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作成日: 2025/5/28 更新日:2025/5/28

音響工学とは何を学ぶ学問?学ぶことや就職先を徹底解説

音響工学とは何を学ぶ学問?学ぶことや就職先を徹底解説

「音響工学とはどんな学問?」

「音響工学を学んだ後の進路は?」

このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、主に以下のことについて解説します。

  • 音響工学とはどんな学問なのか
  • 専攻すると何を学ぶのか
  • 音響工学を学べる大学
  • 音響工学を学んだ後の進路や就職先
  • 向いている人の特徴

音響工学とは何を学ぶのか気になっている方、キャリア選びの参考にしたい方はぜひ最後までご覧ください。

この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。

目次

  • 1 音響工学とは
  • 2 内容・分野
    • 2-1 音の基礎理論と音響物理学
    • 2-2 音響機器の設計と信号処理
    • 2-3 応用音響学
  • 3 音響工学を学べる大学の例
    • 3-1 東京藝術大学 音楽学部音楽環境創造科
    • 3-2 九州大学 芸術工学部芸術工学科音響設計コース
    • 3-3 昭和音楽大学 音楽学部音楽芸術表現学科サウンドプロデュースコース
    • 3-4 画像・音響工学を学べる大学
  • 4 音響工学を学んだ後の進路は?
    • 4-1 九州大学 芸術工学部芸術工学科音響設計コースの卒業生の進路・進学情報をチェック
  • 5 音響工学の勉強が活かせる就職先・職業・仕事
    • 5-1 音響機器メーカー
    • 5-2 建築音響設計会社
    • 5-3 自動車メーカー
    • 5-4 放送局・録音スタジオ(レコーディング・ミキシング)
    • 5-5 ソフトウェア企業(音声アシスタント、音響信号処理)
    • 5-6 環境コンサルタント会社(騒音・振動対策)
  • 6 よくある質問
    • 6-1 音響工学を学ぶのにおすすめの本は?
    • 6-2 音響工学を学ぶことで取得を目指せる資格は?
    • 6-3 音響工学を学ぶのに向いている人の特徴は?
    • 6-4 画像工学とは?
    • 6-5 音響工学と画像工学の違いは?
    • 6-6 音響工学を専攻できる学部・学科は?
  • 7 まとめ

​

音響工学とは

音響工学

音響工学とは、音の生成、伝播、受容に関する科学的知識を応用し、音の問題を解決する学問です。

物理学や電気工学、心理学と密接に関係し、音響機器の設計や音場の最適化に役立てることが可能です。

この分野は、音楽、映画、通信、建築など多様な分野に応用され、日常生活にも深く影響を与えています。

例えば、音響工学はコンサートホールの音響設計で、観客が最良の音質を体験できるように音場を調整したり、マイクやスピーカーの性能を最大化したりします。

また、音声認識やノイズキャンセリング技術も音響工学の領域です。

理論と実践を重視し、音の特性を活かした音響環境や新技術の開発を可能にする音響工学は、音の理解と活用の基盤を提供し、応用範囲を広げています。

内容・分野

内容・分野

音響工学では何を学ぶのでしょうか。

以下に音響工学で学ぶ内容・研究分野についてまとめます。

  • 音の基礎理論と音響物理学
  • 音響機器の設計と信号処理
  • 応用音響学

それぞれ見ていきましょう。

音の基礎理論と音響物理学

音の基礎理論と音響物理学は、音響工学を学ぶ上での出発点となる分野です。

音の基礎理論と音響物理学では、音の性質や伝搬について学ぶことで、音響技術を支える土台が形成されます。 

音の基礎理論と音響物理学で学ぶ主な内容について、以下の表にまとめました。

学ぶ内容
内容の説明
音の基礎理論
音は空気の振動として伝わる波であり、周波数、波長、振幅、速度などが音の高さや音質に影響を与える要素
音響物理学
音の生成から伝搬、受容までのプロセスを物理的に分析し、異なる媒質での進み方や反射、屈折、回折も研究対象

