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作成日: 2025/5/15 更新日:2025/5/15

土木工学とは何を学ぶ学問?学ぶことや就職先を解説

土木工学とは何を学ぶ学問?学ぶことや就職先を解説

「土木工学とはどんな学問?」

「土木工学を学んだ後の進路は?」

このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、主に以下のことについて解説します。

  • 土木工学とはどんな学問なのか
  • 専攻すると何を学ぶのか
  • 土木工学を学べる大学
  • 学んだ後の進路や就職先
  • 向いている人の特徴

土木工学とは何を学ぶのか気になっている方、キャリア選択の参考にしたい方はぜひ最後までご覧ください。

この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。


土木工学とは?

土木工学

土木工学とは、社会の基盤を支えるインフラの計画、設計、建設、維持管理を行う学問です。

具体的には、道路や橋、トンネル、ダムなどのインフラ(社会基盤)が含まれ、これらは日常生活や経済活動を支える重要な役割を果たしています。

安全性や耐久性が求められるこれらの構造物は、古代から現代まで進化を遂げてきました。

土木工学には、構造工学や水理学、環境工学など多岐にわたる専門分野があり、それぞれが異なる課題に対応します。

また、社会的視点も重視され、持続可能な社会の実現に貢献しています。

土木工学とは何を学ぶ学問?

土木工学

木工学では何を学ぶのでしょうか。

以下に土木工学で学ぶ内容・研究分野についてまとめます。

  • 構造工学
  • 水理学・水資源工学
  • 環境工学
  • 地盤工学
  • 交通工学
  • 防災工学
  • 耐震工学
  • 施工管理学

それぞれ見ていきましょう。

構造工学

構造工学は、建物やインフラの安全性と効率性を設計・解析する分野です。

この分野では、強度や安定性を重視し、最適な設計方法を学びます。

以下に、構造工学で学ぶ主な内容を表にまとめました。

分野
内容
力の伝達
外部からの力が構造物全体にどのように分散されるかを解析し、最適な設計を行います。
材料力学
鉄筋コンクリート、鋼材、木材など、各材料の特性を理解し、適切に選定する技術を学びます。
構造解析
シミュレーションを用いて構造物の性能を評価し、設計の改善点を見つける技術を習得します。

水理学・水資源工学

水理学・水資源工学

水理学・水資源工学は、水の流れや管理に関する技術を学ぶ分野です。

水に関わるインフラの設計と管理を通じて、持続可能な社会を支えるための基礎を学びます。

項目
内容
流体力学
ニュートンの運動方程式やベルヌーイの定理を基に、水の流れやその特性を解析します。
水資源管理
ダムや貯水池の設計、地下水の管理、雨水の利用技術を学び、持続可能な水管理を目指します。

環境工学

環境工学は、環境保護と持続可能な社会の構築を目指す分野です。

自然環境と人間活動の調和を図るため、さまざまな技術と知識を学びます。

以下に、環境工学の主要な学びの内容を表にまとめました。

分野
内容
大気汚染防止
大気中の汚染物質の動きや、それを防ぐための技術や対策を学びます。
水質管理
水中の微生物や汚染物質の動きを理解し、水質を改善するための技術を習得します。

地盤工学

地盤工学

​地盤工学は、地盤(土や岩)の性質や挙動を理解し、それに基づいて構造物を安全かつ安定して設計・施工するための学問です。

建物や道路、橋、ダムなどのインフラは地盤の上に築かれるため、支持力や変形の特性、浸透性などを正確に評価することが重要です。

主な学習内容には、地盤調査、基礎構造の設計、斜面の安定解析、地盤改良技術などがあります。

分野
内容
土の性質
​粒度分布、密度、含水比、液性・塑性指数などを学びます。
地盤調査
​ボーリング調査や標準貫入試験(SPT)、室内試験の方法を学びます。
地盤の力学特性
せん断強さや圧密、変形、支持力の評価方法を学びます。
基盤工学
​杭基礎や直接基礎の設計、支持力計算、沈下の予測を学びます。
地盤改良
​セメント改良や締固め、排水工法、薬液注入などの手法を学びます。
斜面安定
​斜面の滑りのメカニズムや安定解析、のり面設計を学びます。
地盤と水の関係
浸透流や間隙水圧、地下水の流れと地盤への影響を学びます。

