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作成日: 2024/9/21 更新日:2024/9/21

総合型選抜を受けるならオープンキャンパス参加は必須?参加しないデメリットや当日やるべき事と共に解説

総合型選抜を受けるならオープンキャンパス参加は必須?参加しないデメリットや当日やるべき事と共に解説

「オープンキャンパスへの参加は総合型選抜入試(旧AO入試)の対策になる」と聞いたことがある受験生は多いかもしれません。

実際、オープンキャンパスは総合型選抜入試の準備として非常に有効です。そこで今回は、オープンキャンパスについて以下のことを中心に解説していきます。

  • オープンキャンパスへの参加で得られるもの
  • オープンキャンパス中にやるべきこと
  • オープンキャンパスが終わった後にやるべきこと
  • オープンキャンパスに参加できなかった場合の対処

総合型選抜入試を受験する人はもちろん、受験するかどうか迷っている人やオープンキャンパスへの参加を迷っている高校生・受験生に読んでほしい内容となっています。

この記事を書いた人

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部

年内入試ナビ編集部は、総合型選抜並びに推薦入試対策の専門塾ホワイトアカデミー高等部の講師経験者で構成されています。 編集部の各メンバーは社会人のプロ講師という立場で高校生の総合型選抜や公募推薦・指定校推薦対策のサポートを現役で担当しています。 メンバーの一例としては、「大学受験の指導実績が15年越えの講師や総合型選抜・公募推薦対策の専門塾を現役で運営している塾長、教員免許保有者等が在籍。 各教員の指導経験に基づいた実体験の情報をベースに年内入試関連の様々な情報を定期的に配信しています。

オープンキャンパスに参加すると総合型選抜入試(旧AO入試)で有利になる?

オープンキャンパスへの参加で得られる直接的・間接的なメリット。

オープンキャンパスへの参加は総合型選抜入試で直接的または間接的に有利になることがあります。

直接的に有利になるケース

直接的に有利になるのは、入試の出願条件にオープンキャンパスへの参加が義務付けられている場合です。

いくつかの大学では、総合型選抜の出願条件として、オープンキャンパスや個別相談会への参加が必須となっていることがあります。

この場合、参加していないと出願自体ができなくなってしまうため、必ず事前に募集要項を確認しておく必要があります。

また、面接で「当大学のオープンキャンパスに参加しましたか?」と質問されることがある場合もあり、参加していれば有利になることがあります。この場合、実際にキャンパスを訪れた経験が志望理由にリアルな説得力を持たせ、面接官に積極的な姿勢をアピールできます。

間接的に有利になるケース

オープンキャンパスの参加が間接的に合否判定で有利になるケース。

オープンキャンパスで得た情報は、志望理由書や学修計画書の内容を充実させるための材料として大いに役立ちます。

大学や学部がどのような学問に力を入れているのかを教授や在学生との交流を通じて知ることで、より具体的で説得力のある志望理由を作成することができます。

当日参加すると得られること

当日参加することで得られること

オープンキャンパスに参加することで、総合型選抜入試(旧AO入試)の対策に役立つ多くの情報が得られます。

そこでここからは具体的にどのようなことが得られるのかを解説します。

学校の特徴を志望動機作成に活かせる

オープンキャンパスに参加すると、大学の理念や特徴がより具体的に見えてきます。これらの特徴を志望動機に取り入れることで、志望理由書や面接の際に説得力が増し、大学側にアピールすることができます。

例えば、オープンキャンパスで学んだことを踏まえて、次のような志望動機を作ることができます。

l  「この大学の〇〇教授の下で、〇〇を研究したい」

l  「△△の充実した施設を活用して、自分の研究を深めたい」

このように、大学の独自の強みを具体的に掘り下げて自分の学びたい内容とリンクさせることで、志望動機の深みと説得力が増して合格可能性も高まります。

入試に面接がある場合にオープンキャンパスの話題が話せる

面接時に話題を広げるための材料になります。

総合型選抜(旧AO入試)で面接を課している大学は多いですが、オープンキャンパスへの参加は面接時に話題を広げるための材料になります。

「オープンキャンパスに参加してどう感じましたか?」や「教授や生徒とお話ししましたか?」など、面接官から具体的な質問を受けることもあります。


その際、オープンキャンパスで得た印象や感じたことをしっかりと伝えると、説得力が増すでしょう。
さらに、自発的にオープンキャンパスの経験を話題に取り上げることも有効です。

