は研究者や高度専門職としてのキャリアも目指せる | |
医療技術学部 臨床検査学科 人体検査や細胞診、病理学などに対応した実習重視のカリキュラムで、国家試験合格率も高水準を維持 比較的入学しやすい偏差値で、実践力をつけたい人に最適 | |
医学部 保険学科 検査技術科学専攻 関東で数少ない国立の臨床検査学科を持つだけでなく、全国でもわずか4校しか提供していない細胞検査士養成コースを併設 「特定機能病院」である医学部附属病院で、国家試験レベルを超える高度な医療技術と知識を習得できる実践的な教育環境がある |
上記の大学以外にも、年内入試ナビでは臨床検査技師を目指せる大学の一覧をまとめています。
こちらもぜひ参考にしてください。
おすすめの短期大学・専門学校

大学以外でも、3年間で実践力を身につけながら国家試験受験資格を得られる専門学校や短大があります。
以下の学校は、実習・サポート体制が充実しています。
学校名 | 学科・コースの概要 |
|---|---|
臨床検査技師科(3年制) 過去30年間の国家試験平均合格率が94.5% 最長6ヶ月間の学外実習を通じて、国公立病院や大学病院など、名門・有名病院への抜群の就職実績がある | |
臨床検査学科(3年制) 臨床経験豊富な専門家から直接指導を受けられる 北海道内トップレベルの設備が充実しており、一人一台の高性能顕微鏡や最新の検査機器を用いた実践的な学習環境がある | |
ライフケア学科臨床検査専攻(3年制) 医療の基礎から最先端の遺伝子検査までを網羅する講義や充実した学内外の実習がある 国家試験合格への手厚いサポートと、心電図や超音波検査など最新の検査機器が豊富に揃う実習設備により、即戦力となる実践的なスキルを習得できる |
よくある質問

臨床検査技師に興味がある人はどんなことを疑問に思うのでしょうか。
よくある質問とその回答を記載していきます。
臨床検査技師に向いている人の特徴は?
臨床検査技師に向いている人には、以下のような特徴があります。
向いている人の特徴 | 特徴の詳細 |
|---|---|
手先が器用で細かい作業が得意 | 標本の作製や機器操作、採血など繊細な作業が多く、ミスのない正確な手技が求められる |
観察力・注意力が高い | 微細な異常や数値の変化を見逃さず、正確な検査結果を出すための集中力が必要 |
責任感が強い | 検査結果が医師の診断・治療に直結するため、常に高い責任意識が求められる |
コミュニケーション力・協調性がある | 医師・看護師・患者との連携や、チームでの検査業務を円滑に進めるための力が必要 |
知的好奇心・向上心がある | 医療技術の進歩に対応するため、新しい知識や技術を継続的に学ぶ姿勢が欠かせない |
マルチタスクやストレス耐性がある | 検体が多い場合や緊急検査時も冷静に対応し、効率的に業務をこなせる力が求められる |
感染対策を徹底できる | 感染性の高い検体を扱うため、衛生管理を徹底し、安全に業務を行える人が向いている |
これらの特徴を備えた人は、精度が求められる検査業務でもミスなく安定して活躍しやすく、チーム医療の中でも信頼される存在となりやすいです。
臨床検査技師の国家試験の難易度は?

臨床検査技師の国家試験は、医療系資格の中では中程度の難易度とされています。
- 合格率は例年75~80%前後で、2025年は84.6%
- 合格基準は200点満点中120点(60%)以上の得点
参照:第71回臨床検査技師国家試験の学校別合格者状況|厚生労働省
出題内容は専門分野が多く、範囲が広いため、計画的な学習と過去問対策が重要です。
臨床検査技師になるには何学部に進学するのがいい?
臨床検査技師になるには、以下のような進学先や学部を選ぶ必要があります。
- 保健医療学部 臨床検査学科
→ 最も一般的なルートで、国家試験受験資格を得られます。 - 医学部・歯学部の一部課程
→ 臨床検査技師課程を設けている学部も存在します。 - 理学部・生物学科・化学科など(所定の単位修得が必要)
→ 特別なカリキュラムを履修すれば受験資格を得られるケースもあります。 - 専門学校(3年制)
→ 高校卒業後、国家資格取得を目指す実践的な進路です。
国家試験の受験資格を得るには、「厚生労働省または文部科学省の指定する養成課程で学ぶ」ことが必須です。
進学先は学科名だけでなく、国家資格対応課程であるかを事前に必ず確認しましょう。
まとめ

本記事では、臨床検査技師の定義から仕事内容・給料・やりがい・なり方・向いている人の特徴までを解説しました。
解説した中でも、臨床検査技師に関する重要なポイントを最後に記載していきます。
- 臨床検査技師とは、患者の健康状態を把握するための各種検査を行う職業である
- 主な仕事は、血液や尿などの体液の分析、心電図や超音波を用いた画像診断、細菌やウイルスの検査などが挙げられる
- 臨床検査技師になるには、国家試験の受験資格を取得し、合格する必要がある
- 手先が器用で細かい作業が得意な人・観察力・注意力が高い人に臨床検査技師はおすすめ
- 臨床検査技師になりたい高校生は臨床検査技師養成課程のある学校に進学するのがおすすめ
本記事が臨床検査技師の全体像を理解する参考になれば幸いです。
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この記事の監修者

竹内 健登
東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。