​交通工学

​交通工学は、人やモノの安全かつ効率的な移動を実現するために、道路・鉄道・信号・交差点など交通システム全体を対象とした計画・設計・運用を学ぶ土木工学の一分野です。

人間の行動や車両の動きを分析し、交通流の最適化、渋滞の緩和、安全性の向上、環境への配慮などを目的とします。

交通量調査、信号制御、道路設計、交差点の安全性評価、公共交通の運用効率などを扱い、都市計画や環境政策との関わりも深い分野です。

分野
内容
交通流理論
車両の流れ、速度、密度、交通量の関係を数理的に分析します。
交通量調査
人流・車両流の調査手法、ピーク時交通の解析を学びます。
信号・交差点設計
信号制御、待ち時間の最適化、交差点の形状と安全性を学びます。
道路計画・設計
道路の分類、線形設計、交差点配置、容量計算などを扱います。
交通安全対策
事故原因の分析、安全施設の設計、ヒューマンエラー対策などです。
公共交通計画
バス・鉄道の運行計画、サービス水準、利用促進策を学びます。
ITS(高度交通システム)
センサー・AI・V2X通信などの活用による交通管理の高度化です。

防災工学

防災工学

防災工学は、地震・津波・洪水・土砂災害など自然災害による被害を最小限に抑えることを目的とします。

災害の予測、対策、復旧までを体系的に扱う土木工学の一分野です。

災害発生のメカニズムを理解し、構造物や地域の脆弱性を評価しながら、安全性を高める設計や計画を行います。

主な学習内容には、地震動や水害の解析、ハザードマップ作成、避難計画、災害に強いインフラ設計、災害リスク評価などがあります。

分野
内容
自然災害の基礎
地震、津波、洪水、土砂災害などの発生原理を学びます。
地震防災
地震動の評価、耐震設計、液状化対策、地震リスク分析を行います。
水害・洪水対策
流域治水、堤防設計、浸水予測、雨水排水計画を学びます。
土砂災害対策
斜面崩壊の予測、砂防施設設計、地すべり対策を扱います。
ハザード評価
ハザードマップの作成、リスクマトリクス、被害予測手法を学びます。
防災都市計画
避難路・避難所の配置、都市のゾーニング、レジリエンス強化を学びます。
災害対応・復旧
被害調査、インフラの応急復旧、復旧計画と事前復興計画を学びます。

耐震工学

​耐震工学は、地震による揺れから建築物や土木構造物を守るための設計・解析・評価手法を体系的に学ぶ土木工学の一分野です。

地震動の性質や地盤の応答を理解し、構造物が倒壊・損傷しないようにするための耐震設計、制振・免震技術、構造解析手法を学びます。

主な対象は建築物、橋梁、ダム、ライフライン設備などで、地震発生時の被害を最小限に抑えることを目指します。

分野
内容
地震動の理解
地震波の種類、加速度記録、応答スペクトルの解析を学びます。
地盤の地震応答
地盤の増幅効果、液状化のメカニズムと対策を学びます。
耐震設計法
応答スペクトル法、保有耐力設計法、限界状態設計法を用いた設計です。
構造解析
静的・動的解析、モード解析、時刻歴応答解析を学びます。
耐震補強
既存構造物の補強方法(鋼材追加、炭素繊維補強など)を学びます。
免震・制振技術
免震装置、制振ダンパーなどによる揺れの低減技術を扱います。
被害評価・診断
地震後の損傷評価、健全度診断、耐震性能評価法を学びます。