例えば、「先日参加したオープンキャンパスで、○○教授のお話を伺い、興味をさらに深めました」と自ら話題にすると、大学に対する熱意や積極性をアピールできます。

大学側もこうした姿勢を高く評価する傾向があるため、オープンキャンパスへの参加は面接での強みとして活用できるでしょう。

積極的な姿勢や大学への興味を示すことは、合否に良い影響を与える可能性が高いため、ぜひオープンキャンパスを有効に活用しましょう。

その大学に合格するための対策を教えてもらえることもある

オープンキャンパスに参加すると、その大学に合格するための対策を教えてもらえる機会もあります。

オープンキャンパスでは、在籍している職員や学生が個別相談に応じてくれる場合があります。その際に、例えば「総合型選抜(旧AO入試)で受験を考えているのですが、合格するための具体的な対策を教えてください」と質問してみましょう。

場合によっては、「どの学部を受験予定ですか?」「今までどんな活動に取り組んできましたか?」といった個別の質問が返ってくることもあります。志望学部の特徴や今の勉強や取り組みについて詳しく話すことで、大学に合わせた効果的な対策アドバイスをもらえる可能性があります。

また、受験を乗り越えた先輩のリアルな経験談も聞けるかもしれません。


実際に総合型選抜を経験した学生の意見は、非常に参考になりますし、大学側が求める学生像を知る手がかりにもなります。

オープンキャンパスでは、このように貴重な情報やアドバイスを直接得られるチャンスがあります。是非有効に活用してください。

当日キャンパスの会場でやるべきこと

当日キャンパスで心掛けたいこと

オープンキャンパスは大学を深く知る絶好の機会であり、積極的に行動することで受験に役立つ情報を得られます。どんな情報が得られるかご理解頂くためにここでは、オープンキャンパスでやるべき重要なことを解説します。

教授や職員と会話する

まず、オープンキャンパスで最も重要なのは教授や職員との会話です。

オープンキャンパスには多くの教授や職員が参加しており、彼らは大学のカリキュラムや在籍している生徒の特徴について詳しい情報を持っています。

実際に大学で教えたり働いたりしている人々の意見は、普段の情報収集では得られない貴重なものです。

具体的には、志望理由を伝えながら「この志望理由を志望理由書に書こうと考えていますがどう思いますか?」と質問してみましょう。

そうすると、例えば「その理由だと他の多くの受験生と似たような内容になってしまうから、もっと深く考えてみては?」といったフィードバックがもらえることがあります。

また、教授や職員と会話することで、大学が求める生徒像も見えてきます。

大学のアドミッション・ポリシーや校風を背景にしてどんな生徒が大学にマッチしているのかを考察し、それを基に志望理由書等をブラッシュアップしていきましょう。

現場で働く教授や職員の話を直接聞ける機会を最大限に活用するためにも、積極的にコミュニケーションを図ることが重要です。

学生に積極的に質問する

学生に積極的に質問する

教授や職員だけでなく、学生に質問することも非常に重要です。

実際に受験を経験した学生から得られる情報は、受験対策においてとても貴重なものです。例えば、以下のような質問をしてみましょう。

  • 「面接時の様子や準備はどうでしたか?」
  • 「どのような志望理由を伝えましたか?」

こうした質問をすることで、実際にどんな準備が有効で、どのように面接や試験が行われたのかについてより具体的なイメージがつかめるはずです。

また、学生の体験談をもとに「自分も同じ対策ができそうか」「どのような方法で自分に合った準備ができるか」を考えることも大切です。

さらに、総合型選抜入試の対策に必要なことや入試の詳細な流れなど、実際に体験した人だからこそ知っているアドバイスを積極的に聞きましょう。


これらの情報を活かすためには、質問する際にメモを取るなどして後で自分の受験対策に反映させることを意識することがポイントです。

入試対策イベントに参加する

大学によっては、オープンキャンパスに加えて入試対策イベントへの参加が非常に重要なポイントとなることがあります。中でも特に代表的なイベントには「プレ入試」があります。