音の基礎理論と音響物理学は、音響工学のすべての応用技術の基礎となります。

この理解があることで、音響機器の設計や音響空間の最適化が実現できるようになります。

音響機器の設計と信号処理

音響機器の設計と信号処理

音響機器の設計と信号処理は、音響工学において音の生成、再現、制御に関する理論と技術を学ぶ分野です。

音響機器の設計では、スピーカーやマイクロフォンなどの音響デバイスの構造や特性を理解し、最適な設計手法を学びます。

一方、信号処理では、音のデジタル化や変換、ノイズ除去など、音声データの処理技術に関する理論を学習します。

これらの分野で学ぶ主な内容について、以下の表にまとめました。

学ぶ内容
内容の説明
音響機器の設計
スピーカーやマイクロフォンの構造、振動板の動作原理、材料の音響特性、指向性の設計など、音響デバイスの基礎を学ぶ
信号処理
音のデジタル変換、サンプリング理論、フーリエ変換、フィルタリングなど、音響信号の処理に関する基本概念を学ぶ
音声データの圧縮
音声データの符号化、情報理論に基づく圧縮アルゴリズム(MP3、AACなど)の原理、伝送技術の基礎を学ぶ

音響機器の設計と信号処理に関する知識は、音楽制作、放送、通信、バーチャルリアリティなど、多くの応用分野において活用されています。

これらの理論を理解することで、正確で質の高い音の生成と制御を実現するための基盤を築くことができます。

応用音響学

応用音響学は、音の物理的特性や音響技術の応用を研究する学問です。

この分野では、音の伝搬や制御、音響信号の処理、音響機器との相互作用など、多岐にわたる理論と技術を学びます。

応用音響学で学ぶ主な内容について、以下の表にまとめました。

学ぶ内容
内容の説明
音響空間設計の基礎
コンサートホールや劇場、建築物の音響設計に関する理論を学び、音の反射・吸収・拡散の特性を理解する
医用音響学の応用
超音波の物理特性やその応用を学び、医療診断や治療機器に利用される技術の基礎を理解する
音声処理技術の理論
音声認識や音声合成の基礎理論を学び、音響信号処理の手法やアルゴリズムを理解する
騒音制御と防音技術
環境騒音や工業騒音を制御するための理論と手法を学び、快適な音響環境を設計する技術を修得する

応用音響学を学ぶことで、音の特性や音響技術の応用範囲を体系的に理解し、産業や生活のさまざまな場面で活かすための知識を習得できます。

音響工学を学べる大学の例

大学の例

音響工学を学べる大学の具体例は以下の通りです。

  • 東京藝術大学 音楽学部音楽環境創造科
  • 九州大学 芸術工学部芸術工学科音響設計コース
  • 昭和音楽大学 音楽学部音楽芸術表現学科サウンドプロデュースコース

それぞれ見ていきましょう。

東京藝術大学 音楽学部音楽環境創造科

東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科では、音楽と社会との新たな関係性を築くためのアートやテクノロジーを融合した教育を提供しています。

音響作品や映像表現などの制作を通じて、音楽を取り巻く文化環境についての理解を深め、社会へ提案できる力を育成します。

卒業生はアートマネジメントやメディア関連分野でも活躍しているようです。

東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科には以下の特徴があります。

  • 音響作品やメディアアートなど、幅広い音楽制作の実習
  • 「創作」「音響」「アートプロデュース」の3つのゼミから選択し、制作や発表を通じて実践力を強化
  • 音楽環境や文化社会学に関する研究を、作品制作やイベント企画、音響実験を通じて深められる

そのため、音楽やアートに興味があり、テクノロジーを使って新しい音楽表現や文化環境の創造に挑戦したい人に向いています。

参照:東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科

九州大学 芸術工学部芸術工学科音響設計コース

九州大学 芸術工学部芸術工学科音響設計コース

九州大学 芸術工学部芸術工学科音響設計コースは、音に関する科学的な知識とデザインスキルを身につけるためのプログラムです。

音文化の理解や音響工学の基礎を学び、人間にとって心地よい音環境の設計や高品質な音響情報の提供を目指しています。

音響に関する高度な実験施設を活用し、実社会に適した音の設計力を養うことが可能です。

九州大学 芸術工学部芸術工学科音響設計コースには以下の特徴があります。

  • 音文化学、音響環境工学、音響情報科学の3分野をカバーしたカリキュラムがある
  • アクティブラーニングを重視した音響実験やプロジェクトがある
  • 音響特殊棟に備えられた無響室や残響室を活用した音響環境の研究が可能