施工管理学

施工管理学

​施工管理学は、土木構造物の建設において、安全・品質・工程・コストなどを総合的に管理し、円滑かつ効率的に施工を進めるための理論と技術を学ぶ分野です。

施工計画の立案から現場の安全対策、品質確保、進捗の管理、労務・資材・機械の調整まで、施工現場全体を統括するスキルが求められます。

また、近年ではICTやBIM/CIMの活用、環境配慮型施工なども重視されています。

分野
内容
工程管理
作業工程の計画・進捗管理、クリティカルパス法(CPM)など
品質管理
材料や施工精度の管理、検査・試験の実施、品質記録の整理
安全管理
労働災害防止、安全教育、KY活動(危険予知活動)、保護具の管理
原価管理
施工費用の予算管理、コスト配分、見積・実績比較など
契約・法規
建設業法、労働基準法、契約約款など施工に関わる法制度の理解
資材・機械管理
建設資材や重機の手配・配置・保守、ロジスティクス管理
環境・社会配慮
騒音・振動・粉じん対策、地域住民との調整、環境影響評価
ICT活用・DX対応
BIM/CIM、ドローン、AIによる施工管理の高度化、遠隔監視技術の導入

大学・学部・学科の一例

大学・学部・学科の一例

土木工学を学べる大学・学部・学科の具体例は以下の通りです。

  • 東海大学 建築都市学部土木工学科
  • 芝浦工業大学 工学部土木工学過程
  • 広島工業大学 工学部環境工学科

それぞれ見ていきましょう。

東海大学 建築都市学部土木工学科

東海大学建築都市学部土木工学科では、安全で快適な生活空間を創り出すために、自然環境と調和したインフラ整備を学びます。

道路や橋梁、ダムなどの基盤施設の設計から水環境の保全に至るまで、幅広い知識と技術を身につけることができます。

東海大学建築都市学部土木工学科には以下の特徴があります。

  • 地球に優しく安全に長く使用できる構造物の設計と材料について学ぶ
  • 複雑な地盤や構造物の動きを理論と応用技術から学び、地滑りや液状化への対処方法を考える
  • 貴重な水環境を守る開発を実現するための知識を深め、津波への対処法を実験を通じて学ぶ

参照:東海大学 建築都市学部土木工学科

芝浦工業大学 工学部土木工学過程

芝浦工業大学 工学部土木工学過程

芝浦工業大学工学部土木工学過程は、社会全体に貢献できる土木技術者を育成することを目指しています。

複雑な社会基盤システムを理解し、リーダーシップを発揮して、自然や都市環境に調和したインフラの計画と設計を行うためのスキルを磨きます。

芝浦工業大学工学部土木工学過程には以下の特徴があります。

  • 社会基盤システムを大局的に捉える能力を育成するカリキュラム
  • 持続可能な社会を創造するための役割と責任を理解し、実践する能力を養成
  • 理論と実践のバランスを重視し、実習や実験を通じた実践的な学び

参照:芝浦工業大学 工学部土木工学過程

広島工業大学 工学部環境工学科

広島工業大学工学部環境工学科は、河川や道路などの社会基盤施設の設計・施工・維持管理に加え、環境保全と共生を考慮した技術を習得します。

災害対策や都市計画にも力を入れ、現代社会が直面する環境課題に対応できるエンジニアを育成します。

広島工業大学工学部環境工学科には以下の特徴があります。

  • 構造物の設計・施工と保全に関する理論と実践を学ぶ
  • 都市・地域計画や防災・減災、景観計画を学び、安全で快適な都市空間を創出する技術を修得
  • 環境保全、再生技術、再生可能エネルギーに関する幅広い知識を習得し、環境共生社会の実現を目指す

参照:広島工業大学 工学部環境工学科

土木工学を学べる大学の一覧

上記の大学以外にも、土木工学を学べる大学は多数あります。

年内入試ナビでは、土木工学を学べる大学の一覧をまとめています。

こちらもぜひ参考にしてください。

参考:土木工学を学べる大学の一覧はこちら

土木工学を学んだ後の進路は?

