年内入試ナビ

作成日: 2025/2/26 更新日:2025/2/26

保育学とは何を学ぶ学問?学ぶことや就職先を徹底解説

保育学とは何を学ぶ学問?学ぶことや就職先を徹底解説

「保育学って何を学ぶの?」

「保育学を学んで得られる資格は?」

このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、主に以下のことについて解説します。

  • 保育学とはどんな学問なのか
  • 保育学を学べる大学
  • 保育学を学んだ後の進路や就職先
  • 保育学に向いている人の特徴

保育学とは何を学ぶのか気になっている方、進学・キャリア選びの参考にしたい方はぜひ最後までご覧ください。

この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。


保育学とは

保育学とは

保育学とは、0歳~6歳までの乳幼児の発達や保育の実践方法を研究する学問です。

心理学・教育学・福祉学などの知識を活かし、子どもにとって最適な保育環境を考えます。

この分野では、子どもたちが安全で安心できる環境の中で、心身ともに健やかに育つために必要な理論や実践方法を探求します。

具体的には、子どもたちの発達段階に応じた教育・保育の方法論を学びます。

その中では、家庭や地域社会との連携、心理学や社会学などの他学問との関わりも重視します。

保育学の学びを通じて、子どもたちの個性を尊重し、各々の特性に応じたケアや支援をするためのスキルを身につけていきます。

保育士や幼稚園教諭などの専門職を目指す人々にとって、保育学は基礎的かつ応用的な知識を獲得するための重要な学問領域となっています。

保育学で学ぶ内容・専攻分野

保育学で学ぶ内容、専攻分野

保育学では何を学ぶのでしょうか。

以下に保育学で学ぶ内容・研究分野についてまとめます。

  • 保育心理学
  • 保育、幼児教育の実践
  • 子ども家庭福祉学
  • 造形、音楽、リズム表現
  • 遊びの重要性と保育

それぞれ見ていきましょう。

保育心理学

保育心理学は、子どもの成長や発達に伴う心理的な変化を理解するための学問です。

この分野では、乳幼児期から思春期までの子どもの行動や感情、思考を研究し、健全な育成を実現するためのスキルを学びます。

以下の表に、保育心理学で学ぶ主な内容とその応用例を示します。

学ぶ内容
詳細
主な応用
発達段階の理解
子どもの年齢や発達に応じた心理的変化の分析

教育現場での指導計画

家庭での子育て支援

発達障害の理解
自閉症やADHDなど特別な支援を必要とする子どもへの対応

特別支援教育

医療現場での心理支援

親子関係の影響
親の態度や家庭環境が子どもの心理に与える影響の研究

家庭カウンセリング

親子教室の運営

保育心理学は、教育や家庭での実践だけでなく、発達障害を持つ子どもの支援やカウンセリングにも活用されます。

例えば、子どもの遊びが情緒や社会性の発達にどのような影響を与えるかを分析することで、より効果的な支援方法を導き出すことが可能です。

保育、幼児教育の実践

保育、幼児教育の実践

保育、幼児教育の実践は、子どもの発達に応じた適切な保育方法を学び、保育や教育の現場で活躍するためのスキルを養う学問です。

以下の表で、保育・幼児教育の実践の主な学びと実践内容を整理しました。

学ぶ内容
詳細
主な応用
カリキュラム設計
子どもの発達に合った保育活動の計画と実践
幼稚園や保育園でのプログラム作成
保育環境の整備
子どもが安全に過ごせる環境作りと管理

室内外遊び場の設計

衛生管理

造形、音楽、リズム表現
紙、粘土、筆記用具などを用いた図画工作
楽器(特にピアノ)を使った表現遊び
図工、音楽の授業
遊びの重要性と保育
鬼ごっこやかくれんぼなどの遊びを通じて、体を動かしたり、ルールを学んだりする
園庭や公園での遊び