そのため、音響設計や音環境に関心があり、科学的な知識とデザイン思考を駆使して音に関する新しい価値を生み出したい人に向いています。

参照:九州大学 芸術工学部芸術工学科音響設計コース

昭和音楽大学 音楽学部音楽芸術表現学科サウンドプロデュースコース

昭和音楽大学 音楽学部音楽芸術表現学科サウンドプロデュースコースでは、ポピュラー音楽の制作や音楽ビジネスに関する実践的なスキルをバランスよく学びます。

レコーディングやミックスの実技に加え、音楽制作に必要な機材操作やプロジェクト管理についても習得。

実際の音楽業界に近い環境で制作力と企画力を磨けます。

昭和音楽大学音楽学部音楽芸術表現学科サウンドプロデュースコースには以下の特徴があります。

  • 音楽制作とプロデュースに必要なDAWソフトや機材の扱い方を学べる
  • 実務に近い環境で、バンドアンサンブルやレコーディング演習を行う
  • 作詞・作曲やライブビジネスに関する実践的な授業が充実

そのため、音楽プロデュースや音楽業界に興味があり、実践的な音楽制作スキルを習得したい人に向いています。

参照:昭和音楽大学 音楽学部音楽芸術表現学科サウンドプロデュースコース

画像・音響工学を学べる大学

上記の大学以外にも、音響工学を学べる大学は数多くあります。

年内入試ナビでは、画像・音響工学を学べる大学をまとめています。

こちらもぜひ参考にしてください。

参考:画像・音響工学を学べる大学の一覧はこちら​

音響工学を学んだ後の進路は?

進路

音響工学を大学で専攻した先輩たちは、卒業後にどのような進路を歩んでいるのでしょうか。

九州大学を例に見ていきましょう。

九州大学 芸術工学部芸術工学科音響設計コースの卒業生の進路・進学情報をチェック

九州大学の芸術工学部芸術工学科音響設計コースでは、音響に関する高度な知識と実践力を備えた卒業生を輩出しています。

卒業生の多くは、卒業生の多くは、音響や音の環境を深く探求するために大学院へ進学し、更なる専門性を高めています。

2023年度は32名の卒業生のうち、26名(約81%)が大学院へ進学したようです。

学部卒業や大学院修了後には、音響通信機器、電機、楽器メーカー、建築音響や騒音制御の分野、ソフトウェア、通信関連など、音に関わる幅広い業界で活躍の場が広がっています。

具体的な職種としては、音響機器や建築、情報通信分野での研究開発職、音響コンサルタント、放送局のサウンドエンジニア、サウンドデザイナー、そしてメディアアーティストなどです。

参照:九州大学 芸術工学部芸術工学科音響設計コース 進路状況・就職先一覧

音響工学の勉強が活かせる就職先・職業・仕事

就職先・職業・仕事

音響工学の専門知識が活かせる仕事はどのようなものがあるのでしょうか。

代表的な就職先について解説します。

  • 音響機器メーカー
  • 建築音響設計会社
  • 自動車メーカー
  • 放送局・録音スタジオ(レコーディング・ミキシング)
  • ソフトウェア企業(音声アシスタント、音響信号処理)
  • 環境コンサルタント会社(騒音・振動対策)

それぞれ見ていきましょう。

音響機器メーカー

音響機器メーカーは、音響工学の知識を直接活かせる職場です。

音響機器メーカーとは、スピーカーやマイク、ヘッドホンなどの音に関する機器を作る会社です。

音響機器メーカーの職種の中で、音響工学の知識を活かせる職種の一例を以下の表で示しています。

職種
主な役割
音響エンジニア
スピーカーやヘッドホンなどの音響機器のプロトタイプ開発や音響性能の評価を担当
アコースティックデザイナー
音響機器の物理特性を解析し、製品の音質向上と設計の最適化を図る
マーケティングアナリスト
音響製品の市場動向を分析し、新製品の企画や改良案の提案を行い、企業の競争力をサポート
製品企画担当
音響工学の知識を活かし、技術的視点からの説得力ある製品企画を立案