進路

土木工学を大学で専攻した先輩たちは、卒業後にどのような進路を歩んでいるのでしょうか。

広島工業大学 工学部環境工学科を例に見ていきましょう。

広島工業大学 工学部環境工学科の進路・進学情報

広島工業大学 工学部環境工学科の2023年度における卒業生の就職先の業種とその割合は以下の通りです。

業種
割合
製造業
66.7%
サービス業
19.2%
公務(官公庁)
3.8%
建設業
3.8%
運輸・郵便業
2.6%
電気・ガス・水道業
2.6%
情報通信業
1.3%
卸売・小売業
0.0%

参照:広島工業大学 就職・進学
広島工業大学 工学部環境工学科の卒業生は、製造業が主要な就職先となっています。

また、大学院へ進学する学士も一定程度いるようです。

土木工学の勉強が活かせる就職先・職業・仕事

就職先・職業・仕事

土木工学が活かせる仕事はどのようなものがあるのでしょうか。

代表的な就職先について解説します。

  • ゼネコン(総合建設業)
  • ハウスメーカー
  • デベロッパー
  • 建設コンサルタント会社
  • 官公庁(技術職公務員)
  • 鉄道会社(土木技術職)
  • 電力・ガス・水道関連企業

それぞれ見ていきましょう。

ゼネコン(総合建設業)

ゼネコン(総合建設業)は、土木工学を学んだ学生にとって魅力的な就職先です。

ゼネコンでは、建設プロジェクトの計画から設計、施工、管理までを一貫して行い、土木工学の専門知識を活かすことができます。

特に、インフラストラクチャーの開発や維持管理において、土木工学の知識が重要です。

以下に、土木工学の知識が役立つゼネコン内の主な職種とそれぞれの役割をまとめました。

職種
役割
建設のプロジェクトマネージャー
建設プロジェクト全体の進行管理を担当し、具体的には道路、橋梁、ダム、建築物などの工事計画の策定、予算管理、スケジュール調整を行う。
設計技術者
建設プロジェクトのどの部分の設計を担当するのか明確にし、図面作成や設計の最適化を行う。
施工管理技術者
現場(建設プロジェクトが進行する具体的な場所)での作業監督、安全管理、品質管理を担当。
品質管理技術者
建設材料や施工方法の品質を確保し、プロジェクトの成功に貢献。

ゼネコンは国内外でのプロジェクトも多く、国際的なキャリアを築くチャンスがあります。

土木工学の知識を最大限に活かせる環境で、技術者としての成長をサポートする理想的な職場です。

ハウスメーカー

ハウスメーカー

ハウスメーカーは、住宅の設計・建設・販売を一貫して行う企業であり、土木工学の知識を幅広く活かすことができます。

住宅地の造成や基礎工事、地盤改良、排水計画など、土木工学の専門知識が欠かせません。

以下に、土木工学の知識が役立つハウスメーカー内の業務分野をまとめました。

分野
内容
住宅地造成・基礎工事
地盤調査や改良、排水計画など、安全で快適な住宅の基盤を整える。
環境配慮型設計
エネルギー効率の高い住宅や持続可能な建築方法の開発。
都市計画・インフラ整備
住宅周辺の道路や公共施設、緑地の配置を考慮した地域設計。
住宅建設プロジェクト管理
住宅建設に関わる専門家(設計士、施工業者など)を統括し、スケジュールや予算を効率的に管理。
顧客とのコミュニケーション
顧客のニーズを技術的に実現するための提案と信頼関係の構築。

ハウスメーカーでの仕事は、土木工学の知識を多角的に活用し、住宅の基礎から環境配慮、都市計画まで幅広い分野で活躍できるやりがいのあるキャリアです。

デベロッパー

デベロッパー(開発業者)は、都市開発や不動産開発を行う企業であり、土木工学の知識が非常に役立つ就職先です。

デベロッパーの仕事は、土地の取得から計画立案、設計、建設、販売、管理に至るまで多岐にわたります。

以下に、デベロッパーでの主な業務と土木工学の知識が活かされる場面をまとめました。

業務
土木工学の知識が活かされる場面
土地の取得と計画立案
地質調査や環境影響評価を行い、安全で持続可能な土地利用計画を策定。
設計と建設
道路や橋梁、地下構造物のインフラ整備、施工管理や品質管理。
販売と管理
土地や建物の地盤・耐震性能、排水計画などの技術的な説明を行い、販売。
建物やインフラのメンテナンス計画、材料の耐久性や劣化予測を基にした管理。