プレ入試は受験生向けに実施される模擬試験で、本番の入試に準じた形式で行われるため、実際の試験の雰囲気や流れを事前に体験できます。

多くの大学ではエントリーシートの提出や模擬面接が行われます。


これにより自分の課題点を把握し、さらに具体的な対策を立てることができます。プレ入試に参加することで本番に向けて自信をつけることもでき、大学の求める人物像をより深く理解する機会にもなります。

プレ入試に参加したい場合は事前に日程や参加条件を確認し、しっかりと準備を整えておくことが大切です。このようなイベントを活用することで、総合型選抜(旧AO入試)の合格に一歩近づくことができるでしょう。

参加後にやるべきこと

オープンキャンパスへの参加が終わった後にやるべきこと

オープンキャンパスが終わった後は、感じたことや得た情報を整理する作業が大切です。ここでは、その後にやるべき具体的なポイントを解説します。

当日感じたことを言葉に残す

まず、オープンキャンパスで感じたことを言葉にして記録することが重要です。

具体的には、「何が良かったのか」、「なぜそのように感じたのか」をしっかり言語化して残しておきましょう。これが志望校選びや総合型選抜の志望理由書、面接時の受け答えに役立ちます。

また、オープンキャンパスで得た印象は志願書類や面接で話す内容として非常に有用です。

「どんな環境で学びたいか」、「何が魅力的だったか」を掘り下げることで、大学に対する熱意や理解が伝わりやすくなります。

ポイントは、なるべくその日のうちに記録しておくことです。時間が経つと細かい感想や印象が薄れてしまうため、オープンキャンパス直後にメモを残す習慣を持つと良いでしょう。

メモ帳やスマートフォンのメモアプリなど、手軽なツールを活用して感じたことを詳細に記録することをおすすめします。

疑問点や良くない点をまとめる

疑問点やよくない点をまとめる

オープンキャンパス後には、疑問点や良くない点についてもしっかり整理しておくことが大切です。

疑問点がある場合は、再度大学見学に行ったり受験する大学に通っている先輩に質問したりして解消しましょう。

気になった点や些細な疑問が後々大事な着眼点になることがあるため、しっかり確認しておくことが重要です。

また、良くない点や違和感を覚えたことについても積極的に考察してみましょう。

オープンキャンパスではどうしても良い部分に目が行きがちですが、冷静に判断するためにも違う視点で評価することがポイントです。

例えば、「こういう点が気になるけれど、この疑問が解消できれば受験しよう」といったようなかたちで今後の進路の方向性を定めるための重要な材料になります。

オープンキャンパスに参加できないとどうなるのか?

オープンキャンパスに参加できないことの影響について

何らかの理由でオープンキャンパスに参加できない場合、受験に影響があるかどうか気になる方もいるかもしれません。

ここでは、オープンキャンパスに参加できない際の影響や対策を解説します。

大学を受けられるのか?

結論として、オープンキャンパスへの参加が出願条件になっていない限りオープンキャンパスに参加できなくても受験することは可能です。

感染症への感染による外出自粛や部活の大会、家庭の事情などで参加が難しいケースも考えられます。

そうした場合、まずは受験予定の大学に「オープンキャンパスに参加できない場合の対策方法」を確認しておくことをおすすめします。

参加できなかった場合の代替手段として、オンラインオープンキャンパスや大学の公式ウェブサイトでの情報収集を積極的に活用しましょう。

合否で不利になるのか?