音響機器メーカーでのキャリアは、技術革新や市場開拓に貢献し、企業のブランド価値向上に寄与するやりがいのある分野です。

建築音響設計会社

建築音響設計会社

建築音響設計会社は、建物内外の音響環境を最適化するための設計を専門とする企業です。

コンサートホールや映画館などで音がよく聞こえるように、建物の形や材料を設計する会社です。

建築音響設計会社の職種の中で、音響工学の知識を活かせる職種の一例を以下の表で示しています。

職種
主な役割
建築音響デザイナー
劇場やコンサートホールなどで、音響特性を考慮し、壁材や天井材、音響パネルの配置などを設計
防音設計エンジニア
防音対策や音漏れの防止を担当し、居心地の良い音環境を実現するための設計を行う
エコ音響デザイナー
環境に配慮した音響設計を行い、エネルギー効率や環境負荷を考慮した持続可能な設計を推進
プロジェクトマネージャー
音響設計プロジェクトの管理と、クライアントとのコミュニケーションを通じてプロジェクトを円滑に進行

建築音響設計会社でのキャリアは、理論と実践を結びつけ、様々な施設での音環境改善に貢献する役割を担います。

自動車メーカー

自動車メーカーでは、音響工学の知識を活かして車内音響環境の最適化やノイズ対策に携わります。

自動車メーカーは、車を設計・開発し、工場で生産して販売する会社です。

自動車メーカーの職種の中で、音響工学の知識を活かせる職種の一例を以下の表で示しています。

職種
主な役割
車内音響デザイナー
エンジン音や風切り音を軽減し、オーディオシステムの音質向上を図ることで快適な車内環境を提供
ノイズキャンセリングエンジニア
アクティブノイズキャンセリング技術を開発し、運転中のストレスを軽減
音声認識システムエンジニア
車載音声認識システムの精度を向上させ、利便性と安全性をサポート
EV音響設計エンジニア
エレクトリックビークルやハイブリッド車の静粛性を保ちながら必要な音を再現する音響設計を担当

自動車メーカーでは、音響工学を活かして車内の快適性や安全性を向上させ、未来のモビリティ環境に貢献する仕事ができます。

放送局・録音スタジオ(レコーディング・ミキシング)

放送局・録音スタジオ(レコーディング・ミキシング)

放送局や録音スタジオでは、音声や音楽の収録・編集・加工・ミキシング・配信といった工程を担います。

音響工学の知識は、マイク配置、音質調整、ノイズ制御、音響空間設計、デジタル信号処理など多岐にわたり活用されます。

放送局ではニュースや番組制作に、録音スタジオでは音楽やナレーションの収録に従事します。

音に関する高度な技術と感性の両立が求められ、クリエイティブかつ精密な業務が中心です。

職種
主な役割
​レコーディングエンジニア​
​マイク設置・音声収録・音質の最適化​
​ミキシングエンジニア​
複数音源をバランスよく調整・編集し、最終的な音の仕上げを行う​
​マスタリングエンジニア​
​音源の最終加工、音圧や音質の統一、配信・製品化に向けた整音​
​放送技術スタッフ​
番組音声のリアルタイム調整、音響トラブルの防止​
サウンドデザイナー​
​効果音や環境音の作成・配置、作品に合った音空間の演出​

ソフトウェア企業(音声アシスタント、音響信号処理)

​ソフトウェア企業では、音声アシスタントや音響信号処理技術の開発において、音響工学の知見が活かされます。

音声認識・音声合成、雑音除去、エコーキャンセリング、音場再現などの処理技術を用い、人とコンピュータの自然な対話や音響体験の向上を実現します。

AIや機械学習との連携も進んでおり、エンジニアや研究職がアルゴリズム開発や音声データ解析に従事します。

職種
主な役割
​音響信号処理エンジニア​
音声認識・雑音除去・音場補正などのアルゴリズム開発​
​音声インターフェース開発者​
​音声アシスタントの応答設計、UI設計、対話ロジックの構築​
​ソフトウェアエンジニア​
​音響アルゴリズムの実装、リアルタイム処理システムの構築
​データサイエンティスト​
​音声データの解析、機械学習モデルのトレーニング・評価
​研究開発職(R\&D)
新たな音響技術の研究、論文調査、特許出願や製品応用への橋渡し​