デベロッパーの仕事は、土木工学の幅広い知識とスキルを総合的に活かし、都市の発展や住環境の向上に貢献できる職場です。

プロジェクトマネジメントのスキルを磨きながら、多岐にわたる分野での活躍が期待されます。

建設コンサルタント会社

建設コンサルタント会社

建設コンサルタント会社は、インフラの計画・設計・施工監理を行う企業です。

土木工学を活かし、橋梁や道路、ダムなどの設計・管理を担当します。

主な業務は、事前調査、設計、施工監理、安全管理、維持管理です。

土木工学の知識では、構造設計、地盤工学、交通工学、環境影響評価などが活用されます。

具体的には以下のような職種があります。

職種
生かされる場面
設計技術者
橋梁や道路の設計、構造計算
施工監理技術者
施工現場での工程管理、品質・安全管理
調査技術者
地質調査や交通調査、環境影響評価
計画担当者
都市開発計画や交通インフラの政策立案

官公庁(技術職公務員)

技術職公務員は、地方自治体や中央政府の機関でインフラ整備や公共事業を支える職種です。

土木工学の知識を活かし、道路、橋梁、ダム、下水道、都市計画などの設計・施工・監理を担当します。

また、社会基盤の安全性や環境保護のための調査や政策立案も行います。

主な業務は、公共事業の計画立案、設計、施工管理、現場監理、品質管理です。

具体的には以下のような職種があります。

職種
生かされる場面
設計職
公共事業の設計業務(道路、橋梁、下水道など)
施工管理職
公共事業の施工管理、安全・品質管理
調査職
インフラの調査、地質・環境影響調査
政策・計画担当者
都市計画や公共事業の政策立案、予算管理

鉄道会社(土木技術職)

鉄道会社(土木技術職)

鉄道会社の土木技術職は、鉄道インフラの設計・施工・維持管理を担当します。

土木工学を活かして、線路、橋梁、トンネル、駅舎などの設計や建設を行い、安全で効率的な鉄道網を支えます。

主な業務には、鉄道施設の計画・設計、施工管理、保守・点検が含まれます。

土木技術職は、鉄道網の安全運行を確保するために、常に点検とメンテナンスを行い、老朽化したインフラの改善や新設を担当します。

具体的には以下のような職種があります。

職種
生かされる場面
設計職
線路、トンネル、橋梁の設計業務
施工管理職
鉄道工事の施工管理、安全・品質管理
保守・点検職
老朽インフラの点検、修繕・改良作業
計画・政策担当者
鉄道インフラの整備計画、運行効率の向上

電力・ガス・水道関連企業

電力・ガス・水道関連企業の土木技術職は、インフラ設備の設計、施工、維持管理を行います。

土木工学の知識を活かして、発電所、変電所、ガス供給施設、水道施設などの建設や保守管理を担当します。

主な業務は、設備の設計、施工監理、維持管理、更新・改修計画の立案です。

具体的には以下のような職種があります。

職種
生かされる場面
設計職
発電所や水道施設、ガス供給施設の設計業務
施工管理職
設備建設の施工管理、品質・安全管理
保守・点検職
インフラ設備の点検・保守・改修作業
計画・政策担当者
インフラ整備計画、効率化・省エネルギー政策

よくある質問

FAQ

土木工学に興味がある人はどんなことを疑問に思うのでしょうか。

よくある質問とその回答を記載していきます。

土木工学と建築工学の違いは?