保育、幼児教育の実践では、理論だけでなく実践も重視され、学生は現場での経験を積むことが大切です。

例えば、保育園や幼稚園での職場体験を通じて、子どもと接しながら学びます。

これにより、保育士や幼稚園教諭として必要な実務能力を身につけ、子どもたちの成長を支えるプロフェッショナルとして活躍する基盤を築けます。

子ども家庭福祉学

子ども家庭福祉学は、子どもたちが安心して成長できる社会の実現を目指し、福祉制度や支援プログラムについて学ぶ分野です。

以下の表に、子ども家庭福祉学で学ぶ主な内容とその応用例をまとめました。

学ぶ内容
詳細
主な応用
福祉制度の理解
児童虐待防止や子どもの権利擁護に関する法律や政策
児童相談所や福祉施設での支援業務
社会的支援の仕組み
経済的困難や家庭問題を抱える子どもへの支援策

非営利団体の運営

地域福祉活動の推進

多様な家庭環境への対応
経済格差や文化的背景が異なる家庭の子どもへの対応

多文化共生教育

地域の子育て支援

家庭との連携
親とのコミュニケーションや支援方法の学習
保護者面談
子育て支援プログラムの実施

子ども家庭福祉学を学ぶことで、法律や政策に基づいた理論的知識を身につけると同時に、実践的な活動を通じて現場での課題解決能力を養います。

特に、児童相談所や福祉機関での職場体験を通じて、子どもや家庭が直面する問題に具体的に対応するスキルを得られます。

保育施設運営、政策

保育施設運営、政策

保育学で学ぶことは、直接子どもと関わることばかりではありません。

子どもを取り巻く施設や環境、制度、政策なども学びの範囲です。

具体的には下記のような内容です。

  • 幼稚園、保育所、認定こども園の制度
  • 保育の法律、社会福祉政策
  • 保育士のキャリア形成

近年の日本は少子化が進み、1年間の出生数が70万人を切る事態となっています。

そうした中で社会が子どもへどう関わるのか、マクロ的な視点が求められています。

保育学を学べる大学・学部・学科の例

保育学を学べる大学・学部・学科の例

保育学を学べる大学・学部・学科の一例は以下の通りです。

  • 聖学院大学 人文学部子ども教育学科
  • こども教育宝仙大学 こども教育学部幼児教育学科
  • 東京福祉大学 保育児童学部保育児童学科

それぞれチェックしていきましょう。

聖学院大学人文学部子ども教育学科

聖学院大学 人文学部子ども教育学科では、児童学を基盤に、子どもの発達や心理を理解しながら保育士資格や教員免許の取得を目指します。

実践を重視したカリキュラムで、幼稚園や小学校での現場経験を積みながら専門性を深めることができます。

さらに、異文化理解を取り入れた英語指導や海外研修も受けることがてきます。

聖学院大学人文学部子ども教育学科の特徴は以下の通りです。

  • 幼稚園・小学校・特別支援学校の教員免許や保育士資格を取得可能なカリキュラムを提供
  • 実習やボランティア活動を通じた豊富な実体験の機会を用意
  • 英語指導や海外研修を通じた多文化教育対応力の養成

子どもたちの成長を支援しながら教育や福祉の現場で活躍したい人に向いています。

参照:聖学院大学人文学部子ども教育学科

こども教育宝仙大学 こども教育学部幼児教育学科

こども教育宝仙大学 こども教育学部幼児教育学科

こども教育宝仙大学 こども教育学部幼児教育学科では、幼児教育や保育の現場で活躍するための専門的な知識と技術を養います。

少人数制のゼミや体験型の学習を通じて、現場対応力を高める教育を受けることができます。

オーストラリアへの保育留学も実施しており、日本だけでなく世界の教育現場も体験することができます。

こども教育宝仙大学こども教育学部幼児教育学科の特徴は以下の通りです。

  • 幼稚園教諭一種免許状と保育士資格の取得をサポートするカリキュラムを提供
  • オーストラリア保育留学を通じた国際的な視野の育成を推進
  • 表現教育(音楽・造形・身体表現)を通じて保育現場に必要なスキルを強化

実践力を重視し、保育・幼児教育の現場で幅広い能力を活かしたい人に向いています。

参照:こども教育宝仙大学こども教育学部幼児教育学科

東京福祉大学 保育児童学部保育児童学科

東京福祉大学 保育児童学部保育児童学科では、保育士や幼稚園教諭、小学校教諭など、多様な進路に対応した5つのコースから希望のコースを選択できます。

保育や福祉に加え、心理学や芸術などの周辺分野も学べるため、進路選択の幅が広がります。

東京福祉大学保育児童学部保育児童学科の特徴は以下の通りです。

  • 保育・福祉・心理など多様なカリキュラムを選べる5つのコースを設置
  • 公務員保育士や幼稚園教諭を目指すための支援体制を整備
  • 芸術表現や心理ケアも学べる幅広い教育内容を提供