オープンキャンパスに参加しないことは合否判定で不利になるのか

オープンキャンパスに参加できないことで、総合型選抜(旧AO入試)において合否が不利になることは基本的にありません。

オープンキャンパスへの参加が出願条件になっている場合でも、事前に事情を説明すれば大学側がしかるべき対応をしてくれる可能性があります。

また、オープンキャンパスへの参加回数が合否に直接影響することもないため無理に多く参加する必要はありません。

参加できなかった場合はオンラインでの情報収集や大学の公式資料を活用して、大学の魅力や特徴を理解することが大切です。

参加できなかった時にはどうするべきか?

オープンキャンパスに参加できなかった場合、それには何らかの理由があるでしょう。

重要な予定や体調不良で参加できない場合は、事前にキャンセルの連絡を大学や学校に入れておくことが大切です。

大学によっては、「電話連絡のみの受付」や「メール連絡不可」などの決まりがある場合もあるため、オープンキャンパスを申し込んだ際にキャンセルの連絡方法についても確認しておくと安心です。

参加できなかったとしても、大学の公式サイトや資料請求を利用してオンラインでの情報収集を行いましょう。
また、過去のオープンキャンパスの様子を紹介している動画やガイドブックを活用することも有効です。

オープンキャンパスに不参加であることを告げなくてはならない場面での対応

オープンキャンパスに参加していないことを伝える際のポイント

オープンキャンパスに参加していなかった場合、面接でそのことを正直に伝えることが重要です。

嘘をつくのは絶対にNG

面接官に「オープンキャンパスに参加しましたか?」と聞かれた際に嘘をついてしまうと面接官にばれる可能性が高いですし、印象を悪くするリスクもあります。

そのため、嘘をつかず正直に話す事が大切です。答え方の一例としては以下があります。

正直に「オープンキャンパスには参加できませんでしたが、他の方法で大学について情報を集めました」と伝え、前向きな姿勢を示すことが大切です。

前向きな対応例

  • 自分で大学を見学した:「オープンキャンパスには参加できなかったのですが、別の日に大学に足を運び、キャンパスの雰囲気を自分で確認しました」
  • 先輩などの在校生に聞いた:「オープンキャンパスに行けませんでしたが、この大学に通っている先輩に話を聞き、学科の内容や雰囲気を詳しく知ることができました」

このように、オープンキャンパスに参加しなかった理由を説明した上で、他の方法でしっかりと情報収集を行ったことをアピールすることで、前向きな印象を与えることができます。

このページのまとめ

今回の内容のまとめ

今回は総合型選抜入試対策でオープンキャンパスに参加するメリットややるべきこと、参加できなかった場合の対処法について解説しました。以下にて今回取り上げたポイントをまとめましたのでご覧ください。

  • オープンキャンパスの参加が出願条件になっている場合もある
  • オープンキャンパスに参加すると面接や入試で有利になることがある
  • 学校の特徴を志望動機作成に活かすことができる
  • 面接でオープンキャンパスの話題を使って自己アピールできる
  • オープンキャンパス当日や終わった後にやるべきことを実践する

今回の記事を参考にしてオープンキャンパスへの参加検討や参加前の準備をしてみましょう。

参考記事:AO入試のスケジュールと最適な対策時期とは?

この記事を書いた人

竹内 健登

竹内 健登

東京大学工学部卒業。総合型選抜並びに公募推薦対策の専門塾「ホワイトアカデミー高等部」の校長。 自身の大学受験は東京大学に加え、倍率35倍の特別選抜入試を使っての東京工業大学にも合格をし、毎年数人しか出ないトップ国立大学のダブル合格を実現。 高校生の受験指導については東京大学在学時の家庭教師から数えると約10年。 ホワイトアカデミー高等部の創業以来、主任講師の一人として100人以上の高校生の総合型選抜や公募推薦をはじめとした特別入試のサポートを担当。 早慶・上智をはじめとした難関大学から中堅私立大学まで幅広い大学に毎年生徒を合格させている。 2023年には、「勉強嫌いな子でも一流難関大学に入れる方法」という本を日経BPから出版。