土木工学と建築工学は、いずれも構造物に関わる学問ですが、焦点や対象が異なります。

それぞれの違いを以下にまとめます。

項目
土木工学
建築工学
主な対象
道路
ダム
トンネル
水道
鉄道などの公共インフラ
住宅
オフィスビル
商業施設
学校
病院などの建物
目的
社会基盤の設計
建設
維持管理
建物のデザイン
安全性
美しさ
機能性
説明
大規模なインフラプロジェクトに従事し、自然環境や社会的ニーズに応じた持続可能な社会を構築する。
居住空間や商業空間の設計に重点を置き、快適な生活環境を提供することを目的としている。

土木工学は、公共インフラを中心に社会全体の基盤を支える役割を果たします。

それに対し、建築工学は個々の建物や構造物に特化して、その美しさや機能性を追求します。

両者は、社会に必要不可欠な構造物の設計・建設を担う点で共通していますが、スケールやアプローチが異なります。

土木工学を学ぶのに英語は必要?

英語は必要?

英語は土木工学において非常に重要です。

特に国際的なプロジェクトに参加する場合や、最新の技術や研究成果を追うためには、英語の理解が不可欠です。

土木工学はグローバルな分野であり、国際的な基準や規格、技術文書、研究論文は多くが英語で記載されています。

また、外国のエンジニアや専門家とコミュニケーションを取る機会も少なくありません。

英語でのプレゼンテーションや報告書作成も必要となる場面が多く、英語のスキルはキャリアを広げる上で大きな武器です。

したがって、英語は土木工学において欠かせないツールと言えるでしょう。

土木工学は理系と文系どっち?

土木工学は、明確に理系に分類される学問分野です。

この分野では、物理学、数学、地質学、材料工学などの科学的知識を駆使して、インフラの設計や施工、維持管理を行います。

土木工学の研究や実務では、構造物の強度や安定性を解析し、自然環境との調和を図ることが求められます。

例えば、橋や道路の設計では、地形や材料の特性、荷重の影響などを数学的にモデル化し、シミュレーションを行う必要があります。

また、環境保護や災害対策も重要なテーマであり、これらに対応するための科学的アプローチが不可欠です。

そのため、土木工学は理系の知識と技術を活かして、社会基盤の整備を行う学問と言えるでしょう。

土木工学を学ぶのに向いている人の特徴は?

向いている人の特徴

土木工学を学ぶのに向いている人には、以下の特徴があります。

特徴
説明
分析力がある
複雑で大規模なインフラプロジェクトを進めるために、問題を論理的に分析し、最適な解決策を導き出す能力が必要です。さまざまな要因を考慮して設計を行うことが求められます。
計算力が高い
構造物の強度や安定性を計算し、シミュレーションを行うために、数学や物理学の知識が重要です。正確な計算がプロジェクトの成功に直結します。
コミュニケーション力がある
専門家や関係者と連携しながらプロジェクトを進めるため、効果的なコミュニケーションが求められます。現場での調整やクライアントとの折衝にも大いに役立ちます。
チームで働くのが得意
大規模なチームでの協力が必要なプロジェクトが多く、他者と協力して作業を進める能力が重要です。チーム全体の成果に貢献する姿勢が求められます。
自然や環境への興味が高い
自然災害の防止や環境保護を考慮したインフラ設計が求められるため、自然や環境に対する関心・面白いと思えるかが重要です。持続可能な社会の構築を目指す意識が求められます。
社会に役立つ仕事をしたいと考えている
土木工学は、道路、電気、ガス、水道など、人々の社会生活に直結する分野を学び、学んだ後はその仕事に従事します。そのため「社会に役立つ仕事をしたい」と考える人にむいています。

土木工学を学べる学部・学科はどこ?