子どもやその家族を支援する幅広いスキルを身につけたい人に向いています。

参照:東京福祉大学保育児童学部保育児童学科

保育学を学ぶことで取得を目指せる資格

取得を目指せる資格

保育学を学んだ人が取得を目指す資格は、主に保育士資格と幼稚園教諭資格(一種、二種)です。

しかし、それ以外にも取得を目指せる資格はあります。

以下に、保育学を学ぶことで取得できる可能性がある資格をまとめました。

資格名
資格の内容
就業先
保育士資格
​保育園などの児童福祉施設に保育士として勤務するための国家資格
保育所
児童養護施設
乳児院
母子生活支援施設
など
幼稚園教諭免許状(一種、二種)
国立、公立、私立の幼稚園で教諭として勤務するための国家資格
幼稚園(国立、公立、私立)
小学校教諭免許(二種)
小学校で子どもへの授業や生徒指導を行うための免許状
小学校
特別支援学校
など
特別支援学校教諭免許
特別支援学校で子どもへの授業や生徒指導を行うための免許状
小学校(特別支援学級)
特別支援学校
など
社会福祉主事任用資格
地方公共団体が設置する福祉事務所などで、保護や援助を必要とする人のために、相談や援助の事務、業務を行うための資格
福祉事務所
児童相談所
身体障害者更生相談所
など
准学校心理士
教育現場や教育相談センターなどで、子どもや保護者などの心理教育的援助サービスを行う「学校心理士」に準ずる資格。准学校心理士として3年の実務経験を経ると「学校心理士」を取得することができる。
幼稚園
小学校
中学校
高等学校
特別支援学級
特別支援学校
など

保育学を学んだ後の進路の傾向・特徴は?

進路の傾向・特徴は?

保育学を大学で専攻した先輩たちは、卒業後にどのような進路を歩んでいるのでしょうか。

聖学院大学を例に見ていきましょう。

聖学院大学 人文学部子ども教育学科の卒業生の進路・進学情報

聖学院大学 人文学部子ども教育学科の卒業生の就職先の業種とその割合は以下の通りです。

業種
割合
幼稚園・学校・保育所など
53.5%
医療・福祉(保育領域を含む)
25.4%
卸売・小売業
9.9%
サービス業
4.2%
公務員
2.8%
情報通信業・マスコミ
1.4%
製造業
1.4%
学術研究、専門・技術サービス
1.4%