環境コンサルタント会社(騒音・振動対策)

​環境コンサルタント会社では、工場・道路・鉄道・建設現場などから発生する騒音や振動が周辺環境に与える影響を評価・予測し、対策を提案します。

音響工学の知識を活かし、現地調査・計測、音響解析、予測シミュレーションを行い、関係法令に基づいた報告書を作成します。

行政や企業の環境保全に貢献する役割を担い、技術力とコミュニケーション力の両方が求められる分野です。

職種
主な役割
​環境音響技術者​
​騒音・振動の測定・評価、対策立案、報告書作成​
​測定技術者​
​騒音計・振動計などを用いた現地での測定業務​
​シミュレーションエンジニア​
​音響伝搬・振動伝播の数値解析、3D音響モデルの構築​​
​環境アセスメント担当者​
​環境影響評価(EIA)における音響・振動分野の調査・資料作成
​営業・コンサルティング職
​顧客との調整、提案書作成、環境対策のコンサルティング​

よくある質問

よくある質問

音響工学に興味がある人はどんなことを疑問に思うのでしょうか。

よくある質問とその回答を記載していきます。

音響工学を学ぶのにおすすめの本は?

音響工学を学ぶのにおすすめの本をいくつか紹介します。

書籍名
著者
出版社
特徴
ゼロからはじめる音響学
青木直史
講談社サイエンティフィク
音響学の基本から体系的に学べる入門書
サポートサイトで実際に音を聞くことができ、理解を深められる
基礎音響・オーディオ学
小泉宣夫
コロナ社
音響とオーディオの基礎を網羅的に解説した書籍
機械音響工学
大野進一、山崎徹
森北出版
機械工学の視点から音響に関する基礎知識をわかりやすく解説した書籍
音響・音声工学入門 第2版
幸田晃
斯文堂
言語聴覚士を目指す方々を対象に、音響学の基礎を解説した入門書
理論からはじめるスピーカー設計入門 上巻 (音響工学の基礎編)
Metro Audio
自費出版
スピーカー設計の理論を基礎から解説した書籍
音と音楽の科学
岩宮 眞一郎
技術評論社
身の回りの音から音楽まで、包括的かつ体系的に、科学目線でやさしく解説した書籍

これらの本は、音響工学の基礎から応用まで幅広く学べる内容となっています。

自分の興味や学習段階に合わせて選んでみるとよいでしょう。

また、日本音響学会が出版している「音響テクノロジーシリーズ」や「音響入門シリーズ」も、専門的な知識を深めるのに役立ちます。

音響工学を学ぶことで取得を目指せる資格は?

資格

大学で音響工学を専攻することで取得を目指せる資格は以下のようなものがあります。

資格名
資格の説明
舞台機構調整技能士(音響)
国家資格で、舞台音響に関する技能を証明する
ホールなどの音響業務に有効
音響技術者資格
日本音響家協会が認定する資格で、音響技術の専門性を証明
サウンドレコーディング技術認定試験
日本音楽スタジオ協会が実施する試験で、レコーディング技術のスキルを認定
ProTools技術認定試験
音楽制作ソフトProToolsの操作技術を認定する試験
映像音響処理技術者資格認定試験
映像・音響関連の技術者に必要な知識を認定する試験
聴能検定
音を聴き分ける能力を認定する検定で、音響業界就職に有利

参照:音響芸術専門学校 目指す資格

音響工学を学ぶのに向いている人の特徴は?