土木工学を学べる大学は全国に多数あり、大学ごとに異なる学部・学科が設置されています。

学部の名称は統一されていませんが、大きく分けると以下のような学部・学科に分類されます。

土木工学を学べる学部

学部
代表的な学科
特徴
工学部
土木工学科、社会基盤工学科
伝統的な土木工学の基礎を学び、インフラ設計・施工・維持管理を習得。
都市環境学部
都市環境工学科、都市システム工学科
都市計画や交通工学を中心に学び、持続可能な都市開発を重視。
理工学部
社会環境工学科、建設システム工学科
環境・防災・施工管理など幅広い分野を横断的に学ぶ。
環境学部
環境建設工学科
環境負荷の少ない社会基盤整備やエネルギー管理を学ぶ。
土木工学を学べる学科
学科
主要な学習内容
土木工学科
道路、橋梁、ダム、トンネルの設計・施工・維持管理。
社会基盤工学科
防災・減災を含めたインフラ整備の計画・設計。
都市環境工学科
都市計画、交通工学、スマートシティ設計を学ぶ。
建設システム工学科
施工管理、ICT建設技術(BIM/CIM)、AI活用技術を学ぶ。
環境建設工学科
環境負荷の少ないインフラ設計、防災・エネルギー管理を重視。

土木工学を体系的に学びたいなら、工学部の土木工学科が王道です。

土木工学を専門的に深めるだけではなく、都市計画や環境問題についても興味がある場合は、都市環境学部や環境学部の関連学科を検討するのもよいでしょう。

将来のキャリアや関心に応じて、自分に合った学科を選択することが大切です。

土木工学と都市工学の違いとは?

土木工学と都市工学

土木工学と都市工学は、どちらも社会の基盤を支える学問ですが、対象や目的が異なります。

以下に両者の違いをまとめます。

項目
土木工学
都市工学
主な対象
道路、橋、ダム、トンネル、河川、鉄道などのインフラ
都市計画、都市デザイン、交通システム、環境工学
目的
社会基盤の設計・建設・維持管理
快適で持続可能な都市空間の創造
説明
大規模なインフラの整備を通じて、経済活動や生活の基盤を支える
住みやすい都市環境を計画・設計し、社会的・環境的な課題を解決

土木工学は、社会インフラを構築し、災害対策や環境保全にも貢献します。

一方、都市工学は都市の持続可能な発展を目指し、社会科学や環境科学とも密接に関わる学問です。

どちらの分野も社会に不可欠な役割を果たしており、興味やキャリアに応じて選択することが重要です。

土木工学の知識が取得につながる資格とは?

土木工学の知識を活かせる資格には、施工管理や測量、技術者向けのものなど幅広く存在します。

それぞれの資格の特徴を以下にまとめます。

資格名
説明
土木工事の現場管理を行う資格。
1級と2級があり、インフラ整備に携わる。
建設工事に必要な測量を担当。
測量士補は受験資格なし、測量士は実務経験が必要。
技術者の最高峰資格。建設コンサルタントや独立を目指す人向け。
コンクリートの施工・検査・管理に関わる資格。
道路舗装工事の施工管理に特化した資格。
建設機械を用いた施工管理のための資格。

特に、施工管理や測量の資格は現場での実務に直結し、資格を持つことで責任ある立場を担えるようになります。

参考:土木施工管理技士を目指せる大学の一覧はこちら

参考:測量士を目指せる大学の一覧はこちら

まとめ

まとめ

本記事では、土木工学の定義から、学ぶ内容、土木工学を学べる大学、学んだ後の進路や就職先、向いている人の特徴までを解説しました。

解説した中でも、土木工学に関する重要なポイントを最後に記載していきます。

  • 土木工学とは、社会の基盤を支えるインフラの計画、設計、建設、維持管理を行う学問である
  • 学ぶ分野としては、構造工学・水理学・水資源工学・環境工学などが含まれる
  • 土木工学を学べる大学の卒業後の主な就職先としては、ゼネコン・ハウスメーカー・デベロッパーなどが挙げられる
  • 分析力がある人・計算力が高い人に土木工学はおすすめ
  • 土木工学を専攻できる大学でも入学後のカリキュラムが異なるので、あなたの興味やキャリア目標に合わせて大学を選ぶ

本記事が、土木工学の全体像を掴むうえで役立てば幸いです。

この記事の監修者

竹内 健登

竹内 健登

東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。


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