参照:聖学院大学人文学部子ども教育学科 進路・就職

聖学院大学 人文学部子ども教育学科のの卒業生の多くは幼稚園・学校・保育所などの業種で働いています。

就職先の例

就職先の例

保育学の専門知識が活かせる仕事はどのようなものがあるのでしょうか。

代表的な就職先について解説します。

  • 幼稚園
  • 保育園
  • 児童発達支援施設
  • 認定こども園
  • 児童養護施設
  • 企業や病院の保育所
  • 自治体関連施設

それぞれ見ていきましょう。

幼稚園

幼稚園は、保育学を学んだ人にとって子どもの教育と成長を支える魅力的な職場です。

以下の表で、幼稚園教諭の主な業務と活かせる保育学の知識を整理しました。

主な業務
活かせる保育学の知識
応用例
教育カリキュラムの作成

保育心理学

保育、幼児教育の実践

発達段階に応じた遊びや学びの計画
保護者との連携

コミュニケーションスキル

家庭支援理論

子どもの家庭環境に応じた適切な教育の提供

幼稚園教諭は、子どもの発達段階に応じて適切な教育活動を行い、遊びを通じた学びや社会性の育成に取り組みます。

保護者との密な連携を通じて、子どもの家庭環境を理解し、個々のニーズに合わせた教育を提供します。

現場での経験を積むことで、教育者としての専門性を高め、創造的な教育方法を実践するスキルを磨くことが可能です。

幼稚園は、保育学を学んだ人が子どもたちの成長を支えるための基盤を築く職場です。

特に、子どもの成長に寄り添うことにやりがいを感じる人にとっては、非常に充実した環境となるでしょう。

保育園

保育園

保育園は、保育学の知識を活かしながら、乳幼児から就学前の子どもたちの成長を支える場です。

以下の表に、保育園での主な役割と保育学の応用例を示します。

主な業務
活かせる保育学の知識
応用例
基本的生活習慣の指導

保育、幼児教育の実践

発達理論

食事や睡眠

排泄などの生活習慣のサポート

遊びを通じた情操教育

保育心理学

保育環境整備

子どもの創造力や感情表現を育む遊びの提供
保護者支援と連携

コミュニケーションスキル

家庭支援理論

子どもの成長に関するアドバイスの提供

保育園では、子どもたちが安全かつ健やかに成長できる環境を整え、生活習慣の確立や情操教育を行います。

また、地域社会や行政機関と連携し、地域全体での子育て支援にも貢献します。

保育学の学びを基盤に、子どもたちとその家庭に寄り添い、地域の子育て拠点としての役割を果たすことが求められます。

幼稚園教諭と保育士の業務内容という観点での違いは、 幼稚園教諭が教育を軸に学習や社会性の発達を促すのに対し、保育士は生活の支援を中心に基本的な生活習慣の確立や長時間の保育を行う点です。

どちらも子どもの成長を支える重要な役割を担っています。

児童発達支援施設

児童発達支援施設は、発達に特性を持つ子どもたちを支援し、社会参加を促す専門的な施設です。

以下の表で、児童発達支援施設での主な業務と保育学の活用方法を整理しました。

主な業務
活かせる保育学の知識
応用例
個別支援計画の作成

保育心理学

子ども家庭福祉学

発達障害や特性を持つ子どもの適切な支援計画の立案
保護者との連携

コミュニケーションスキル

家庭支援理論

家庭環境を考慮したサポートの提供
専門職との連携

チームワークスキル

保育学の基礎知識

医療、教育、福祉の専門職と協力した支援活動

児童発達支援施設では、発達に特性を持つ子どもたちと日々触れ合いながら、一人ひとりの成長に合わせた支援を行います。

発語や対人関係、運動機能など、それぞれ異なる課題に向き合いながら、小さな成功体験を積み重ねることで自己肯定感を育むことが大切です。

また、子どもたちが社会で自立できるよう、生活スキルや対人スキルの習得を促し、安心して過ごせる環境を整えます。

保護者や専門職と協力しながら、一人ひとりの発達に寄り添い、成長の喜びを共有できる仕事です。

発達障害のある子どもと直接関わりながら、その変化や成長を間近で感じられることが、この仕事の最大の特徴であり、大きなやりがいにつながります。

認定こども園

認定こども園

認定こども園とは、幼稚園と保育所の両方の機能を併せ持っている施設です。

認定基準を満たすと、都道府県等から認定を受けることができます。

認定こども園には以下のような種類があります。

認定こども園の種類
詳細
幼稚園型
​認可幼稚園が、保育が必要なこどものための保育時間を確保するなど、保育所的な機能を備えて認定こども園としての機能を果たすタイプ
保育所型
​認可保育所が、保育が必要なこども以外のこどもも受け入れるなど、幼稚園的な機能を備えることで認定こども園としての機能を果たすタイプ
地方裁量型
幼稚園・保育所いずれの認可もない地域の教育・保育施設が、認定こども園として必要な機能を果たすタイプ

参考:認定こども園概要

児童養護施設

​児童養護施設とは、児童福祉法に定められた児童福祉施設です。

何らかの事情で両親と同居することが難しくなった子どもを保護し、安定した生活を提供します。

心身に傷を負っている子どもも多く、繊細な子どもたちが自立するためのサポートを行います。

企業や病院の保育所

企業や病院の保育所

企業や病院の社員が子どもを預けるための所有保育所です。

認可、認可外の他に「企業主導型保育所」という種類があり、内閣府から認定を受けることで保育所として機能することができます。

「企業主導型保育所」も基本的には認可外保育所という扱いです。

自治体関連施設

自治体が運営等を行う施設が就職先となる場合もあります。

具体的には以下のような施設です。

  • 児童福祉施設(母子生活支援施設、児童厚生施設、障害児入所施設、児童発達支援センターなど)
  • 児童相談所
  • 市役所の保育課や幼稚園課

これらの自治体関連の施設に就職した場合、地方自治体に雇用された公務員となります。

よくある質問と回答

よくある質問

保育学に興味がある人はどんなことを疑問に思うのでしょうか。

よくある質問とその回答を記載していきます。

保育学を学ぶのに向いている人の特徴は?