音響工学に向いている人は、音や振動の特性への興味が強く、工学的な問題解決能力やクリエイティブな思考力が求められます。

特徴を以下の表にまとめました。

向いている人の特徴
具体的な関心・学びたいこと
音や振動に強い関心がある人
音の特性や振動、音響環境に興味があり、音響技術の発展に貢献したい
数学や物理が得意な人
音響の解析や測定に必要な数式や物理的な法則を理解し、それを活用したい
工学的な問題解決力がある人
音響環境や音響機器の設計・改善において、課題を見つけて解決する能力を身につけたい
精密さと分析力に優れている人
音の測定や解析に必要なデータ収集・分析を正確に行い、細かい点に注意を払える
音響技術を学びたい人
音響機器の設計や音のデジタル処理、音響空間の最適化について深く学びたい
音響エンジニアを目指している人
音響設計、音響シミュレーション、録音・再生技術などの分野で専門的に活躍したい

このように、音響工学は論理的思考と精密な分析力を求められる分野であり、音や振動に興味がある人にとって魅力的な学問です。

画像工学とは?

画像工学

音響工学とよく比較される画像工学についても併せて紹介します。

画像工学とは、デジタル画像技術に関する研究開発を行う分野です。

画像データの構造と処理、画像圧縮、画像認識、コンピュータグラフィックス(CG)、画像生成技術などを扱います。

さらに、画像機器のハードウェア開発や、AIを活用した画像処理技術なども研究の対象です。

この分野では、数学や物理学、情報工学の基礎に加え、光学、情報画像工学、画像造形などの専門知識を学びます。

また、プログラミングや信号処理など、実践的なスキルの習得も重要です。

音響工学と画像工学の違いは?

音響工学と画像工学の両者の違いを以下の表にまとめました。

項目
音響工学
画像工学
研究対象
音の伝搬、音の認識、音響信号処理
画像データ、画像処理、画像認識
主な技術
音声認識、ノイズキャンセリング、空間音響
画像認識、画像生成、CG、映像処理
応用分野
音響機器、通信技術、VR/AR
医療画像、監視カメラ、ゲーム・映像制作
関連する基礎科目
音響学、電気工学、信号処理
光学、情報画像学、数学、プログラミング

画像工学は、AIやIoTの発展とともにますます重要になっており、画像認識や生成AIなどの最先端技術の研究開発にも活かされています。

一方で、音響工学もVR/AR技術や音声AIの進化に伴い、需要が高まっています。

両者は異なる分野でありながら、デジタル信号処理など共通する要素も多いため、相互に補完し合う技術として発展しています。

音響工学を専攻できる学部・学科は?

学部・学科

音響工学を学ぶには、工学部や情報学部、芸術工学部などの学部が適しています。

これらの学部では、音の理論や信号処理、音響設計、聴覚心理学などを学びながら、音響機器の開発や音環境の設計などの実践的なスキルを身につけることができます。

学科は音響工学科や情報メディア学科、表現工学科を選ぶといいでしょう。

また、直接の専攻ではないものの、理工学部や建築学部、情報学部などでも音響に関連する知識を得ることが可能です。

例えば、建築学部では建築音響や都市環境における音の影響を学び、情報学部では音のデジタル処理技術を学ぶことができます。

音響工学は、情報系、建築音響、都市環境、聴覚心理学など多様なアプローチがあるため、自分の興味に合った分野を選ぶことが重要です。

まとめ

まとめ

本記事では、音響工学の定義から、学ぶ内容、音響工学を学べる大学、学んだ後の進路や就職先、向いている人の特徴までを解説しました。

解説した中でも、音響工学に関する重要なポイントを最後に記載していきます。

  • 音響工学とは、音の生成、伝播、受容に関する科学的知識を応用し、音の問題を解決する学問である
  • 学ぶ分野としては、音の基礎理論と音響物理学・音響機器の設計と信号処理・応用音響学などが含まれる
  • 音響工学を学べる大学の卒業後の主な就職先としては音響機器メーカー・建築音響設計会社・自動車メーカーなどが挙げられる
  • 音や振動に強い関心がある人・音響技術を学びたい人に音響工学はおすすめ
  • 音響工学を専攻できる大学でも入学後のカリキュラムが異なるので、あなたの興味やキャリア目標に合わせて大学を選ぶ
  • 音響工学を専攻したいのであれば、工学部や情報学部、芸術工学部がおすすめ

当記事が音響工学の全体像を理解する参考になれば幸いです。


この記事の監修者

竹内 健登

竹内 健登

東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。


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