保育学を学ぶには特定の適性が求められます。

以下に、向いている人の特徴を表形式でまとめます。

特徴
詳細
子どもが好きでコミュニケーションを楽しめる
子どもと接する機会が多いため、子どもが好きであることが重要
忍耐強く柔軟な対応ができる
子どもの個性や成長に合わせた柔軟な対応力が求められる
観察力と洞察力がある
子どもの変化を敏感に察知し適切な支援を行える能力が必要
創造力と表現力がある
子どもの興味を引き出し楽しい活動を考える力が役立つ
責任感が強く安全管理ができる
子どもの安全を守るための責任感と管理能力が必須
協調性がありチームワークを大切にできる
同僚や保護者と協力して保育を進める場面が多い
明るい性格である
子どもと元気に接するためには明るい性格の方が向いている

これらの特徴を持つ人は、保育学の学びを通じて子どもの成長を支え、社会に貢献できる可能性が高いです。

児童学・保育学・幼児教育学の違いは?

児童学・保育学・幼児教育学の違い

保育学と似た学問に、児童学と、幼児教育学があります。

しかし対象年齢やアプローチ、研究内容に明確な違いがあります。

以下にその特徴を表形式で示します。

項目
児童学
保育学
幼児教育学
研究対象の範囲
乳幼児から18歳未満の児童全般
主に就学前の乳幼児
主に3歳から6歳程度の幼児
学問的アプローチ
心理学社会学、教育学、福祉学など多角的な視点で研究
保育の理論と実践に焦点を当て、乳幼児の発達支援や教育方法を研究
教育学を基盤とし、幼児期の教育カリキュラムや指導方法を研究
研究内容
子どもの発達全般、福祉、文化、社会との関わりなど幅広い視点
乳幼児の成長・発達に関する実践的な支援方法や環境づくり
幼児期の学習環境や教育プログラムの開発、指導法
取得できる資格
保育士、幼稚園教諭、小学校教諭、児童指導員など幅広い資格取得が可能
主に保育士、幼稚園教諭の資格取得を目指す
主に幼稚園教諭や保育士としての就職が多い
卒業後の進路
保育・教育・福祉・行政機関など多岐にわたる
保育園や幼稚園での保育士・幼稚園教諭としての勤務が中心
幼稚園や保育園の教諭としてのキャリアが中心

児童学は幅広い年齢層の子どもを対象に、多角的な視点で研究する学問であり、保育学は乳幼児への実践的な支援を重視します。

幼児教育学は、幼児期の教育に特化し、効果的な指導法やカリキュラムの開発を中心に研究する分野です。

自分の関心や目標に合った分野を選ぶことで、より充実した学びとキャリアを築くことができます。

まとめ

児童学・保育学・幼児教育学の違い

本記事では、保育学の定義から、学ぶ内容、保育学を学べる大学、学んだ後の進路や就職先、向いている人の特徴までを解説しました。

解説した中でも、保育学に関する重要なポイントを最後に記載していきます。

  • 保育学とは、乳幼児から児童期にかけての子どもたちの健全な成長と発達を支援するための学問である
  • 学ぶ分野としては、保育心理学、保育や幼児教育の実践、子ども家庭福祉学などが含まれる
  • 保育学を学べる大学の卒業後の主な就職先としては幼稚園・保育園・児童発達支援施設などが挙げられる
  • 子どもが好きな人・協調性がありチームワークを大切にできる人に保育学はおすすめ
  • 保育学を専攻できる大学でも入学後のカリキュラムが異なるので、あなたの興味やキャリア目標に合わせて大学を選ぶ

本記事が保育学についての全体像を理解する参考になれば幸いです。

この記事の監修者

竹内 健登

竹内 健登

東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。


Recommend

今のあなたが狙える大学


Recommend

少し頑張れば目指せる大学